バカ達の恋愛模様とそれを守る者(凍結中)   作:フルセイバー上手くなりたい

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中々筆が進まねえ…

お待たせしました。


第8話

「邪魔するぜ。Cクラスの代表は誰だ?」

Cクラスに入った和哉が辺りを見回す。

「私が代表だけど、何の用?」

和哉の呼びかけに、Cクラス代表である小山友香が前に出てきた。

「ああ、そこに根元だけじゃなくて、Bクラスのエース数人がいる理由が聞きたくてな」

一樹の言葉に、Cクラスの生徒がざわつき始めた。

「な、何のことかしら?」

「おいおい、俺たち相手に隠し通せると思うなよ。それにBクラスはFクラスと『試召戦争休戦の間はそれに関する全ての行動を禁止する』という協定を結んでてな。なのにCクラスにBクラスのエース数人がいるのはおかしいだろ?他のクラスの人間もいれば放課後遊びに誘ってるとかも考えたけど、CクラスとBクラスしかいないのは何か狙ってるとしか思えないんでな…」

言い逃れが出来ないと悟ったのか、小山は後ろを振り返る。案の定、少し呆れ顔の根元と、非常に焦った顔の須藤がいた。

「し、試召戦争は今休戦中です。私達がどこにいようと、勝手でしょう⁉︎」

須藤が苦し紛れに言うが、それは一樹達には通じない。

「根元だけだったらな。だが、お前の友人(そもそもいるのか?)がCクラスにいないことは調べがついてる。しかも、ご丁寧に高橋教諭までいるしな。高橋先生、なぜCクラスへ?」

「私は『Fクラスは先程結んだ協定を違反するからここにいてくれ』と言われたのですが…これを見るにBクラスが違反しているようですね」

よし、高橋先生の言葉もあるし…

「「なら、試召戦争は()()だな」」

「く、くそー!」

「と、言いたいところだが…」

「「「「へ?」」」」

「今は両クラスの大半が下校している。だから、根元は見逃してやる。だけどな…」

「他は(特に須藤)覚悟しやがれ‼︎」

「「試獣召喚(サモン)‼︎」」

「「「くっ!試獣召喚(サモン)‼︎」」」

戦術

2ーF 櫻井一樹 5085点

倉野和哉 4623点

VS

2ーB 須藤雅史 708点

モブ×2 平均388点

 

「「「高ぁぁぁ‼︎」」」

「この教科を選んでたのは須藤、お前だろ?卑怯な手でもそんぐらいの点数は取れんだな。だけど…」

「俺たちを…」

「「舐めるな‼︎‼︎」」

一樹の召喚機?エクシアは、須藤に向かって突進、和哉のアカツキはモブ×2へ突進、まさに、『あっという間』に終わった。

2ーB 須藤雅史 0点

モブ×2 0点

 

「戦死者は補習だ‼︎」

「「「うぎゃあああ‼︎」」」

鉄人がその後、Bクラスの3人を連れて行った。

「さて、明日はお前が指揮を取れるぜ?感謝しろよ恭二」

3人が連れさられたのを確認してから一樹は根元に話しかける。

「ああ、正直助かった。明日からは正々堂々、戦うぞ‼︎」

根元のある種の宣戦布告に一樹は不敵な笑みを浮かべ…

「上等だ。かかって来い。」

根元の宣戦布告を受けたのだった。

 

