凡人は天才を夢見る   作:ゆっくり霊沙

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お前は誰だ?

「ようこそ私の裏側へ。」

 

また夢か。

 

ワタシの前に過去の私と僕と俺がいる。

 

「クークックック。ひねくれ者の僕よ、今の自分はひねくれているかい?」

 

「熱血で馬鹿でホモな俺よ。まだ情熱はあるかい?」

 

「全てが燃え尽き、社会人となった私よ。今の生活は順調ですか?」

 

あぁ順調だとも。

 

周りに信頼できる仲間もいるからね。

 

「「「それは本当に仲間ですか?」」」

 

パチン

 

場面が切り替わる。

 

裏切られた時の場所だ。

 

信頼していた友人が、腹心が、親友が、親族が裏切った記憶だ。

 

パチン

 

「親族は滅茶苦茶にしたよね。・・・16分の1しか血が繋がって無かったけどさ。」

 

「そいつの母親焚き付けて、再婚させて、母親の愛を奪ってやったよね。」

 

「面白いほど簡単だったよ。幼いながら3年間も下準備してさ。」

 

あぁ、だからなんだ。

 

そいつが学校に転校してきてクラスの空気が悪くなった。

 

皆が仲の良いクラスだったのに・・・いじめを煽って弱者を潰してたから・・・。

 

「それだけじゃないよね?」

 

「邪魔だった。でしょ?俺よ。自身の評価を押し下げようとする屑が。」

 

確かにそうだ。

 

邪魔だった。

 

だから消した。

 

地域社会から。

 

「腹心も滅茶苦茶になったね。」

 

「私がいじめられていたのに加担してさ。」

 

「私を消そうとしたから。」

 

「チームごと消したね。」

 

「内乱状態は傑作だったね。言葉がいかに凶器になるか学べたよね。」

 

確かにそうだ。

 

だからなんだ?

 

「友人はどうしたんだっけ?」

 

「あぁ、成績を落としたよね。」

 

「私は優等生、だから先生も動かしてさ。」

 

「私語をする癖をつけさせれば簡単に楽な方に流れてさ。」

 

「どうなったんだっけ?」

 

「大学落ちたんだよね。」

 

あぁ、そうだ。

 

だからなんだ?

 

「「「ほむ、君はまた何かを潰したいのか?そうでないなら気を付けろ。彼女はもう疲れきっているぞ。君の☆△◎○●○☆☆・・・。」」」

 

パチン

 

「・・・。」

 

・・・。

 

「やぁ。」

 

なにか用?

 

「おいおい、忘れたとは言わないでくれよ。マジキチ。お前は毎回壊れるんだよ。」

 

何でかな?キチガイ。

 

お前ほど私に影響を与え続け、思考、行動を拘束した者はいない。

 

「まぁこれが夢であることはわかってるのだろ?・・・警告だ。これ以上西住と島田、プラウダを痛めつけるな。」

 

なぜ?どれも痛めつけるようなことはしてないけど?

 

「無意識ほど恐ろしいことはない。お前の本性は小心者の働き者の無能だ。わかってるだろ。どれだけ頑張っても有能にはなれない。頑張るなとも言わない。」

 

じゃあどうすればいい?

 

「死ねば良いと思うよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ガバ

 

チュンチュン

 

「久しぶりに見たな。予言の夢。」

 

試合当日の朝の事だった。




作者もたまに予言の夢を見ます。

最近だと落雷が近くに落ちる夢で、実際1ヶ月くらい後に下校中に市役所のスピーカーに落雷が直撃して自転車をひっくり返すくらい驚いた事がありました。

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