邪神犯罪教徒   作:草賀魔裟斗

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クトゥルフ神話の小説です
はっきりいうとうまくは書けてません
ネーミングセンスもありません
初めてだからね仕方ないね


一話 邪神

この世には数多くの伝承があり

様々な神がいる

しかしその神は全て人間に友好的とは限らない

人々は自分勝手にもそのような神を邪な神…邪神と呼んだ

 

伝承上の邪神は古に滅んだ

しかしそれは

本当に滅んでしまったのか

人知の及ばぬ場所で邪神は

生きているのではないだろうか

 

とある屋敷

「警察だ!全員伏せろ!」

女性の声が響いた

しかし山小屋から声はしない

「…?おかしい…誰もいない?」

「警部殿…どうなっているんですかね?」

「私に聞かないでよ…とにかく、誘拐された人がいないか探すのよ」

警察官は手分けして山小屋を捜索し始めた

 

都内では連続誘拐事件が起こっていた

それも決まって少年、少女と言った

犯罪性の高いものになっている

数日後、邪神教徒と名乗る団体が犯行声明文を警察に送りつけてきた

しかしその犯行声明文もおかしなものだった

日本語もおかしく、滅茶苦茶で意味不明な内容であった

また、裏には10か国語で邪神と書いてあった

そんな不気味な犯行声明文であったが

警察は文末に過剰な反応をしめした

その件の文末には

イケニエとして少年、少女10人を誘拐した

場所は都内で最も大きい山にある屋敷

早く助けないとイケニエとして全員殺害する、との旨の文章があった

警察は事件の概要を深くは理解しないまま少年、少女の命を救うため、式部紫(しきべゆかり)警部はじめ、警察のエリート達と起動部隊を指定された屋敷へ派遣した

 

式部と部下は拳銃を構えたまま

山小屋を探索した

「…人っ子一人いないじゃない…」

「ですね…もぬけの殻…ですか…」

「…みたいね…デマだったのかもね」

式部と部下が拳銃を下げて警戒を解いたとたんに

男の悲鳴が聞こえた

式部と部下は顔を見合わせる

「地下からよ!」

「いきましょう!」

「えぇ!」

 

地下室、書斎

入り口に起動部隊員でだろう男性が腰を抜かせている

「どうしたの!?」

「な、中が!」

式部は刹那、自分の目を疑った

「う……そ……」

書斎の中は地獄絵図であった

少年、少女だったものが赤い肉片となり果て

人間だった事すら忘れ何も喋らず

地面に散乱していた

中身は引きずり出され、まるで獣に食い散らかされたようになっていた

誰が死んだか特定できない…

いや、最早、何人死んだかも特定できない

部下は口を押さえ部屋を飛び出ていった

「…?」

式部は奥の壁に英語が書かれていることに気づく

The evil spirit leads us

Ruin is the unification

There is no justice hero etc

Just make it to ground and die

Ignorous and greedy we are compatriots

Like this delicious boy, girl

その時、彼女には和訳する余裕はなかったが

ある単語が目に映った

「evil spirit…邪神…」

邪神とは犯行声明文の裏に書かれてあったものだ

まるで書きなぐったように裏面一杯に邪神とかかれていた

その光景が鮮明に目に浮かぶ

式部は咄嗟に写真を撮っていた

無意識の行動だった

「大丈夫?辛いものを見たわね…被害者は全員死亡かな…」

「待ってください!奥を見てください!」

折り重なった肉片の中に動くなにかが見えた

「生存者!?」

式部は肉片を掻き分けて生存者の手を掴んだ

「君!大丈夫!?」

「うぅ…」

「息がある…生存者が居たわ!受け入れ体勢を整えて!」

式部は華奢な少女の肩を取った

「…辛かったね…」

 

少女はショックからか一言もしゃべらなかった

警察で保護された彼女にコーヒーを渡す

「大丈夫?コーヒー飲めるかな?」

「…」

少女は頷いてコーヒーに口を付けた

「私は警察…式部紫っていうの」

「しきべ…さん…」

「そう、漢字で書いて並び替えると紫式部になるのよ…だから彼氏からはシキブって呼ばれてる」

彼氏という言葉に反応してか少女は立ち上がった

「グリム…警部さん!グリムを知りませんか!?」

「グリム?…ごめんなさい、その彼の行方は我々じゃ解らないわ…」

少女は座り込んだ

「そう…ですか…」

「…彼氏さん?」

少女はゆっくりと頷いた

「何歳なの?」

「16です…ルイス・ハイウィンドって言います…出身はイギリスですが日本育ちです…グリムは…グリム・ハーロックで…私と同じ境遇のボーイフレンドです」

ルイスはそう言うと俯いてしまった

「…」

式部が心配そうにルイスを覗きこむ

「式部さん、和訳、終わりました」

鑑識の男が二人に近づいてきた

「あぁありがとう…ルイスさんは寛いでいてね」

式部が席を立った

 

「和訳した結果がこれなんですけど」

「邪神は我らを導く

滅びこそ、統一

正義のヒーローなんていない

ただひき肉にされ死ぬがいい

無知で貪欲な我らが同胞よ

このいたいげな少年、少女のようにな…なによこの悪趣味な文章…」

「全く同感です…犯人は何を考えているのでしょうか…」

式部が肩をすくめた

「察するに狂信者が邪神とやらを召喚するために子供たちを殺してるってことね…ヘドがでるわ…」

鑑識の男はもう一枚紙を渡してきた

「これだけバラバラにされた遺体は初めてで完璧ではないとは思いますがこちらが被害者名簿です」

そこには18人の名前が書かれていた

これには式部も顔を歪める

「確かに…10人にしては多いとは思ってたけど…倍近いじゃない…」

「えぇ…そうですね…しかし人数は間違いないとは思います…血の固まり方からしてどの遺体も死後一週間も経過していません…数時間…いえ数分レベルかと思われます」

「数分!?…数分であんなこと…」

「えぇ…わりと本当に邪神の仕業かもしれませんよ…」

「馬鹿馬鹿しい…そんなわけはないわ…この世には神はいないのよ」

式部は二枚の紙を鑑識に渡した

「必ず、ホシはあげるわ」

式部はそうだけいいのこすと

ルイスの元へ向かった

 

