Fate/Meltout   作:けっぺん

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何でこんな時間に投稿したのか不思議だと思う。
だけど、自分が何の小説を書いているのか考えたんです。
だったらこれを、一番に言いたかった。いや、一番に言わせたかった。
そんな訳で今回の後書きの茶番はちょっと長めなんですよ。


Honeytight Dresscode.-2

 

 どうしたものかと考えながら進んでいくと、やがて端が見えてきた。

 ラニによって迷宮の構造が変化したことを考えると、多分そこは前回ラニと出会った場所。

 相変わらず、かつてマスターやNPCであった石版が積み上げられた広場となっていた。

 ラニとディーバは、その中央に立つ。奥にはシールド。ラニのSGを取らなければ、ここから先には進めない。

「……だけど、SGがまだ……」

『え、何白斗君、気付いてなかったの?』

「え……?」

 意外そうな白羽さん。もしかして、SGに心当たりがあるのだろうか。

『うわー……アンタ、見た目通りだけどやっぱ草食系ね。割と初心だったり?』

「えっと……?」

『同士ですねハクトさん。ムーンセルに来てからというもの、二癖も三癖もある女性ばかりで』

「いや、別にそういう訳じゃ……」

『本当に残念です。好みの人がいれば、余計な手間は省いて速攻で組み伏せているのですが』

『思いっきり肉食系だよこの子』

『……ま、いいわ。ハクト君、ラニの言葉をひたすら否定してみなさい。そうすれば、あの子きっと秘密を曝け出すわよ』

「……あ、あぁ」

 どうやらSGが理解できているのは凛と白羽さんか。

 同じ女性として、何かと分かる部分もあるのかもしれない。

 ともかく、ラニの言葉を否定する、か。

 僕にはまだSGは掴めないが、それで分かるというのならやってみるほか無いだろう。

「よし、メルト、行こう」

「……」

「……」

 メルトはまだ不機嫌のようだ。何が原因なのだろうか。

 僕が原因であるのならば不仲は解消しておきたいところだが、その理由が分からなければ何をしても無駄だ。

 今はラニを優先しよう。

 最後の通路を抜け、広場にやってくるとディーバは待ってましたと言わんばかりに残酷な笑みを浮かべる。

「来た来た。退屈しのぎがやってきたわ。さあラニ、はじめましょう。私の本気の歌声を披露するときよ!」

 ディーバの言葉でラニの目が此方に向けられる。

 冷たい、氷の様な視線。

「……それは出来ません。マイクを……いえ、槍を収めてください、ディーバ」

「OK、一曲目から飛ばして――なぬ!? ちょっと、まだお預けなの!?」

「戦闘はしないと宣言しました。一度宣言したのなら、それは徹底します」

 戦闘はしない。だというのにこの背筋の凍る感覚はなんなのか。

 いや、なんなのかというのは御幣がある。一応、心当たりならある。

 ――ラニは、怒っているのだろう。多分、先ほど指示を無視した件で。

「ルールには従ってください。スケジュールを営々とこなすのもトップアイドルの条件です」

「……サービス業のしがらみってワケ。いいわ、合意(サイン)してあげる」

 ディーバは不服そうに槍を収めた。

「――ハクトさん」

「は、はい」

 ラニの妙な威圧感に、思わず敬語になってしまった。

「何故、指示の通りに動かなかったのですか?」

 それこそ、心からの疑問であるようにラニは問うてきた。

 まるで――自分の指示(かんがえ)こそが全てであるように。

 ――その様に、左手が微かに疼く。

「……そうするべきだと思ったからだ。仲間を見捨てることは僕にはできない」

「……理解できません。あのまま指示に従っていれば、貴方が望むのならば、私が衛士としての権限で部外者を強制送還できました。だというのに……」

「そういう問題じゃないよ。自分の手で助けられるのなら、そうしたいんだ」

 ラニの視線が強いものになる。

「無駄です。全て、無駄な行動です。それでは貴方の為になりません。私が、正しい教育を施すのです……!」

「え……いや、ラニ……?」

「前から思っていました。ハクトさんには無駄が多すぎると。だから私が鍛えるのです。教育ママ……いえ、教育後輩と言われても恐れません」

 管理。教育。明らかに高揚するラニの様子は、即ちSGの兆し。

 凛が言っていた。ラニの言葉をとにかく否定してみろと。

「……僕はそんなこと、望んでないよ」

「……望んでないはずがありません。より高みの貴方……戦いの基礎は、参考になったでしょう」

「なってない。基本じゃないか」

 ――正直、重要なことを教わったとは思っているが。

「参考にはなりませんでしたか……ですが、反省はしたでしょう。こうすればよかったのだと」

「してないよ。ごめんラニ」

「そんな筈は……ないのです。私は客観的な統計に基づき、貴方のライフスタイルを矯正したのです」

 ふるふると、ラニが震えているのが分かる。

 怒りか、焦りか。或いは――

「より優れた人間の在り方。それが否定されるはずがない……だって、気持ちよかったでしょう?」

 どことなく不安げなラニ。だが、情けを掛ける訳にはいかない。

「そんな事、なかったよ」

「……そんな、そんな筈ないのです」

 無表情だったラニの顔色に変化が表れる。

 自らの考えを否定され続け、常ではいられなくなったのだろう。

 ある程度理解できた。ラニの中に宿る願望(エゴ)――SGの正体を。

「私のプログラムは完璧。これは貴方をより優れた人間にするもの。なのに何故、それを否定するのですか?」

 ラニは自分のSGに気付いていない。自分の矛盾、願望を当然のものとして思っている。

 だからこそ、それを指摘すれば、SGとして抜き出せる――

「――それは全部、ラニの理想像じゃないか」

「――!」

 この迷宮に入ってきた時、ラニが言った条件。

 一、無駄な行動をしてはならない。

 二、常に完璧でなくてはならない。

 三、一つのミスもしてはならない。

 ――これらは、ラニの理想。

 四、曖昧な行動をしてもよい。

 五、たまには失敗してもよい。

 六、一つぐらいミスをしてもよい。

 ――これらは、ラニの現実(だきょう)

