IS-3・・・薄い天板、近代的な車体が特徴的な重戦車であり、火力も122mmD-25Tを搭載しており、マウス等の重装甲車両以外には正面から破壊できる驚異の戦車である。
しかし、時間が無かったためキャタピラの改造が済んでおらず、曲がる時に時間がかかってしまう。
「そんなの関係ないわよ!!」
美琴が乗るIS-3には側面に雷のマークがペイントされており、威圧感がある。
「発射!!」
122mmの繰り出した火力はT-34に吸い込まれ、貫通。
「次弾装填!!」
「はい!!」
装填手は大ちゃん。
普通の装填手くらいの早さで弾を積める。
「美琴は地味ね。まぁ行進間射撃命中率89%が彼女の彼女からすれば、確実に撃破するのが見せ場なのかもしれないけど・・・つまんないじゃない。」
幽香は操縦手の慧音に指示を出す。
「仕方ないな。怪我するなよ。」
戦車道用のエンジンを使用しているため45キロの速さまで一気に加速する。
ドゴン ゴキ
T-34-85にぶつかり、砲身を上手くこちらの砲塔にぶつけてねじ曲げる。
そのままの勢いで砲撃し、後ろにいたT-34の側面に当たり装甲を抉りながらもなんとか弾き、その弾が別のT-34の履帯に当たる。
風見流・・・殺人流派と紹介したが、もうひとつ特徴がある。
戦車の戦闘能力、継続戦闘能力を削ぐことである。
今の少しの間に砲身破損による攻撃能力の喪失、片側の側面装甲の亀裂による中破、撃破1両と流派を体現した攻撃を見せた。
カチ
「(ロシア語)同志ノンナ、どうやら私達が引退後しても戦車道部は安泰ですね。」
「(ロシア語)そうね。しかし、オットー・・・いや、ほむがここまでの戦力を用意するとは予想外だったわ。」
「(ロシア語)KV-3を造りつつ、雑務と子育てしながらこれだけ早く戦車を造るか・・・来年が楽しみだわ。」
「(ロシア語)今はこの騒ぎをどのように終わらせるか・・・それだけを考えましょう。」
「(ロシア語)そうね。」
「ノンナ、クラーラ!!日本語で喋りなさい!!」
「カチューシャ様の信念をねじ曲げたアホ・・・私刑にしなくちゃきがすまないなぁ!!」
「うだぁ。」
「池田ほむ・・・許さねぇよ。」
ニーナ、アリーナ両名はカチューシャ以上にぶちギレており、後日カチューシャとの和解後も彼女達は許さず、カチューシャの置き土産と言われる爆弾になるのであった。
カチューシャの得意戦術は何かと聞かれれば大半の人間は包囲殲滅というだろう。
しかし、カチューシャの本気の戦術は物量作戦であり、包囲殲滅も各個包囲することにより相手よりも優位になることにより、擬似的に物量作戦に切り替える事によって止めをさしていくのだ。
つまり・・
「どれだけ被害が出ても半包囲すればこちらの勝ちよ!!突き進みなさい!!」