私は2年生に上がって2ヶ月・・・高校の先輩に性格的に合わない人がいる。
ポロロン
「それは本当に必要なことかい?」
「一見必要でなくてもそれが生きることがある。」
ポロロン
「戦車道ではなく、自動車整備科に行けば君の将来は薔薇色じゃないかな。」
「戦車道が下手だから?・・・戦車道部を辞めてほしいの。」
「そうとは言ってない。」
ひねくれ者。
高校1年生のミカ・・・本名は不明。
「南、用意したSU-85Bは?」
「天井が無いから装填がしやすい。あたい、この戦車気に入ってるよ!!」
「そう。・・・美琴、A-20は?」
「速くて良いわね!!戦車道用だから80キロも出るから速い。」
「そう。」
美琴も中学生となり、正式に戦車道部に入部した。
けれど、やることはあまり変わらない。
頭が良いから私の代わりに指揮をお願いしたりしている。
・・・普通に彼女の方が上手かった。
そのため、指揮関係も凡人の域をでない私は指揮を程々にして、戦車の整備と彼女の達の食べる料理の腕がどんどん上がる。
才能が有るから2人が教えたことを実践してどんどん上手くなるのを眺めながら、私はカメラと工具を片手に、フラフラと艦外に出ていく。
「西本願寺、仏流の別家の聖家の長女。・・・聖白蓮。」
弱者救済、才能が無い者を上達させることを目的としていたが、本家の方針転換で孤立していた別家。
中学1年生。
「ソ連の戦車は強い。それはある程度の力が有れば才能が無い人でも戦力になれます。私はそれを証明するために貴女に協力します。」
不遇にも負けない同志を訪ねたり
「何でお父さん動かないの!!何でよ!!何がいけないの!!・・・うわぁぁ!!」
「淡、泣かないで。お姉ちゃん頑張るから。」
「黄炒姉・・・。」
社会人戦車道チームの母親がいる家を訪ねた時、母親の不倫とその父親が首でブランコしているのを発見したこともあった。
「久しぶりに帰ってきたんだな。」
「お帰りなさい。ほむ。」
「ただいま。」
「ほむ姉だ!!」
「ほむほむ!!」
「元気だった?」
「あのねほむ!!黄炒姉がね・・・」
「や、やめてよ!!淡!!」
「えへへ。」
楽しい時間はすぐに過ぎていく。
凡人は足掻く。
無様でも勝つために。
とにかく足掻く。
「本家の2人は素晴らしいですね。」
「まほ殿、みほ殿も西住の看板を背負うのに充分な力が今の段階で有りますものね。」
「我々分家も頑張っていきませんと。」
「黒森峰10連覇も見え始めましたし、我々分家も世間に見せつけませんと。」
「島津は4姉妹の3女と末っ子が中学生でしたな。」
「今高校の長女と次女はまほ殿、みほ殿を守ると意気込んでますの。」
「それはけっこう。」
西住分家には中学1年生と小学6年生の層が分厚く、島津の2人を始め、久保は師範家が1人、師範代の3家が4人、津田、吉田にそれぞれに3人、分分家や別家も合わせると18名になる。
ほむの最大の障害である。