←ブラジル
という訳で、最後の章末は大容量でお届けいたします。
まずは作中で手に入れた全てのマトリクス。
今回初お披露目の情報もあります。どうぞ。
取得マトリクス
クラス:--
真名:メルトリリス
マスター:紫藤 白斗
宝具:
ステータス:筋力D+ 耐久C 敏捷A+ 魔力EX 幸運EX
スキル
加虐体質:A
戦闘において、自己の攻撃性にプラス補正がかかるスキル。
プラススキルのように思われがちだが、これを持つ者は戦闘が長引けば長引くほど加虐性を増し、普段の冷静さを失ってしまう。
バーサーカー一歩手前の暴走スキルと言える。
攻めれば攻めるほど強くなるが、反面、防御力が低下してしまう。
無意識のうちに逃走率が下がってしまうマイナス面もある。
メルトウイルス:EX
アルターエゴが生まれながらに所持している、
スキル『吸収』から進化したチートスキル。
相手からのドレイン、コピー、スケールダウンなどを可能とする。
メルトリリスの体内で生成されるウイルスを
経験値、スキル、容量等のパラメーターを融解させ
有機物無機物関係なくドレインが可能だが、精神性やスキルは直接変換はできない。
ムーンセルと同化したメルトリリスはこのスキルを再び取得している。
月の裏側の事件に巻き込まれるにおいてサーヴァントとしての条件階梯をスルーするために封印していたが、ムーンセルの実権を取り戻したことで封印も解除された。
騎乗:B+
騎乗の才能。
現存する“乗る”という概念が通用するものであれば何であれ乗りこなせる。
メルトリリスがどうしてこのスキルを所持しているかは、想像にお任せしたい。
権能:EX
神霊クラスの存在が持つ、スキルとも宝具とも異なるカテゴリーの力。
人類が進歩し物理法則が確定されるより以前はこの権能こそが世界の秩序だった。
権能の行使に理屈は必要なく、権利があるのでそうするという絶対的立ち位置にある。
神話礼装の解放によってメルトリリスは三柱の女神の権能をその身に宿している。
戦闘、災厄、流れの三つを思うがままにするメルトリリスは真実、月の最上位存在に相応しい。
『
メルトリリスの宝具。ランクはEXの対界宝具。
相手を身に宿していた力共々溶解・吸収する。
本来は対人戦闘に使うものではなく、一定の文明を築いた文明圏に用いる対衆、対界宝具。
スキルや支配していた空間をも吸収し、暫くの間操る事が出来る。
『
レヴィアタンがメルトリリスに与えた権能。力の窮極。
最強存在という概念を自身に付加させる。
戦場と定めたレンジ内の生物非生物問わず、存在全てのパラメータを数値化し合計。メルトリリスの戦闘能力に加算する。
計算後にレンジ内の総数値が変化した場合、一定時間の周期毎に再計算される。再計算中の短時間、メルトリリスのステータスは元に戻る。
レヴィアタンは世界の最強存在として君臨する女神である。
しかし、世界の終末においてその肉体を人に供する運命にある。
人々の規模が著しく減少した終末において、この権能を持つレヴィアタンの力も落ちるため、人間にも打倒の可能性が生まれるためだ。
『
アルテミスがメルトリリスに与えた権能。災厄の毒。
接触した対象に任意で病毒状態を付加させる。
この権能を所有したメルトリリスは病毒状態に陥った対象とリンク、自身の知識にある毒を自在に与える。
僅かなラグを凌ぐことさえできれば、次の瞬間には対象は毒に侵されている。
アルテミスは狩人の女神ではあるが、同時に死の側面――即ち病を司っている。
神話の毒であろうと再現するその権能はこの世界においてあらゆる存在が逆らえず、最多の生命を刈り取ってきた概念そのもの。
『
サラスヴァティーがメルトリリスに与えた権能。遍く源流。
行き着く先である結末を確たる概念にし、そこへ到達するまでの障害の一切を寄せ付けない。
この権能の主がいる限り、あらゆる流れは絶対となる。
勝利は勝利へ。敗北は敗北へ。それ以外の何かが結末であれば、そこへ。
流れを変え得るのは、己のみ。この権能の所持者は、確定した流れを変動させる権利を有している。
ただし、己が定めた結末への強制力や絶対性は元からあったものよりも劣る。
強力な運命に立ち向かい、果ての見えない壁を越えようという不屈の意思を持つ者ならば――僅かなりとも、打破する可能性は存在しよう。
クラス:ライダー
真名:フランシス・ドレイク
マスター:間桐 慎二
宝具:
ステータス:筋力D 耐久C 敏捷B 魔力E 幸運EX
スキル
対魔力:D
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
嵐の航海者:A+
船と認識されるものを駆る才能。
集団のリーダーとしての能力も必要となるため、軍略、カリスマの効果も兼ね備えた特殊スキル。
星の開拓者:EX
人類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。
あらゆる難航、難行が“不可能なまま”“実現可能な出来事”になる。
『
ライダーの乗る船。フランシス・ドレイクの愛船でもある。
全長37メートル弱、船首と船尾に4門ずつの砲を持つ他に、両側舷にも14の砲を搭載。
イングランド王国から譲り受けたガレオン船だが、出航時はペリカン号という名が与えられていた。
ライダーはこの名を「格好悪い」「ゲンが悪い」という理由で改名した。
『
ライダーの奥の手にして日常とも言える宝具。
主船・
スペインの無敵艦隊を破った「火船」の逸話と、ヨーロッパ全域で伝承される「嵐の夜」の逸話がミックスされた宝具。
呼び出された船団はライダーが指揮していた船団。亡霊として呼び出された船はライダーの意思で動く。
現在の所持金に応じてダメージ数値が変動する。その特性の仕組みは不明だが、ライダーの気分というもっぱらの噂。
クラス:アーチャー
真名:ロビンフッド
マスター:ダン・ブラックモア
宝具:
ステータス:筋力C 耐久C 敏捷B 魔力B 幸運B
スキル
対魔力:D
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
単独行動:A
マスターからの魔力供給を断っても自立できる能力。
ランクAならば、マスターを失っても一週間は現界可能。
破壊工作:A
戦闘を行う前、準備段階で相手の戦力をそぎ落とす才能。
ランクAならば、相手が進軍してくる前に六割近い兵力を戦闘不能に追い込むことも可能。
ただし、このスキルが高ければ高いほど英雄としての霊格は低下していく。
『
ロビンフッドが拠点としてシャーウッドの森のイチイの木から作ったという弓。
標的が腹に溜めこんでいる不浄を瞬間的に増幅・流出させる。
対象が毒を帯びているなら、その毒を火薬のように爆発させ、致死量に近いダメージを与える。
『
ロビンフッドの奥の手たる宝具。
自然の化身であるロビンフッドは成立後にそのままケルトの風習である
メイキングが纏う衣装は葉っぱの緑と幹の茶色をモチーフにしたものであり、グリーンマン、転じてロビンフッドを比喩する。
顔のない王はその原型であり、纏うと辺りの景色に自身を自然に溶け込ませることが出来る。
クラス:キャスター
真名:ナーサリーライム
マスター:ありす
宝具:
ステータス:筋力E 耐久E 敏捷E 魔力E 幸運E
スキル
陣地作成:A
『小さな扉、くるくるお茶会、白黒マス目の虹色草原、お喋り双子の禅問答。
でもでも、お気に入りはやっぱり一つ。
全てを忘れる、名無しの森にご招待!』
変化:A+
『変身するわ、変身するの。
私は貴方、貴方は私。
変身するぞ、変身したぞ。
俺はおまえで、おまえは俺だ。』
自己改造:A
『自身の肉体にまったく別の肉体を付属・適合させる適性。
このランクが上がればあがるほど正純の英霊から遠ざかっ、
カカ、かかか関係ない関係ないそんなのまったく関係ない!
