バカ達の恋愛模様とそれを守る者(凍結中)   作:フルセイバー上手くなりたい

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すいません、今回遊んでます。


第19話

「S.M.S対決か…とんでもない戦いになるな…」

雄二の呟きにその場の全員が同意した。

「さて…どう転がるかな」

S.M.Sトップの一樹としてもこのカードはとても興味深い対決だ。

「…科目はどうしますか?」

「…一馬、そっちが決めて良いぜ」

「じゃあありがたく?戦術で!」

高橋先生が科目を設定している間、一樹がS.M.Sに話しかける。

「そうそう…お前らの点数…学園長が全員同じにしたみたいだから」

「「「「はぁ⁉︎」」」」

 

戦術

2ーF 星野一馬 4000点

VS

2ーA 長峰智希 4000点

 

「本当に同じだ…」

「マジかよ…」

一馬、智希が文句を言うが、一樹の次の言葉に戦意を上げる。

「まあ、こう考えてみないか?同じ点数の方が、お前ら2人のガチバトルが出来るって」

「「それもそうだな!」」

気合を入れる2人に、宗介、祐人がイスを渡した。

「座った方が…やりやすいだろ?」

「その召喚獣なら特にな」

2人の召喚獣はもう“獣”ではなく、彼らがS.M.Sで扱う“機体”をそのまま小さくしたものだ。名を…

「星野一馬、“ケルディムカスタム”!狙い撃つぜ‼︎」

「長峰智希、“セラヴィー”行くぞ‼︎」

2人はイスに座る。その瞬間、2人の前に空間投影ディスプレイが現れ、まるでコクピットの様になった。

「な、なんだアレは⁉︎」

Fクラスの誰かがディスプレイを見て、驚きの声をあげる。一樹が説明する。

「こういうタイマンが確定してる時の俺ら専用システムだ。俺達は思念で操作より、こっちの方が断然早いからな。デモンストレーションも兼ねてる」

一樹が話し終わると雄二が質問する。

「あー、一樹?俺達がコレを使うことは?」

「無理だな。お前達は思念で操作した方が早いし、コクピットのやり方覚えれる奴がどれくらいいる?」

「「「「ごめんなさい‼︎」」」」

「…そろそろ試合を始めてよろしいですか?」

「「「「どうぞどうぞ!」」」」

「では、試合開始‼︎」

「先手必勝!」

一馬はイスの上で操縦桿を凄まじい速さで動かし、ビームピストルをセラヴィーに向かって連続で撃つ。

「甘い!“GNフィールド”‼︎」

しかし智希もセラヴィーに緑色のバリアを張り、ビームピストルの攻撃を受け止めた。

「今度はこっちだ!」

セラヴィーの両手にあるビームバズーカを撃つ。極太のビームがケルディムを襲う。

「危ねえ‼︎」

ケルディムのスラスターを全開にしてなんとか極太のビームを回避。しかし、それは予測されていた。

「とった!」

セラヴィーのビームサーベルが一馬の眼前にせまる。

「ケルディムを…舐めるな‼︎」

ケルディムのビームピストル下部にある対ビーム用コーティング部分でセラヴィーのビームサーベルを受け止める。

「「チィ!」」

両者同時に離れ、ケルディムはピストル、セラヴィーは両肩にあるビームキャノンを撃つ。

ケルディムは避け、セラヴィーはバリアで受け止める。

「一樹!“ハロ”は⁉︎」

「ちゃんと再現してるだろうが」

『コッチダ、コッチダ』

「本当だ…ハロ!シールドビット展開‼︎」

『マカセロ、マカセロ』

ケルディムの特殊装備、シールドビットを放出し、エリア外へ行こうとするセラヴィーのビームを反射させた。

「やべ!」

さすがのセラヴィーのバリアも、極太ビームは受け止められない様で、スラスター全開で回避した。しかし、一馬はそれを狙っていた。左腰のビームサーベルを抜刀し、セラヴィーに迫る。智希もそれを察し、ビームサーベルを抜刀。2人のサーベルがぶつかり、激しいスパークが上がる。

「クゥ…」

「ングッ…」

両者同時に離れ、再び撃ち合う。

「なんでなんだ?」

しかし、2人の激戦を見て、雄二が疑問を持つ。

「なんで2人の点数が減らないんだ?」

「簡単な話だ。“獣”じゃなく“機体”だからだよ」

「へ?」

「つまり、生き物だったら体力の消費とか考えなきゃいけないけど、機械は体力とか考えなくて良いってことだ。ああいう状態の俺達の点数を減らしたければ腕を斬るとかしないと無理だ」

