ドキドキ Experience!!

第3話

あの子が"香澄(かすみ)ちゃん"かぁ

すこし変わった子……な気がする……

まぁ、人それぞれだよね

"みんな違ってみんな良い" って言葉もあるわけだし。

そんなことより、純と紗南の宿題を見てやらないと

「じゅ～ん、ちゃんと宿題やってるか？」

「あ！兄ちゃん！宿題終わったから、一緒にゲームしよーぜ！｣

「いいぞ～」

「よっし！今日こそ勝ってやる！」

「お、気合い入ってんなぁ。いいだろう。全力で来い！兄ちゃんに勝てるもんならな！！」

ゲームと言っても、RCゲームやP●4などを小学校のうちからやり込むとロクなことが無い(経験者は語る)。

同じ遊ぶなら、純には将棋やオセロなどのボードゲームや、大富豪やスピードなどのトランプゲームなどの頭を使うゲームをたくさん教えてやった。

そのおかげで今では、純はどのゲームもそこそこ強くなっている。

たぶん、純たちの年代の中では最強クラスくらいではあると思う…

「王手ぇぇ！！！」

ヒ●ルの碁の主人公、進●くん………というよりはサマー●ォーズのナ●キ先輩さながらのオーラで打った1手はなかなかのものだ。

(※進●くんは囲碁じゃねぇか！ってツッコミは受け付けません)

「純、お主なかなかやりよるな」

「へっへっへ、今日こそ勝ちだぜぇ！！参ったか！？兄ちゃん！」

数分後………

「はい、王手」

「うわ、詰んだ……」

「もうちょっとだったな」

「兄ちゃん強すぎ～。もっとハンデくれよ！」

「ばかやろう、角飛車金を抜いてるのに、これ以上どうやってハンデ付けるんだよ」

これ以上ハンデをどうやって付けろと？

"歩兵と王将"というほぼ裸の王様状態でやるのか…？

「ま、出直してこい！ふっはっはっはっは！」

「くそー！またリベンジしてやる！」

少し大人気ないとは思うけど、これが山崎流、弟の鍛え方だ！！

☆☆☆

「ありがとうございましたー」

はい、今日も今日とて、やまぶきベーカリーの看板息子として勤しんでおります。

"看板息子"ってなんか響きがエロいな…

(※気のせいです)

「いらっしゃいませー。………げっ｣

「"げっ"て何よ。」

「よ、よう蘭(らん)。珍しいな」

「久しぶりに買いに来ようかなって思っただけ」

「はいはい、そーですか」

蘭がパンを選んでいる間に彼女の紹介をしておこう。

彼女の名前は美竹(みたけ)蘭(らん)

先日紹介した、巴とモカと同じバンドに所属しており、ギターボーカル担当。

なぜ入店直後に"げっ"と言ってしまったかと言うと………

──実は蘭とは中学の時に付き合ってました……

(๑>؂•̀๑)ﾃﾍﾍﾟﾛ

同中だったということもあり、更には３年間クラスが一緒だった。

俺もギターを弾いていたので蘭とはギターのことで盛り上がったりしてた。

まぁ、蘭が話せる男友達が俺しかいなかったからってのもあるんだろうけどね…

そしたら、3年の秋に…………

「ねぇ、拓弥」

「ん？どしたの？」

「私とさ……付き合ってよ」

「こりゃまた唐突だな。何に付き合えばいいんだ？」

「そういうことじゃなくて、つ、付き合って！｣

「だから、何に？」

「何にとかじゃなくて、私と交際してほしいってこと！｣

「へ？？？」

まさか蘭から"交際してほしい"なんて言葉が出るとは全く思ってなかったので、マヌケな声を出してしまったのは今でも覚えてる

「ちょ、待て。お前、俺のこと好き……だったのか！？｣

「好きだ…………ばか。」

「まじかよ。ちなみに、いつから？」

「小6の時に一緒に体育祭で踊ったの覚えてる？｣

「お、おう」

「あの時にはもう好きだった」

oh………

「言われなくても気づけっての。拓弥、ほんと鈍感だよね」

呆れたように言う蘭。

いや、待て待て待て！

「そんな素振りを見せないやつから、どうやって好意を見抜けと！？」

「Afterglow(アフター グロー)のメンバーには気づかれてたけどね｣

「女子の勘って恐ろしいな……」

まぁ、こんな感じで青春してたわけですよ。

ちなみに、Afterglowって言うのは蘭や巴が所属するバンドで、バンドメンバーは巴、モカ、つぐみ、ひまり、蘭の5人。

そんな5人とは保育園の頃からの幼馴染みだったりもする…。

(この前も説明したような………)

高校は5人とは離れてしまったんだけどね

沙綾とは何年間同じなのかって？

沙綾と同じだったのは小学校まで。

高校は花女に通いたいということで、中学は花女の中等部に入っちゃったからねぇ。

そんで、卒業して、春休みに入ってから「本気でバンドに集中したいから｣って理由でフラれちゃったんですけどね。

ついこの間別れたばっかりということで……

そりゃぁ気まずいっすわ！

「………」

「………」

さ、さすがに沈黙はヤバイぞ！何とか打開策を！！

「そ、そういえば、つぐとひまりは元気なのか？」

「うん、2人とも元気だよ。それに、この間、モカと巴から"拓弥と会った"って聞いた時、会いたがってたよ」

「そいつはありがたいな。いつでも来い！って伝えといてくれ」

「自分で言ってよ」

「冷たいなー」

「LINEでいいなよ」

「つぐたちのLINE持ってないし」

「なら、あげる。スマホ貸して｣

スマホを渡すと、LI●Eの友達に"美竹 蘭"と追加されており、トークに"宇田川 巴"、"モカちゃん"、"ひまり"、"羽沢(はざわ)つぐみ"のL●NEの連絡先が送られてきていた。

スマホを持ち始めたのが高校入学直前ということもあって、幼馴染みながら蘭たちとはLIN●すらも交換できていなかった

まさか、このタイミングで交換できるとはね

「さ、さんきゅ」

「べつに。そ、それより、さっさとお会計｣

でたでた、ツンデレ

「はいはい、分かりましたよ」

「それじゃ、パンありがと」

「おう、みんなによろしくな」

「だから、自分で言ってよ」

「相変わらず、冷たいなー」

「それじゃあね｣

「ありがとうございました～」

こんな感じで、店番をしてるといろんな人に会えるし色んなことがあるから好きだ。

まぁ、たまーーに良くないこともあったりするけどね……

せっかくLINEもらったわけだし、蘭に何か送っときますか。

「また来いよ」

送った最初のLINEが既読スルーで終わって、ちょっとショックを受けたのはまた別の話…

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お久しぶりの投稿で申し訳ないです！

拓弥とは、アフグロのメンバーとは幼馴染みにしてあげたかったんです！！ww

やっぱり、蘭ちゃん可愛いですよね！

こんな感じでアニメに沿ったり沿わなかったり、ガルパに沿ったり沿わなかったりでボチボチやっていこうと思います！