横島MAX(よこしまっくす)な魔法科生   作:ローファイト

114 / 192
感想ありがとうございます。
誤字脱字報告ありがとうございます。


やってしまいました!!
すみません!!めちゃすみません><

今回、そのいろいろとやってしまいました><ごめんなさい><




114話 リーナと横島

昼食を済ませた二人はリーナが昼食中にパンフを見て決めたアトラクションへと足早に向かう。

 

4Dアトラクション『世界紀行』

世界の秘境を体験できる体感型アトラクション。まるでその場に居るかのような感覚に陥る。

映像は実物を使用しており、見渡せば360度映像が見える。匂い、風、温度、湿度やその空気間まで味わえる優れものだ。シートに座り200人単位で360度見渡せる映画館のような作りになっており、まさに、魔法と現代技術が合わさってできた人気アトラクションの一つなのだ。

 

今の時期では、南極や北極、そして、氷山の海を過去の木造のガレオン船に乗ったかのような雰囲気で味わえる。

 

リーナは目をキラキラさせながらその光景を見ている。

場面が切り替わる際

「横島!世界は広いわね!!」

リーナは興奮しっぱなしだ。

 

「し~~!!他のお客さんに迷惑だ」

(は~、見た目は大人っぽいんだが……う~ん)

横島は今日一日リーナとテーマパークまで遊びに来ているのだが……デートと言うよりは、年下の子の面倒を見るために連れてきたような感覚になっている。

 

 

 

しかし

 

 

プツン

 

 

急に映像が消え、変なノイズが走り、このホールは真っ暗になる。先ほどまで揺れや振動を伝えていたシート(座席)は大人しくなる。

 

「あら?終わり?」

 

「こんな中途半端なのは無いんじゃない?トラブルじゃないか、どうせ直ぐ復旧するって」

 

 

前方二つの非常口と、後方の入口、出口の四方から、何やら怪しげな一団が慌ただしく現れた!!

 

そして、非常電源が付いたのか、少し暗めの照明がこのホールを照らす。

同時にその一団はこのアトラクションの客達座っている200人を取り囲んだのだ。

しかし、その一団、奇妙な事に、全員着ているものがバラバラなのだ。警備員姿や、看護師姿。農夫やウエイトレス、漁師など様々な姿なのだ。そして一番異様なのは全員目元を隠すかのようなバタフライマスク(蝶々形をした目元を隠すマスク)しているのだ。

 

「!!アトラクションの続きね!!横島!!凄い凝っているわ!!」

リーナは興奮気味に喜ぶが……そんな空気は全くない。

 

「…………」

そんなリーナを呆れた目で見る横島、このパターンは危険な臭いしかしない。横島の今までの経験がそう判断する。

 

 

ざわつき出す客

 

 

正面扉から何処かの暴走大統領にそっくりな60才前後の男がゆっくりと入って来た。

やはりバタフライマスクをしている。しかも全面金キラで宝石が散りばめられているゴージャスなマスクだ。

このホール正面、少し高くなっている場所に立つ。

 

 

「静まれーー!!」

取り囲んでいる警備員の恰好をしたバタフライマスクの男がざわつく客達を一喝する。

 

 

暴走大統領そっくりな60才前後の男が右手を上げ一歩前に出、何やら演説を始めたのだ。

 

「我々は世界の弱き人々の代弁者である人間主義思想『Ordinary People』の者だ!!魔法格差を撤廃を要求する者である!!そして究極には魔法師の排除を実現する者である!!彼らモンスターをこのままのさばらせていいものか!!奴らは、この国の中枢に位置し、自分たちの私腹を肥やし、我々一般人(ノーマル)を馬車馬のようにコキ使い家畜の如く見下しているのだ!!それでいいのか!!……否である!!我々、一般大衆こそが、この国、いや、世界の秩序を守るべきである!!」

 

そう彼らは、人間主義者を名乗る魔法排斥思想集団だが、その中でも過激派で知られ、魔女狩りと称して、魔法適正者や魔法師を殺害、誘拐し非人道的な実験を行ったり、人身売買を行っているテロリスト集団『Ordinary People』……日本語に訳すると『普通の人々』……なのだ。(この事についての突っ込みは私が後程お受けするとしよう)

 

その宣言が終わると、周囲を取り囲んでいる20名のバラバラのコスチュームだが顔にバタフライマスクを着用していた一団が一斉に銃やら、鉄球やら、ボーガンやら、バールなどの武器を構えだした!!

