柱島は今日も騒がしい   作:酔平

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今回は提督さん視点です!


第六話目

柱島泊地

 

執務室

 

-柱島泊地〇〇提督-

 

いつもと変わらずペンの走る音がするだけの最中に

無線が入る

 

≪≪こちら第一艦隊 叢雲よ 司令官 聞こえてるなら返事しなさい≫≫

 

≪≪こちら提督どうした?≫≫

 

≪≪艦隊は無傷で帰投中そして 女王様(クイーン)の帰還よ≫≫

 

そっからの記憶はほとんど無く気が付けば上着を着て帽子を被り防波堤に立っていた

 

方角は分からないが何故だか分かる

 

女王様(彼女)はこの方角から来る』

 

いつからここに立っているかは忘れた

 

「しれー?こんな所でどうしたんですかー?」

「雪風か」

ここを通りかかったのだろうか?

 

そうだ

 

「なぁ雪風ちょっと頼みがあるんだが」

「あの、雪風に何か、ご用でしょうか?」

 

「正面海域に味方艦隊はいるか分かるか?」

「はいっ!頑張ります!」

 

不意に溝内にある指輪を服の上から握り締める

 

叢雲の奴に限ってあんな質の悪い冗談を言う筈が無い

 

「絶対、大丈夫!」

「え?」

不意に雪風を見ると双眼鏡で索敵しながら横眼でチラリとこちらを見ている

 

「司令にとってとって大事な娘なんですね? 大事な白い軍服が皺が付きますよ?」

 

手元を見ると白い軍服に皺が寄っておりそれだけ力強く握っていた

 

そうか・・・あれから3年の月日がたったのか

そんな時

 

「あれは・・・電信しますッ!!」

 

不意に緊張感が始まる

その緊張感に吊られて立ち止まっている者もいる

 

「司令!通信が入っています!」

それと同時に6隻の艦娘が見えるが

一隻だけ立ち止まり他の5隻が吊られて立ち止まる

その様子を見て

 

 

「夕立ッ-------!!!!!」

 

そこにいる者が驚くが関係無い

 

「帰ってこーーーーーいッ!!!」

 

気が付くと涙がこぼれているがそのままにして

 

「お願いだぁがらぁ!帰って来てぐれぇ!!」

 

 

「おぉーーーい!!バカ弟子ぃ!!いつまで師匠を心配させる気なんだぁ!?帰ってきやがれぇ!!!!」

「これ以上待たせるなら叩き斬るぞ!!」

 

横を見ると夕立の師匠の2人が居た

 

「夕立はボク達を何時までまたせるんだ!!」

時雨だ

 

気が付くとその場にいる者が女王様(彼女)の帰還を待ちわびている

 

師匠が

女王様(クイーン)の帰還だぁ!盛大に迎えろぉ!!」

「夕立ぃ!!」

クイーン!クイーン!!クイーン!!!(夕立!夕立!!夕立!!!)

「夕立ちゃーーーーーん!!」

 

そんな中艦隊が騒がしくなり周りがざわつき始める

 

 

 

そして

 

 

 

いつだってそうだった

 

 

 

彼女は嵐の輝き

 

 

 

更に

 

 

 

『に、逃げろおぉぉぉお!!!!』

 

 

 

嵐以上に騒がしい

 

 

 

『キャャゃァァッァァl!!』

『アッハハハ八ハハッア!!』

 

 

 

「ハ、ハラショー!!」キラキラ✨

「よ、避けるのですよ!って響お姉ちゃん?!」

 

 

 

『ぽいにゃああぁぁぁああぁあ!!?!』

彼女は空を切り裂きながら弾丸のように飛んできている

 

 

 

「うおおおおお!!夕立いぃぃぃぃ!!」

俺は駆け出していた弾着地点に向けて

 

「提督!!無茶だ!!」

誰かが止めに入るが関係ない!

 

 

 

「とうりゃあぁぁぁ!!」

「「て、提督!!」」

 

 

 

ドゴン!!

と兵舎の方から聞こえる

 

 

「じ、じぬかとおもって跳べなかったぁあああ!!」

 

「当たり前だ!!」

「よく生き残った!司令!!」

 

ハ!

「夕立は!」

 

「後ろで師匠達が獲物を抜いて囲んでます!!」

 

「ま、待て!!速まるな!!」

 

 

 

「よう、、、バカ弟子よぅ?」

「随分待たせてくれたなぁ?」

 

「え、えっとただいま ぽい?」

 

 

夕立は壁に逆さに大の字になりながら

 

「は、ははは あははは」

「はははは」

「はははぁ ぽい?」

 

笑って得物を振り上げ

 

 

 

「TIME UPだ」

「天誅!!」

「グフッ」

「ゆ、夕立ィィ!!」

 

なにを思ったのか夕立をX字に切り裂き歩き去ってしまった

 

「あ、明石ー!!明石さーん!!」

「言われなくても!!」

 

「全く騒がしいわね」

「む、叢雲ぉ!夕立がぁ!!」

「うっさい!!」

ゴチン!!

 

叢雲に泣きついたら殴られた

 

「そんなに心配ならバケツでも使いなさい」

 

そうか!!

 

「提督!バケツ持ってきましたー!!」

夕張だ!

 

「夕張ナイスだ 後で執務室に来なさい!」

「本当ですか!!提督!楽しみにしてます!!」

 

「明石!!」

「了解です!!」

 

そんな中長門さんや金剛が帰ってきた

 

 

「おー!結構飛んだなぁ」

「長門テメーは営倉行きな」

「何故だ!?」

 

「オゥ・・・長門いい人デシタァ」

「おいコラ元凶」

 

「あ、後、金剛お前も追加な」

「ひえ~っ!?」

 

「おいコラ長女」

 

 

「提督!夕立の傷は完治しました!!」

「夕立は!?」

 

ふと夕立を見ると夕立は逆さまのまま笑顔でサムズアップしながら気を失った

 

「夕立?!あぁ、、、」

ここから先の記憶が無く

 

気が付くと医務室だった

 

 

「「て、提督!!!!」」

 

「おい!!誰でもいい!!手ぇ貸せぇ!!」

「ハ、ハイ!!」

 

 

 

その光景を遠くから見つめる一航戦

 

「懐かしいですねぇ 加賀さん」

「そうね 本当に退屈しない所ですね」

 

「そこがいいですけどね?」

「それよりも間宮にでも行きませんか?」

 

「あ、いいですね!間宮パフェでもどうです?」

「女王様のツケで食べますか さすがに気分が高揚します」

 

 

柱島は今日も騒がしいです

 




次回から日常です

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