ドキドキ Experience!!   作:トップハムハット卿

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お久しぶりです

トップハムハット卿です

気付かぬうちに総合評価が1000ptを超えていました!
皆さんありがとうございます(涙)


第19話

「どの科目からやろうか……

3人は希望の科目はある?」

 

「はいはいはい!!」

 

元気よく、ひまりが手を挙げて返事をする

 

「数学をお願いします!」

「わかった。まずは数学からやろうか」

 

各自で数学の教科書やノートを広げ勉強を始める

 

「拓弥、私、未だにサインとかコサインの意味が理解出来てないんだよね……」

「マジ?」

「うん、マジ」

「巴とつぐみのノートを見た感じだと、今回のテスト範囲はそこが理解出来てないと壊滅的な点数になると思うぞ……」

「それは分かってるんだけどさ、先生の説明は何言ってるか分からないし、授業は眠いし…それで全然理解できなかったんだよね」

 

確かに、高校に入って"サイン"やら"コサイン"やらは初めて習った

その初めてをどんな先生が授業をするかで理解度もかなり変わってくる……

 

やっぱ、先生の中には催眠術を持ってるかのような、絶対に眠くなる授業をする先生もいるわけだし…

 

「わかった。まずは簡単にだけどそこの説明から始めるよう。

まず、三角関数って言うのは…(割愛)」

 

 

勉強の説明を事細かに書いても、読んでいる皆さんは頭が痛くなるだろうと思い、割愛しました。

(※実は作者が勉強アレルギーをこじらせてしまったために割愛したなんて言えない……)

 

そんな話は置いといて

 

「なるほどー!なんとなく分かったから、とりあえず解いてみるね!」

 

ひまりは一度理解してしまえば大丈夫なタイプだ。

だからおそらく、今の説明でなんとかなると思う

 

「なぁ拓弥、私からも聞いていいか?」

「ああ、もちろん」

「ここの問題なんだけどさ、授業で習った解き方でやってるんだけど答えが合わないんだ」

 

「応用問題か…。こういういじわるな問題もたまにあるんだけどさ、こういうのは…(割愛)」

 

 

「……まぁ、こうやって解く方がこのタイプの問題には解きやすいかな」

「へぇ……そんな解き方もあるんだな。答えもちゃんと合ってる」

 

 

前にも言ったけど、巴は見かけによらず意外と真面目だ。

教えた解き方でもう一度解き直す辺り、蘭にも見習って欲しい…

 

 

そして、肝心の蘭が来ない……

 

カランカラン♪

 

「こーんにちはー」

 

この間延びした声の正体は--

 

「モカちゃん!遅刻だよ!?」

 

遅刻魔、モカだ

 

「ごめんごめん。朝ごはん食べてたら遅れちゃった~」

「いつものパターンか」

「モカにしては早い方だな」

 

「いや~、申し訳ない」

 

全く反省してなさそうな謝罪をモカがするのもお決まりのパターンだ

 

 

「モカ、蘭から連絡貰ってないか?」

「もらってないよ~。今日は私がビリじゃないんだ~?」

「蘭ちゃんがまだなんだよね…」

「蘭ならそのうち来るわよ。たぶん」

 

そう言ってみんな再び勉強に取りかかる

 

 

 

「蘭遅いな」

 

モカが来てから1時間くらい経つが、まだ蘭が来ない

 

「蘭ちゃん、何してるんだろう……」

「まだ寝てるとか?」

「パン買いに言ってるとか~?」

 

「「「「それはない」」」」

 

「ちょっと電話してみるか」

 

 

プルルルル プルルルル プルルルル………

 

ガチャ

 

『拓弥?』

「おはよう蘭。いつ頃来れそうなんだ?」

 

『ごめん、風邪ひいて行けなくなった』

「え?マジですか?」

 

『うん、ごめん』

「いや、謝ることない。ちゃんと寝てるんだぞ?」

 

『わかってる…』

「じゃぁ、切るよ。お大事にね」

 

 

 

「蘭は風邪をひいたらしい」

「「「えぇ!?」」」

 

「鼻声だったし、仮病ってことも無いと思う」

「そっか……。心配だね」

 

 

そこへ一通のメッセージが

 

『みんなの勉強の邪魔したくないから、お見舞いは来なくていいから』

 

蘭からだ

 

 

「誰から~?」

「蘭からだ。"お見舞いは来なくていい"だってさ」

「そう言われても、心配だよね」

 

来なくていいと言われても、心配なもんは心配だ

 

「よし、俺が蘭のお見舞いに行ってくる」

「えぇ!?それなら私も行く!」

「「「私も!」」」

 

やっぱりこうなったか…

 

「ダメだ。テストも近いんだし、今日は勉強。蘭のことは俺に任せてくれ」

 

「でも……」

「心配なのは分かるけど、ここは任せてほしい。つぐみ、巴、モカの3人でひまりの勉強をしっかり見てやってくれ」

 

みんなでお見舞いに行ったからといって、テストに悪影響が出る可能性は低いと思う

でも、万が一、ひまりたちの点数が悪かったりしたら蘭は"私のせいで……"みたいな感じで気にしてしまうかもしれない

だから、少し強引ではあるけど俺一人でお見舞いに行くことにした

 

 

「……わかった。じゃあ頼むぞ拓弥」

「おう、そっちもな」

 

「そんじゃあ、行ってくる」

「「「「行ってらっしゃーい」」」」

 

 

 

☆☆☆

 

 

「蘭、大丈夫かな…。ひどい熱じゃないといいんだけど…」

 

 

 

蘭の家はつぐみの家から割と近く、歩いて10分少々のところにあるのですぐに着く

 

 

ピーンポーン

 

「………あれ?」

 

チャイムを鳴らしたが反応が無い

 

ピーンポーン

 

二回目を押してみる

 

「……………あれ?蘭パパはもしかして留守?」

 

反応が無いので不思議に思っていたら……

 

ガチャリ

 

玄関のドアが開いた

 

「拓弥か……。なんで来たの?」

「お見舞いだよ」

「来なくていいって言ったよね?」

 

来なくていいと言われても来ちゃうのが俺たちなんだよなぁ

 

蘭の顔は少し赤く、見た感じではホントに熱があるっぽい

 

「いやー、蘭はツンデレだから"来なくていい"ってのは"来て欲しい"って思いの裏返しかなと思ってね」

「そんなわけないじゃん。帰ってよ」

「嫌だね。てか、お父さんは?」

「今日は出てる、明日には帰ってくると思う」

 

てことは蘭1人しか家にいないことになるのか…

お見舞いに来て正解だったな

 

「私は大丈夫だから、帰って」

「病人を1人で置いとけるかよ。朝ごはんは食べたのか?」

 

「まだ……、拓弥の電話で起きたから」

「マジか………、食材買ってくるから少し待っててくれ」

 

「そこまでしなくていいから!大丈夫だから!」

「俺、病人の言う"大丈夫"は信用しないことにしてるんだ。

すぐ戻ってくるから大人しくしてるんだぞ?」

 

よし、近くのスーパーまでダッシュだな

 

 

「行っちゃった………

拓弥、自分が病人の時は"大丈夫"しか言わないくせに……」

 

 

 

 

 

 

 




19話でした!

次話は風邪引き蘭ちゃんの看病回です…グヘヘ

高評価やお気に入り登録、感想など頂いて、凄く感謝しております!
今後ともよろしくお願いします



新たに高評価頂きました!
☆10 カットさん
☆9 koudorayakiさん、[キョンシー]さん

ありがとうございます!!

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