柱島は今日も騒がしい   作:酔平

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仕事の方で色々と人事異動だったりお盆の戦争だったり忙しいかったですが
夏休みを貰い書いております


第五話目

ドーモ皆さん夕立デス

 

ただいま敵艦隊と交戦中

 

敵艦隊は空母と主力と思われる艦隊と二手に分かれ行動をしている

 

空母は東の岩が多いポイントに移動し隠れて戦艦からの射線を切り上空にだけ注意を向けている

そして戦艦などを含む主力艦隊は西の遮蔽物が何もない水平線が続くポイントへ移動してきた

 

正直に言うと完全に後手に回っている状況だ

 

我が艦隊の旗艦サマは旗艦長門と一航戦はは東の空母群を叩き 金剛と叢雲そして夕立は敵主力艦隊を叩く

 

全体的には空母群を抑えている間に主力艦隊をどうにかするという作戦

即興で作った作戦で上手くいかない場合もあるがそこは「ケースバイケース」で行くとの事

 

 

そして現在夕立達は敵を文字通り『駆逐』し作戦は順調に遂行されていた

 

 

 

空域は完全に此方のモノで現在は第3戦速の単縦陣で夕立を先頭に叢雲の後ろに金剛が航行中

 

すると無線で

≪夕立≫

と金剛さんの声が聞こえると夕立は握り拳を上から下へ二、三回降り下ろすと第三戦速から原速一杯まで加速する

さっきの金剛さんの無線は突撃の合図で夕立はそれにこたえる為ハンドサインを送り

突撃

 

夕立が複数の深海棲艦に狙いを定め敵陣に肉薄し標的となる敵艦を誘い出し金剛さん達に接近する

深海棲艦は13体程が釣れた

 

夕立はその一体に的を絞り12.7cm連装砲を唸らせる

「ぽい!!」

 

放った砲弾は一体のル級戦艦の砲塔に向かい飛び

砲弾が跳弾し顔面でHE弾(榴弾)が爆発

 

ル級はそのまま後ろに倒れ水しぶきを上げて断末魔を上げる事もできないまま沈み逝くだけだった

 

その一瞬の時間の筈が永遠に感じられる静寂に覆われ何も言えずにいると

 

 

 

 

 

『そこ狙えば一発ぽい?』

 

 

 

 

 

その刹那

≪殺れ≫

と聞こえれば

 

 

 

9発の砲弾が空を切り裂き飛び

 

 

 

【Yes,my lord.】(【了解しました。ご主人サマ】)

AIが呟くと

 

 

「ぶッ放した後に言うカ?」

と返し

 

 

 

9体の深海棲艦が顔のパーツの無い人形に変わり

 

 

 

「行くわよ?ぽいッ!!」

 

 

 

9体の人形が倒れると水しぶきがほぼ同時に上がり世界が動き出し

(戦場)を恐怖が支配する

 

 

 

その所為か深海棲艦の動きが鈍っているのがわかる

 

それを見た夕立は

金剛さんの襟を掴むと同時に

 

「What?」(「え?」)

という呟きを完璧に無視しつつ

 

 

左足をブレーキで主軸にし右足を原速一杯で右に回転すると遠心力で金剛さんの体が宙に浮く

 

そして勢いに任せて2週目に突入し二週半の所で金剛さんはナニカを掴む

だがこれは人の身を持つモノの本能として当然の行為で

人は宙に浮くととっさに取っ掛かりを掴み助かろうとするのだが

今回、金剛さんが掴んだのは

 

「あ?」

隣にいた叢雲だった

ナニが起きたか分からず女の子としては決して発しては行けない声を出して

 

 

宙を舞い

 

「ぽい!」

 

の気の抜けた声で戦艦と駆逐艦を

 

 

敵陣のど真ん中に放り投げると遠くで悲鳴が聞こえる

 

 

そんな中夕立は

「完璧ぽい」

「流石です」

 

「容赦ねぇなぁ おい」

 

悲鳴が聞こえなくなるの確認し夕立は一航戦と長門さん(叢雲達とは逆方向)に向かい駆け始める

 

 

 

ー金剛おばレッタッ!!  こ、金剛お姉様さんサイドでうぅー ガクッ

 

そして金剛さんたちは水しぶき上げながら敵陣のど真ん中に着水すると盛大に荒波が立つと同時に

巨大な目隠しができる

 

がここで適当に撃てば当たりそうだが敵艦は打ってこない

なぜなら着地地点は敵艦隊の中心地

下手に撃てば味方を撃ちかねない

しかも今、付近には高火力の戦艦が殆ど

屈強な装甲とはいえ近距離で食らえばただでは済まない

 