何であろうときっかり貴方の注文通り!』
『
『物語は永遠に続く。
か細い指を一頁目に戻すように。
あるいは二巻目を手に取るように。
その読み手が、現実を拒み続けるかぎり。』
『
『ナーサリーライムは童歌。
トミーサムの可愛い絵本。
マザーグースの最初のカタチ。
寂しいアナタに悲しいワタシ。
最期の望みを、叶えましょう。』
クラス:キャスター
真名:ルイス・キャロル
マスター:ありす
宝具:
ステータス:筋力E 耐久E 敏捷E 魔力A++ 幸運C
スキル
童話作成:EX
キャスターのクラススキルである道具作成と陣地作成の派生。
彼は童話作家である。
彼が手がけた『童話』に関わる道具、ないし陣地を作り上げることが出来る。
無辜の怪物:E
本人の意思、姿に関係なく、風評によって真相を捻じ曲げられたものの深度を指す。
彼の場合は生前の行いにより植え付けられた「幼女性愛」、要するに「ロリコン」というイメージ。
キャロルは生前、写真撮影を趣味としており、現存する彼の撮った写真の半分以上が少女を写したものだった。
少女のヌード写真も多数撮影したと考えられており、さらに極めつけは当時少女であったアリス・リデルに求婚したというエピソードだろう。
それらから生まれたイメージによって塗りつぶされたキャロルの性格は、“より少女を愛する”ようになっている。
……とはいえ、本人が否定していないため無辜とも言い難いし、そもそも姿かたちが変貌しているわけでもない。
無辜の怪物というスキルの括りに当てはまるかどうかは微妙なところ。
意思に反している訳ではない事になるが、本人の自己申告という事で一つどうだろうか。
かばん語詠唱:A
混成語、ポートマントー。
複数の語のそれぞれの一部を組み合わせて作られた語を利用した詠唱。
例えば
キャロルはこのようなかばん語を、「ジャバウォックの詩」を代表として自分の作品に使用していた。
現在では日本語でも「青少年」や「国公立」、その他、商品名等に良く利用されている。
『
キャロルの代表作『不思議の国のアリス』の原本。
一人の少女を対象に発動する対界宝具。
使用した時点で少女の固有結界の核となり、対象が望む世界を作り上げこの世の事象として確定する。
『
キャロルが生み出す物語が、存在するがそこには無い本として顕現したもの。
どのページも空白であるが確かな文章が存在する。
そこにあるのはあらゆるキャロルの言葉。彼が生み出した物語の全てがそこにあり、また、尚も増え続ける。
クラス:ランサー
真名:ヴラド三世
マスター:ランルー君
宝具:
ステータス:筋力B 耐久A 敏捷E 魔力A 幸運D
スキル
信仰の加護:A+++
一つの宗教観に殉じた者のみが持つスキル。
加護とはいうが、最高存在からの恩恵はない。
あるのは信心から生まれる、自己の精神・肉体の絶対性のみである。
……高すぎると、人格に異変をきたす。
戦闘続行:A
戦闘から離脱する能力。
また、敗戦において自軍領地まで生きて辿り着く能力。
無辜の怪物:A
ドラキュラ。
生前の行いから生まれたイメージによって、過去や在り方を捻じ曲げられた怪物の名。
能力・姿が変貌してしまう。
ちなみに、この
『
「串刺公」とも呼ばれるこのサーヴァントの、いわば代名詞といえる宝具。
相手が持つ不義・堕落の罪に応じて痛みを増す、まさに正義の一撃である。
『
後の口伝によるドラキュラ像を具現化させ、吸血鬼へ変貌するヴラド三世の最終宝具。
ドラキュラ伯となったヴラド三世は通常のスキル・宝具を封印される代わりに、
身体能力の大幅増幅、動物や霧への形態変化、治癒能力、魅了の魔眼といった特殊能力と、
陽光や聖印に弱いという弱点を獲得する。
クラス:アサシン
真名:李書文
マスター:ユリウス・B・ハーウェイ
宝具:无二打
ステータス:筋力B 耐久C 敏捷A 魔力E 幸運E
スキル
気配遮断:-
アサシンのクラススキル。
だがこのサーヴァントが持つ気配遮断はこれに該当しない。
中国武術:A+++
中華の合理。宇宙と一体になる事を目的とした武術をどれほど極めたか。
Aでようやく“修得した”というレベルであり、A+++ともなれば達人の中の達人。
圏境:A
気を使い、周囲の状況を感知し、また、自らの存在を消失させる技法。
極めたものは天地と合一し、その姿を自然に溶け込ませる事すら可能となる。
『无二打』
李書文の宝具。明確には宝具ではなく、武術の真髄らしい。
李書文の拳は、牽制やフェイントの為に放った筈の一撃ですら敵の命を奪ったという。
その様から付けられた渾名、「二の打ち要らず」が形となったもの。
気を呑む――つまり、自身の気を周囲に満たす事で自分のテリトリーを作り、相手の感覚を眩惑させる。
緊張状態となった相手に衝撃を打ち込むことで、迷走神経反射によって心臓が停止する。
『猛虎硬爬山』
李書文が障害頼りとした対門宝具。八極の奥義の一つであり、必殺の套路。
攻撃力を重視した、流れるような連続攻撃。
一撃一撃が李書文を出力先にした大地からのエネルギー。人間はおろか、壁や扉、道場の門さえ粉砕する。
当然ながら、気を呑むことでこの攻撃は更なる脅威となる。
クラス:ランサー
真名:カルナ
マスター:遠坂 凛
宝具:
ステータス:筋力B 耐久A 敏捷A+ 魔力B 幸運A+
スキル
神性:A
太陽神スーリヤの息子。
のちにスーリヤと一体化するため、最高の神性を持つ。
神性がB以下の太陽神系の英霊に対して高い防御力を発揮する。
無冠の武芸:-
様々な理由から認められる事のなかった武具の技量。
剣、槍、弓、騎乗、神性のそれぞれのスキルランクをマイナス1し、属性を真逆のものとして表示する。
ただし、真名が明かされた場合、このスキルは消滅する。
また、余談ではあるが、幸運値のランクはカルナ本人による申告である。
貧者の見識:A
相手の性格・属性を見抜く眼力。
言葉による弁明、欺瞞に騙されない。
天涯孤独の身から弱きものの生と価値を問う機会に恵まれたカルナが持つ、相手の本質を掴む力を表す。
魔力放出:A
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
カルナの場合、燃え盛る炎が魔力となって使用武器に宿る。
『
一撃のみの光槍。雷光で出来た必滅の槍。
黄金の鎧を取り上げた雷神インドラがカルナの高潔さに心酔し、自身ですら扱えなかったこの槍を与えた。
神々をも打ち倒す力を持つというが、神話においてカルナがこれを使用した記録はない。
『
カルナがバラモン僧のパラシュラーマから授けられた対軍、対国宝具。
使い手、クラスによって形を変える千変万化の射撃宝具。
ランサーのクラスであるカルナの場合はその眼から膨大な魔力を放つものである。
『
カルナの隠された宝具であり、奥の手。
ブラフマーストラにカルナの属性である炎熱の効果を付与して発射する。
効果範囲と威力を格段に上昇――その性能は核兵器に例えられる。
『
カルナの母クンティーが息子を守るためにスーリヤに願って与えた黄金の鎧と耳輪。
太陽の輝きを放つ強力な防御型宝具。光そのものが形となった存在のため、神々でさえ破壊は困難。
カルナの肉体と一体化しており、解除はこれ以上の概念でなければ不可能。
これを装備している限り、物理、概念問わず全ての攻撃のダメージを九割シャットアウトする。
クラス:バーサーカー
真名:呂布奉先
マスター:ラニ=Ⅷ
宝具:
ステータス:筋力A+ 耐久A+ 敏捷B+ 魔力C+ 幸運C+
スキル
狂化:A
パラメータをランクアップさせるが、理性の大半を奪われる。
マスターと意識を同一させているため、より機械的なサーヴァントとなっている。
勇猛:B
威圧・混乱・幻惑といった精神干渉を無効化する能力。
また、格闘ダメージを向上させる効果もある。
ただし、現在はバーサーカー化しているため、勇猛さは意味をなさない。
反骨の相:B
一つの場所に留まらず、また、一つの主君を抱かぬ気性。
自らは王の器ではなく、また、自らの王を見つける事のできない放浪の星である。
同ランクのカリスマを無効化するが、バーサーカー化している現在では効果を失くしている。
『
呂布奉先の主武器として知れ渡っている、両手武器・方天画戟の真名。
切断、刺突、打撃、薙ぎ、払い。大型両手武器の特徴全てを活かした万能武器。
ただし、実際は北宋時代の武器であり、呂布が活躍した頃は存在していない。
もっとも、今の呂布はバーサーカー化しているため、現在はその多様性は失われている。
現状は矛と砲の
クラス:セイバー
真名:ガウェイン
マスター:レオナルド・B・ハーウェイ
宝具:
ステータス:筋力B+ 耐久B+ 敏捷B 魔力A 幸運A
スキル
対魔力:B
魔術詠唱が三節以下のものを無効化する。
大魔術、儀礼呪法等をもってしても傷つけるのは難しい。
騎乗:B
騎乗の才能。
大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせるが、幻想種は乗りこなせない。
