凡人は天才を夢見る   作:ゆっくり霊沙

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注意

鬱成分あり。

気を付けろ。









良いならどうぞ


急報

ほむが入院して数日が経過し、手術後のリハビリがてら近くのテレビがある部屋まで点滴を引きずりながら歩き、子供達とお見舞いに来ていた親達がドラえもんの映画を見ていた時、事件はおこった。

 

バッ

 

「ほ、ほむ!!一大事だ!!」

 

佐藤心がいつもの☆どころか、髪の毛もセットしておらずストレートだった。

 

凄まじく嫌な予感がする。

 

「いいか、これは現実だからな。夢じゃないからな。」

 

「お見舞いの方、お静かに。」

 

「ナース、それどころじゃないんだ。・・・ほむ、今朝南夏が姿を消した。・・・正午過ぎ水死体で発見された。」

 

な・・・え?

 

「戦車道部どころか学校が制御不能な程混乱してる。ほむ、体調が悪いのはわかるが退院して戻ってくれ。」

 

「キミ!!何を勝手なことを言ってる!!彼女はあと3日は傷が膿むかもしれないから安静にしていないとダメだ。」

 

「・・・。」

 

ブチ

 

「すぐに連れてけ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「巨星堕ちる・・・いや、奴(ほむ)の盾が壊れたな。」

 

「オレンジペコ?どういうことですの?」

 

「なに、少しプラウダに楔を打ち込んだだけですよ。弱体化すれば御の字。既にプラウダ包囲網は1つを除き完成しましたからね。」

 

チルノの死は情報収集能力が日本の全学園艦の中で頭3つ分抜けている聖グロはほむよりも早くチルノの死を把握していた。

 

裏でニーナとアリーナを操り、妥協案を蹴らしたのもオレンジペコというバックがいたからである。

 

凡人が今世の3分の1と先輩達の信用、多数の恨みを賭け、手に入れた権力をオレンジペコは金の力と己の天才的な経済センス、ダージリンの側近という力で黙らせ、不和もなくほむと同じものを手に入れた彼女だからできた荒業である。

 

そう、聖グロで天才オレンジペコは外交能力も手に入れオレンジペコ=謀神と言われるまでになっていた。

 

「しかし・・・今回の件は妙だ。流石に死人が出た以上原因を探り、同じことが聖グロで起こらないようにしないといけないからな。」

 

そう、不自然なのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・チルノちゃん。」

 

全ての真相は大ちゃんだけが知っていた。

 

チルノは心労により睡眠薬を過剰摂取するようになっていたが、死亡する前日、チルノに呼ばれた大ちゃんは今後の日程を話すと言われ、そこで隊長でもないのに色々と一年の○○を見てくれだとか2年は動かないだとかはなされた。

 

そしてチルノがほむから渡されている体調管理及び食事量の手帳を開いた時見えてしまった。

 

チルノの手帳が全て赤線で塗りつぶされているのが・・・。

 

更に睡眠薬がなぜか2瓶あり片方がやたら古いのだ。

 

つまり事故に見せかけた自殺であった。

 

海水浴中に古い睡眠薬を大量に飲み、眠るように亡くなったのだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

プラウダは混乱する。

 

それがほむの第二の壁であった。


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