一樹達の召喚したものは確実に損傷させなければ点数が減らない…あまりの恐ろしさに冷や汗が止まらない雄二。そこで、状況が変わる。

「「トランザム‼︎」」

 

 

「「トランザム‼︎」」

一馬と智希の機体が赤く光ると、ただでさえ目で追うのが難しかったのが、雄二達には残像しか見えなくなった。しかし、S.M.Sは目視しており、ケルディムのシールドビットが4機ずつ合体した攻撃形態“アサルトモード”になってセラビィーを四方から攻撃。セラビィーはトランザムで上がった機動力を生かしてビームの間を抜ける。しかし、それは一馬の予想していたコースだった。

「狙い撃つぜェェェ‼︎」

GNスナイパーライフルでセラビィーを撃つ。智希に冷や汗が流れるが、パレルロールでなんとか回避した。

「げ!避けられた⁉︎」

長距離射撃状態の一馬の射撃能力はS.M.Sでもトップクラスだ。それを避けるのはあの一樹や宗介ぐらいしかいなかったのだが…

「あ、危ねえ…死ぬかと思った」

実は智希が避けれたのは偶然だったりする。しかし、実戦では運も味方につけた者が勝つ。それが一樹と共に長年戦い続けたS.M.Sの考えだった。

「隙あり!GNバズーカ、ハイパーバーストモード‼︎」

連結させたGNバズーカⅡから巨大なビーム玉をケルディムに向かって撃つ。とんでもない速さでケルディムに迫り、ケルディムの左腕を破壊した。

「クソッ!」

 

星野一馬 2500点

 

MSは基本、両腕で戦闘する。なので片腕でも消費する点数はでかいのだ。しかし、一馬もただやられた訳では無い。

「お前こそ動きが止まってるぜ智希ィィィィ‼︎」

「んなッ⁉︎」

ハイパーバーストモードは制御が難しい…なのでかなり智希は制御に集中していた。一馬はそこを狙い、シールドビットのアサルトモードでセラビィーを攻撃、セラビィーの両腕を破壊した。

 

長峰智希 3174点

 

両腕を破壊されたにも関わらず、セラビィーの点数はケルディムより動かなかった。そして両者は同時にトランザムが解除された。

「クソ…ハロ!トランザム再起動のチャージを優先。けど45%はこっちにくれ!」

『リョウカイ、リョウカイ』

これはかなり無茶な話である。55%はトランザム再起動チャージに回すということは、攻撃と回避を45%比率の状態でしなければならない。しかし、火力差がある以上、無茶な動きにせざるを得ない。というのが一馬の選択だった。

「いつまで避けきれるかな!」

両肩、両膝のGNキャノンを連射し、一馬を追い詰める智希。一馬は回避に専念、時々避けきれないものはシールドビットで受け止める。しかし、一馬も限界が近くなった。

「ハロ!トランザムは⁉︎」

『1セコンドカノウ、1セコンドカノウ』

「上等‼︎」

セラビィーはGNキャノンに負担をかけ過ぎたらしく、隠し腕の4本にビームサーベルを持たせ、接近して来た。

「貰ったぜ!一馬ァァァァ‼︎」

「……」

一馬は全神経を使ってタイミングを計る…そして!

「こ こ だ ァ ァ ァ ァ ‼︎」

僅か1秒しか使えないトランザムを使用、3倍になった機動性でセラビィーの攻撃を避け、背後に回る。が、若干タイミングが遅かった様で、右手の人差し指、中指、薬指が切られた。しかし、それでも一馬は諦めず、右腰に装着していたGNピストルを親指で抑え、小指でトリガーを引く。

しかし智希も反射的に隠し腕の1本を背後に回し、ビームサーベルでケルディムを攻撃する。

「「ウオォォォォ‼︎」」

結果…

 

戦術

星野一馬 0点

VS

長峰智希 0点

 

S.M.S同士の第5回戦は、引き分けに終わった…




ケルディムはビームサーベル使わねえよ!!

という方、ごめんなさい。
フリーダムみたいに装備出来ると思ったんです。

反省はしてますけど、後悔はしてません。
やりたかったからね!

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