バカ達の恋愛模様とそれを守る者(凍結中)   作:フルセイバー上手くなりたい

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…忘れた頃に更新する。

いやほんとすんません。


第21話

「最終戦です。各代表は前へ」

雄二と霧島がそれぞれ前に出る。

「…Fクラスは教科を選択して下さい」

「あの激戦の後だと申し訳ないが…教科は日本史、内容と方式は小学生レベルで100点満点の上限ありで」

「「「「……」」」」

教室が、白けた…

「わ、悪かったな!こうでもしないと俺は翔子に勝てねえんだよ!」

開き直る雄二。

「…それではテストを作って来ますので、しばらくお待ちください」

高橋教諭が教室から出ると…

「数箱使ったジェンガやらね?」

暇になった一樹の発言に、男子勢がノリノリでやり始めた。

結果、高橋教諭が戻る頃にはかなりの高さになっていたのであった…

 

「それでは、テストを始めて下さい」

結果は…

 

2ーF 坂本雄二 100点

VS

2ーA 霧島翔子 97点

 

「この戦争、Fクラスの勝利です」

淡々と告げる高橋教諭。開校以来、ここまでローテンションな決着があっただろうか?

「まあ、勝ちは勝ちだし…」

「納得はしないけど…」

「理解はしとくよ…」

勝ったはずの一樹達も、どこか釈然としていない様子。

…一応作戦として聞いていたのに、だ。

S.M.S同士の戦闘が激しかったのもあるだろう。

「とにかく、振り分け試験は受けれるぞ〜」

「「「「それだ!!!!」」」」

テンションを上げれるものを見つけ、Fクラス勢は教室を飛び出して行った。

ポカーンとするAクラスの面々と軽く話をしてから、一樹達も振り分け試験を受けに行った。

 

 

そして、クラス発表の日…

「義兄さんは当然Aクラスに来ますよね?」

「分かんねえぞ?若干の差で行けないかもよ?」

「そんなぁ…」

いつものように、オートバジンで登校する一樹と舞。

テストを受けた本人より、その義妹の方が結果が気になるようだ…

「おはよう、櫻井に高橋」

「ちわっす」

「おはようございます、西村先生」

義兄妹(きょうだい)で対照的だな…まあ良い。これが結果だ」

封筒を渡される一樹。

「義兄さん早く開けて下さい!早く早く早く早く!」

「…何で当人より緊張しているのだ?」

「まあ…舞ですし」

「それで納得するのもどうかと思うのだが…」

西村の言葉をスルーして、一樹は封筒を開ける。

 

櫻井一樹 Aクラス(実力は代表並み。しかし()()の都合上、一般生徒の扱いとする)

 

そんな事が書かれていた。

「…ほい、舞。とりあえずAクラスになったぞ。また飯頼むわ」

「は、はい!義兄さん!」

一樹がAクラスに入ったと分かった途端、舞は嬉しすぎて一樹に抱きついて来た。

「異端審問会!開廷!!」

「「「「ヒャッハー!!」」」」

それを見ていたFクラス勢が黒装束を纏い、各々武器(主に釘バット)を構える。

「はあ…舞、少し離れてろ」

「は、はい…」

恐る恐る一樹から離れる舞。

どこからか逆刃刀を取り出し、腰に挿す。

「…来るなら来い。相手してやる」

「「「「ヒャッハー!!」」」」

FFF団と一樹が戦闘を開始。

舞はそれをおろおろしながら見ていたが、数分後…

「終わりか?」

「「「「ぐぅ……」」」」

FFF団の屍?の上で、鞘に納めた逆刃刀を抱えて座る一樹の姿があった。

「お前らさ、女子と付き合いたいんだろ?」

「「「「当然!!」」」」

「…なら聞くけど。こんな事してて、女子から好かれると思うか?」

「「「「……」」」」

「他人を妬む暇があるなら、少しは違う方向に頭を使えよ。そうすれば…」

「「「「そうすれば?」」」」

「いつか…お前達を好いてくれる女子が現れるよ」

そう言うと、一樹は舞を連れて教室へ向かった。

FFF団はその後、ボランティア活動に精を出す様になったそうだ。

 

 

