バカ達の恋愛模様とそれを守る者(凍結中)   作:フルセイバー上手くなりたい

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やっと変身するぜ…


第5話

「よし、明日は補充試験を受け、Bクラスに宣戦布告だ。各自、それなりには勉強しとけよ」

「「「うぃーっす」」」

雄二の指示でそれぞれ帰る用意をするFクラス。

 

キィィィィ…

 

「「ッ!?」」

帰り支度をしていた明久と雄二の脳に響く金切り音。それは一樹と一馬にも聞こえていた…

「…誰が行く?」

主語を言って無いが、一樹の言葉は全員に通じた様だ。

「今回は僕に行かしてよ。“相棒”も暴れたいみたいだから」

明久の言葉に皆が頷く。それを確認した明久は懐から黒い物体を取り出し、近くの鏡に掲げた。すると鏡からベルトが出てきて、明久の腰に自動的に装着される。

「変身ッ‼︎」

明久は持っていた物体、“カードデッキ”をベルト“Vバックルにセットした。すると複数の影が明久にくっつき、彼を“仮面ライダー龍騎”に変身させた。

「っしゃぁ!」

そして、躊躇い無く鏡に突っ込んで行き、“ミラーワールド”と呼ばれる世界に入った。

一樹side

「行ったな…雄二は“まだ”大丈夫なのか?」

明久が行った後、一樹は雄二に何か確認していた。

「ああ、つい昨日“食わせた”からな。っていうか、最近人化能力を得たらしく、家で翔子の飯食ってるだけでも契約更新出来るってさ」

「そうか…意外に数が多そうだからどうかと思ったんだがな」

「は?マジで?」

「マジで。なら一馬、俺は行くが来るか?」

「もち。行かせてもらうぜ」

一樹と一馬は懐から明久とは違う道具を取り出し、しかもその中に一樹は♠︎A、一馬は♦︎Aを入れ、腰に触れさせる。自動的にベルトに変形し…

「「変身ッ‼︎」」

『『Turn up』』

一樹は仮面ライダーブレイド、一馬は仮面ライダーギャレンに変身し、ミラーワールドに突っ込んで行く。

 

明久side

「お待たせ、ドラグレッダー。久しぶりに大漁だよ」

『全く、ここ最近雑魚ばっかだったからな。少しは美味いのに当たると良いが』

龍騎は自らの契約モンスター、“ドラグレッダー”と会話していた。普通、ミラーモンスターが人語を話すことは無いが、ドラグレッダーと雄二の契約モンスターのみ、話すことが確認されている。

「まあ、もし不味くても、家でちゃんとしたもの作るからさ」

『ほう、期待しとこう』

ドラグレッダーも人化能力を有しており、あまりミラーモンスターが現れない時は、明久の手料理を食べて契約更新している。

「さて、まずはこれかな?」

カードデッキから1枚のカードを取り出し、左腕の召喚機、“ドラグバイザー”に装填する。

『Sword vent』

効果音と共に、空中から剣が落ちて来て、それを掴む龍騎。

「さて、試召戦争では暴れられなかったから、ストレス発散と行きますか」

『俺の飯だと言うのを忘れるなよ』

「分かってるよ」

ドラグレッダーに答えながらも目の前のミラーモンスター、“ギガゼール”

の群れに向かって行く龍騎。

「ハァッセイッオラァ!」

明久の元々の運動神経もあって、次々と攻撃が決まる。そこにー

「よ!明久‼︎」

「俺らも暴れさせてくれ」

「あ、一樹に一馬』

龍騎は話しながらもカードを装填する。

『Strike vent』

龍騎の右手にドラグレッダーの頭部を模した武器が現れると、龍騎はそれをモンスターに向けて突き出す。タイミング良くドラグレッダーも火球を吐き、モンスターを倒していく。

「暴れるって言っても、もうほとんど残ってないよ?」

「…の様だな」

「まあ、トドメには参加するよ」

ブレイド、ギャレンはそれぞれのラウザーからカードを取り出す。

『Kick』

ブレイドは♠︎5をラウザーにスキャンした。ギャレンも

『Drop』

♦︎5をラウザーにスキャンした。そして龍騎も1枚のカードをドラグバイザーにセットした。

『Final vent』

「「「ハァァァァァァ…」」」

3人が同時に必殺技を放ち、ミラーモンスターを全滅させて、出た生命エネルギーをドラグレッダーが食べていった。

「よし!終わり‼︎」

「フィー」

「早く帰ろう」

 

「ただいま〜」

「行く必要無かったわ」

「雑魚ばっかりだったし」

明久、一樹、一馬の順だ。

「そうか。なら帰るか」

「「「「だな」」」」

 

明久side

「ただいま〜」

と言っても1人暮しだから返事が来るわけ「お帰りなさ〜い」ないはずなのに聞こえるよ⁉︎

「あれ?優子どうしたの?」

「どうしたの?じゃないわよ!秀吉経由で『先に帰ってて』って!理由くらい言ってくれても良かったじゃない‼︎」

ちなみに明久はミラーライダーに変身出来ることを優子に言っていない。ドラグレッダーの人化状態も“古い幼馴染み”で通している。(ちなみに人化状態での名前は“リュウ”だ)

だからミラーワールドのことなどが絡んでいる今回の件はどうしても曖昧になってしまうのだ。

「あー…雄二達とAクラス戦の作戦の話をしてて、だから先に帰っててもらったんだ。秀吉経由なのはそのまま部活に行くから伝言を頼んだって訳」

「むぅぅ…そういうことにしといてあげる」

その後、優子のご機嫌取りに2時間掛かった明久であった。

 

