横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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感想ありがとうございます。


今回は南国の島でダラダラと楽しむ回です。



横島、南国の島で楽しむ!!

女性陣は砂浜の浅瀬で腰まで海につかり、バシャバシャと水を掛け合ってはしゃいでいた。

もちろんその中に楽しそうに横島も自然と混ざっていた。

 

達也はと言うと、女性陣が遊んでいる近くで海の上で仰向けになって体を任せプカプカと浮かせ漂わせていた。これが達也流の海での遊び方なのか、心身ともにリラックスさせるためのものなのか、それとも修行の一環なのかはわからない。

 

レオと幹比古はいつの間にか、沖の方へ遠泳を敢行しているようで、最早砂浜からは確認できない。

 

 

女性陣と横島は、最初の内はただ単に水のかけ合いだったのだが、エスカレートして魔法を使った水の飛ばし合いになっていた。最終的には女性陣5人VS横島の図になり、一方的に水魔法攻撃をその身に受けるのであった。

 

ドビューーン!!

バシューーーン!!

「ぐわっ!うわっ!たったた、たんま!!グボボッ!!」

横島は魔法で放たれた、レーザーの様な水流を一身に受ける。

 

ズバババババーーン!!

「イタタタッ、ちょ、ちょっと待って!!」

マシンガンの様な水弾が横島を襲う。

 

ズオーーーーーー!!

「ぐはっ!ゴボ!!ゴボボボボッ」

横島は魔法で生成された渦潮に呑み込まれていく。

 

ドバーーンン!!

ドドーーーン!!

「グホーーっ!!ぎゃーーーーーす!!」

横島は魔法の水柱が下から突き上げられ、空高く飛ばされ、そのあと水面に落下。

 

バシャーーーン!!

 

プカーーー

横島は一度海に沈み、うつ伏せになって浮かんでくる。

 

 

「だ、大丈夫ですかね?」

「やりすぎちゃいましたか?」

「あれ?やりすぎた?」

「大丈夫ですか?横島さーーーん」

「横島さんならきっと大丈夫」

美月、深雪、エリカ、ほのか、雫はドザエモンの様に海に漂っている横島を見て、それぞれ心配している様だが雫だけは妙な信頼感があるようだ。

 

 

横島はしばらくして、ガバっと起き上がり、

「大丈夫ちゃうわーーー!!おかしいやないかーーー!!なんで、ただの水遊びが命がけになるんやーーーー!!女の子と男の子の水遊びというのはな!きゃっはウフフな世界になるはずなんやーーー!!そんで、あっ、とか言いながら、ボディータッチ!!合法的に女の子の肌に触れられる場なんやーーーー!!これなんやーーーー!!」

女性陣に涙をチョチョきらせながら喚く。何時もの調子の横島。全然大丈夫そうである。

 

 

 

砂浜のビーチパラソル付近から、凛とした通る声で黒沢女史が声を掛ける。

「そろそろ休憩してはいかがですか、冷たいものをご用意いたしました」

 

 

女性陣と横島、達也も海を上がり、ビーチパラソル付近に用意されたテーブルの上の飲み物を思い思いに取り飲み始める。

 

「この後、達也くんも一緒に遊ばない?横島だけだと、張り合いがないし」

「お兄様も一緒にどうですか」

エリカと深雪は休憩後、達也を誘う。

 

「後でボートで沖にでません?楽しいですよ」

「うん、あっちに、木製の手漕ぎボートが二艘ある」

ほのかと雫がボートで遊ぶことを勧める。

 

「ああ、後でな」

達也はそう言って了承した。

 

暫くすると、レオと幹比古も遠泳から戻って来た。

幹比古はゼエゼエと息を切らしているが、レオは全然へっちゃらそうである。

 

「お前ら、何やってんだ?まじ泳ぎか?」

そんな二人を見て横島は言う。

 

「おう!横島もどうだ?楽しいぞ。幹比古も結構泳げるみたいだしな」

元気いっぱいに答えるレオ。

 

「ぼ、僕は遠慮しとくよ、流石に疲れた……」

レオと対照的に幹比古は泳ぎ疲れている様だ。

 

「いや、俺も遠慮しておく」

 

「なんだ?ひょっとして泳げないのか?俺が教えてやろうか」

レオは横島に向かって、海の男の様なスマイルで言う。

 

「いや、違うから……お前に言ってもなぁ、まあいいや、俺は浜で遊ぶわ」

横島は、女の子と遊ばずにどうするとレオに言おうとしたのだが、無駄だろうと思い、言わずにいた。

 

「そうか?だったら、もうひと泳ぎしてくる」

レオはそう言って、飲み物を飲んだ後、直ぐに海に走り、泳いで沖に出て行った。

 

「……元気な奴だな」

「……そうだね。僕もついて行くのがやっとだったよ」

沖に泳いでいくレオを見て、横島と幹比古は呆れるように言っていた。

 

 

 

休憩後、

木製の小さな手漕ぎボートで沖に出ることになった。

 

美月と幹比古は休憩するとの事でビーチパラソルのサマーベットで横になっていた。

美月と一言二言、話していた様だが、幹比古は視線を美月からずらし顔が真っ赤になっていた。

 

 

二艘のボートは

横島が漕ぎ手で、雫、エリカ

達也が漕ぎ手で、ほのかと深雪

と分かれて乗り込む。

 

 

最初は並んで沖に向かっていたのだが、達也のボートがスピードを上げ先に進む。

 

「横島、もっと速く!!」

エリカは何故か対抗意識を持ち、先に行く達也のボートを見て横島に言う。

 

「疲れるし、ヤダ」

 

「私も横島さんが早く漕ぐとこ見たい」

 

「いいじゃない、雫もこう言っているんだし」

 

「はーーー、しっかり掴まっていろよ」

横島は溜息をついてから猛スピードでオールを漕ぎだす。

 

「フンフンフンフンフンフン!!」

ボートの前底が浮き上がり、モーターボートの様な推力で加速し進みだした!!

ズババババババババーーー!!

 

追い詰められた横島はママチャリでさえ、自動車並みのスピードで走ることが出来るのだ。このぐらいの事は何なりと出来てしまうのだ。(大いにギャグ補正が働いているのだが)

 

「わっ!!」

「何?速!!」

雫とエリカは急な加速に驚くが、楽しそうだ。

 

そして、達也達のボートを抜かしていく。

「おっ先ーーーーー!!」

エリカが抜き際に達也達に声を掛ける。

 

「達也さん!!」

「お、お兄様!!」

ほのかと深雪もそれに対抗意識を持ったのか達也に速く行くようにと声を掛けた。

 

達也もそれに応じようとするが、普通この世界で手漕ぎボートを漕ぐ機会などめったにない。手慣れて漕ぐ横島に追いつくハズが無い。

しかし、そこは魔法でカバーをする。ボートの船体下に表面張力増加魔法とそして加速魔法を使い、勢いよく追いすがって行った。





連続投稿します。
今回の続きをしばらくして投稿します。

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