バカ達の恋愛模様とそれを守る者(凍結中)   作:フルセイバー上手くなりたい

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お待たせしました。


第7話

「須藤だと⁉︎」

一樹の言葉に驚く雄二。

「ああ、宣戦布告を宗介に任せて俺は気配を消しながらBクラスを観察してたんだが…」

「そこに須藤がいたと…」

「今一応康太にBクラスの名簿を取りに行って貰ってる」

「分かった。頭に入れておく」

そして昼休み…

「おーい、昼飯食いに行こうぜ」

雄二の言葉にいつメンは頷く。

「今日は屋上か?」

「そうだな」

そして屋上へ移動。

「よ、待たせたな翔子」

「…大丈夫、こちらの授業が少し早く終わっただけ」

「なら良かったぜ」

相変わらず夫婦のような会話する雄二に霧島である。

「はい明久のお弁当」

ゴトッ⇦重箱

「そしてこれが秀吉のお弁当」

コトッ⇦幼稚園生サイズのお弁当。

「姉上のワシの扱いが日に日に悪くなっておるのじゃ…」

「大丈夫だ秀吉。別世界のお前は何かあるたびに優子に関節外されてるから」

「その世界の姉上は本当に人間なのか!?」

「私はそこまで力無いわよ!!」

「さらに学校では超優等生だが、家では超だらしないらしい」

「姉上、姉上は変わらないで欲しいのじゃ…」

「うん、これからはもう少し優しくするね…」

別世界の自分たちを一樹に聞いた木下姉弟は、お互い思いやることを思い出したそうな。

 

「よし、Bクラス戦の作戦を説明するぞ」

「その前に明久。優子の膝枕で寝てるな。ブルーシートが狭くなるだろうが」

「「「ツッコミどころそこ⁉︎」」」

上から雄二、一樹、その他である。

「…さて、雄二。作戦を説明してくれ」

「ああ…作戦は…」

かくかくしかじか

「って訳だ」

「何にも説明してないが分かった」

「一樹の察しの良さに頼りすぎだよ雄二」

優子に膝枕されながら呆れる明久だった…

 

そして、試召戦争開戦の5分前…

「良いか?この戦争では、渡り廊下を占領するのが一番大事なことだ。よって、前線部隊長を姫路に頼むことにした」

『ウォォォォォォ‼︎』

前線部隊長が姫路だと聞いて、Fクラス前線部隊の士気が大幅に上がる。

「よし、野郎ども逝ってこい‼︎」

「おい!漢字が違うぞ‼︎」

須川がそれに反論するが…

「これはあくまで噂なんだけどな。最近女子には『俺が突破口を作る系男子』がとぉってもモテるらしいな」

「「「「よし逝くぞ!!いざ出陣!!エイ!エイ!オー!!!」」」」

一樹にあっさりノせられたFクラス男子たち…

「(思った以上に単純だったぜ…)」

キーンコーンカーンコーン

「よし!逝ってこい‼︎」

「「「「ウォォォォォォ‼︎」」」」

「ま、待って下さーい!」

先程も言った通り、今回は渡り廊下を占領するのが一番大事だ。よって、1人の為に、部隊全員が待ってられる訳が無い。

「…康太はまだ来ないのか…」

一樹が呟く。もし()()須藤がBクラスだったら、よく考えないと危ないことになる。

「一樹、考え事してる中悪いが前線に行ってくれ」

「おう、分かった」シュッ

一樹はまるで瞬間移動したかのように、その場から消えた。

「え、もう行ったのか?」

頼んだ雄二ですら、一樹の動きを見ることは出来なかった。

 

渡り廊下side

「いたぞ!Fクラスだ‼︎」

「最下位クラスのクセに生意気だ。さっさと潰す‼︎」

渡り廊下では両クラスの前線部隊が激しく戦っていた。

「(Bクラスは文系が多いっていう情報から理系科目を中心に強化したけれど…)」

 

