ドキドキ Experience!!   作:トップハムハット卿

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連投です!

2話連続がやりたくて、貯めてました!w

今回は蘭ちゃんの回想です!


では12話です


第12話

拓弥との思い出が、最近、夢に出てくることがある

 

 

「はぁ……天体観測か……懐かしい」

 

 

中学の頃、拓弥と2人で天体観測に行ったことがある

 

 

これはまだ付き合う前のこと

 

 

商店街のくじ引きで私が"天体観測ツアー"のペアチケットを当てたので、Afterglowの誰かを誘おうとしたら、みんな"拓弥を誘え"って言うから、しかたなく拓弥を誘ってあげた。

 

"しかたなく"ね!

 

 

ホントは暗いのが少し得意じゃないから、私は行きたくなかった

 

だからペアチケットごと譲ろうかと思ったら

 

 

「じゃぁ、モカちゃんが~、たっくんを誘って行こうかな~?」

「あ!ずるいよモカ!それなら私が拓弥と行く!」

 

「子供のひーちゃんにはまだ早いよ~」

「そ、そんなことないもん!ねぇ!?つぐ!」

 

「そ、そんなこと聞かれても……

それなら間を取って私が拓弥と…」

 

「つぐ、それは間を取ったことにはならないぞ。拓弥と天体観測ツアー行きたいならじゃんけんで決めようぜ!」

 

「巴、ナイスアイディア!」

 

「だろ~?

なら、蘭は行きたくないらしいから4人でじゃんけんだな

 

いくぞ~!?

じゃ~んk「それなら、私も!」」

 

「どうした蘭?」

 

「わ、私も…」

 

「私も?」

 

「拓弥と天体観測行きたい!」

 

 

「「「「どうぞどうぞどうぞ」」」」

 

 

 

コントにハメられてしまった…

 

 

 

 

 

そして天体観測ツアー当日

 

 

「誘ってくれてありがとな!蘭!」

「し、しかたなくだから!」

 

 

「しかたなくでもなんでもいいよ。1回、天体観測とか行ってみたかったんだよなー!」

 

「意外だね。拓弥は星とか興味無いと思ってた」

「失礼なやつだな。俺は星大好きな星マニアだぞ!?」

 

「あっそ」

「つめた!」

 

 

今と拓弥の雰囲気が違う?

 

 

 

そうなの……

拓弥は今は少し暗い性格になってしまったけど、昔はもう少し明るかった………かも

 

 

 

 

「それにしても、暗い所が苦手な蘭が、なんで天体観測なんて…」

「たまたま、商店街のくじ引きで当たったから。それに、暗い所が苦手ななんて言ってない!」

 

「あーはいはい、そうですね」

 

 

何度も言うけど、暗い所が苦手だったのは小さい頃の話で、今はそんなことない!

 

 

 

 

「そういえば、なんで俺を誘ったんだ??」

 

「み、みんなが予定が合わなかったから!

だから、しかたなく!しかたなく拓弥を誘ってあげたの!」

 

「そ、そりゃどうも」

 

 

 

思い返すと、私から誘ったのに、理由が拓弥には少し失礼だったかも……

 

 

 

 

 

近くの山に登って満天の星空を見るはずだったのに、その日は生憎の曇り空だった

 

 

「曇ってる……」

 

「山の天気は変わりやすいって言うし、夜になれば晴れるっしょ」

 

 

 

でも、夜になっても天候は回復しなかった

 

 

「あーあ、せっかくの天体観測ツアーなのに、星が見れないって最悪じゃん…」

「仕方ないでしょ。自然が相手なんだし」

 

「そうだけどさ、せっかくなら見たかったじゃん!」

 

「諦めなよ」

「えーーー……」

 

「私はもう寝るから、拓弥も自分の部屋帰りなよ」

「いやいや、俺の部屋もここなんだけど?」

 

「え…………、えぇ!?

なんで同じ部屋なの!?」

 

「よく考えてみろ、"ペア"チケットだぞ?