雄二side

雄二が翔子と帰宅中、金切音が頭の中に響いて来た。

「…翔子、悪い。少し行ってくる。すぐ終わらすから待っててくれ」

「…分かった」

雄二は翔子に一言言うと近くの鏡の前で明久のと似たカードデッキを(絵柄は龍ではなく、コウモリだ)かざした。すると明久と同じように鏡からベルト“Vバックル”が現れ、雄二の腰に装着される。

「変身ッ‼︎」

Vバックルにカードデッキをセットすると、雄二に複数の影が重なり、雄二を“仮面ライダーナイト”に変身させた。

「さて、行くか!」

左腰にある召喚機“ダークバイザー”を構え、ミラーワールドに入って行く。

『来たか、相棒』

ミラーワールドの中ではナイトの契約モンスター“ダークウイング”が待っていた。

「おう、早速で悪いが“飛ばせて”くれないか?」

『おう、任せろ』

ダークウイングはそう言うと、ナイトの背中にくっ付き、マント“ウイングウォール”に変化する。

「さて、行くかな」

ナイトはダークウイングがマントになったのを確認するとジャンプ、するとマントはコウモリ状の翼になり、空中を飛んでモンスターの方へ向かう。

「今回は蜘蛛か…」

ナイトの前には蜘蛛を模した大型モンスターが今にも外の親子を狙っていた。

「人を食わせやしねぇよ‼︎」

『Sword vent』

ダークバイザーにカードを装填し、ウイングランサーを呼び、空中から蜘蛛のモンスターを攻撃する。

「オラァ!」

ヒット&アウェイで確実にダメージを与えていく。蜘蛛のモンスターもナイトを攻撃しようとするが、ナイトの動きの速さについていけない様だ。

「この動きについて来れんのは俺のダチだけだ。そろそろ終わりにしてやんよ…」

そう言って、カードデッキと同じ紋様が描かれたカードをバイザーに装填する。

『Final vent』

空中に舞い上がり、ウイングウォールで自身の体をドリル状に包み、急降下して敵を貫くナイトの必殺技“飛翔斬”をもろに受けたモンスターは爆発。生命エネルギーを分離したダークウイングが食べるのを確認すると、ナイトは近くの鏡から出て、雄二の姿に戻った。

「ふぅ…翔子のとこに戻るか…」

その後、翔子と合流。(雄二は翔子にミラーワールドの件などは説明済み)家に帰るのだった。

 

一樹side

一樹はバイク“オートバジン”の後ろに舞を乗せて孤児院“アサガオ”に帰っていた。

「…義兄さん」

「ん?なんだ舞」

信号を待っている時、後ろの舞が話しかけて来た。

「…“ここ”では、何種類になれるのですか?」

「…分かんね…少なくとも2種類は確定だな。今コイツに乗ってるし、さっき“トランプ”使えたしな…だから…」

「はい、分かってます。良介にも言っておきます」

「ん。頼むな」

信号が変わり、再び走り出す。数分走った先に…

「うわ!危な‼︎」

いきなりバイクが目の前に来て、ぶつかりそうになる。一樹はすぐにブレーキをかけ、オートバジンを停車させた。

「危ないだろうが!なんて運転しやがる‼︎」

一樹が抗議するが、目の前の男は…

「ベルトを…よこせ」

スティングフィッシュオルフェノクに(以降スティング)に変化した。

「あーもう!いきなりかよ‼︎」

「義兄さん!これ‼︎」

舞が後ろからベルトを渡し、それを受け取り、腰に巻く一樹。ブレザーのポケットからケータイを取り出し、コードナンバーを入力する。

〈〈5・5・5〉〉

『Standing by』

右手を高く上げ…

「変身ッ‼︎」

ベルトにケータイを装填した。するとー

『Complete』

そんな機械音声が流れ、一樹の体を赤い光線が走り…

「…ファイズ…」

一樹を“仮面ライダーファイズ”に変身させた。

「さあ、行くぜ」

右手のスナップを効かせ、スティングと対峙するファイズ。

「フゥゥ…」

スティングの下半身が魚の尾のようになり、空中を飛び回る。

「おわ、危な‼︎」

そのまま空中からファイズに襲いかかるが、ファイズは簡単に避ける。

「あーもう!魚が飛ぶな‼︎」

再度突進してきたスティングに、サッカーのオーバーヘッドの要領で蹴りを入れるファイズ。

「グゥゥゥ…」

カウンターのように入ったので、下半身の変化が元の人間型に戻るスティング。

「さて、ここからが本番だ」

右手をスナップさせ、スティングに近づくファイズ。スティングは激昂して、ファイズに攻撃して来るが、大振りなので、あっさり避けられ、逆に空いてる胴を殴られるスティング。怯んでいるスティングを見て、右腰の“ファイズポインター”を取り出し、ミッションメモリーを装填するファイズ。

『Ready』

右脚に取り付け、ケータイのエンターキーを押す。

『Exceed charge』

腰を落とし、ベルトから赤いラインをエネルギーが走っていき、ファイズポインターにエネルギーがチャージされていく。チャージが終わったことを確認すると、飛び上がり、空中で前方へ一回転、ポインターをスティングに向けたかと思えば、ポインターから赤い光線が出て、スティングの前で円錐形に変化し…

「な、なんだ!動けん⁉︎」

スティングを拘束、ファイズは右脚を突き出し…

「ハァァァァ‼︎」

必殺技“クリムゾンスマッシュ”を決めた。スティングは…

「グァァァ‼︎」

体に赤いφの紋様が浮かび、青白い炎を出して灰となった。

「ふぅ…」

スティングが灰となったのを確認すると、ベルトからケータイを取り出し、通話終了ボタンを押して変身を解除した。

「…義兄さん…」

「…お待たせ。帰るぞ」

「…はい」

再びオートバジンに乗り、“アサガオ”に向かう一樹と舞だった…




纏めて変身じゃ!

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