横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

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感想・ご意見ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。

前回の続きです。またしてもギャグが無いっす。

この話は独自解釈に私感が多分に入っています。
アンチヘイトな部分でもあります。
ご了承ください。

アンチは受け入れられないと言う方は、この話と前の話を読まなくても大丈夫にはしております。(ハズ)

まず過ぎたら消しちゃうつもりです。




横島、軍の行動に疑念を持つ!!

横島は達也の部屋に訪れたのだが部屋には居ない様だった。

達也の居場所を霊気で探るが近辺には見当たらない。もしやと思い他の霊気を捜索するが、響子やジェネレーターに対処した軍の面子も見当たらない。

 

もう少し広域で探ると、響子と共に移動している達也を確認する。高速道路を使用して移動していた。向かう先は東。

 

 

 

 

「もしや……あいつらを捕まえに行ったのか?しかし、動きが早すぎる」

 

横島は達也達がノー・ヘッド・ドラゴンの連中を捕縛しに行ったのではないかと想定するも、その動きが早すぎる事に疑念がぬぐい切れない。

 

 

 

横島は取り合えず様子を探るために達也達を尾行することにした。

 

 

横島は隠密性を優先すべく、自らに認識阻害の術を使い、高速道路の裏側を猛スピードで走る。文字通り、逆さまになってだ。

 

 

逆さまになり走りながらとある人物に電話をする。

「もしもし、横島っす」

 

「横島くん、まだ、決着はついていないよ!!」

九重八雲は電話に出るなり、そんな事を言ってきた。

10人ナンパを成功させた方が、八王子駅前でナンパする権利をが得られるという勝負を横島と行っていたのだ。しかし、今まで1人も成功していない……いつになる事やら……

 

「いや、八雲さん今日は真面目な話です」

 

「珍しいね。なにかな?」

 

「達也が所属している軍の部隊についてです。どうせ、調べてるんでしょ?」

 

「うーん、個人情報はちょっと」

 

「どっちかと言うと、知りたいのは軍の方です」

 

八雲は端的に語りだす。

国防陸軍第101旅団、独立魔装大隊に所属、旅団長は佐伯広海少将。3年前に設立した旅団であり、当初から、達也が組織の枠組みに組み込まれていたと。それが独立魔装大隊である。その隊長が風間少佐という事である。

独立魔装大隊の役目は新装備のテスト実験部隊であり、機密性が非常に高い部隊との事だ。

 

「八雲さん、達也は何故、その年で軍の枠組に入れられたんです?」

 

「沖縄海戦って知っているかい?達也君はどうやら、義勇兵として参加したようなんだ。そこで大暴れしてね。『沖縄の悪魔』なんて呼ばれてたらしいよ。後は推測でしかないんだけど、敵国の船団を撃沈したのも、彼じゃないかって……それが元じゃないかな」

八雲は、自らの推測も兼ねて、説明をしてくれた。

 

「そうですか…その旅団長はどんな人かわかりますか?」

 

「うーーん、才女って言われてるね。世間一般では、十師族批判派の最右翼らしいよ」

 

「なるほど、じゃあ、国内における戦闘行為の権限は旅団長にあるんですか?」

 

「いや、戦闘行為がすでに始まっている場所についてはそうだけど、こちらから仕掛ける場合は戦闘する場所によるけど、基本的に、地域の司令及び首長及び大規模になると防衛大臣の許可がないと厳しいんじゃないかな」

八雲の説明を受け、横島は益々軍に対して疑念を持つ。

 

「ノー・ヘッド・ドラゴンについては知ってますか?」

 

「ほう、知ってるよ。大陸系シンジケートの一つだね。違法物を日本でも売りさばいているね、まあ、どちらかと言うと闇商会みたいなもんだよ。この頃は日本ではその商売の方も上手く行ってない様だよ。他の組織が入り込んで、シェアを奪われているみたいだからね」

八雲は興味深そうな声を上げた後に、横島に軽く説明するが、こんな裏の情報をどこから仕入れているのかは疑問である。

 

「八雲さん、ありがとう」

 

「で?見返りは?」

八雲は情報の見返りを要求してきた。

 

「あのナンパ勝負の人数を10人から9人に減らしてあげますよ!」

 

「それだけかい?まあ、いいや、どうやら達也くんが関わってそうだしね」

 

「終わったら事のあらましはお話します」

 

「なるほど、いい情報である事を期待するよ」

 

 

横島は通話を終わらせ、走りながら思考を巡らせる。

やはり、軍が絡んでいる事は間違いなさそうだと。

この件で達也は軍に利用されている、今追っている達也達の目的がノー・ヘッド・ドラゴンの組織壊滅ならばなおさらだ。予め、ノー・ヘッド・ドラゴンを壊滅するために、各所に許認可を得ていたと考えるのが普通だ。そうでなければ、隠密とは言え、テスト実験部隊が何の許認可も無しに急に軍事行動に移るには無理がある。

軍は飽く迄も組織だ。思い付きやその場の衝動などで動けるはずがない。

 

更に、独立魔装大隊と言う組織が、そろって、九校戦の会場に居たのもおかしい。

軍のスカウトマンが居てもおかしくはないとは思うが、師団のしかも隠密性が高い下部組織がメンバーそろえて、会場にいる。この事は尋常ではない。しかも、大々的に警備に参加しているふうでもなかった。隠密に何かをしていたというところだ。ノー・ヘッド・ドラゴンが仕掛ける妨害阻止。いや、コントロールだろうか。

 

そして、そのターゲットとなったノー・ヘッド・ドラゴンだ。九校戦を賭け事に利用し、胴元が有利にするために、妨害工作を行うなど正気の沙汰ではない。国策の中心である魔法師育成の為の機関だ。さらに会場は軍が管理している施設でだ。何をとち狂ってそんな暴挙に出たのかは分からないが、商売がうまく行っていない事に付け込まれたと考えるのが妥当だ。

 

 

軍のシナリオがだいたい見えてきた。

 

 

「くそったれ、どこの時代でも、一緒ってわけか……」

横島には100年前の出来事が、今の現状に重なって見えていた。

 

 

 

 

 

 

達也達の移動が停止し、そして、襲撃の準備にかかっている。

横島も達也達に遅れ現場に到着していた。

 

達也と響子以外に、軍らしき人間が8人見られる。

その8人はある建物を包囲監視、隠密侵入しだしていた。

 

 

横島はターゲット(ノー・ヘッド・ドラゴン)が居ると思われる建物内に軍の人間にバレないよう侵入、各所に札を張る、または、札を式とし放ち、情報収集を行っていた。

 

 

 

横島が建物内の人間の位置などをある程度把握した。直後、達也による戦闘が始まった。

 

達也は、ターゲットと思われる人物がいる部屋の内部にいる10人の内の1人を魔法で消した。

 

「くっ、いきなりか?躊躇がない!!」

横島は、達也が攻撃している階層の部屋付近まで急ぎ近づき内部の状況を確認するがその間も、人の霊気が消えるのを感じていた。

 

達也は、相手を饒舌に脅しながら、人間を消していく、相手を人間とも思っていないかのように。

 

横島は考えが甘かったと今さら認識した。

軍は、達也は、全員抹殺するつもりだ!!

捕縛など元々考えていない!!

これは一方的な殺戮だ!!

 

 

 

そして横島は、殺戮が行われている現場に足を踏み入れるのだった。

 

 




そして、次話で主題に戻ります。

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