「こんにちは、皆さん。えー、平野彰です。今日はね、今話題の戦車道を去年の各学校の隊長さん達やプロの選手、専門家を交えながら紹介していきたいと思います。では皆さん宜しくお願いします。」
「「「よろしくお願いします。」」」
「では皆さん、今さらそもそも戦車道とは何かなんて聞けませんよね。今日はそんな疑問に答えますから安心してくださいね。」
ハハハハハ
「ではお待ちかね、今高校の女子生徒達が頑張っている戦車道全国高校生大会についてです。まずは今年の目玉について意見をどうぞ。」
「黒森峰か大洗でしょうね。」
「菊地さん、それはまたなぜですか?」
「二大流派の関係者がこの場に居るので大まかに・・・黒森峰は西住流の一門が多く入学し、次世代の師範や師範代になれる人が多くいます。それだけ実力も底上げされていますから強さに磨きがかかっているのですよ。対する大洗は西住から飛び出したみほ選手が大洗の奇跡とも呼ばれる昨年の大会、大学選抜エキジビション、優勝杯の3つを勝ち、さらに大学選抜で飛び級したため指揮をしていた島田愛里寿選手もここに居るため恐ろしく強いのです。」
「試合結果もすごかったですからね。」
「あら?聖グロも負けていませんわよ。」
「ダージリンさん、なぜですか?」
「オレンジペコよ。柵に囚われることなく聖グロの戦力を強化しているわ。」
「なるほど・・・。」
「失礼。」
「西住まほさん、どうしましたか?」
「・・・プラウダが上まで来るだろう。」
「プラウダ高校ですか?カチューシャさん、どう思われますか?」
「入部人数が過去最低で、戦車道部の部費も大幅に減らされだから、今年は厳しいと考えている。」
「ほむが居るのにか?」
「「「ほむ・・・え。」」」
「おや?プロ選手のメグミさん、アズミさん、ルミさんどうしましたか?」
「西住さん、ほむと言いましたか?」
「言ったが。」
「持論を変える、優勝はプラウダ高校ね。」
「「私達も・・・。」」
「ほむ?聞いたことがありませんが選手でしょうか?」
「違う。プラウダの部長。西住の3女で池田ほむという。」
「西住の3女・・・失礼ですが詳しく聞いてもよろしいですか?」
「言えることなら・・・家元がことあるごとに次期家元はほむにしたいと言う。私やみほには無い何かを感じてるらしい。」
「ほう、それはそれは・・・でも選手ではないのでしょう?」
「そう。選手じゃないから彼女は怖い。自称凡人らしいからな。」
ポロロン
「番組中にカンテレは弾かないでもらいたいのですが・・・。」
ポロロン
「裏方が弱ければ勝てない。・・・彼女が言った言葉だ。継続は全員選手で全員裏方ができることに自信を持っていたが、彼女だけだね。全否定したのは。『だから3流。極めようという覇気がない。逃げ道がある。自然とどちらも疎かになっていく。』衝撃だったけど、それが継続だからね。・・・まぁ堂々と否定した割には優勝杯では散々だったけどさ。」
「捨ててたよ。弱い戦力だけで向かわせて、本体を隠し通した。」
「カチューシャさん、よろしいので?」
「・・・じつはな、こんな物をほむから貰ってきてる。番組中にほむの話が出たら使ってほしいとさ。」
「・・・チーフDこれを流してもよろしいでしょうか?」
カンペ
《何のための生放送だ。事故ってなんぼ。やれ。》
「許可が出たので流します。」
『おはよう。私はほむ。プラウダにいる。・・・今ある二大流派に喧嘩を売る。勢力を食う。噛み千切る。・・・私は弱い。姉達に比べれば凡人。・・・だけど、凡人は凡人であるがゆえに天才を倒せる。・・・私はスペードの3。大富豪では一番弱い存在。・・・だけど・・・ジョーカーは倒せる。』
衝撃的な番組となった。