魔力放出:A
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
その性質は炎に向いており、魔力を炎に変換して攻守一体の戦法を可能とする。
聖者の数字:EX
ガウェイン卿の持つ特殊体質。
午前9時から正午の時間、午後3時から日没の3時間だけ力が3倍になるというのも、ケルトの聖なる数である3を示したものである。
『
ガウェイン卿の光り輝く剣。
エクスカリバーの姉妹剣であり、本来は湖の乙女の持ち物。
日輪の熱線を顕すとされ、剣には擬似太陽が埋め込まれている。
可視できる範囲まで刀身を伸ばす事も出来る。
クラス:セイヴァー
真名:
マスター:トワイス・H・ピースマン
宝具:
ステータス:筋力A 耐久A 敏捷C 魔力B 幸運B
スキル
カリスマ:A+
軍団を指揮する天性の才能。
カリスマは稀有な才能で、一国の王でさえBランクで十分と言われている。
対英雄:B
英雄を相手にした際、そのパラメーターをダウンさせる。
ランクBの場合、相手のパラメーターをすべて2ランク下のものに変換する。
反英雄には効果が薄く、1ランクダウンとなる。
菩提樹の悟り:EX
世の理、人の解答に至ったものだけが纏う守り。
対粛清防御と呼ばれる“世界を守る”証とも。
無条件で物理攻撃、概念攻撃、次元間攻撃のダメージを自身のHP数値分、削減する。
また、精神防御ならば100%シャットアウトする。
EXランクに至ったセイヴァーなら人の七欲でさえ凪のように受け止めるだろう。
カラリパヤット:EX
古代インド武術。力、才覚のみに頼らない、合理的な思想に基づく武術の始祖。
攻撃より守りに特化している。
『
究極の“対個人”宝具。
人類創世の理に匹敵するエネルギーを人間ひとりに収束させ、その苦しみから解放するという最終解脱説法。
人類史が続けば続くほど、その版図が広がれば広がるほどダメージ数値は増していく。
理論上、地球人類ではこの攻撃には耐えられない。
反面、人でありながら人でないものには効果が薄く、その存在規模が人類の版図より上になってしまった個人も救えきれなくなるという。
『
セイヴァーの上空に展開する七キロメートルの光輪。
本来は近接戦闘用の武具で、その名は古代インドの理想の王を指す。
簡潔に言ってしまえば、範囲内に光の矢を放つ回転式ビーム砲台。
チャージした分光の輪は増え、それに連れて威力も増大する。
『一に還る転生』は、七つ光の輪が揃った際に可能になる真名解放である。
クラス:ディーバ
真名:エリザベート・バートリー
マスター:--
宝具:
ステータス:筋力A 耐久A 敏捷B 魔力D 幸運C
スキル
無辜の怪物:A
生前の行いから生じたイメージによって過去や在り方を捻じ曲げられ能力・姿が変貌してしまうスキル。
エリザベートはこのスキルによって竜の角と尻尾を持った魔人と化している。
竜の息吹やカリスマなどのスキルを所持する。
拷問技術:A
卓越した拷問技術。
拷問器具を使ったダメージにプラス補正がかかる。
アイアンメイデンや指折り器、拘束器具で苦しめて狂わせるほか、指や腕、首筋、乳房に噛み付いて食いちぎるなどの残虐行為にも該当する。
精神異常:A
精神を病んでいる。
通常のバーサーカーに付加された狂化ではない。
他人の痛みを感じず、周囲の空気を読めなくなっている。
精神的なスーパーアーマー能力。
対魔力:A
本人も気付いていない隠しスキル。
『無辜の怪物』による捏造と思いきや、実は本当に竜の血が混じっていた。
その出典はバートリー家の紋章から。
かの家の紋章は紅い牙を象った盾状の紋章で、ドラゴンの勇猛さと力強さ、そして敵を生かしてはおかぬ残忍さを象っていた。
『
無辜の怪物によって怪物化したエリザベートが所持している宝具。
ハンガリーに古くから伝わる天候の精霊にして、雷鳴のドラゴンの威風を宝具としてコンバートしたもの。
音と振動を増幅し、その共鳴によって風雨を呼ぶとされる。
所持する者の声に宿る威厳やカリスマ、癒しの波動、聞くだけで心を砕く悪意。
または、単に声量や音量を9の9倍にまで増幅する。
聴く者の体ばかりか心まで破壊・蹂躙する、魔の歌声。
『
エリザベートがその生涯に渡り君臨した居城を召喚し、己を際立たせる舞台ステージとする宝具。
城の名は監獄城チェイテ。
何百人という少女たちを拷問の末殺害した魔城であり、エリザベートは少女たちの生き血で満たしたブラッドバスに浸かることで強大な魔力と魅力を維持している。
被害者の悲鳴は常に周囲に響き、聞いたものの精神を蝕み重度の頭痛を与える。
特定のスキルを持っている場合、逆に調子を上げる要因となる。該当スキルは拷問技術、精神異常、加虐体質など。
絶対にコラボしてはいけない黄金劇場が存在するという噂があるが、詳細は不明。
クラス:セイバー
真名:ジークフリート
マスター:ユリウス・B・ハーウェイ
宝具:
ステータス:筋力B+ 耐久A 敏捷B 魔力C 幸運E
スキル
対魔力:-
魔術的攻撃に対する守り。
ランクに応じて防げる範囲が変化する。
セイバーは宝具『悪竜の血鎧』により対魔力スキルを失っている。
しかしどちらにしろ、Bランク以下の魔術はセイバーには一切通用しない。
騎乗:B
騎乗の才能。
Bランクであれば、大抵の乗り物なら人並み以上に乗りこなせる。
ただし魔獣・聖獣ランクの獣は乗りこなせない。
黄金律:C-
人生において金銭がどれほどついて回るかの運命。
ニーベルンゲンの財宝によってセイバーは金銭に困らぬ人生を約束されている。
重く辛い、破滅という名の宿命と引き換えに。
このスキルの代償として、セイバーの幸運ランクは最低値にまで落ちている。
『
セイバーが持つ、竜殺しを達成した呪いの聖剣。
手にした者によって聖剣・魔剣の属性が変化する。
現代では失われた神代の魔力、真エーテルを貯蔵しており、それの解放で真価を発揮する。
竜殺しの逸話により竜種の血を引く者に追加ダメージを負わせる。
『
ジークフリートは悪竜ファヴニールの討伐を達成した際、その血を浴びている。
竜の血は不死を与える。これによってジークフリートは如何なる武器をも物ともしない、鋼鉄の肉体を手に入れた。
この宝具はその逸話の具現である。
不死の身体はBランク以下の攻撃の一切を無効化する。
また、悪と善は対立し、互いに対して有利に立てるべき効果を発揮するもの。
悪を断った聖剣であれば悪を斬る力が増す。善人を斬った魔剣であれば善を斬る力が増す。
それらと同じく、『悪竜の血鎧』は正当な英雄による宝具の攻撃に対しては、B+ランク相当の防御数値を獲得する。
クラス:バーサーカー
真名:フランケンシュタイン
マスター:ジナコ・カリギリ
宝具:
ステータス:筋力C 耐久B 敏捷D 魔力C 幸運B
スキル
狂化:D
筋力と耐久のパラメータを上昇させる。
言語能力が単純になり、複雑な思考を長時間続けることが困難になる。
マスターと意識を同一させている訳ではないため機械的な言動は行わない。
ガルバニズム:C
生体電流と魔力の自在な転換、および蓄積。
電気を魔力に、魔力を電気に変換する事で必要な魔力・電力を補う事ができる。
魔力による実体のない攻撃を瞬時に電気へと変換し、周囲に放電することで無力化する。
また、蓄電の量によって肉体が強化され、ダメージの修復の速度も上がる。
生命活動を肉体に宿る電気で説明するガルバニズムの概念は錬金術のカテゴリに属する。
虚ろなる生者の嘆き:B
狂化時に高まる、いつ果てるともしれない甲高い絶叫。
敵味方を問わず思考力を奪い、抵抗力のない者は恐慌をきたして呼吸不能になる。
また、狂化のスキルを持ったサーヴァントがフランケンシュタインの叫び声を聞き、幸運判定に失敗すると狂化のランクをワンランク上昇させる。
フランケンシュタインはバーサーカーにしては高い思考力を持っており、彼女の唸りには何かしら意味がこもっている。
だが、このスキル発動時は狂気しか感じられない。精神が高揚してこれが発動してこそ、彼女は正しい意味でのバーサーカーとなるのだ。
『
バーサーカーが持つ先端に球体のついた
球体はバーサーカーの心臓であり、如何なる時も肌身離さず所持している。
周囲の余剰魔力を回収、蓄積する事で戦闘時に使用する魔力を補うことができる。
余剰魔力が溢れている状態ならば、擬似的な魔力放出も可能。
ガルバニズムとあわせれば、永久機関にも等しい継戦能力を発揮する宝具である。
『
リミッターを解除した『乙女の貞節』による、自身の魔力の完全放出。
放出した魔力はガルバニズムにより電流に変換され、天空へと伸びる一筋の雷から広がっていく雷撃は聳え立つ大樹を思わせる。
普段はリミッターで制御されており、通常の電流放出ならば解除しなくとも可能。
解除した状態で放たれる一撃は
使用者に待っているのは、即ち死である。
ただし、この雷は時として“第二のフランケンシュタイン”を生み出す可能性がある。