 

観客は一斉に騒ぎ出す!!

 

 

「し……しまった。彼らはUSNAで最も危険なテロリスト集団の一つよ」

リーナはこそっと横島に耳打ちする。

 

「げっ、やっぱり……リーナ、魔法でなんとかならないか?」

 

「……CADをこのテーマパークに入る際に預けていて、上手くコントロールできないわ……それと、彼ら、全員アンティナイトを装着しているわ………すでに何人かはキャストジャミングを発動している。魔法が使えたとしても暴走して、他の人達にも被害が出るかも……やられたわ、魔法は封じられた……」

リーナは悔しそうに横島にそう言った。

アンティナイトはエイドスをジャミングさせる事が出来る金属である。非魔法師でもサイオンさえ、注入すればキャストジャミング(魔法妨害)を発動できる代物だ。魔法を封じられたと言ってもいいだろう。

 

「どどどどどどーするんだリーナ~」

 

「落ち着きなさい横島、護衛の私が何とかしてみせるから、今は彼らに従いましょ」

リーナはさっきまでの、幼さはなくなり、キリっとしたスターズ総隊長の顔になる。

 

 

「静まれーーー!!」

再び、銃を構えた警備員の男が客達に一喝する。

 

そして、暴走大統領はさらに演説を続ける。どうやら、この集団の代表者らしい。

「我々は断固として!!魔法を社会から抹殺する者である!!そう、君らは知らず知らずに魔法という甘い言葉に騙されているのだ!!我々の主張を聞けーーーー!!」

 

黄色いバタフライマスクを着けた普通のどこにでもいそうなおばちゃんが前に出てきた。

何故か鉄球を振り回している。

「1番、普通の主婦代表、オー〇ドリー・ヘッ〇バーン」

 

「嘘つけーーーーーー!!」

横島の激しいツッコミが聞こえる。どう見ても伝説のハリウッド女優には見えない平凡な中年の女性だ。

 

「最近、魔法師のせいで、野菜が高くなるし、電気代も高くなっているのよ、隣の奥さんなんて、魔法師の女に、旦那を取られたって、いやね~~魔法師って」

 

「……おばはん!!全然、魔法師関係ないやろーーーーー!!」

横島のツッコミは切れ切れである。ちなみにリーナにすべて訳してもらっている上に、横島は日本語で叫んでいるため、相手にされない。

 

黒色のバタフライマスクを着けた、アフロヘア―のラッパー風が次に出て来た。手には釘バットが持たれている。

「2番、普通の地元大学生代表、ライ〇ネル・リッ〇ー」

 

「……微妙……」

伝説のソウル歌手に似ているのは頭だけだ。

 

そのアフロは指を鳴らしながらラップで語りだした。

「ある日の散髪屋~!!俺の時、料金値上げ、なにすんだ~!!次の客!スキンヘッド、魔法大学優等生~~奴半額!俺倍額!世の中不公平、奴、波平!!」

 

「……お前の髪型がな!!アフロはややこしいんじゃーーー時間も金もかかるんじゃーーーー!!お前もスキンヘッドにせんかい!!波平はスキンヘッドちゃうわ~~一本残っとるわーーーー!!」

横島のツッコミまたしても切れている。……魔法師関係ないじゃん客は全員思っているハズだ。

 

