FAIRY TAIL ◼◼◼なる者…リュウマ 作:キャラメル太郎
まあ、どんな主人公を考えてもらってもかまいませんが
第0刀 もう1人の最強候補
ここはフィオーレ王国にある魔導士ギルドの一つである
このギルドは世間から良くも悪くも言われる色々な意味で有名なギルドであり、これはそんなギルドでの話しである。
ほんの数日前…
集団呪殺魔法にてマスター達を殺害しようと企むが、ナツ達がその悪魔を滅したことによって事件は問題なく解決された。
そしてその道中にナツがエルザに交わした真剣勝負も評議員の介入により有耶無耶となってから翌日、新入りであるルーシィはカウンターでフェアリーテイルの看板娘であるミラと話をしていた。
「あ~あ~…今月の家賃の納期が迫ってきてるぅ…。ミラさ~ん!報酬の高いクエストとか無いんですか~?」
ルーシィはミラに愚痴りながらもそう質問した。
仕事自体はチームを組んだナツ達と行くのだが、いかせん周りの物を悉く破壊しまくるせいで報酬を貰えなかったりするのが殆どだ。
質問されたミラは、ルーシィが興味を引くような話しをし始めた。
「ん~、ル-シィにはまだ早いんだけど。S級クエストがあるわよ?S級クエストはチーム内にS級魔道士が1人いれば同行者も行けるんだけど…その代わりに難易度も跳ね上がるから死の危険が伴うの!ルーシィがやってみたいならエルザに頼んでみたらどうかしら?」
「えぇぇ!?そんなの絶対無理ですよ!!てか、そのS級の人ってこのギルドに何人いるんですか?」
ルーシィは興味本位からS級魔道士がフェアリーテイルにはどれくらいいるのかを聞いてみた。
ミラはもちろん知っているので名前を挙げていく。
「ん~とね?エルザにラクサスにミストガンでしょ?ギルダーツと
ミラからS級魔道士の名前を聞いていく中でルーシィには1人だけ聞き覚えのない人の名前があった。
先日行われたナツとエルザの戦いの時、周りのギャラリーがポツリと言っていた最強候補に出ていなかった名前だからだ。
ルーシィは気になるので早速ミラに聞いてみることにした。
「ミラさん!今リュウマって人もS級魔道士って言ってましたけど…その人ってどんな人なんですか?」
「あ、ごめんなさい。ルーシィにリュウマについて教えてなかったわね!リュウマはさっきも言った通りS級魔道士で、今はとあるクエストに行っていて半年位帰って来てないの。仕事は基本1人で行くんだけど、クエストに誘えば一緒に行ってくれるわ。それにギルドの結構な人達がリュウマに何かしらで助けられているから皆から慕われているのよ?」
「へ~!そんな人がいたんですね…って…半年!?半年もギルドに帰って来てないんですか!?一体どんなクエストを受けてんのよ…」
一つのクエストに対して半年も帰って来ていない事に驚くルーシィであるが、受けているクエストがクエストなだけあって半年なのだ。
何故ならば…
「けど、それも仕方ないわよ。リュウマは今100年クエストを受けているんだもの」
クエストをランクで表すと最上位に位置するクエストを受けているのだから。
「あの…100年クエストってなんですか?」
まだまだギルドに関して知識が疎いので、これを機に覚えようと思い質問していく。
「100年クエストっていうのはね?クエストにはランクがあって、普通の魔道士が受けることができるのが掲示板に張ってあるクエスト。そしてマスターから認められた人だけが受けることができるのがS級クエスト」
「さっき言っていたクエストですね」
「そうなの!だけどね?そのS級の更に上にSS級クエストっていうのがあって、その更に上には10年クエストっていうのがあるの。10年クエストは10年間に誰も達成出来た者のいないクエストで、100年クエストはその更に上…100年間に誰も達成出来た者のいないクエストの事をいうの」
「そんなクエストが…」
もちろんS級クエストが死の危険を伴うならば、更に上にある100年クエストなんてものは常人からは想像を絶するような内容や危険度を誇る。
故に100年クエストをうけられるのはほんの一握りの魔導士だけだ。
無論のこと、その一握りの魔導士達は1人1人が並の魔導士では天地がひっくり返っても足下にも及ばない程の実力を持っているのだ。
ルーシィがそれを聞いてリュウマという人について考えていると、フェアリーテイルのマスターであるマカロフが皆に聞こえるように叫んだ。
「おいガキども!今しがたリュウマから連絡があり、あと少しで帰ってくるらしいぞ!」
マカロフが周りに響き渡るような声量で叫んでからというもの、いつも騒がしいギルドがもっと騒がしくなった。
「あいつやっと帰ってくるのか!」「半年ぶりか?」「あいつクエスト成功させたんだろうな!」「リュウマだぜ?当然だろ!」 「うおー!リュウマー!帰ってきたら勝負だー!」「今回はどんくらい滞在するんだろうな!」
各々がリュウマについて騒いでいる
ルーシィはそんなメンバー達を見て、自分も見てみたいと思った。
心の中でそう思いながらミラと1時間程色んな世間話をして楽しんでいると、誰かがフェアリーテイルの扉を開けて入って来た。
─ギイィ…「「「「「「!!!!!!」」」」」」
扉が開いた瞬間、ルーシィは今までに感じたことのない魔力を感じ、扉の方を見て見る。
そこには…以前何かの本を読んだ時に見たサムライと呼ばれた人がしていた格好に似た黒い服を着ており、顔があまり見えないような作りになっている三度笠を被り、左腰に真っ黒な刀を差した青年がいた。
ルーシィはこの人がリュウマだと…何故かは分からないが、この人こそがそのリュウマであると本能的に頭で理解した。
「今帰った。マカロフはいるか」
「リュウマ-!オレと勝負だー!!!!!」
そしてそのリュウマがマカロフの有無を周りの人に聞いた時、突然ナツが勝負を仕掛ける為に一気に駆け出していった。
ルーシィが危ない!と、思ったその瞬間…ナツは何かで殴られたようで、上へとふき飛び天井にめり込んだ。
「ナツ、俺はまだマカロフに報告をしていない。あとにしろ。」
ルーシィはその光景を呆然としていた。
自分が知るナツは直ぐに敵に突っ込んでいくが、しっかりと敵を倒してくる程の強さを持っているのだ。
そのナツが一瞬で吹き飛ばされてやられてしまったのだ。
驚くなという方が無理だった。
「やっぱ…ムチャクチャ強ぇ!」
ナツは嬉しそうに目を輝かせながらそう口にした。
これがミラが言っていた最強候補の一人であるリュウマその人である。
ルーシィはリュウマに貫禄があって近寄りがたい雰囲気出ていると思ったのだが、不思議と安心させる空気も感じていた。
彼女がこの時、このリュウマにこれから先に色々な場面にて助けられるということをまだ知るよしもなかった。
〈リュウマ〉
歳・???
容姿・シャドバの進化版剣豪で服の色は黒。
身長182、体重76、魔力は膨大でありながら回復力も異常に早い
髪の色・白よりの銀
瞳・金
詳細は話が進むごとに明らかに…的な?