もっとも、彼女自身はその結果を知ることはないのだが。
クラス:アーチャー
真名:アタランテ
マスター:臥藤 門司
宝具:
ステータス:筋力C 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運C
スキル
アルカディア越え:B
フィールド内の障害物を飛び越えて移動する術。
どれだけ高い障害だろうとアタランテにとって飛び越えるのは造作もないことである。
アタランテの故郷であるアルカディアは牧人の楽園であり理想郷。
外界と切り離された楽園への道はさぞ険しいものなのだろう。
追い込みの美学:C
相手の先制攻撃を無効化し、逆に先手を打つスキル。
敵に先手を取らせ、その行動を確認してから自分が先回りする事が出来る。
アタランテは求婚者に対する競走でも相手を必ず先に走らせ、その後自分がスタートし追い抜いていた。
生きている人間の中で最も速いという逸話は伊達ではないことを、アタランテは自らの脚を以て証明していた。
尚、アタランテが競走に敗北したのは脚力ではなく、相手が放った黄金のリンゴに気を取られたためである。
『
加護を求める矢文。天に放った矢に神の加護を乗せて増大、拡散させ光の矢として降り注がせる広範囲攻撃。
放った矢が一本であればアルテミスの加護、二本であればそれに加えてアポロンの加護を得る。
アポロンの加護を得た状態であれば矢は黄金に輝き、威力の増大だけでなく標的により集中する性能が付加される。
多産の女性・ニオベがアポロンとアルテミスの母・レトを「子供の数が少ない」と馬鹿にしたため、二人がニオベの子らを一人残らず射殺したエピソードにちなむ。
『
カリュドーンの猪狩りの戦利品として得た、頭部付きの猪の毛皮。
この猪はカリュドン国の王がアルテミスへの収穫祭の供物を忘れた際に怒った女神が地上に放ったもの。
討伐の手柄を譲られたアタランテが辞退したために、功績の行方を巡る不和が発生した。
敏捷がA以上のサーヴァントが所持すれば直線的な長距離の高速走行を可能とする。
齎した不和の具現化として幸運のランクが低下するが、走行ルート上の相手を低確率で混乱させ、諍いを発生させる。
『
『諍いの戦利品』を頭から身に纏った状態。
装備状態では筋力、耐久がAランク、敏捷がA+ランクに上昇する上、Dランクの神性及びAランクの狂化を取得する。
代償として弓を含めたあらゆる武器の使用が不可能になり、突進以外の攻撃方法を喪失する。
また、敵に与えたダメージ分生命力を回復する。
カリュドーンの猪はアルテミスの神罰により、都市国家カリュドンの実りを貪り尽くそうとした。
この宝具はギリシャ全土の勇士を招集して尚犠牲者なしでは止められなかったその猪の力を得るものである。
『
放たれた矢によって天上に出現した大熊座の七つ星を流星として降らせるアタランテの弓による最大宝具。
任意で指定した標的に七連続の矢が降り注ぐ。
『訴状の矢文』は女神の加護を求めるべく空へと一本もしくは二本の矢を放つのに対してこの宝具の発動に際して放つ矢の本数は定められていない。
放たれた全ての矢の攻撃力を合計、七分割して星の矢へと変換するためである。
一本であれば低消費で相手を追い込む戦略的攻撃に、数を放てば必殺に相応しい一撃を七発生む攻撃となる。
標的が途中で死亡した場合、残りの攻撃回数はランダムで別の標的に振り分けられる。
大熊座はアルテミスに仕えるニンフのうち、純潔の誓いを破ったカリストが神罰で姿を変えられ、後に星座に上げられたものである。
クラス:アサシン
真名:
マスター:ラニ=Ⅷ
宝具:
ステータス:筋力D 耐久D 敏捷A 魔力C 幸運E
スキル
気配遮断:A+
アサシンクラスに付加される、自身の気配を断つスキル。
隠密行動に適しており完全に気配を断てば発見することは不可能に近い。
攻撃態勢に入ると気配遮断のランクは大きく落ちるが、ジャックは他のスキルで補っている。
霧夜の殺人:A
ジャックは暗殺者ではなく殺人鬼。
その特性上、加害者である彼女は被害者に対して常に先手を取れる。
ジャックの反抗はすべて夜に行われているという逸話から、先手を取れるのは夜のみ。
だがサクラ迷宮の内部は夜に固定されており、その為襲撃の時間を予測できない。
精神汚染:C
精神に異常をきたしている。
他者の思考を介在させることが出来ない。
精神に干渉する効果を中確率で遮断する。
情報抹消:B
対戦の終了後、目撃者や対戦相手の記憶からジャックの能力・真名・外見特徴などの情報を消失させるスキル。
視覚から働きかける暗示の一種であり魔術的なものではないため対魔力では防御できない。
目を使わなければマトリクスは取得できるが、一瞬たりとも視認してはならない。
本人が認めれば情報は残る。また、メモや録画等で情報を残しておけばそれは抹消されない。
外科手術:E
マスター及び自己の治療が可能。
拙いものだが最大HPの一割程度ならば回復できる。
ちなみに、使用するのは彼女が得物に使っている刃物。そして見た目は保証されない。
『
産業革命後の1850年、ロンドンの街で発生した膨大な煤煙によって引き起こされた硫酸の霧。
猛毒のスモッグによる大災害の再現であり、僅かに息をするだけで肺を焼いていく。
この霧には指向性があり誰に効果を与えるかはジャックが決定できる。
僅かでも対魔力を持ったサーヴァントであればダメージはないが、敏捷を1ランク低下させる。
霧の内部では方向感覚が失われ、脱出にはBランク以上の直感もしくは何らかの魔術行使が必要になる。
効果は最大で街一つを包めるほどであり、サクラ迷宮ならば階一つを軽く覆える。
『
ジャックの殺人を再現する宝具。通常時はDランクのナイフ四本の形。
三つの条件を整えるごとに、当時ロンドンに数万人いたとされる娼婦に「不要」と判断されイーストエンドを流れる川に棄てられた子供たちの怨念が篭り、威力が急増する。
その条件とは「時間帯が夜である」「相手が女性、ないし雌である」「霧が出ている」の三つ。
全ての条件が整っているときに使用すると、対象の生命維持に必要な臓器や霊核を治癒不可能なまでに破壊し尽した上問答無用で外に弾き出し解体された死体にする。
この宝具による一種の呪いであり、物理的な防御や対魔力で防ぐことは出来ない。
宝具を防ぐには呪いへの耐性が必要。
女性限定ながら一撃必殺・回避不能・防御不能・対処不能である最高性能の暗殺宝具。
クラス:アーチャー
真名:アルジュナ
マスター:ジナコ=カリギリ
宝具:
ステータス:筋力B 耐久C 敏捷A 魔力B 幸運A+
対魔力:D
魔術に対する守り。
魔力避けのアミュレット程度の対魔力。
単独行動:B(A)
マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる、アーチャークラスの特性。
本来アルジュナが持つランクはA相当なのだが、燃費の悪さによって実質Bランク程度しか持たない。
傑出した戦士:A+
アルジュナが師事したドローナから与えられた地位。
スキルの場合は、同ランクの心眼と千里眼の複合スキルとして扱われる。
アルジュナは幼少の頃からその集中力の一端を見せていた。
弓の授業において彼の目に見えていたのは、的である木の鳥の眼だけだった。
それ以外のものが一切感じられない程、アルジュナの集中力は高かったのだ。
極限まで集中すれば攻撃の命中精度の強化、更には相手の行動の直感的予知まで可能。
神性:A
雷神インドラの息子。
義兄であるカルナに勝るとも劣らない神霊適性の持ち主。
Aランク未満の雷神系の神性を持つサーヴァントに対して高い防御力を発揮する。
また、卓越した弓の技能を持つアルジュナは神性を矢に乗せ威力を増加させる事を可能とする。
魔力放出:A
武器ないし自身の肉体に魔力を帯びさせ、瞬間的に放出することによって能力を向上させる。
アルジュナの場合、轟く雷が魔力となって使用武器に宿る。
『
アルジュナが会得した奥儀。対軍、対国宝具。
クラス、担い手によって顕現するかたちが異なる千変万化の飛び道具。
アーチャーのクラスで召喚されたアルジュナの場合、手から放たれる無数の矢として顕現する。
それら全ては相手を追い、射抜くまで止まることはない。
『
シヴァ神がアルジュナに授けた強弓。
これを介して放った矢は「一段階強く引き絞られた」という結果が顕現し、単純な威力が増強する。
だが、当然ながら神の弓たるこの宝具の真髄はそれではない。
真名開放によって天に昇った弓は空に巨大な砲台として展開し、アルジュナの意思で敵を穿つ。
展開中、アルジュナは弓を持っているという概念が残っているため左手の使用が不可能になる。
『
シヴァ神がアルジュナに授けた超兵器。
展開した『大黒よ、天に座せ』から射出する巨大な矢であり、アルジュナが持つ最強の宝具。
弓の前に矢を現界させ、弓に番え、引き絞り、射つ。ここまでの一連の流れにこそ時間がかかるが、放つ一撃は対国宝具の分類に遜色ない範囲と凄まじい威力を持つ。
