あれは、遠い昔の話。戦争中の時の話だ。
俺は当時、軍に所属していなかった。大学院で生物の研究をしていたのだ。
だが、学徒出陣により軍に収集されたのだ。
こうして俺は軍人になった。
タカヒロと天々座は同い年であったが上官であるため、あくまでも上司部下の関係であった。
俺は陸軍を志願した。色んな訓練を受けた。トレーニング、銃の扱い方、戦車の乗り方なども教わった。
訓練を受けていくうちに2人とは仲良くなっていて、いつしか同じくらいにまで俺は昇進していた。
3人でバカ騒ぎしている時間はほんとに楽しかった。
だが、そんな楽しい時間はすぐに過ぎていく。
俺達は砂漠の戦場に派遣されたのだ。
とりあえず暑い。喉が乾く。砂が口の中に入ってくる。
俺達の任務はこの砂漠地帯から敵の侵入を防ぐことであった。
「香風大佐、前衛部隊より連絡が入りました。」
と、若い兵士が俺らのいるテントに駆け込んできた。
「なんだ、早く聞かせてくれ。」
と、タカヒロがその兵士の方を向く。
「はっ!この位置から北東に敵の軍隊とおもわれる人影を見たとのことです。」
そう若い兵士が伝えると、タカヒロが
「わかった。直ちに全員揃えろ。出撃する!」
そういって若い兵士に指をさした。
若い兵士は敬礼をした後にテントを早歩きで出ていった。
「久しぶりの戦闘だな。ゾクゾクしてきたぜ。」
と、天々座が銃を磨きながら言う。
「お前は慢心しすぎることがある。だからこの前もその左目を失ったではないか。気をつけろ。」
そうタカヒロが言うと、天々座は左目につけている眼帯を擦りながら、
「あぁ、わかってる。もうドジは踏まない。油断もしないさ。」
そう言って席を立ちテントを出ていった。
俺はその光景をただ見ていた。
「あとお前もだ。戦闘は初めてだろ?戦闘なしで中佐にまで昇進したお前だ。俺は特に心配はしていない。」
だから、そんなに緊張するな。そう言って銃を持ってテントを出ていった。
俺は1度も戦闘したこともないのに中佐である。何故か、それは訓練での狙撃能力が桁違いだったからである。
タカヒロと天々座は前衛、俺は後衛という感じである。
「卯国中佐、そろそろ狙撃位置に行きましょう。」
と、部下がそう言うと、ライフルを持って俺もテントを出た。
外は眩しかった。そして同時に暑かった。
「卯国、それじゃあな、武運を祈る。」
そう言って天々座は敬礼をした。
「お前のとこまで敵を行かせないようにするから安心していろ、無事にみんなで帰ろう。」
そう言ってタカヒロは敬礼をした。
「香風大佐、天々座大佐。どうかご武運を。」
そう言って俺も敬礼をした。
それぞれが思う人を守るために戦場に向かった。
タカヒロと天々座は軍隊と戦車を引き連れて出撃して行った。
俺も狙撃ポイントに行くため歩き始めたのだった。
なんか書いてたら色んなことが分からなくなるよね