カチューシャ様からから言われた命令は壁になること。
カチューシャ様は私をダージリン率いる聖グロの隊の鉄壁の陣で待つように・・・とのこと。
「で、絶賛砲撃中なんだけど☆壁なのはわかるよ☆だけど本当に壁になると心理的にイラつくぞ☆いや、イラつく☆」
車体が隠れるぐらいの浅い穴の中に砲塔だけだして迎撃している。
後ろに聖グロ車両がいるので後退もできず、ただただ・・・チハややわらか戦車を砲撃していた。
「5度回旋、4度戻して右8度。」
普通なら撃破されているのだが、ほむから準エース級と呼ばれるチルノは砲塔正面の薄い部分を狙撃されないように砲塔だけ力業で回し、それでいて反撃もおこなう。
「あたいはこれぐらいじゃやられないよ!!」
「な・ん・で・KV-3がいるんだ!!」
「こりゃ参ったね。しかも弱点を器用にいなして撃破できないし・・・かーしま、何とかして。」
「・・・はい。」
すっごい無理だと言いたげな顔をしながら、反論を全て飲み込んで、河嶋はメールを送信した。
「みぽりん、河嶋さんからメールが来たよ。」
「すみません、読んでください。」
「KV-3何とかしてくれ!!できるだろ!!だって。」
「・・・放置で大丈夫です。今はその後ろの車両だけを狙ってください。」
「西住殿・・・そうも言ってられないですよ。」
外を見たみほは知波単学園が
「突撃!!」
「突撃だ!!」
「ちくわ大明神」
「チハたん∩(・ω・)∩ばんじゃーい!!」
その瞬間・・・軍神と言われるみほの頭脳はフリーズした。
自殺願望者にしか見えないからだ。
結論としては、生き残った車両を纏めて、地の利がある市街地戦に持っていくことに切り替えた。
(ダメだこの人達・・・狂ってる。)
「鴨がネギと鍋背負ってやってきたぞ☆」
「あたいも舐められたものだね。全部破壊しちゃうよ!!」
逆に知波単の突撃はプラウダ、聖グロ連合チームにとって最高の七面鳥撃ち状態、フィーバータイムになっていた。
『前進しますよ。プラウダのKV-3も進んでください。』
「5両しか狩れなかった・・・佐藤、市街地奥に移動して。」
「?海岸線じゃないのか☆命令では海岸線だぞ☆」
「あれだけ猛攻を喰らったから機関関係にトラブルが発生して、煙が出てる。それを止めるためにここで応急修理をしてから合流・・・て流れにする。」
「了解☆シュガーハート頑張っちゃうよ☆」
今日のチルノの勘は冴えていた。
「KV-3・・・でありますか。」
遠くからKV-3を見ている福田はそう呟き、自分の乗っているチハが弱々しく見えた。
強い戦車が欲しい・・・心のどこかでそう思うようになった。