鏃が無数に枝分かれしており、それら一つ一つの規格外の威力が込められている。
分かれた鏃を一つ切り離して放つこともできるが真の力は当然、全てを一斉に解放したときに発揮される。
解放させた場所がどれだけ広大でも“果てがある”限り、その全体を粛清の範囲として無に還すのだ。
百を超える鏃全てを解放すれば世界を三つ滅ぼすともされる。
『
アルジュナが戦に使用していた四頭立ての戦車。
猿神ハヌマーンを象った旗を掲げており、外部から内部へのバッドステータスを無効化する。
当然ながら戦車としての性能も一級品であり、圧倒的な速度と威力で戦場を蹂躙し、取り逃した敵も散らばる雷撃が確実に仕留める。
しかし騎乗スキルを所持していないアルジュナ単体ではこの宝具を十全に扱うことはできない。
高い騎乗スキルを持っており、かつアルジュナが信頼を置く者が御者を担当してこそ、この宝具は最大の威力を発揮する。
『
アルジュナの隠された宝具にして、常に解放している宝具。
また、どんな弓よりも、どんな矢よりも頼りにしているアルジュナの切り札でもある。
アルジュナの平和を愛し、誠実で、円満な心が宝具と化したもの。
精神の絶対性を守る宝具であり、如何なる手段を以てしても打ち破ることの出来ない究極の精神防御。
クラス:キャスター
真名:ハンス・C・アンデルセン
マスター:殺生院 キアラ
宝具:
ステータス:筋力E 耐久E 敏捷E 魔力EX 幸運E
スキル
高速詠唱:E
魔術詠唱を早める技術。
彼の場合、魔術ではなく原稿の進みに多少の恩恵があるようだ。
「俺の出筆スピードは遅いぞ。そもそも基本的にやる気がないので執筆なんざしないがな!」
とは本人の弁。
無辜の怪物:D
本人の意思や姿とは関係なく、風評によって真相を捻じ曲げられたものの深度を指す。
アンデルセンの場合は“読者の呪い”である。
童話が有名になりすぎ、アンデルセン本人の性格が童話作家のイメージによって塗りつぶされてしまった。
サーヴァントとして現れたアンデルセンの手足は彼を代表する童話のイメージに侵食されている。
洋服で隠してはいるが、その下の肌は人魚の鱗やマッチのヤケド、凍傷、切り傷に侵され、喉は喋るごとに激痛を刻んでいる。
アイテム作成:C
魔術により様々な道具を作り上げる能力。
魔術は修得していないものの、宝具を応用した詩文により多少の作成はできるようだ。
得意なアイテムは『100パーセント想いが伝わる恋文』らしいが、アンデルセン本人の恋愛暦を考えるととてもではないがお願いできない。
また、生前の彼には妙なクセがあり、
“眠っている時、死亡したと間違われて埋葬されるのではないか?”
と恐れ、不安のあまり、つねに“死んでません”と書いた手紙を身につけていたという。
『
アンデルセンが書いた自伝、『我が生涯の物語』の生原稿。
この書の1ページ1ページが、アンデルセンという作家を愛する人々から供給される魔力によって“読者の見たがっているアンデルセン”の姿を取り分身となって行動できる。
だが、この宝具の真価はそんなものではない。
作家が物語を作り出すように、この本を白紙に戻し一から執筆する事で、“ひとりの人間”を“ひとりの主役”に育てることが可能となる。
その効果……成長の度合いは原稿が進めば進むほどに高まる。
数ページ程度ではほんの少しの偶然しか起こせないが、全ページ……脱稿したあかつきには、その対象となった人物が思い描く通りの“最高の姿”にまで成長させる。
クラス:--
真名:パッションリップ
マスター:黄崎 白羽
宝具:
ステータス:筋力A+ 耐久A 敏捷C 魔力B 幸運E
スキル
気配遮断:A+
姿を隠して行動するスキル。
アサシンのクラスが基本能力として持つスキルだが、
その性格からか、パッションリップも取得しているようだ。
その臆病さ、慎重さから優れた気配遮断を発揮するが、
巨大な爪が邪魔をしてすぐに発見されてしまう。
被虐体質:A
集団戦闘において、敵の標的になる確率が増すスキル。
マイナススキルのように思われがちだが、強固な守りを持つサーヴァントがこのスキルを持っていると優れた護衛役として機能する。
若干の防御値プラスも含まれる。
Aランクともなると更なる特殊効果が付き、攻撃側は攻めれば攻めるほど冷静さを欠き、ついにはこのスキルを持つ者の事しか考えられなくなるという。
トラッシュ&クラッシュ:EX→-
id_esと呼ばれる、アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。
スキル『怪力』から進化したチートスキル。
どれほど巨大な容量であろうと“手に包んでしまえるもの”なら何であれその爪で潰し、 圧縮する事ができる。
格下げされたサーヴァントとしての性質上、このスキルは失われている。
……が、マスターの決着術式によって、短時間ながら使用が可能。
怪力:B
一時的に筋力を増幅させる強化スキル。
使用する事で筋力をワンランク向上させる。持続時間は“怪力”のランクによる。
『死がふたりを分断つまで(ブリュンヒルデ・ロマンシア)』
BBがアルターエゴに与えた宝具。
対象への愛情が深ければ深いほど、命中精度とダメージ数値を増していく宝具。
たとえそれが一方通行のものであったとしても、愛した相手は決して逃さない。
聖杯戦争において、この宝具の性能を増す要因はマスターへの愛情。
両手を牙を持つ槍に変化させ、相手を喰らい潰す。
クラス:アルターエゴ
真名:ノート
マスター:BB
宝具:
ステータス:筋力A 耐久A 敏捷A 魔力A+ 幸運A
スキル
サーヴァントセル・オートマトン:EX
id_esと呼ばれる、アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。
スキル『対英雄』から進化したチートスキル。
ノートは全てのサーヴァントに対抗する手段と勝利の可能性をこのスキルにより得ている。
BBによって与えられた百を超えるサーヴァントの宝具情報。
それらを基にして自らの情報を書き換え、弱点を突く事で凡そ全てのサーヴァントに優位に立つ事が出来る。
端的に言えば、本来宝具を所持していたサーヴァントの情報をノートの身体に再現するのだ。
当然ながらこのスキルは他者の宝具を持っていれば持っている程変化の系列を増やし強力になる。
英雄に宝具が付属されるのではなく、宝具に付属される形で仮初の英雄を再現するため、宝具の真価を発揮するのに真名開放は必要なく、無言のまま最大威力の宝具を使用できる。
戦闘続行:A-
自己保存の為の一時的な痛覚遮断。
一定ダメージを受けると自動的に発動し、痛覚を遮断する。
A-ランクであれば最大HPの1割を切ると発動する。
また、ノートには予め定められた精神の動揺が発生すると、精神状態を平静に戻す能力がある。
これも引き続き存在を可能とさせるこのスキルの一端である。
コレクター:B
より品質の良いアイテムを取得する性質。
ノートのそれは後天的なものであり、本人が欲しいと思えば思うほど手に入りやすくなる。
尚、ノートにしか適用されないためマスターに恩恵はない。
芸術審美:A+
芸術作品、及び美術品に対する深い嗜好を意味するスキル。
本来は芸能面における逸話を由来とした宝具を目にした際に真名を看破する能力。
だが、ノートにとって、全ての宝具は芸術も同じ。
よって彼女の芸術審美はあらゆる宝具に効果を発揮する。
このスキルによって宝具を鑑定し、コレクションにおける位置を決定するのである。
仮にこのスキルが無くとも宝と見定めれば欲しがるのは変わりないのだが。
『
ノートに組み込まれた女神、アルルの所持する宝具。
この宝具によりノートは体そのものが神造宝具も同然の力を持っている。
アルルは創造を司り、粘土からエルキドゥを作り出した女神である。
この宝具はそのアルルの創造の力により新たに概念を作り出すという宝具の中でも特に異質なもの。
大地の女神という性質があるため、最も手軽に作れるものは粘土を用いた物質の創造。
性質を熟知したノートは自身の存在を上書きし、その体をアルルの粘土そのものにした。
体内に空間を創り上げたノートはそれによって、宝具を体内に保持している。言わばノートは存在自体が宝物庫である。
尚、創造の力とはいっても宝具であって権能の域には達していないため、限界は存在する。
アルルが行ったように英雄を一から創り出すことはできない。
『
「SCEGNAM」。ノート手製の人工宝具である大斧による七つの特殊な攻撃法。
通常形態は対巨人兵装だがノートによって千変万化する。
対人――一度の斬撃に七撃分の攻撃を込める。
対軍――逆巻く七つの衝撃波による大渦。
対空――空へと放たれる七発のホーミングアロー。
対幻想――七つの輪で構成された幻想破壊の鎌。
対神――七連の波紋による神殺しの槍を展開。
対心――相手の感情を喰らい喪失させる“ハートイーター”。