「ルイスちゃん」

「はい?」

ルイスは少しだけ笑った

「大丈夫?」

「はい、少しだけ整理つきました…」

「無茶はしないでね…」

ルイスは立ち上がった

「手伝わせてください…私も犯人を許せません!」

「え!?…え…でも…」

「…手伝わせてください!それがグリムへの近道かもしれないんです!」

ルイスは悔しそうに顔を歪めた

「…無茶はしないこと…守れるかしら?」

「はい…勿論です」

式部は目を閉じて頷いた

「…まず、私は少し聞き込みをしに行くよ…着いてきて」

「はい!」

式部の後をルイスが追う

 

とある大学

黒板に数式を書く音が響く

「太宰ー?」

式部とルイスが部屋の中に入る

「おや?シキブ?どうしたんだい?ボーイフレンドが恋しくなっちゃったのかい?しょうがないなーこの僕が抱き締めてあげよう!」

式部の拳が太宰の頬にめり込んだ

「近づくな!仕事よし・ご・と!」

「もーシキブはツンデレさんだなぁ…狂信者のはなしかい?」

式部は驚いたように目を見開いた

「君は分かりやすくてかわいいな…」

「…知ってることあるなら言いなさい」

太宰はニコニコしたまま式部を落ち着かせるようにヘラヘラ歩く

「落ち着いて、僕はシキブの味方だよ?勿論、話すよ…シキブと…出てきなよそこの可愛子ちゃん」

ルイスがびくりと飛び上がる

「隠れてないでさ」

太宰の全てを見透かしたような笑みに式部はため息をつく

「ルイスちゃん、そう警戒しないで、こいつは太宰龍大…ムカッ腹立つ奴だけど…悪い奴ではないわ」

「ムカッ腹立つとは酷いなぁ、言っただろ?僕はシキブの味方だって」

式部のげんこつが太宰の脳天を貫く

「私はしきべよ!しきべ!シキブじゃないわ!シキブって呼ぶの止めなさい!不愉快よ!」

「いったいなぁー…シキブはシキブだよ、僕の大切なシキブさ」

式部は顔を一気に紅葉させる

「ちょ!…あんたはそう言うことを平気で言う…」

「あの…」

ルイスは取り残されていた

「さぁて…ルイスちゃんだっけ?かけたまえ、この犯罪心理学者の第一人者、太宰龍大が今回の事件の情報を授けようじゃないか」

太宰は椅子に腰かけた

「写真は見させて貰ったよ…凄惨かつ情報量の多い現場だったよ」

「情報量?」

太宰は黒板の数式を消してしまう

「まず、着目すべきは英文さ…

The evil spirit leads us

Ruin is the unification

There is no justice hero etc

Just make it to ground and die

Ignorous and greedy we are compatriots

Like this delicious boy, girl…黒いペンキでかかれた文字だね、意味は邪神を称えるかんじだと聞いたよ…ここから邪神教徒っていうやつらが犯人なのは明確だね…でも本当に奴らなのかい?」

「どういうこと?」

「うーぅん…シキブは察しが悪いなぁ…本当にかわいいよ…ここまで言ったら結論は一つ…犯人は一人だよ…根拠もある…血文字じゃないことだよ…人間心理では近くにあるもので済ませようとするよね…たとえば、シキブ…おんなじ状況として、手元に大量にある血か遠くにしかないペンキか…ならどちらを選ぶ?」

「そりゃ…血よね」

「普通の人間ならそうさ…100人に聞けば99人はそうするさ…でも非効率ともいえる後者が選ばれた…反対する人間は居なかったのか…いや、そんな訳がない…殺人をしているんだ、それも18人も…焦る奴もいると思うんだ、そしたらきっと、言うはずだよね?、おい、もう血文字でいいじゃねぇか…ってね…でも18人も殺しておきながら犯人は落ち着いてこんな長文を書いていたんだよ?」

「仲間は逃げたのかも」

「それもないね…だとした怪しい奴の一人や二人、警察に捕まってるよ…警察が能無しじゃなければね?どう?」

式部は頬を膨らませた

「なによ、失礼ね!ちゃんと警戒してたわ!空でも飛ばない限り、逃げる事は不可能よ!」

「それじゃ、幻想郷の住人かガンダムに乗るかスカイライダーでないかぎり逃げるのは不可能ってことだ…しかもさっきも言ったとおり殺人してるんだ…怪しげな動きをせずに逃げれるだろうか…否…人間は神じゃない…必ずどこか、怪しげな動き、仕草をする筈さ…それをその道のプロの警察が見逃すと思うかい?」

太宰がにやにやと笑う

「…要約しなさい…私、回りくどいのとか分かりにくいのは嫌いなの」

「…超越者…とでも名付けようかな…彼は通常不可能な犯罪をする…やはり彼こそが彼が信仰する邪神だろうね…」

式部が立ち上がった

「あんた…まさか…!」

怪しげな笑みを浮かばせた

「シェイクスピア…犯人で無くとも彼が関わっていることは…確かだ」

「シェイク…スピア…!」

式部が目を見開いた




これだけ書くのに結構疲れました(;・ω・)
続けられるかとても不安です(´・ω・`)

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