総合科目

2ーF 須川 亮 758点

VS

2ーB 佐藤 圭太 1237点

 

数学

2ーF 横田 颯 58点

VS

2ーB 伊坂 翔 185点

 

「苦手科目でもFクラスを超えてるのか…」

明久がぼやいていると…

「お、お待たせしました…」

「来たぞ!姫路さんだ‼︎」

「うおっしゃー‼︎」

姫路が来た途端、単純なFクラスの士気はうなぎ登りだ。

「…単純すぎる」

「あのー、Bクラスの方々?戦死してますよ?」

戦術

2ーF 櫻井 一樹 1385点

VS

2ーBモブ×8 0点

 

 

卒業後、かなりの人数が自衛隊になる文月学園は、『戦術』の教科を取り入れている。だが、一樹たちの点数は正直おかしい。そのため…

「戦死者は補習‼︎」

「「「「いつの間に⁉︎」」」」

「「「「ギャァァァァ‼︎」」」」

姫路の登場に気を取られてる間に、Bクラスの前線部隊のほとんどを倒していた。

「あ、Fクラスの姫路瑞希です。残りのお二方に数学で挑みます。サモンです」

2ーF 姫路 瑞希 412点

VS

2ーBモブ×2 135点 158点

 

「「勝てる訳が無い‼︎」」

「腕輪発動!『熱線』です‼︎」

一樹、姫路の無双で、渡り廊下は制圧した。

「…一樹はいるか?」シュタッ

「康太?一樹なら…」

「呼んだか?」

「ああ、頼まれてた件だが、やはりアイツはBクラスだった」

「そうか…秀吉、明久。お前ら教室戻るぞ」

「「何で?(なぜじゃ?)」」

「どうやら、Bクラスには『須藤』がいるらしいからな」

「須藤って()()須藤?」

須藤雅史、テストにカンニング、ケンカにナイフは当たり前と卑怯なことで有名だ。

「そ。だから戻るぞ」

「「了解(じゃ)‼︎」」

 

「やっぱりな…」

「これは…」

「とても上位クラスのやることとは思えん…」

Fクラスの教室に戻ってみると、卓袱台は折られ、シャーペンも真ん中から折られているなど、地味な破壊工作がされていた。

「にしても、なぜ宗介達がいないのじゃ?」

「ああ、雄二の指示であっちこっちに行ってBクラスと戦ってるよ」

「…戦死してるとは考えないのじゃな」

「逆に聞こう。俺らがBクラス如きにやられると思うか?」

「「ないね(のじゃ)」」

3人で話してると、雄二が教室に入って来た。

「あぁあぁ、派手にやられてんなぁ…」

「よお雄二。なんで今までいなかったんだ?」

3人を代表して一樹が聞く。

「実はBクラスから停戦条約の申し込みが来てな。それの調印に行ってたんだ」

調印の内容は本日16時をもって、試召戦争に関する全ての行動を禁止するという内容だった。

「ってあと数分で16時じゃねえか⁉︎」

「ああ、だから今日はそろそろ「伝令‼︎」…なんだ?」

「島田が単独行動中にBクラスに拘束された模様‼︎」

「…単独行動?」

確か作戦では島田が1つの部隊を指揮していたはず…そこまで一樹が思い出し、雄二の顔を見る。

「はぁ…勝手なことすんなよ…」

雄二の呟きが聞こえた。どうやら敵を惑わすためではなく、本当に単独行動をとったらしい。

「はぁ…その場所を教えろ。俺が()()()をする」

 

