やがて我が身は剣となる。   作:烏羽 黒

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  今回の一言
 タイトルに拘りがある訳じゃないから、そろそろ変えたいと思っている私です。

では、どうぞ


伏線、それは発覚

 

「で、突然連れてこられたのですが、助教説明頼めます?」

 

「うんうん! いいよ!」

 

 ティアに袖を引っ張られ、されるがままに連れられたのがとある天幕。何も分からないまま『ごめんね……』と一言投げ捨てられると、そそくさと逃げ去ってしまった。

 普通に入れ、と言う事だろうかと想像をつけ、念のために気配を探った後に無音で入る。

 中にはやはり、アマゾネスのヒリュテ姉妹、ハーフドワーフの椿(ツバキ)さん、レフィーヤ、アキさん。ナルヴィさん、アリシアさんなどなど、見覚えのある顔ぶれ。だが一様にして何やら考え込んでおり、敵意も害意(がいい)も全く出していない無音の私には気づいて無い様で、そこはかとなく真剣(面白そう)な雰囲気を漂わせていたので、ぶち壊して(驚かせて)全員に総攻撃されたのはついさっきことだ。

 

 もちろん、完全無力化を終えた後が今の状態であるが。

 

 それで、結局何も分からないため全員起こし、妙に(にら)まれながらも白を切って話しかけた相手がティオナさん。一番気にしてなさそうだし、いかにも馬鹿な彼女なら御しやすそうだからだ。

 

「私たちねー、『アリア』って精霊()のことを知りたいんだー」

 

「――――ッ」

 

 予想外に出てきた彼女(アリア)の名前。知っている(はず)のないその名。 

 

―――いや、彼女らに知る手立てはあった。

 

 アイズからでも、将又ティアでも【ロキ・ファミリア】首脳陣でもなく、あの場でその名を聞いたであろうエルフ――――レフィーヤからなら。

 アイズ大好きレフィーヤのことだ。大方、『アイズさんの助けになりたい!』とか粋がって、ここにいる人たちに協力を仰いだに違いない。

 面倒なことをしてくれる。

 

「――――続きをどうぞ」

 

「うん! でねでねー、まずは鍛冶師(スミス)の人に聞いたんだけどさー、何かわかんなくって、次にアルゴノゥト君に聞いたんだけど逃げられちゃって、本物の精霊がいることも思い出して、その子にも聞いたんだけど、なんにも答えなくってさー」

 

 あぁなるほど、ティアが逃げてきた理由が理解できる。

 教えて教えてとせがまれて、果てには(おど)しでもされたのだろうか。なんと可哀相(かわいそう)なティア。でも偉いぞ、アリアのことを口外しなかったのは上出来だ。

 と、心の中では褒めるものの、本人に伝える気など、今この状況になっている時点で毛頭ない。

 

「で、その子が『もう許して! こんなのいやぁ、知ってる人を連れて来るから許してぇ』って泣きだしちゃってさぁ」

 

 ティアを泣かせたことが無性に怒りを呼び寄せたが、それをティアへ『売りやがったな』と憤慨を向けることによって散らす。

 表情を務めて無にし、ただ話を聞く姿勢を保った。

 

「さすがに泣かせる気は無かったし、知ってる人を連れて来てくれるらしいから解放してあげたんだけど……まさか『イレギュラー』君だとは思わなかったなー」

 

 それはそうだろう。そもそも彼女と私はかかわりが薄くて、(ろく)に話も――――って

 

「イレギュラー君? 何ですかそれ」

 

「え、そんなの――――――――――――――――なんでぇ⁉」

「――――――ティオネさん、答えて頂けますか?」

 

「え、あたし?」

 

「えぇ、今までの内容を聞く限り、明らかにティオネさんの方が説明は適任かと」

 