 七、肉食系より草食系が好ましい。

 八、暖色系より寒色系を好むべき。

 九、メガネ女子は至高である。

 ――これらは、ラニの願望。

 この迷宮にあったものは、普段ラニが決して口にする事のない心の秘密。

 あらゆる無駄を許容できない。組織を効率よく運営したい。そんな願望。

「管理願望。それがラニの秘密だ」

「ッ――」

 五停心観が反応する。その機能を引き出し、ラニの心に手を伸ばす。

「あ……う、くっ……! だ、め……心が、――!」

 ラニの胸から引き抜かれた秘密はその力を失い、迷宮のシールドは立て続けに砕けていく。

 SGも硝子の様に粉々に砕け、核を失ったラニのエゴは存在が曖昧になっていく。

「っ、……はぁ……」

 未だ信じられず、と自分の胸に手を当てるラニ。

 だが、引き抜かれたそれこそ紛れも無い、ラニの秘密であり、ラニの心だ。

 それを哀しげ――しかし別の何かを含んだ表情で認めると、しかし敵意を持った視線を此方に向けてくる。

「……赤点以下です。相当の問題児なのですね、ハクトさんは……」

 最後に小さく笑い、ラニのエゴは消えていった。

 その様を何も言わず手も出さず見守っていたディーバはほうと感心したように息を吐く。

「……やっぱり、貴方面白いわね。このフロアのラニも消えたし“戦ってはいけない”なんてルール破ってもいいんだけど――」

「っ」

 咄嗟に構えるが、ディーバは戦う気はないようだ。

「まぁ、見逃してあげる。そうした方が面白そうだし、それに――」

 チラとメルトを一瞥した後、

「ぶっ刺すなら、絶好の時じゃないとね」

 背中を見せて下の階に下りていく。

「あぁ、そうそう。あの痩せネコには“私はこっちに残る”って伝えておきなさい」

 そう言い残してディーバもその場から消えた。

 終わった。とにかくこの階層も、一つ目の目標を突破できた。

『今日の目標は達成しました。ハクトさん、メルトさん、お疲れ様でした』

「あぁ、お疲れ、レオ」

「……」

 ……メルトの不機嫌は、どうにかして治らないものか。

『では帰還してください。保護したマスター達については、一旦休んでから話し合いましょう』

「分かった」

 今回の探索では、新たなマスターを見つけるに至った。

 正体は不明だがピエロの姿。記憶を探るが、覚えがあるのか無いのか良く分からない。

 曖昧なのを考えると、対戦相手ではないものの会ったことはある、程度だろうか。

 黒鎧のサーヴァントも見覚えはあるような気はしてもクラスまでは思い出せない。

 そしてあと一人、カレンと名乗るAI。

 桜に何らかの問題が発生した際に、桜に代わり健康管理をするAIと言っていたが、今の状況では登場するに相応しくない。

 これらについては、いくら考えても分からない。一旦休んでから直接話してみるとしよう。

 出来れば、脱出の力になってくれると良いんだが。そんな事を考えながら、帰還に向かうのだった。

 

 

「……えっと」

 戻ってきていたらしいユリウスと帰還の確認をするついでに他愛のない話を済ませ、個室に帰ってきてのこと。

 メルトにどうにか機嫌を直してもらうべく話をしようとして、ベッドに腰掛けるメルトの隣に座ったのだが。

「……メルト?」

「……」

 今現在、置かれている状況を端的に説明すれば、腿に軽い圧迫が掛かっている。

 袖で顔を隠すメルトの表情は読み取ることが出来ない。

 ――俗に言う膝枕。何の脈絡もなく、メルトは頭を置いていた。

「……ハク」

「ん?」

 その状態で、メルトはぼそりと呟く。

「あのカレンってAI、覚えがあるかしら」

 意図の見えないそんな問い。

 言うまでも無く、覚えはない。恐らく聖杯戦争中にも、カレンという存在は見たことが無かったと思う。

 だが、カレンの方は僕を知っていたようだ。つまり何かしら関係があったのだろうか。

 思い出せない。しかしメルトが聞いてきたという事はメルトはカレンを知っているのか?

「いや……思い出せない。メルトはあのAIを知ってるの?」

「……いいえ。あんなの表側にもいなかったと思うわ」

 メルトも覚えていない。つまり今の問いは、記憶の照合による確認といったところか。

「本当に、覚えはないのね?」

「……? うん」

「……嘘だったら承知しないわよ?」

 何なんだろう。ここまで疑う理由がないと思うのだが。

 もしかすると、と一つの考察が思い浮かぶ。

 カレンは僕を知っているような雰囲気だった。

 だから僕自身も彼女のことを知っていて、信じるべきサーヴァントにその情報を教えなかったのではないか。

 そんな不審を抱いてしまったのかもしれない。だったらメルトの不機嫌も納得がいく。

 だったら、その芽は摘んでおかなければならない。

「ちょっ……」

「大丈夫だよ、メルト。僕はメルトに嘘は吐かない。メルトは、僕が一番信じられる人だから」

 メルトの頭に手を置いて軽く撫でながら言う。

「――」

「だから、メルトも僕を信じてほしい。もう機嫌を直してくれ」

 この不審、不機嫌を今後の活動、そして表側に戻った後の聖杯戦争にも引っ張ってしまうとそれこそ困る。

 僕はメルトに――いや、他の皆に対してもそうでいたいが――嘘を吐くつもりはない。

 命を預ける、最も信じられる存在。そんなメルトに対しては、常に正直でいたいと思っているのだ。

「……別に、元から機嫌は悪くないわ」

 あくまでも顔は見せずに言うメルトは、心なしか不貞腐れているように思える。

「っ……?」

 その様子に、僅かに左手が脈動した気がした。

 まさか、メルトにもSGが?