対己――大斧をノートに取り込み生み出される全武装に対英雄、対幻想、対神の性能を付加させる。
『
ノートが真に頼みとしている切り札たる宝具。
万物の始まりを司る乖離剣をルーツとした神造宝具のひとつ。
終わりを肯定。つまり生を奪い、
生命の始まりを観測し、終わりを見届け、新たな始まりへと誘う。
これら、この世の当たり前のシステムを司るのがこの剣の役割なのだ。
故に、終末剣。その銘は冥界の支配者を意味し、この剣による絶対殺戮の時空断層はメソポタミアの系譜の力でなければ防ぐことが出来ない。
『
終焉――すべての終わりを示す、ノートの最終宝具。
終末剣の最大解放。生命全てが廻り千変万化する原初にして終焉の大渦。
生あるものは全て死に至り、消滅する。この一連の流れを流転の渦は司っている。
生を剥奪され、死を否定され、無へと帰す。生と死の境界線にある無へと誘う原初の終末。
解放された終末剣はその瞬間から、基になった女神エレシュキガルが持つ「虚無の魔眼」となり、新たな冥界の中心となる。
展開していく無は終末剣が新たに生み出した冥界に他ならない。全ての原典であり、全ての終わり、それを新たに作り出すのが終末剣の真の力である。
剣から発される無を前にしては、最大HPがどれだけ高かろうと関係ない。この性質はHPを削るのではなく、HPの概念そのものを相手の存在諸共消滅させるもの。
如何なる防御宝具も規格外の耐久も右に同じ。防ぐのではなく、使用者が先に限界を迎えるのを願ってただ逃げるしかないのだ。
尚、対界宝具に分類される宝具だがノートではその真価は発揮できない。
世界全てを受け入れる尺度まで冥界を広げられる権力――即ちEXランクの神性を所持していない為だ。
『複合神性』
アルターエゴは英霊複合体として創造されたハイ・サーヴァントである。
BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
アルターエゴを女神の複合体として成立させた。
ノートに組み込まれた女神は三体。
一神目はシュメール神話における大地と創造を司る女神アルル。
大地母神の一柱であり、英雄王ギルガメッシュを打倒するために粘土からエルキドゥを作り出したとされる。
二神目はシュメール神話における金星の女神にして古代都市ウルクの都市神イナンナ。
メソポタミア神話においてはイシュタルとも呼ばれる。
都市エリドゥの神エンキ(エア)から文明の恵みの元メーを奪い、権威をウルクに齎した女神である。
三神目はシュメール神話において冥界を支配する女神エレシュキガル。
イナンナの姉妹であり、イナンナが光を司るのに対して闇を司る。二神は姉妹にして敵同士とされる。
視認した者を殺す最上位の魔眼を持ち、地上の全てを冥界に誘おうとした死の女主人。
このように、ノートは原初の文明より先に存在した最古の女神を基に作られている。
これらは本来、BBであっても手出しできないほど高位の女神。
ムーンセルが一体再現するだけで、その神性の大きさにセラフが崩壊するレベルである。
BBはこれらの女神の神性をA+ランク相当にまで押さえ込み、どうにかアルターエゴに組み込む事を可能とした。
ながら渡る必要のない危ない橋をわざわざ何度も渡る必要はない。
これから先のアルターエゴに最古の女神が使われていないのはこういった由縁である。
クラス:アルターエゴ
真名:キングプロテア
マスター:BB
宝具:--
ステータス:筋力EX 耐久EX 敏捷A 魔力D 幸運B
スキル
幼化現象:EX
年齢が一定値に達すると幼体に若返ってしまうスキル。
BBが苦労して作り出した、決して成人(成長)させないためのプロテクト。
このスキルを持ったキングプロテアは二十歳に達すると若返り始め、八歳児にまで戻った後に再び成長を始める。
所謂ループ状態にあるため、一向にそれ以上成長することはない。
ヒュージスケール:EX
id_esと呼ばれる、アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。
スキル『自己改造』が暴走したチートスキル。
限界の無い規模拡大を可能とする。
地上においても、海中においても、建造物であっても限界はある。
つまり、無限に大きくなっていくものなどありえない。
これは物理法則にとらわれない電脳世界においても同様だが、このスキルを持つキングプロテアは違う。
レベルが上限に達すると自らの規格を巨大化させ、さらなくレベル上限を設定。これを無限に繰り返す。
キングプロテアは自らを複雑化させる意思がなく、ただ飲むことに特化しているため、肥大化した機能を専門職に分けないのだ。
結果、制御できない自分を持て余して分身を作る事無く単一のエゴとして膨張し続けてしまう。
放置しておけば星を破壊する宇宙レベルの災厄だが、この無限増殖で宇宙が滅びる事は無い。
キングプロテアが増殖していくスピードよりも宇宙が広がるスピードの方が速いためだ。
グロウアップグロウ:EX
スキル『経験値ボーナス』が暴走したチートスキル。
このスキルを持つキングプロテアは、常時経験値を取得し続ける。
上昇には限界があり、最高レベルに達してもそれは取得者が労して得たものではないため、ステータスに変化は無い。
寧ろ、完全成長時でのパラメーターはまっとうに鍛えた場合よりも低いものになってしまうだろう。
俗に言う『罠スキル』。しかし、キングプロテアはヒュージスケールという、最高の相性を持ったスキルを持っているのだった。
自己暗示:EX
自身にかける暗示。ランクに応じて精神攻撃への耐性を上昇させる。
高ランクのものでは「私は歳を取らない」と思い込めば本当に肉体の老化が止まり、現実にまで作用するほどの思い込みが可能。
EXランクになるともはや保有者の心象世界では何が起きているのか理解の外である。
陣地作成:EX(-)
自らに有利な陣地を作り出す、キャスタークラスのクラス特性。
キングプロテアにキャスターの適性はなく、工房や神殿の作成はできない。
彼女のこのスキルは自己暗示の一端ともいえるものであり、自らの心象世界が具現化するという奇跡。
固有結界に近い究極の自己暗示。
心象世界の具現化には幸運による判定の成功が必要。
『複合神性』
アルターエゴは英霊複合体として創造されたハイ・サーヴァントである。
BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
アルターエゴを女神の複合体として成立させた。
キングプロテアの場合、これといった特定の女神を合成させた存在ではない。
あらゆる神話に共通して存在する大地母神という概念そのものからエッセンスを抽出し、合成している。
クラス:アルターエゴ
真名:ヴァイオレット
マスター:BB
宝具:
ステータス:筋力B 耐久B 敏捷A+ 魔力B 幸運B
スキル
クラックアイス:EX
id_esと呼ばれる、アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。
スキル『魔眼』から進化したチートスキル。
魔眼を用いた空間麻痺。対象だけではなく空間すらも魅了する事により、自身の視界に映るものを空間ごと停止させる。
限定的な時間停止に近いが本来時間の操作は一個人に扱えるものではない。
BBの分体であるアルターエゴと言えどそこまでの権限は持てない。
このスキルは「停める」というより「固める」――即ち時間停止、空間停止よりも時間固定、空間固定と言った方が正確である。
効果が続くのはヴァイオレットが視界に入れている間のみ。とは言えそれでも動けぬ相手を突くのは何より容易だろう。
変身:A
体を別のカタチに変えるすべ。
ヴァイオレットは体中を繊維化させる「ゴルゴン化」という形態に変身できる。
この状態では耐久ランクに補正が掛かり、特に打撃系攻撃に関しては、ダメージの八割をシャットアウトする。
また、その状態では高ランクの騎乗との併せ技が可能。
騎乗:EX
乗り物を乗りこなす才能。
ヴァイオレットの騎乗ランクは規格外であり、竜種、幻想種を含めたあらゆる乗り物を乗りこなせる。
寧ろ変身スキルと宝具の使用により乗り物と同化する。
対魔力:A
魔力に対する防御力。
BBがブレーンの特権としてヴァイオレットに持たせたスキル。
現代魔術では一切傷をつけることができない。
ただし、ゴルゴン化の状態では物理的耐久力と引き換えにこのスキルは失われる。
束縛願望:A
束縛――自身が望む完璧をひたすら追い求める性質。
その為の管理にも補正が掛かり、元になったAIであるBBの本来の役職、健康管理は元より、財政管理、安全管理、品質管理など全般をそつなくこなせる。
戦闘においては麻痺・封じ・石化などの拘束系の物理攻撃や特殊能力の成功確率が上昇するスキル。
反面、『縛り付ける』事を日常にし過ぎているため、通常攻撃で相手に与えるダメージが10%低下する。
完璧なアルターエゴを目指して作られたヴァイオレット。BBの副官に相応しい補佐スキルである。