水しぶき(目隠し)の中から10発の魚雷が深海棲艦のすぐ近くに顔を出し6体の深海棲艦が吹き飛び

水しぶき(目隠し)が収まると同時に

 

前方のタ級エリート級戦艦を捉え

 

「がら空きデスよ?」

 

タ級エリート級戦艦をアッパーカットで殴り上げ宙に打ち上げ素早く主砲を構える

 

そして打ち上げられたタ級を叢雲の槍が首を的確に突き刺すと叢雲はその場で伏せタ級の顔を海面へ刺し(沈め)

腹部に7.7mm機銃の銃口を突きつけ

 

「蜂蜜でも作ってなさいッ!!」

呟き引き金を引く

と同時に4基8門の41cm連装砲と8基24門15.5cm三連装副砲が火を噴くと

 

爆音と断末魔と不快な肉を切り裂く音が鳴り響く

そんな中ワタシは

「蜂の子は鉛玉デスね?」

と聞くと同時に全砲門が弾切れを起こすが問題ない

 

そして叢雲が鼻で笑うと

「大人の蜂達が上質な蜂蜜を作ってくれたのよ?

 

と返しながらタ級エリート級戦艦だったモノ(・・・・・)の頭部を踏み付け槍を引き抜く

 

  なら、おすそ分けしないといけないわよね?」

 

「叢雲は女王蜂だったのデスね」

と返し

「黙ってなさい」

と言いつつ残骸を投げるとハチミツ(オイル)をまき散らしながら宙を舞う

と同時に叢雲の槍が少し放電したのが分かると

咄嗟に叢雲と背を合わせて両手を組み合わせ天高く掲げる

 

と同時に

ハチミツ(オイル)が敵艦に複数かかる

この状態で砲を撃てば自爆するのがオチ

銃でも砲でもそうだが銃を撃った時に、発射火薬が銃口付近で燃焼することにより発生する閃光を発する

この事を『マズルフラッシュ』と言う

叢雲はさっき7.7mm機銃の銃口を突きつけるだけで押し付ける真似はしていなかった

 

そして

 

一筋の光を敵艦を襲うと

同時にワタシは両手をハンマーのように降り下ろし海面を全力で叩く

 

 

刹那

 

 

近距離で爆発が起きると同時にワタシ達を覆うように(水しぶき)が起きる

 

水しぶき()の向こうでは爆発の連鎖が起きている

連鎖する爆発と断末魔

そして視界が黒煙で蔽われ視界はほぼゼロに近い

ワタシ達は背中を合わせ集中し感覚を研ぎ澄ます中

 

 

ドン

と重たい砲撃音

共に

黒煙を切り裂き飛来する砲弾はワタシ達を完璧に捉が

 

砲弾はワタシ達は届く事は無かった(・・・・・・・・・・・・・・・・)

 

撃った敵艦は弾着音や悲鳴などが一切無く疑問を抱いていると

晴れ行く黒煙から彼女の声で

 

「電気にはねぇ電気熱いわゆるジュール熱って言われているヤツね」

黒煙の隙間から槍を構えた叢雲が垣間見れる

 

「撃ちだされた砲弾の熱量は相当なモノでね、

 そこに電気熱を加えると砲弾は変形し意味をなさなくなる上に、失速する(・・・・)

黒煙が晴れてきて見えたのは槍の柄を海面に突き刺し先端を空に向けた叢雲の姿があり

槍の先端からは二人を覆うようにドーム型に超高圧電流が流されている

ワタシは周囲を見渡すがコイツが最後のようデスね

 

「スロー・コックオフは、火よりも弱いが高温の状態が続いた結果引き起こされるモノでね

 簡単に言うと電気熱で砲弾を変形させたという事ね」

電流を収めながら叢雲は敵艦を睨み

 

「覚悟はいいわよね?」

そう呟きレ級flagshipの懐に飛び込み突きを繰り出し槍から電流を流し気絶させて海面に倒れた所に

後頭部に一突きし、引き抜き沈み始めた残骸に対して叢雲は

「冥土の土産よ、取っときなさい」

と言い爆雷を投げつけ

爆発

 

・・・やり過ぎる癖は治らなそうデスね

 

とここで加賀から無線が

 

≪≪こちら赤城現在こちらの敵空母軍は夕立がほぼ殲滅 その途中に隻眼の空母棲鬼は撤退を許してしましました≫≫

 

≪≪ソウデスか 旗艦様はなんと?≫≫

 

≪≪撤退セヨとの事≫≫

 

≪≪了解デース≫≫

 

後日聞いた話で夕立は空母の口に魚雷を突っ込んだり嬲り殺したり色々と残酷だったそうですネー。


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