バカ達の恋愛模様とそれを守る者(凍結中)   作:フルセイバー上手くなりたい

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難産でした…


戦闘描写難しい…


第12話

Aクラスへの宣戦布告を終えた帰り道。雄二は翔子と帰っていた。

「…雄二」

「ん?どした?」

この2人、いつもならここまで静かではなく、世間話をしながら帰る方が多い。しかし、今日は翔子の雰囲気が違った為、雄二は翔子から話すのを待っていた。

「…一樹のベルト。似たようなものが私の家にある」

「何⁉︎」

「…だから、今度の日曜にみんなで私の家に来て」

「…分かった。他のFクラスの奴らには俺から言っとく」

雄二と翔子がここまで会話すると…

「見つけましたよ!Fクラス代表‼︎」

須藤が目の前に現れた。

「…須藤か…何の用だ?」

「言うまでもない…貴様のせいで!貴様のせいで私は‼︎貴様と吉井だけは…殺さなくては気がすまない‼︎」

須藤から漏れ出る殺気…あまり素人って訳でも無いらしい。

「ケンカって訳か…上等だ。来いやコラ」

鞄を翔子に預け、戦闘体制に入る雄二。しかし、須藤は…

「フン、生身でなんて野蛮な。私達でしか出来ない戦いがあるでしょ?」

須藤はそう言ってある物を雄二に見せた。

「そ、それは…カードデッキ⁉︎」

中に蟹の紋様が彫られた黒いカードデッキだった。

「さあ、始めましょうか。ライダーバトルを…負けたら死の恐怖を味わい、生還出来たとしてもライダー関連の記憶はなくなりますがね…」

これは、ライダー達全員が認識しているミラーワールドの掟だ。ライダーバトルで負けた者は、1度死ぬ。そしてミラーワールド関連の記憶が無くなり、いつの間にか戻ってきているのだ。

「…受けて立つぜ」

須藤は近くの鏡を指す。雄二もポッケからカードデッキを取り出し…

「翔子…俺が言ったら直ぐに明久を呼べ。良いな?」

「…え?吉井?」

翔子の疑問には答えず、須藤と雄二は鏡にカードデッキを掲げ、Vバックルを呼び寄せた。

須藤は右手を独特の構えで前に出し、雄二は拳を握って曲げた右腕を内側に向けて振りかぶった。

「「変身ッ‼︎」」

同時にVバックルにカードデッキを装填し、2人は変身した。須藤が変身したライダーはシザース。蟹型モンスターと契約してるからか、とても装甲が硬そうだ。

「さて、行きますか?」

「ここまで来たら逃げねえよ。相手してやるぜ‼︎」

そう言って2人は同時にミラーワールドに入って行った。

「…そうだ、吉井に連絡とらないといけないんだった」

翔子は雄二に言われた通り、明久に電話する。

プルルルル…ガチャッ

『もしもし?どうしたの代表』

しかし出たのは優子だった。

「…なんで吉井の携帯に優子が出るの?」

至極もっともな疑問である。

『明久の携帯に女の人が出た場合、まず私に渡してくれるの』

よっぽど優子に惚れてるんだな、明久…

「…ごめん、今回はおふざけ無しの話だから吉井に代わって」

翔子の声音から、真剣度が普段と違うことを察したのだろう。優子はすぐに明久に代わった。

『もしもし?どうしたの霧島さん』

「…吉井、【ミラーワールド】って知ってる?」

『ッ⁉︎何故霧島さんがそれを⁉︎』

「…雄二が話してくれた」

『そう、雄二が…で、それが?』

「須藤も…ライダーだったから」

『どこ⁉︎すぐに優子と行く‼︎』

須藤がライダーだと聞いて緊急事態だと理解した明久は場所を聞いて、すぐに向かうと約束した。

 

 

 

ナイト、シザースはミラーワールドに入った瞬間、それぞれの召喚機にカードを装填した。

『Sword vent』

『Strike vent』

ナイトは槍状の武器、ウイングランサーを構え、シザースは蟹のはさみ状の武器、シザースピンチを構える。

「オラァッ‼︎」

「フンッ‼︎」

同時に前に出て、お互いの武器がぶつかる。だが…

「く、硬えな‼︎」

ウイングランサーが弾かれた。ナイトの腕が衝撃によって痺れる。

「私の武器はもちろん、私自身もかなりの硬度を持っています。そこんじょそこらの武器にやられる訳がありませんよ」

シザースが小馬鹿にした態度で接近してくる。確かに、ナイトの武器は素早さを重視した武器ばかりだ。ナイトにとって、シザースは相性が悪すぎる相手だ。

「(チクショウが…)」

「まあ、ライダー歴10年の私に勝てと言う方が酷ですね」

ただでさえ相性が悪いと言うのに、須藤はかなりの長期間、ライダーだったらしい。経験の差もあると言う事だ。

「…それがどうした!」

ウイングランサーを構え、シザースに飛びこむナイト。シザースはシザースピンチでウイングランサーを受け止める…

「オラッ!」

「グッ⁉︎」

ウイングランサーでシザースの視界を奪ったナイトの前蹴りが決まる。装甲の隙間に入ったために、シザースは蹲る。

「(装甲は全身を覆ってる訳じゃないようだな!)」

攻撃が通用する部分を見つけたナイトは、ひたすらそこを狙う。

「ハッ!」

「おのれ…!」

経験で勝っている筈のシザースが、ナイトに追い詰められている。それが、シザースの冷静さを奪っていた。

「この、程度で⁉︎」

力任せにシザースピンチを振るうがナイトはギリギリで避ける。こうなったらケンカ慣れしているナイトが有利…しかし、シザースにウイングランサーを掴まれ、シザースピンチで殴り飛ばされた。

「フンッ!」

「ガッ⁉︎」

ナイトの体から火花が散る。僅か一撃で、シザースの優勢へと変わってしまった…

「さっきまでの勢いは、どうしました!?」

「オゴッ⁉︎」

ダメージの大きさに、ナイトの動きが鈍る。そこに、シザースの容赦ない攻撃が続く。

「悪鬼羅刹も、大したことないですね‼︎」

シザースピンチを振り上げて、ナイトを吹っ飛ばした。

「がぁぁぁぁぁぁぁぁ!!?」

吹き飛ばされながらも、ナイトはなんとかウイングランサーを奪い返す。そして、ダークバイザーにカードを装填する。

『Final vent』

起死回生を狙って必殺技、“飛翔斬”を出すナイト。それを見てシザースもまた紋様が描かれたカードをバイザーに装填する。

『Final vent』

すると、シザースの背後に鏡が現れ、彼の契約モンスター、ボルキャンサーが中から出てきた。

シザースはボルキャンサーのアシストでジャンプ。高速で空中回転しながら体当たりして来た。

「喰らえェェェェ‼︎」

「行っきますよォォォォ‼︎」

2人の必殺技が激突。果たして、勝つのは…




では、また次回お会いしましょう

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