とは言え完璧を求めたあまり行き過ぎたランクが願望、欲求となってしまっているのは言うまでも無い。こらそこBBちゃん残念系ヒロインとか言わない。
カリスマ:C
軍団を指揮する天性の才能。
稀有な才能であり、Cランクもあれば小国の王さえ務まるという。
また、カリスマは知性の証でもある。
指揮官としてだけではなく、自身以上のカリスマを持つ人物に対しての敬意や主への忠誠心にも直結するスキル。
優秀な手駒を作っておきながらBBが軽視したもの、それが手駒自身が持つ統率力である。
というのも謀反を恐れての事なのだが、結果的にカリスマを持たない他のエゴたちはやりたい放題。
今更作り変えることも出来ず、頭を悩ますBBであった。こらそこBBちゃん残念系ヒロインとか言わない。
ちなみに、上述の通り忠誠心に直結するカリスマであるが、そもそもBBはカリスマスキルを持っていない。こらそこBBちゃん残念系ヒロインとか言わない。
『
ヴァイオレットがメドゥーサのエッセンスから作り出した宝具。
繊維化した身体全体にクラックアイスの魔眼を浸透させる事による全方向への石化の眼光。
戦場のほぼ全域をカバーでき、睨まれれば敗北を決定付けられる魔眼の効果だけではなく視覚も同調させるためこの宝具使用中はヴァイオレットの視界は全方向に広がる。
欠点としては、魔眼の能力が若干軽減することだがそれでも高い対魔力でなければ防御できない。
直接攻撃に直結する宝具ではないが、単純な物理攻撃よりも致命的な状況を作り出す宝具である。
また、使用中は全身に弱点である「眼」という属性が付与されるため、変身スキルによるダメージのシャットアウト効果が相殺される。
『
ヴァイオレットがアプサラスのエッセンスから作り出した宝具。
変身スキルを基にした、繊維化させた身体で束縛した対象にヴァイオレット自身を浸透させる雫。
存在を同化させることで単純な強化だけではなくヴァイオレットの思考を即時的に反映させることができる。
早い話が、同化した存在をヴァイオレットは自分の身体の如く自由に操れるのだ。
尚、強化と一口に言ってもその概要は様々であり、主に同化した存在に必要とされる能力が秀でる傾向にある。
防壁であれば強度を増し砲撃への耐性を高める。天馬であれば物理法則の及ばない速度と軌道を描く飛行を可能にし、突貫の威力を飛躍的に上昇させる。
『
ヴァイオレットがメリジューヌのエッセンスから作り出した宝具。
自身の
ヴァイオレットの頭に収められた
それを基にして身体を切り離すことで自身の分身たる使い魔を作り出す。
あくまでも再現体であるため、人の力の下になるものではない幻想種までも再現が可能。しかしステータスはオリジナルに限りなく近く、この宝具の異常性を確かなものにしている。
また、ヴァイオレットから切り離されるのは肉体ではなく容量。ハイ・サーヴァントである彼女には三体の女神という、絶好にして絶大な容量が存在する。
だからこそ、分裂したとは思えない巨大な幻想種までもがこの宝具によって敵に牙を剥くのだ。
尚、分身に魂や独立した意思は宿らないため、分身する前に命令を設定、或いは遠隔操作が必要になる。
前者ならばともかく、後者は僅かながら確かなラグが存在する。この、英雄を相手取るには致命的な弱点を、ヴァイオレットは他の宝具によって完璧に補っている。
分類的には、自身を対象とした対人宝具に該当する。
また、怪物が倒されると容量はヴァイオレットに還元される。女神の容量といっても限界はあるため、最高クラスの怪物を一度に複数呼び出すことは出来ない。
『複合神性』
アルターエゴは英霊複合体として創造されたハイ・サーヴァントである。
BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
アルターエゴを女神の複合体として成立させた。
ヴァイオレットに組み込まれた女神は三体。
一神目はギリシャ神話に登場する、元は地母神であった女怪メドゥーサ。
Fate/stay nightに登場するライダーと同一の存在で、石化の魔眼キュベレイを所有する。
二神目はインド神話において乳海攪拌の際に誕生した天女アプサラス。
変幻自在に姿を変えることが出来、また、年老いたアプサラスは戦死者の魂を天界へ運ぶ役目を担ったという。
三神目はケルトの古い女神をルーツとした半人半蛇の竜女メリジューヌ。
妖精と人間の子であり、日曜日には腰から下が水蛇の姿になってしまうという呪いを持っていた。
呪いを解くために人間に近付き、寵愛を得ようと試みたが、最終的には拒絶され、水妖になってしまったという。
クラス:アルターエゴ
真名:カズラドロップ
マスター:BB
宝具:
ステータス:筋力E 耐久E 敏捷E 魔力C 幸運E
スキル
同属嫌悪:A→D
同属への攻撃性を増し、好意を強制的に嫌悪感に変えるスキル。
この場合は、BBや間桐 桜、他のアルターエゴたちが該当する。
カズラドロップに与えられた精神ではあるが、その性格が攻撃性そのものを喪失させたため、ランクダウンしている。
それでもスキル自体が消滅していないのは、カズラドロップが矛盾を見出した他の同属たちと協調しようとしないため。
また、メルトリリスやパッションリップは正確には「同じBB」から生まれたエゴではないが該当する。
余談だが、このスキルは精神性や在り方の傾向が似通っている人物にも該当する。
あくまでも想定に過ぎないが、和風で献身的な英霊がいたら面倒事が起きるに違いない。
インセクトイーター:EX
id_esと呼ばれる、アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。
スキル『自己保存』から進化したチートスキル。
カズラドロップが把握しえる範囲でフィールドのスキャン、及びバグの洗浄を可能とする。
このスキルを成立させるには以下の手順を踏むことが必要。
まず初めに、フィールドスキャンのために生命、物体の位置情報、構造の把握をしなければならない。
その上でカズラドロップが認めない存在をバグとして認識、それを構成する文字列を乱し書き換え、消滅させるのである。
この前工程は決められた区域に自らの
その中心で行動を封ずるとカズラドロップの状態は自衛に移行し、領域に入ったものの属性を強制的にバグへと変化させ、このスキルの対象にするのだ。
領域内ではステータスのランクが反転する。Cランクを中心としてAならばE、EならばAになる。
場合によっては脱出は容易。だが踏み込んだ相手は問答無用で喰らうため、近づくのは愚行。
これは攻撃ではなく、ただの洗浄。攻撃性と指摘されればそれまでなのだが、厳密には近づくものから逃げるだけの自己保存能力の完成体であり結局のところカズラドロップに戦闘能力はない。
このスキルによる消滅というのは結果だけであり、実際はその容量をカズラが喰らい、自ら消化している。
消化に掛かる負担は喰らう際の比ではない。しかし、それさえ適えば凶悪極まりないスキル。
自身の障害となる
健康管理:B
健康管理AIが持つスキル。
精神状態や身体異常の把握等、生命を健康状態に維持するために必要な数々のスキルを兼ね備えている。
しかしカズラドロップは完全な健康管理AIではないため、本質とするもの程の権限はない。
不完全ではあるが、怪我の治癒なども可能。曰く、とりあえず注射しておけば大丈夫との事。不安この上ない。
魔術:C+
術符を用いた陰陽寄りの魔術行使。
攻撃には向いておらず補助に使用される。
対魔力の付与や対象の治療など様々な効果を発揮するが、高等魔術の使用は出来ない。
時間を掛ければ自身の魔術を最大限に行使できる擬似的な神殿の作成が可能。
これは陣地作成のカテゴリには含まれず、どちらかといえば『インセクトイーター』の応用に近い。
単独行動:A
契約したマスターの魔力供給を得ずとも行動できる能力。
Aランクならばマスターからの供給を一切受けずに行動が可能。
宝具のある程度なら問題なく行使できる。
自立を求めるカズラが自分でムーンセルのアーカイヴを利用し付加したスキル。
『
BBがアルターエゴに与えた宝具。
何者にも内部を侵されない絶対的な工房を作り出す、火中出産の逸話が具現化した宝具。
この宝具の元となった木花咲耶姫は火中の産屋で出産した逸話がある。
自身のすべきことを妨害されぬ空間の作成は木花咲耶姫によるものではないが、その伝説によって木花咲耶姫の宝具として昇華されている。
また、BBの手によってこの宝具は強化され、インセクトイーターを利用した性能が付加されている。
内部を侵そうとする者を炎で妨害するだけでなく、炎の花として相手を喰らうのだ。
『複合神性』
アルターエゴは英霊複合体として創造されたハイ・サーヴァントである。
BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
アルターエゴを女神の複合体として成立させた。