翌日…

「ふわぁぁぁ…」

一樹がFクラスの教室で大あくびをしていた。

「…一樹、昨日の睡眠時間は?」

明久がふと、一樹に質問する。帰ってきた答えは…

「15分」

「「「「死ぬぞそれ‼︎」」」」

一樹以外のいつメンが思わずツッコミを入れた。

「しょうがねえだろ。昨日はS.M.S全員の免許更新してたんだから」

「「「ちょっと待て、聞いてないぞそれは‼︎」」」

一樹の発言にやはりいつメン(今度はS.M.Sのみ)がツッコミを入れる。

「そうだっけ?まあ良いや。ほれ、お前らの新免許。これに今日から変えろよ」

「「「納得いかないけど了解」」」

とまあ、こんな感じで朝を過ごしていた。

「なあ雄二。Bクラスとの開戦は何時だ?」

「15:30からだな。授業が終わってからが良いらしい」

「ならちょいとばかしAクラスに行ってくる。舞から飯貰わないと…」

「「「「異端者には死を」」」」

ヒュッ←FFF団がナイフを投げた音

キンッ←一樹が逆刃刀で跳ね返した音

ザクザクッ←FFF団にモロに刺さった音

「「「「うぎゃあああ‼︎」」」」

「あー、一樹?そろそろ高橋さんと一樹の関係教えてあげなよ。流石にFFF団がかわいそうに思えた…」

明久は憐れみのこもった目でFFF団を見ていた。

「…しゃあねえな。俺と舞はな。同じ孤児院で育った兄妹だ。義理だけどな。」

「「「「え?ご家族だったんですか⁉︎それは大変失礼を‼︎」」」」

…どうやら一樹と舞を恋人同士と見ていた様だ。その頃…

「むっ!義兄さんが余計な事をした感じがします!」

Aクラスでは舞の勘が非常に的確に当てていた。

「あー、たまにあるわよねそういうこと」

「…私はいつもある」

「「いつも⁉︎」」

AクラスはAクラスで平和です。

ガラガラッ

「舞はいるか〜?」

「はい!義兄さん‼︎」ニッコリ

「「変わり身が早すぎる‼︎」」

舞の一樹を見た瞬間の満面の笑みに優子、愛子は驚いていた。

「あー、今日の弁当貰いに来たんだけど…」

「はい、分かりました。ちょっと待って下さいね。え〜と、この辺にあった筈なんだけど…」

「あれ?今の舞の言葉がフラグにしか聞こえないのは俺だけかな?」

「「「「安心して。Aクラス全員が思ってるから」」」」

一樹が遠い目をしてると、Aクラス全員が一樹に言った。そして…

「…ごめんなさい、義兄さん。義兄さんのお弁当を、忘れちゃいました…」

フラグは回収された。目の前には泣きそうな舞がいる。

「あー、気にするな。元々数ヶ月食べずに生きていけるんだ。1日くらいどうってことないさ」

一樹は舞を慰めようと、普段の生活を言ったが、それは…

「「「「櫻井君は化け物か⁉︎」」」」

Aクラス全員が一樹に驚きの声をあげる結果になってしまった。

「まあ、気にすんな。宗介や他の奴からパンでも奢ってもらうさ。じゃあな、授業頑張れ」

そして昼休み…

「宗介か和哉か一馬に頼みがあるんだが…」

「「「何だ?」」」

「飯奢って」

「お前ら急いで購買行くぞ!」

「くそ!飯物は残ってるか⁉︎」

「食べ物片っ端から買い占めに行ってやるから待ってろ一樹‼︎」

ダダダダダダッ‼︎

宗介、和哉、一馬が購買に向かって全力ダッシュ(つまり常人には見えない。音を気にしてる余裕は無いので試召戦争の時より速い)でFクラスの教室から出て行った…

「…今、何であの3人は全力ダッシュで行ったの?」

明久はもはや速さに関してはスルーして、一樹に聞いた。

「えーと、普段俺が『何か奢って』って言わないのは知ってるよな?」

「うん」

「だから普段は飯を食べずにすうか…」

「ごめん日数に関しては聞きたく無い。聞いたらいけない気がする」

明久は凄まじい勘で、一樹の絶食期間を聞くのを阻止した。

「…とまあそんな訳だから宗介達が『奢ってやるから飯食ってくれ!いや食べて下さいお願いします‼︎』と普段から言ってるんだ。だから偶に頼むと全力ダッシュしてくれる」

「…なんで普段()()()()食べないのかな?」

『そんなに』を強調しながら明久が聞いてくる。

「…S.M.Sの稼ぎの9割9分9厘を『アサガオ』に送って「死ぬよねそれ‼︎」…せめて最後まで言わせろ」

 

その頃、購買では…

「どけ!雑魚共!」

「邪魔だ!」

「うぉらぁ!」

「「「「ギャァァァァ‼︎」」」」

…宗介達による無双状態になっていた。

 

「おーい、昼飯食いに屋上行こうと思うんだが、どうだ?」

「「賛成」」

一樹は宗介達にメールを送り、屋上へ向かう。作戦会議も兼ねているので、主戦力である姫路と島田も一緒だ。

「さて、飯にするかな」

「あの…少しお弁当を作り過ぎてしまったので食べてくれませんか?」

姫路がそう言って差し出したのは、女の子らしい可愛い感じのするお弁当だった。

「良いよ、じゃあこれを「食べるな明久!」ってなんでさ一樹」

明久が卵焼きをひとつ取って口に入れようとすると、一樹が止めに入る。そのタイミングで…

「一樹〜買ってきたぞ〜」

「焼きそばパンもあるし」

「何故か安売りしてたプリンもあるぞ」

S.M.S勢が帰ってきた。

「な、なんで止めるんですか櫻井君‼︎」

姫路が泣きそうな顔で一樹に突っかかるが、どこ吹く風と、一樹は明久に答える。

「明久、その卵焼きの匂い嗅いでみろよ」

「う、うん。クンクン…あれ?理科室の匂いがするけど…姫路さん、隠し味に何入れた?」

「はい、味を整える為に塩酸をたくさん」

「一樹!!!!」

「言われなくても‼︎」

ガシッ←一樹が姫路の重箱を掴む音

「うおりゃぁぁぁぁぁ!!!!」

ブンッ←屋上のゴミ箱に投げる音

ボスッ←見事に入った音

「「「「ふぅ…」」」」

「ど、どうして捨てるんですか⁉︎」

姫路が涙目で一樹を睨む。しかし、一樹は涼しい顔で…

「ん、ああ悪い悪い。今度弁当箱弁償するから」

…まったく違う事を謝っていた。

「そうよ、なんで捨てたのよ?冗談に決まってるでしょ」

よく理解してない島田が呆れているが…

「え?冗談なんかじゃ「嘘だと思うなら明久の持ってる卵焼き食ってみろよ」…」

姫路が何か言う前に一樹が阻止した。

「良いわよ!冗談に決まってるのになんてこと言うのよ…」

パクッ←島田が卵焼きを食べた

ゴンッ←背中から直角に倒れた(屋上にクレーターが出来た)

ガタガタッ←痙攣なんてレベルじゃないほど体が揺れている。

「「「「……」」」」

「あれ?美波ちゃん?どうしたんですか?」

姫路が呑気にそんな事を言っているが、一樹は無言で明久の首にチョーカーをつけてスイッチを入れる。明久の目の色が変わって島田の腕に触れる。

「…ッ!!?」

すぐに起き上がった島田は一樹が渡したビニール袋に急いで異物を吐いた。

「…ごめん櫻井。あんた達が正しかった」

「な?ほらお茶飲め。お茶には殺菌効果もあるらしいしな」

「うん、もらう…」

作戦会議の間、島田は震え続けていたのだった。




バカテス名物、『暗殺兵器。姫路クッキング』はいかがでしょうか?

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