 途中で遮って行ってしまった事に心中謝罪しつつ、反省する気は全くない。

 彼女(ティオナ)さんの語彙力は壊滅的だと今わかった。感情と感覚で説明してしまう基本おちゃらけな人だと目に見えてわかった。天真爛漫(らんまん)なのは良いが、本当に元気だけでは困りもの。努めて冷静でいると判るティオネさんの方が説明してもらう分には全然良いのだ。

 

「あ、えーと、『イレギュラー』って言うのはまず君のことで、何故そう呼ぶかというのは、まぁ大本はロキでしょうね。ロキが君のこと、偶にそう呼んでるのよ。それをこの子が聞いちゃって、そっちで憶えちゃったのよ」

 

「あぁなるほど」

 

 知ったところでどうこうという話では無いのだが、できればそちらよりかは二つ名で呼ばれた方が気分的に良い。イレギュラーよりサイコパスのほうがカッコいいし。

 

「じゃ、私が答えたから、今度はこっちから()くけど――――知ってること全部話して」

 

「お断りします」

 

 即答。取り繕う気も偽る気も更々なく、鰾膠(にべ)もない切り捨て。

 アリアについて彼女らに語ることなど一切ない。確かに、私は彼女についていろいろ知っている。アイズの記憶も偶然ながら覗いてしまっているため、恐らくその情報量はアイズを超しているだろう。 

 だが、教えてやる気は無い。

 彼女らはアイズのこの事情については部外者同然。アリアについてアイズに聞かず、私に聞いている時点でもうダウト。私から話す事など、語ることなど一片たりとも存在しない。

 

「なんで、話そうとしないの?」

 

「さぁ、自分で考えてみてはどうでしょう? 家族同然と(うた)うにも関わらず、その家族について(ろく)に知らないティオネさん」

 

 言いながら、中々意地の悪いことを言っていると自覚する。家族だからと言ってすべて話す事はないだろうし、知っていることも多いとは限らない。アイズについては最もで、好き好んで話したりはしないだろう。

 『チッ』と殺意の視線混じりに苛立ちを顕わにする舌打ち。私のそれに取り合う気のない態度はよっぽど腹に据えかねたのだろう。(なだ)めている方々は必死だ。

 

 ちょんちょんと、肩に突かれるような感触。それは少し伸びた爪が刺さるくすぐったさ。

 直ぐにわかる、それはアキさんのものだ。横からのその感触に、主の居る方向を見るとニコニコと嫌な予感が漂う笑顔を浮かべる彼女が。

 

「ねぇセア」

 

「ぐはっ」

 

 一発キツイ言葉のストレートをかまして来た。

 

「銀髪金眼嫉妬するくらい美少女のセア、何で答えてくれないの?」

 

「ア、アキさん? あの、その……意図した精神口撃(こうげき)はよろしくないかと……」

 

「黙って答える。あ、それだと答えられないか。とりあえず、さっさと答えなさい」

 

 私の意見など知らぬことかとばかり、容赦なく切り捨て詰め寄って来る。そこにはものを言わせぬ圧があり、ついついと逃げ腰になってしまうのは半ば意識的な行為だ。

 

「……こ、こちらにも人生を賭ける程の理由がありまして……」

 

「だから、それを応えて欲しいの。正当なものだったら納得して諦めるから」

 

 本当にこのあたりは彼女らしい。まんまと主導権を握られてしまった。不思議と勝てないこの立場関係はどうにかできないのだろうか。

 だとしても、馬鹿正直に答える訳にはいかない。それくらいは対抗できるのがまだ救いと言えようか。

 理由を全て語ればそこから読まれてしまう。しかし限定的に限りなく絞ったら確実に納得など得られようも無いだろう。とても彼女の言う正当な回答までに辿り着かない。

 

 天幕内がしんと静まり返る。その中妙に落ち着きのない彼女のしっぽをぼんやりと眺め、漸く彼女らに返す言葉を決めた。

 

「――――過去は遠く離れても深く根へ残る。未来はそれを、余韻となって自らを(むしば)む恐怖へと変貌させる。すべきことは、その余韻を消すか、受け入れる。それすなわち、真実への導なり」