「まぁ、もういいわ。悪気があったワケじゃなさそうだし」

「そっか」

 どうやらメルトは機嫌を直してくれたらしい。一先ずは安心した。

 ラニの迷宮という難関はまだ残っているが、僕にとって最も大きな問題はメルトがいなくなってしまう事だ。

 ――いつまでこうしていれば良いのかとも思う。まぁ悪い気はしないし、信頼しているメルトが体を預けてくれるのは嬉しくもあるのだが。

 そうだ。機嫌が直ったのならば、今の疑問を投げかけてみてもいいかもしれない。

「メルト」

「何かしら」

「メルトにも、SGってあるのか?」

 ピクリとメルトが身を動かす。

 突然そんな事を言われたのだ。動揺するのは当然だろう。

「ご、ごめん……言いたくないなら別に……」

「……いえ。ちょっと驚いただけよ」

 まぁ確かに、敵でもないメルトのSGについて聞く必要はまったく無い。

 ましてや自分のサーヴァントにそれを聞いてきたのだ。驚くのも無理はない。

「私にもあるわよ、SG。一応、女だもの」

「一応て……だけど、そうか」

 メルトにもSGはある。人には言いたくない、心の秘密。

「……まさか知りたいなんて思ってないでしょうね」

「知りたくないっていえば嘘になるけど」

「……」

 メルトは黙り込んでしまった。

 だが、それは僕の本心だ。無理にとは言わないし、当たり前のように言いたくない秘密だ。話してもらおうとも思わない。

 しかし僕は出来る限り、メルトを理解したいとは思っている。メルトが許可してくれたのならば、自分に出来うる範囲で。

「…………自分で探してみなさい。私からは教えないわよ」

「あ、あぁ……うん」

 自分自身で言うつもりはないが見つけたのならばしょうがない、そういう事だろう。

 一つ思い当たる節もあるのだがそれはこの場でいう事でもない。

「もう休みましょう。ラニは強敵よ」

「そうだね……メルト?」

「……」

 返事は返ってこない。

 この状態はいつまで続くのかと聞こうと思ったのだが、寝つきが良すぎではないだろうか。

 ベッドの端でもあるし、随分寝辛いと思うが。

 ていうか、休めない。凛との決戦からぶっ続けだったので、せめて少しでも休みたいのだが……

 

 ――結局、寝たという意識はあまりなかった。

 疲れが溜まった上で挑んだ次の迷宮。メルトの機嫌は治ったもののそこで更に心労は大きくなるのだった。




別にメルトはハクが隠し事してると思って怒ったんじゃないです。
手を握られて焦ったり振りほどいたりしてなくて満更でも無く見えたから怒っただけなんです。
――なぁ 逆膝枕って どう思う?

↓二章は色々暴走しすぎて方向性がぶれてる予告↓
 ――何かが、唇に触れた。

以下は今回の茶番です。
更新日が偶然メルトの誕生日と重なったので日が変わると同時に更新でござるよ短々編。
この茶番はEXTRA編終了後の平和世界+メタ茶番時空が合体したカオス空間でのお話です。

ハク「そういえば、さ」
メルト「何かしら?」
ハク「4月9日……メルトの誕生日って今日なんだよね?」
メルト「あぁ……そういえばそうね……自分で決めたものだけど」