部屋が別々の方が珍しいだろ」

 

「そ、そんな…………」

「諦めろ」

 

「変なことしたら、また入院させるから!」

「しねーよ。する気にもならん」

 

「なにそれ、ホモなの?」

「いや、ホモじゃないな」

 

「じゃぁ、なんで?」

「E●なのかも…」

 

「きもっ」

「ひっでぇ!ただの冗談にマジレスするんじゃねぇよ!

シンプルに傷ついたわ!」

 

 

「変なこと言う拓弥が悪いよ。それじゃぁ、私寝るから」

 

「あー、そうですか。電気消すぞ~」

 

「1番小さい(あかり)()けたままで………」

「あいよ」

 

 

 

せっかくの天体観測ツアーだったのに、私は早く寝てしまった…

 

 

 

でも、途中で拓弥に起こされた

 

 

「なぁ!蘭!見てみろよ!」

 

「う、うるさいよ拓弥……」

 

「そう言わず!まじで凄いから!見てみろって!空を!」

 

ベランダで叫ぶ拓弥に連れられ、夜空を見上げると……

 

 

 

「うわぁ、凄い……っ!」

 

 

 

夜空には一面に星空が広がっていた

 

あの時見た空は、今でもしっかりと覚えてる

 

 

 

「凄い、凄いよ!

こんな綺麗な星空初めて見た!」

 

「だよな!」

 

 

満天の星空に2人とも大興奮だった

 

 

 

「ちょっと外に出てみようぜ!」

 

「ちょ、今から外に出るなんて、旅館の管理人さんに怒られるって!」

 

「バレなきゃ大丈夫!

ほら、蘭も行くぞ!」

 

 

 

拓弥に手を引かれ、私も一緒に外に出てしまった

 

 

「なんか、肌寒いね」

「なら、俺の上着でも着てろ」

 

 

拓弥の上着を借りて、私たちは外の草の上で寝転がった

 

 

手を繋いだまま………

 

 

 

「なぁ、蘭。知ってるか?」

「なに?」

 

「あれがデネブ、アルタイル、そしてベガだ

あの三つを"夏の大三角形"って呼ぶんだとさ」

 

「へぇ。勉強してきたの?」

「いや、言ってみたかっただけ」

 

「なにそれ………

 

それより、いつまで私たち手を繋いでるの?」

 

「いやー、たまにはいいじゃん」

「良くない!」

 

「じゃぁ、離しても怖くないんだな?」

「あ、あたりまえじゃん」

 

「あっそ、じゃぁ離すわ」

「待って!

やっぱり…………繋いだままで……///」

 

「はいはい」

 

 

 

思い返すと、私ってかなり素直じゃないんだね………

 

 

 

「でもさ、蘭。勉強してきたこともあるぞ」

「何?」

 

「俺らが見てる星の光ってさ、本当はその星が何千年も前に放った、その光が今になって地球に届いてるんだとさ」

 

「そうなんだ………

なんか、そういうのって良いね」

 

「だよな………

 

俺たちもさ、何千、何万年後にも届くような軌跡()を作りたいよな」

 

「拓弥らしい考えだね。でも嫌いじゃないよ。

私たちで軌跡()を作っていこうよ、何千年後も何万年後にも光り続けるような」

 

 

「一緒に頑張ろうぜ!」

「う、うん///

約束だから……ね」

 

 

「おう!」

 

 

これが私たちの目指す"ガールズバンドの頂点(目標)"のきっかけだった

 

 

 

 

 

 

この時の拓弥のことを思い出すと、今でも鼓動が速くなるのが分かる……

 

 

ダメだ……

バンドに集中するって決めたのに……

 

 

前よりも拓弥のこと意識してる……

 

こんなんじゃダメ……

 

 

あ~、もう!!

どうすればいいんだろう……




どうだったでしょうか…

ガルパの天体観測のイベントストーリーを見て、「これは書かずにいられない!」と思い、書きました!

主に、"蘭とこんなやり取りしてみたいなぁ"という僕の願望が99%の話になっちゃったんですけどね……


コメント、感想、高評価お待ちしております!!

次話はゆっくりと更新するつもりです…

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