 

『――――は?』

 

 自分でも、よくこんなことがいえたものだ、と少しばかりの感心を抱く。

 呆けた面を(さら)す面々に見切りをつけて立ち上がり、素知らぬ顔で何事も無かったかのように天幕を後にした。

 

 狂言じみた内容だ。あれで伝わらなくてもいいし、伝わったならそれでもいい。

 あれが最大限のぼやかしであり、最低限の拝領といえようか。言わずに撤退(てったい)しなかったことを褒めてもらいたいくらいだ。

 

「それでは、その意味でも考えていてくださいな。私はもう去らせていただきます」

 

「あ、ちょ―――――」

 

 アキさんに呼び止められたが、あれ以上ここに居たら何されるか分かったものでは無いし、空気も雰囲気も悪い。長居は御免だ。

 無音と言う超音速でもう視認不能だろう。Lv.5三人は(かす)れる程度には捉えられていただろうが、瞬時に追われることはあるまい。

 

「ふぅ、流石に、聞く内容が悪かったですね」

 

 アリアについて語ることはない。彼女はそう簡単に言いふらして良い存在でもないのだ。

 それは私の秘密に直結し、必ずアイズの秘密に直結するのだから尚更。

 彼女らがアリアについて知らないのなら、アイズが話していないのは自明の理。ならばアイズは知られたくも無いのだろう。アイズの過去は、とても他人(ひと)様に語れるような面白いものでは無い。

 それを私も知っている。なら私から話すのは筋違いだ。

 

「といっても、アキさんたちがアイズに直接聞かない時点で、どうなのでしょうかね」

 

 もしかしたら聞いているのかもしれないが、知ってないのなら変わりない。

 一ついろいろな意を込めて溜め息を吐き、疲れの堪り切った体を休めようと、人が絶対的に少ない、森の奥深くへと潜る。

 ここなら、安心して眠れるだろうから。

 

 

 また溜め息を大きく吐く彼。安寧を願い森へと潜もうとするのに、その森が最も危険分子を含んでいると知らないながら。

 

 

   * * *

 

 ゆっくりと、視界を取り戻した。

 木漏れ日がそよそよと通り抜ける風に乗せられ揺れ動き、微かにぼやける温かみのある光景。森の中でも一際大きな木の下、安眠を味わい存分に癒えた体は動かさなくても判る程軽い。

 幹に軽く掛けていた背を起こし、天に向けて組んだ手を高々と掲げ、軽く伸ばし解す体。ちょっと軽く動かして、問題なく動かせるようにする。

 

「……『朝』に起きるつもりでしたが、それだけ疲れていたと言う事でしょうか」

 

 今は天井の光量から見積もって、『昼』に近づこうという頃合いか。溜まりに(たま)っていたのだろう、体が半ば悲鳴を上げていた。アイズに抱擁(ほうよう)されながら寝ただけでは、精神的な疲れは払拭(ふっしょく)できたものの、肉体的疲労はどうにも無理だったようだ。 

 だが別に後に控えている予定といっても最近でも明日のこと、今日は何もない空白の日だ。数刻ほど寝坊しても何ら問題ない。

 

「さて、鍛錬でもしますかね」

 

『待って、その前にこの臭いをどうにかして頂戴。今の今まで言えなかったけど、とてもいいタイミングだわ。さっさと洗って』

 

 そこでふと突然、淡く熱が文字通り心中から伝わり、何故か命令をされる始末。

 久々に話しかけて来たかと思ったが、開口一番これだ。あまりに酷くは無いだろうか。それに、臭いとは一体何のことだろうか。洗うと言うことだし、体臭とかそう言ったものか。

 

『当たらずとも遠からず。貴方の体臭であって、それは貴女の体臭よ。この刀―――『一閃』があの日から一層血(なまぐさ)くなったのよ。さっさと洗ってちょうだい、今まで我慢するしかない状況だったけど、今はもう問題なくなったから言わせてもらうわ』