青色のバタフライマスクを着用した30代前半のパッとしないサラリーマン風の男が次に出てきた。何故か手にはチェーン・ソウ。

「3番、普通の地元営業マン代表、トム・ク〇〇ズ」

 

「………どこに突っ込んでいいのやら、お前らよく恥ずかし気にそんな偽名名乗れるな」

まったくもって、伝説の爽やか系ハリウッド俳優のひとかけらも似ていない。

 

そんな横島のツッコミなど聞こえないかのようにサラリーマン風の男が語りだす。

「彼女が生れてこの方出来ないんです!!……魔法師が居るからみんな彼らにとられるんです!!」

 

「あほかーーーー!!魔法師関係ないやろーーーー!!ナンパしろ、努力しろーーーー!!」

 

しかし、横島のそのツッコミに返答が返ってくる。どうも日本語がわかるようだ。

「あなたは分かっていない!!魔法師は生まれた時からのエリートコースにのり、将来を約束されている!!」

 

「エリート!!将来が約束されている!?」

そんな言葉に食いつく横島!!

 

「そして、優秀な魔法師は、人工的に調整され、イケメンになるんです!!僕も努力して、国立大学出たのですが、イケメンでもなく、エリートでもない僕は…………魔法師なんて!!」

 

「………魔法師はんたーーーい!!イケメンはんたーーーい!!エリートでイケメンはんたーーーい!!イケメン格差社会はんたーーーい!!」

一瞬で30代男の前にでて、握手をし、涙をチョチョきらせながら、魔法師反対を叫びだす横島!!

手の平を返すのも一瞬だ!!

 

そして、テロリスト達は横島の行為に称賛の拍手を送る。

 

 

「横島!!あなたがそっちに行ってどうするのよ!!」

 

「リーナ、だって、世の中の女の子がすべて魔法師に持って行かれるんだ、きっとナンパがうまく行かないのはイケメン魔法師のせいだ!!」

涙を流しながらリーナに訴えかける横島。

 

「もう、別にナンパしなくてもいいじゃない」

そう言いながら横島の襟首をつかみ引っ張って、客側に引き戻すリーナ。

 

 

 

暴走大統領そっくりな60才前後の男が間を置き、再び前に出る。

「フフフフフフッ我々の主張は十分わかってくれだろうか!!」

 

何処に突っ込んだらいいのか分からない主張だ……こいつ等本当にUSNAが危険視するほどのテロリストなのだろうか?

 

続けて暴動大統領そっくり男はこんな事を言い出した。

「フフフフフフッ、今しがた、この魔法を使った下らない下賎なテーマパークは我々『Ordinary People』がすべて掌握した!!このようなものは魔法を良く見せるため奴らの策略である。まんまと乗ってしまうとは全く持って情けない……だが、そんな諸君らには更生の機会を与えよう!!……魔法師ではない者は、一人10万ドルで解放を約束する!!それがかなわないのならば、我々の目的の礎となり、消えてもらうか、一生鉱山で働いてもらうとしよう。……しかし、それではあまりにも一方的な要求となってしまう……諸君らが協力してくれるのならば……1万ドルで解放しようではないか………この中で魔法師や魔法適正者を見つけ、我々にしらせるだけでいい。……さらに、勇敢にも魔法師を捕まえ私達の前に引きずり出したのなら、タダで解放しよう!!」

 

やはりテロリスト、やる事がエグイ、危険なテロリストだという事だけある。

周りを囲んでいるバタフライマスクをかぶったテロリスト達は、再び武器を各々構え、客を威圧する。

 

再び騒ぎ出す客……

 

 

 

そして……客の中の一人の若い男が……ある人物を指す。

 

「そ……そこの女、入場ゲートで、CADを預けていたのを見た!!魔法師だ。こ…これで俺を1万ドルで解放してくれるんだろう?」

 

 

その指の先には……リーナがいた。

 

 

 




ううううっ、このネタやりたかったんやーーーしかたなかったんやーーー

すみません。原作者様繋がりで許してください。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。