一樹達(宗介達も当然の様に入っていた)がAクラスに来てから早数日。一樹と舞は霧島宅にお邪魔していた。

今は軽く軽食を買いに出ている。

「義兄さん、そこのカフェは良い珈琲豆を使ってるそうですよ?行って見ませんか?」

舞が指差す方向には趣ある、良い雰囲気の店があった。

「…そうだな。もしかしたら豆も売ってるかもしれないし、寄っていくか」

オートバジンをその店に向けて走らせる。入ろうとすると、店の中が騒がしい。

「ん?どうしたんだ?」

一樹が少し戸を開けてみると…

「ぎ、ギャァァァァ⁉︎バケモノ⁉︎」

「「ッ⁉︎」」

中から悲鳴が聞こえた。急いで中に入ってみると、イカを模したオルフェノク、スクイッドオルフェノクが店内で暴れていた。

「ッ⁉︎やめろ‼︎」

一樹が叫ぶとスクイッドは一樹の方を向く。

『偶然だな…お前がファイズか』

「チッ⁉︎逃げるぞ舞‼︎」

一樹がファイズだと知ってるスクイッドは、狙いを一樹に合わせた。一樹は舞の手を握り、その店から逃げ出す。

「ちょ、義兄さん!ベルトはどうしたんですか⁉︎」

「霧島の家だ‼︎」

「何やってるんですか義兄さんの馬鹿‼︎」

「わ、分かったから走りながら叩くな!今電話してるから‼︎」

「早くして下さい‼︎」

 

 

その頃霧島家では、雄二と霧島がのんびりとお茶を飲んでいた。

「一樹達、遅いな…」

「…そうだね」

その時、雄二の携帯が鳴る。

「ん?一樹からだ。もしもし?」

『もしもし雄二⁉︎』

「ど、どうしたそんなに慌てて」

『今すぐベルト持ってこい‼︎○○公園で合流だ‼︎』

「ッ⁉︎分かった!すぐに行く‼︎」

通話を切ると、雄二はベルトを抱え、外に飛び出し、自分のバイクに飛び乗ると、一樹の指定した公園に向かって急ぐ。

 

 

「ハア、ハア、ハア…私、もう走れません…」

合流場所の公園まで走ると、舞が息切れしていた。全力で1km以上走り続けたのだから無理も無い。一樹は舞を近くの木陰に座らせた。

「…よし、近づいてはいないな」

スクイッドが近くにいない事を確認する一樹。舞も少し回復した。

「…舞、大丈夫か?」

「え、ええ…なんとか」

「あまり無理に話さなくて良い。もう少し呼吸を整えてくれ」

しかし、一樹はそれを言った瞬間に舞を抱えて走り出す。その途端、一樹達が隠れていた木が折れ、スクイッドが現れていた。

『チッ!勘のいい奴だ』

一樹は走り続ける中、バイクのエンジン音が聞こえた為、その音の方へ走る。雄二も走って階段を駆け上がっていた。

「一樹‼︎」

「「遅い(です)‼︎」」

雄二が一樹に向かってベルトを投げる。一樹はそれを受け取り、腰に装着する。そこに、ゆっくりとスクイッドが現れた。

「か、一樹」

少し身構えながら一樹にファイズフォンを投げる雄二。一樹はそれをキャッチし、急ぎコードナンバーを入力した。

《5・5・5》

『Standing by』

「変身‼︎」

『Complete』

ファイズに変身した一樹。手首のスナップを確認すると、スクイッドに向かって走る。

「ハッ!オラァァァァ‼︎」

「グッ!」

スクイッドの左腕に関節技を極めながら走る。そのまま植物園のガラスに激突。両者は転がる。スクイッドはファイズに向かって大振りのパンチを連続で放つが、ファイズはそれを全て躱し、隙が出来た所へニーキックを叩き込む。スクイッドがダメージに動きが止まる中、手首のスナップを効かせ、余裕のファイズ。スクイッドはそんなファイズに突進。ファイズを動かすが、ファイズはスクイッドの空いた胴へ再度ニーキック。体制の崩れたスクイッドの後頭部に更に拳を振り下ろす。ファイズとスクイッドの立ち位置が変わる。ファイズはそこに連続で細かいパンチを放った後に強烈な大振りパンチを繰り出す。

「ハッ!ハッ!ハッ!ウリャァァァ‼︎」

「グゥッ!」

最後の大振りパンチが効いたのか、植物園のガラスを突き破って外に吹っ飛ばされるスクイッド。ファイズは再度スナップを効かせると、自らも外に出る。そこにスクイッドの不意打ちが決まひ、ファイズは地面に転がる。そのファイズに蹴りを入れようとするスクイッドだが、ファイズは両腕でそれを受け止める。

「んなッ⁉︎」

「残念でしたっと‼︎」

そのスクイッドの脚を放り投げ、空中でクルクル回ってるスクイッドを容赦なく蹴り飛ばすファイズ。スクイッドは何とか立ち上がるものの、もうフラフラだ。それを見て、ミッションメモリーをファイズポインターにセットするファイズ。

『Ready』

更にファイズフォンのエンターキーを押す。

『Exceed charge』

スクイッドに向けてクリムゾンスマッシュを放つファイズ。

「ハアァァァァ‼︎」

スクイッドは逃げる事が出来ず、クリムゾンスマッシュを喰らい、灰になった。

「グッ!グァァァァァ!?」

完全に消えた事を確認すると、フォンをベルトから外し、変身を解く一樹。

「ふぅ…終わった終わった」

その後舞達と合流、改めて霧島家に向かうのだった。

 




最後だけ、ほんのちょっとだけいじりました。

さあ次の話書こ。

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