 

『いやちょっと待ってください。『一閃』が臭くなった? 正直意味不明ですよ。それに、心の中にある実体のないものをどうやって洗うのですか。無理言わないでください』

 

 アリアが示せる『一閃』といえば、心の中にある黒い瘴気(しょうき)に近い(ナニカ)を漂わせる純黒の

『一閃』。臭いとはその瘴気に臭いでも()いたのだろうか。

 あれはアリア曰く、私の吸血鬼化後の肉体を情報化して、一度解いたとしても次の吸血鬼化で肉体を全く別のナニカに変わらないように記憶しているのが『一閃』らしい。

 つまりはあれか、情報から臭いが出たと言う事か。面白い話だ。

 

『こちらとしては全然面白くないのだけれどねっ』

 

『ごめんなさいね。でも、実際そうでしょう? それに、洗えと言いましたが、再度いいますけど私にその術はありませんよ?』

 

『あるわよ。ただ吸血鬼化してそっちで洗ってくれればいいわ。暴れなければいくらでも吸血鬼化はできるのだから』

 

 と簡単に告げてしまう。以外にもそれだけでその臭いとやらは無くなるらしい。私自体に直接的な害はないのだが、彼女の機嫌を損ねるのはあまりよろしくないし、従っておいた方がとりあえず吉だ。

 

『仕方ないですね……水浴び程度となりますけど、別にいいですよね』

 

『えぇ、とりあえず念入りに洗ってくれればそれで構わないわ』

 

 どっちにしろ、十八階層のここでは水しか使いようがないのだが、断られたら地上まで待てと言うしかなくなる。それを彼女も判っているのだろう。せめても念入りには洗ってあげようか。

 幸いここは森の奥深く。吸血鬼化を見られることは無いだろうし、人目を気にする必要はない。吸血鬼化すると、一見美人な人型モンスターと何ら変わりないのだから、見つかり誰かに攻撃される可能性も無きにしも非ず。()られる心配は皆無だが、こちらが殺してしまう可能性は高い。

 

人気(ひとけ)も無いですし、ここ辺りが丁度良さそうですね」

 

 奥深くに聞こえた水温と辿り、辿り着いたのは手前と奥の二段に分かれた小さな滝がある湖。木々が生い茂り、草花も多い。遠くからも見られる可能性はない。

 一つ頷き、念のためにと上段へ上がり、装備を外し、刀を抜い―――――

 

『―――私、刀を水に意図して浸けるのは抵抗があるのですが』

 

『あら? 言ってなかったかしら。別に刀が無くても、吸血鬼化はできるわよ?』

 

『聞いたことも無い驚くべき事実ですよ……で、どうやるのですか?』

 

 まさかこんな事実があるとは思いもよらなかったが、事実があっても方法を知らなければ何の意味も無くなってしまう。だがその方法は不思議なことにアリアが知っているだろうし、事実がゴミになる心配はいらない。

 

『簡単よ? 強く吸血鬼化後の肉体を思い浮かべるだけ。後は集中力ね、なんとかそのイメージを保ち続けて肉体を維持するの。単純なことしか無いわ』

 

『結構な難題だなおい』

 

 肉体を思い浮かべるのは容易だが、それを一変たりとも変えずに保ち続けるのはかなりキツイ。しかも念入りに洗いながらと来たのだから、簡単なのは言葉で説明するだけで実際は全く違う。

 

「ま、やってみますか」

 

 とりあえずさっさと全裸になり、湖の中心に立つ。

 息を吐いて目を(つむ)り、ただただ強く思い浮かべた。

 

 くすんだ黒の長髪、それには点々と黒ずんだ赤色が染みついていて、碌に洗われて無い不清潔感がしみじみと感じとれるが、尚も輝きを失うことはなく、大きく存在感を放ち続ける。