ハク「良かった……間違ってなかったか」
メルト「それで、今日だったら何? 何かプレゼントでもくれるの?」
ハク「う、うん……一応、作ってみたんだけど……」
メルト「え……?」
ハク「気に入ってもらえるか分からないんだけどね……」
メルト「ハク……」
ハク「メルト……」
言峰「失礼するぞ若人たちよ。熱いリビドーを発散しているかね?」
メルト「にゃ!?」
言峰「珍しい声を発するものだな。邪魔をしてしまったのなら幸いだ」
ハク「な……相変わらず趣味が悪いですね」
言峰「其方も相変わらず堅苦しいな、月の意志よ。君は我々の主だろう」
メルト「……ふう、ハクがそういう態度を取らないのは分かってるでしょう」
ハク「はは……そういう事です」
言峰「ふ。使い古しのNPCを管理役に起用する物好きだからな。月の国は王も王妃も変わり者だ」
メルト「それで何の用? またタイガが擬似(Tiger)聖杯でも作り出した?」
ハク「NPCの記憶を消した挙句違う精神情報の刷り込みだっけか」
メルト「ええ。神父はサラリーマンみたいになって、サクラはよくわからないけど黒くなったわね」
言峰「それはそれで面白いが今回は違うな。前回のように月の意志が桜君に拉致されるような事件ではないさ。ついでに私の件は忘れてもらいたい」
メルト「結局サクラに連れてかれた日、何してたの?」
ハク「一日執事……?」
言峰「上位存在を従事させるか。あのNPCも中々やるな。そうは思わんかね、月の心よ」
メルト「そうね……そればっかりはお手柄ね。偶には私も……」
ハク「え、何? どういう事?」
メルト「なんでもないわ。神父、それじゃ貴方の用事って?」
言峰「いや何。桜君が以前君の誕生日を聞いただろう。それが今日だという話を耳に挟んでな」
メルト「あぁ……そういえば、そんな事聞かれたわね。それで?」
言峰「役目を終え消えるばかりだった私を起用したという事態に、私自身少なからず恩義を感じている。という訳で、桜君には及ばないまでも贈り物を用意させてもらったのだよ」
メルト「…………気でも触れた?」
言峰「私に限った話ではないだろう。時折やってくる元改竄係の妹も同類だ。最たる存在は君自身ではないかね?」
メルト「む……」
言峰「一サーヴァントに過ぎなかった君がレベルの限界を超え、ムーンセルを飲み込んだ事から全てが狂ったんだろうに」
ハク「そういう言い方は良くないです。それが切欠で今のムーンセルがあるんだから」
言峰「くく……変質したが故の楽園か。まぁ良いさ。私は愉しめればそれでな」
メルト「NPCとしてそれはどうなのかしら……」
言峰「気にするな。ある程度の自由を定めたのは君たちではないか」
メルト「……やっぱり、私も貴方は苦手だわ」
言峰「今更だろう。私はこれからも君たちの頭痛の種になるつもりだ。さぁ、これを……」
メルト「ッ――!!」
ハク「……邪神リリィ?」
言峰「君たちの家の人形の三割をリソースとして作ってみた。清楚な服は好みだろう?」
ハク「ちょ、メルト、落ち着」
メルト「ブリゼ・エトワールッ!」
言峰「HAHAHAHAHA! 私は滅びんよ! 何度でも蘇るさ――――!」