Fクラスの教室を出て、報告を受けた場所へ向かう。

「よ、吉井!助け…「全員突撃準備しろ」なんでよ⁉︎」

「さ、櫻井?冗談だよな?」

「すまん、言葉が足りなかった」

「だ、だよな」

Fクラス勢がホッとひと息ついているが…

「あそこにいるFクラスの荷物と一緒にBクラスの2人を倒すんだ」

「「「「冗談じゃなかった⁉︎」」」」

「何でよ⁉︎」

荷物がガタガタうるさい。代表して明久が島田に質問する。

「島田さん、そもそもなんで単独行動したのかな?」

その質問は島田ではなく、島田を拘束してるBクラスの人から答えが来た。

「こいつはな、吉井が怪我したという嘘情報にまんまと騙されたんだよ!」

「…島田さん」

「な、何よ?」

「怪我してる僕にトドメを刺しに来るなんて君は鬼か⁉︎」

「何でそうなるのよ!ウチは『吉井が瑞希のパンツ見て鼻血出した』って聞いて心配したんだから‼︎」

「…その嘘に騙されるのも問題だが…本音は?」

一樹の質問に島田は…

「保健室へ行ってオシオキしようと…あ」

語るに落ちるとはまさにこういう事なんだな。

「…お前ら、やれ」

「「「「くぅ、了解!」」」」

「ま、待て!コイツがどうなっても良いのか⁉︎」

「「知ったことか‼︎」」

Fクラス大多数の攻撃に、Bクラスの2人+島田の点数は無くなり…

「戦死者は補習!」

鉄人に連れて行かれた。そこで…

キーンコーンカーンコーン

「…16時か…」

「あぁ、今日の試召戦争は終了だ。みんな、教室に戻るぞ!」

「「「「おう!」」」」

そして、Fクラス教室に戻る。教室に着いた途端、一樹は康太にある調査を頼んだを

「…何かあったのか?」

それを見ていた宗介が一樹に声をかける。

「ああ、さっきCクラスに感じる気配の量が多くてな。多分…」

「Cクラスがほぼ全員残ってると?」

「そういうこった」

宗介に説明した後、一樹は雄二に報告する。

「Cクラスか…どうしたもんかな」

「Cクラス代表の小山は根元と付き合ってるからな。裏で繋がっててもおかしくないだろ」

「…伝令」

一樹が雄二と話していると、Cクラスの様子を見に行ってた康太が戻ってきた。

「どうだった?」

「…まだ、HR中だった。調べるのには少し時間がかかりそうだ」

「ふむ…あまり下手に動くとBクラスとの条約に引っかかるかもしれねえからな…」

雄二が悩んでいると…

「あ、これならどうだ?」

 

ガラガラッ

「失礼します。小山さんはこのクラスですか?」

「あら、高橋さん。どうしたの?」

「いえ、以前お借りしていた小説がやっと読み終わったので、返しに来ました」

私は義兄さんに頼まれて、Cクラスの様子を見に来ている。まあ、確かに小山さんに用があったからあちらも違和感は無い様だ。

「(ん?そこにいるグループは確か…土屋君から貰った名簿に載ってた人達ですよね?)」

それも1人では無く、数人いる。Cクラスの人と話すのでは無く、こちらの様子を伺っている様だが…

「(隠してるつもりだと思いますけど、それじゃ視線で丸わかりですよ?私がどれだけアサガオの子達のイタズラを防いで来たと思ってるんですか)」

一樹や舞のいる『アサガオ』のイタズラっ子達見つけるのに、舞は気配を読める様にならざるを得なかったのだ。

…普段一樹に隠れて分からないが、舞も中々チートじみている。

「それで、どうだった?」

「すごく面白かったです。続編等があったらまた貸してくれませんか?」

「お安い御用よ。またね」

「はい、お邪魔しました」

ガラガラッ

「…悪りぃな舞、面倒ごと頼んで」

Cクラスから出て、少し離れた所の壁に、一樹は寄りかかっていた。

「いえいえ、義兄さんが私に頼るなんて珍しいですから嬉しかったですよ」

「そう言ってもらえると助かる。んで?いた?」

「はい、いました」

「サンキュー、なら和哉、行くとするか」

「おう」

「(小山さん、あなたは敵に回してはいけない人達を敵に回しました。頑張って下さいね)」




では、また次回お会いしましょう!

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