 頭には小さな角。髪を分けて生えている髪色と似た漆黒のそれは、左右一対計二角の前頭部と頭頂部の間に存在し、見えにくいのだが異様に何故か目立つ。

 冷酷な(ひとみ)は自分でさえも何を見ているのかわからなくなる時があり、ただ判るのは血塗れた光景を嬉々として受け入れるということ。

 顔の造形は自分で言うのもなんだが、美の神にすら引けを取らないだろう。『極東美人』というのが合っていそうな顔立ちで、だがその肌は白に限りなく近い。

 今の自分より頭一つ分程小さい身長。すらっとした体型に、全体的にほっそりとしているのにも関わらず、そこから漲る力、溢れ出んばかりに凄まじい地力は見た目から判断してはいけない。自分でも驚くほどのものなのだから。

 一際目立つのがこの双丘。ヘスティア様といい勝負をするそれは戦闘には途轍もなく邪魔で仕方ないのだが、外見の美しさで言えば大きな助力をしてくれる。形も張りも凄いのだから。

 筋骨隆々などではなく、ガリガリと言う訳では無い。もっちりサラサラの肌は筋肉を目立たせるわけでは無く、ただ見ただけでは普通の女性と変わらないくらいだ。

 バランスが完璧とまでは言わないがよく整っていて、よく馴染んだ心地の良い肉体。絶対に手放したくなどない、もう一人の私。

 

『あ、そうそう。イメージが終ったら、それを自分だと思うことがポイントよ』

 

 すらっと意識の間を縫って届く声に従い、そのイメージを転写するかのように想像する。

 人物像から浮かび上がらせた肉体は現実へ顕現する――――

 

―――――ダメダ、変化するイメージが現実的にならない。

 

 なら非現実的なものを利用するまでだ。

 魔力で心中にある肉体構造の情報とイメージを照合させて、魔法円(マジック・サークル)を顕現させよう。その魔法円(マジック・サークル)(もたら)す効果は、『通過させたものの情報を登録情報へと転写して、肉体構造を組み換える』。魔法式を創造上の魔法円(マジック・サークル)へと書き込み、構築する。

 これは変化の魔法だ。集中力を保ち続ける間はその状態を保てる魔法。

 

「【変化(トレース)―――開始(スタート)】」

 

 意味だけを持つ言葉を発して、工程のイメージをより強くする。

 

「―――――ッ」

 

 一瞬にも満たない刹那の出来事だった。

 全てを脳内の処理能力で補った所為で、激しい頭痛と眩暈(めまい)に見舞われ、次第には体異常がアホみたいに訪れる。

 内部から塗り替えられるような異常な違和感。目を閉じていたことが幸いしたか、感覚が揺らぎ平衡感覚・方向感覚を失ったのはその後一瞬。開けていたらその他にも味わうことになっただろう。

 

――――集中力を途切れさせるわけにはいかず、意地と根性で耐える。

 

「これは……中々キツイですねぇ……」

 

『頑張ってね♪』

 

「はいよっ」

 

 何故ここまで無理をして体を洗う必要があるのかは疑問に思えるが、考えるまでも無く彼女のせいだろう。

 然して深くも無い湖に座り、まずは髪から洗う。

 

「……意外と頑固な……なんで今まで洗わなかったんだか……」

 

 今までの自分の行いに意味も無く悪態を吐いて、それでも尚頑張って洗う。

 いつまでも汚れているのは考えてみればなんだか嫌だ。それに、落ちてない訳では無いのだから、洗い甲斐があるというものだ。

 

 集中集中ひたすら集中。ただただ丁寧に、頑張って自分の汚れを落とす。

 湖が薄く半透明に紅く染まっていくのを見ることも無く、ただただ厄介な汚れと闘い続けていた。

 

 

 

 ぴちゃ

 

 

 

 不覚にも、ここまでの接近を許してしまった程に。

 

 

 

 

 


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