『内部からの対星宝具相当の攻撃を確認。ムーンセル自動修復機能を発動します。』




ハク「……落ち着いた?」
メルト「…………うん」
ハク「人形は修復機能ですぐに元に戻せるんだからさ」
メルト「…………うん」
ハク「メルトが本気出したらムーンセル自体が消えてなくなるんだから、気に入らない事があっても抑えないと」
メルト「…………うん」
ハク「良し。それじゃ、行こうか」
メルト「…………どこに?」
ハク「校舎の教会前だよ。大したものじゃないけど、誕生日パーティを準備してたんだ。プレゼントもそこで見せようと思って」
メルト「――」
ハク「藤村先生の暴走は無いって知ってたし、桜も今は黒くなってない。見当違いだったのは今の言峰の事だけだね」
メルト「いつの間に……」
ハク「秘密にするために殆どをNPCに任せてたからね。蒔寺さん、氷室さん、三枝さん、間目さん、有稲さん。統括役で桜、一成、藤村先生が交代交代。一応だけど言峰も手伝ってくれたんだ」
メルト「大体の主要NPCじゃない……何やってるのよ……」
ハク「はは。さ、行こうメルト」
メルト「えぇ……ありがと、ハク」
ハク「うん――あぁ……僕はマスターだし、皆より先に言ってもいいよね」

――誕生日おめでとう、メルト。



**
EXTRA編終了後は大体こんな感じの甘くて平和でカオスな日々を繰り返してると思います。
ハイパーメルトの「踵の名は魔剣ジゼル」は使用MP30000くらいでzeroの海魔戦のカリバーみたいな攻撃だと思ってます。
ハクの誕生日プレゼントについてはご想像にお任せします。
とっておきの人形でも。
ピンクのスカートお花の髪飾り挿して出かけるの今日の私は可愛いのよなメルト服でも。
或いはオオイソパライソピーチピーチな海辺ロケーションでも。
ホントは丸々一話使いたかったんですけどね。番外編を挟むと混乱が生まれそうなんで今後の色々も後書きでやってきます。
蒔寺さん、氷室さん、三枝さん、間目さん、有稲さん、タイガーは恐らく今回限りの名前だけ登場。
他にも5・10君や購買前のドリル、ツンツンいいんちょ等様々なNPCが関わっています。
そして何気にハクが言峰を名前で呼ぶのは初めてな気がする。敬語なのに何故か呼び捨てです。
長々と語るのもアレなんでこの辺に。次回の更新は通常通り、12日の夕方頃かと。他のエゴたちも密かに祝ってます。
最後に一言。キャラではなく自分自身の言葉として、残させていただきます。
誕生日おめでとう、メルト。

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