カズラドロップに組み込まれた女神は三体。
一神目は日本神話において火、水、花――自然の在り方そのものを司る
浅間大神とも言い、富士の山を神体神とする浅間大社の主祭神とされる。
身篭った子供を火に包まれた産屋で出産した逸話から安産の女神でもあり、花の如く美しい姿を持つ。
二神目は陰陽道の方位の内、凶を齎す神の一柱とされる女神、天宮神。
支出を嫌い、出力を嫌い、あらゆる放出を嫌う、転じて自らの財産を極度に守る女神。
また、彼女を組み込んだことからカズラドロップの幸運値は低下している。
三神目はローマ神話における春の女神、プロセルピナ。
主神ユピテルと豊穣の女神ケレスとの間に生まれ、地上と冥府、二つの属性を同時に有する女神である。
一年の半分を地上で、もう半分を冥府で過ごさなければならず、地上にプロセルピナが現れたとき、春が訪れるという。
クラス:アルターエゴ
真名:ローズマリー
マスター:BB
宝具:
ステータス:筋力C 耐久A+ 敏捷B 魔力A 幸運E
スキル
過剰恋慕:A
好意を持つ相手への過剰なまでの想い。
対象の行動一つ一つを細かく見ることで対象が起こす状況変化に対応しやすくなるが、周囲に目が行かなくなるという欠点もある。
ローズマリーの恋情は相手の目、相手の心、相手のすべてが自分に向けられていないと満たされない。
向いていないのならばどんな手段を用いても向けさせる。
相手の周囲の人間を殺してでも、味方を殺してでも、最悪相手を殺し無理矢理自分に向けさせる。
フレンドリーなローズマリーだが、根底にはこのスキルが存在している。
暴走したが最後、何をしてでも相手を手に入れようとするだろう。
バグハート:EX
id_esと呼ばれる、アルターエゴたちが生まれながらに持つ特殊能力。
スキル『狂化』から進化したチートスキル。
想い人の言動、そしてそれから得た自身の喜びをステータスへと変換する狂気の愛。
基本こういった、相手が対象となるスキルは受け手に回る場合が多いが、このスキルは違う。
ただ自分が相手を想うだけで、相手を何としても自分のものにしたいという欲求が働きステータスへと変換されるのだ。
更に、追加効果として所持者はプラスの感情値に限界が存在しなくなる。
つまりローズマリーが感じる「嬉しさ」「楽しさ」「愛おしさ」などの感情には限界がなく、下手をすれば暴走を超え愛する機能だけを持った人形にすらなりかねない。
これが、BBがローズマリーを最大の失敗作とする所以である。
尚、このスキルの名称はBBの後付によるもの。
精神拒絶:A+
強固な精神防御。
精神干渉系魔術を無効化し、自身の精神を絶対的なものにする。
また、体内にあるあらゆる存在を、ローズマリーは望むことで体外に弾き出すことができる。
A+ランクにもなると自身に組み込まれた女神の情報さえも弾くことが可能。
自己改造:C
自身の肉体にまったく別の肉体を付属・融合させる適性。
元々アルターエゴが持つスキルであり、女神が組み込まれている事を指す隠しスキル。
ローズマリーはそのスキルのランクを引き上げ、精神拒絶によって弾き出した女神を宝具に格下げする性質を得た。
『
ローズマリーに組み込まれた最強の女神を宝具クラスにまで圧縮し、格下げしたもの。
全ての行動の判定に“愛”、また愛の対象に関わる“妬み”という概念を付加し、成功判定を引き上げる。
愛の対象は特別定められていない。ただ、その愛が深ければ深いほど、ローズマリーは行動が上手くいくようになる。
その愛が歪んでいれば、相手にとっては厄介極まりない。
“愛”“妬み”の概念が一定以上に達すると炎として具現化し、外敵を焼き尽くす。
愛の対象と自身以外の全てを拒絶する炎は妬み以外の感情を知らないため対心に属する攻撃には弱い。
『
ローズマリーに組み込まれた女神を宝具クラスにまで圧縮し、格下げしたもの。
この剣で触れた対象のバッドステータスを対象に根付かせる。
此方のみでは、治癒が難しくなるだけの宝具。『健やかなる瞬間も』と二つで真価を発揮する。
尚、傷つける者、傷つけた者どちらかがバッドステータスと見なすものであれば対象となるため、範囲は広い。
『
ローズマリーに組み込まれた女神を宝具クラスにまで圧縮し、格下げしたもの。
対象を『病める瞬間も』で傷つけた後、この剣で再び触れる事によって根付いたバッドステータスを悪化させる。
概念的なものである場合、何をもって悪化とするかは解釈に左右される。
『複合神性』
アルターエゴは英霊複合体として創造されたハイ・サーヴァントである。
BBはムーンセルのサーヴァントアーカイブにアクセスし、その中からエゴと適合する女神を選び、データを再現。
アルターエゴを女神の複合体として成立させた。
ローズマリーに組み込まれた女神は三体。
一神目はギリシャ神話における最高位の女神ヘラ。
主神ゼウスの妻であり、嫉妬深くゼウスの浮気相手からその子供に至るまでに復讐の裁きを与えた。
二神目、三神目はゾロアスター教で崇拝される善神、アムルタートとハルワタート。
密接不可分とされ、水と食物を司り、それぞれの名前は「不滅」「完全」を意味する。
また、同じくゾロアスター教において崇拝され、悪神であるザリチェ、タルウィと敵対しているとされる。
クラス:オブザーバー
真名:カレン(ライカ)
マスター:--
宝具:
ステータス:筋力D 耐久E 敏捷C 魔力E 幸運E
スキル
宇宙の英雄譚:A
地上ではなく宇宙で名を上げた英雄に付属されるスキル。
同じランクの対魔力、騎乗、地形適応などを含めた複合スキルである。
星の開拓者:A
人類史においてターニングポイントになった英雄に与えられる特殊スキル。
難航、難行が“不可能なまま”“実現可能な出来事”になる。
地球から出でた生物による最初の「目」。観測者。
彼女の犠牲があったからこそ、地球は有人宇宙船の可能性を見出した。
心眼(偽):C
動物的直感による危機回避。
感覚からくる危険予知能力は人では辿り着けない境地にある。
とは言え野生動物の様な鋭い感覚は無く、ランクもそこまで高くない。
『
宇宙から地球を見続けたライカそのものが宝具に昇華した在り方。
人類の文明――即ち、地球。地球の観測者として、ライカは宇宙へと打ち上げられた。
その観測者という性質により、ライカは視界に納めていない遠距離を第六感たる特殊視覚を通して見ることが出来る。
レンジは聖杯戦争においては、戦場となる土地全体。この物語においては、月の裏側全体を覆う。
ライカは自身の意思で観測者の立場に立っていた訳ではないため、望んだ場所を見ることは出来ない。
しかし、観測者として重要性の高い場所を優先的に視る傾向にある。
『
ライカが命と代替に使用する最終宝具。
ライカの最後を攻撃的に解釈した概念結晶武装で、固有結界の亜種であり心象風景を剣として結晶化したもの。
周囲に消滅の炎を放出し、関わった事象を終幕へと導く。
灼熱の空間となった世界はやがて崩壊。消滅を見届けて、炎は静かに消えていく。
宝具の発動時点でライカは消滅する。消滅後もその効果が残る珍しい性質を持つ宝具。
『
神の御子の血を受けた聖槍。
ダメージ数値は相手の粛清防御を無視し対象の神性数値を上乗せした上で計算される。
また、この槍は聖人の原点であり真名解放により特殊スキル「聖者の選択」を発動。
以下の能力のうち、一つを選択して発動することが出来る。
・秘蹟を物理的攻撃に変換し、対軍相当の攻撃とする
・刃に触れた対象のHPを完全回復する
・槍を顕現させている間Aランク相当のカリスマを得、一回のみ啓示を得る事が出来る
・巻いてある布を任意の効果を持った最高ランクの聖骸布とする
真名解放ごとに能力の選択はしなおせるが、本来カレンやカレンに組み込まれたサーヴァントでは扱えない高位の宝具。
ランクを落とし、魔術礼装としての属性を持たせることで使用を可能としているため、性能が落ちている。
上記の能力はランクを落とした状態のもの。本来は更に強力な効果を持っている。
『
白融と存在を合一させていることによって得た、ムーンセルの権能の使用権。たった三画の令呪の形を取った大宝具。
量産できるものではないため、一画ごとに可能とする権能は通常の令呪よりも幅広く強力ではあるが如何なる方法でも補填はできない。
アルゴリズムに欠陥があるカレンだが、これを使用するとAIとしての欠陥は更に広がっていく。
カレンの容量の殆どはこの令呪が占めており、消費するとカレンという入れ物に入っているべきリソースが足りなくなる為である。
二画を使用した頃には最早会話すら自由に出来なくなる。全てを使用した時が、観測者としての役目を終える瞬間である。
およそ二万と八千字。最終話の倍超えます。多すぎです。
権能については、もうやりたい放題です。メルトウイルスが霞むチート具合。
ちなみに外典マテリアル、及びFGOで追加された設定は反映させてたりさせてなかったり。
次のマイルームは取得した全てのSGと、気が向いたらプロフィールも載せます。