恋姫†無双~大陸に降り立つ者~   作:新名択捉守

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―孫呉に降り立つ者―袁術√(+呂覇)

 

 

 

 

 

 

 

 

美羽

 

「喜ぶのじゃ~呂奉勝を妾の親衛隊に任命するのじゃ。」

 

 

 

「誠に勝手ながら、辞退させていただきます。」

 

 

 

話は前回の話の最後に遡る。

 

 

 

 

それは、オレの贄殿遮那が嵐の峰打ちに決まった後のことだった。あの一撃を受けて気を失っていた嵐を医務室へ連れていき、目が覚めたときの話である。

 

 

 

 

「・・・知らない天井だ。」

 

 

龍蓮

 

「医務室だ。ところで奉勝殿、具合のほうは大丈夫か?」

 

 

 

と、聞くと首を立てに振った。そして、

 

 

 

 

「これからは嵐と呼んでくださらぬか。」

 

 

龍蓮

 

「では、嵐殿も龍蓮と」

 

 

 

「いや、口調も普通に崩してくださってよい。何せ、龍蓮殿は我が主となる御方なのだから・・・」

 

 

 

そんな、会話がなされていたのだった。

 

 

 

 

美羽

 

「なぬ?妾では不服と申すのか?」

 

 

龍蓮

 

「いやな、そういう訳じゃないんだけど・・・実は嵐はオレに仕えたいって言っててな、もちろん今回は美羽に悪かったところはないんだけど、オレと美羽を比べると・・・オレの方が主君として優れているかな~みたいな。」

 

 

美羽

 

「な~んじゃ!そうだったのか!・・・うむ、お義兄様に負けるのは仕方のないことじゃ、呂覇よ好きにするが良いぞ~」

 

 

 

こうして、オレ直属の武将第1号が誕生した。だが、この嵐は暇さえあると勝負を仕掛けてくる。武人として自分より強い人間がいて悔しかったのか、それとも嬉しかったのか?おそらく後者だと表情からしてそう推測できるが、まぁ7割方勝っている・・・・・・すまん、少々盛った5分5分だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

―孫呉に降り立つ者―諸葛瑾√

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日の晩。オレは朱衣をオレの部屋に呼んでいた。(※呼んだだけです。)

 

 

 

朱衣

 

「(たわわ・・・何されるのかな///も、もしかして・・・いきなり『ガバァ』っとかなぁ・・・その後はそれはもう獣のように///)」

 

 

 

ナニをされることを前提にしている朱衣。早くも朱衣ワールド全開の妄想である。・・・誤解が発生しないように大事なことだからもう一度記しておく。

 

(※呼んだだけです。)

 

 

 

龍蓮

 

「この前に話したあれだけどさ。もう少し考えたんだ。」

 

 

朱衣

 

「(あ、子供は最低でも10人欲しいっていう話でしゅね。)」

 

 

 

それは、あなただけです。・・・てか、最低10人になったのですか?

 

 

 

龍蓮

 

「多分しばらくしたら混沌とした時代が来るだろ?」

 

 

朱衣

 

「(た、確かに・・・龍蓮様が今よりも大人になってもっとカッコよくなったら競争率が今の何倍にも跳ね上がる。・・・・・・うぅ、今でも十分高いのになぁ。雪蓮様や蓮華様、小蓮様だって姉弟のクセに諦めてくれそうにないし、それに一番厄介な○○ちゃんだって・・・)はい。」

 

 

龍蓮

 

「だからさ、平和なうちに有能な人材を集めて回りを固めておこうと思って。」

 

 

朱衣

 

「(有能な人材でしゅか・・・・・・あ!嵐さんみたいな人で身の回りの防御を強くしておくっていう寸法でしゅね。)それはいい考えだと思いましゅ!!」

 

 

龍蓮

 

「でしょ!?もちろん冥琳や穏も良いけど(軍師として)、この大陸には隠れた人材がたくさんいるからなぁ。」

 

 

朱衣

 

「(たわわ!?わたしゅは盛大な勘違いを!?龍蓮様もおっぱい勝ち組が良いのでしゅか!?そうなのでしゅか!?しかも冥琳様や穏さん以上のおっぱいを更に求めるとは遺憾でしゅ!!で、でもここで怒ったら私がおっぱい小さいこと気にしているみたいになっちゃうしなぁ。一体どうしゅれば・・・)」

 

 

 

それはもう気にしてるんじゃ・・・っていうか、それ激しく食い違いだからね!?

 

 

 

龍蓮

 

「あ!も、もちろん朱衣も良いと思うよ(軍師として)!」

 

 

朱衣

 

「!!本当に・・・本当に!私(みたいな小振りなおっぱい)でも良いんでしゅか!?」

 

 

龍蓮

 

「当たり前だよ!」

 

 

朱衣

 

「(そう、そうだよね!私だって、張り・感度・揉みやすさの3点なら誰にも負けない自身があるもん!)そうでしゅよね~エヘヘ///」

 

 

 

レインボーブリッジ(朱衣の妄想回路)封鎖できません!!

 

 

 

龍蓮

 

「ね、明命!」

 

 

??

 

「はぅあ!?」

 

 

 

部屋の天井から『ガタン』という音と共に人間が落ちてきた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―孫呉に降り立つ者―周泰&諸葛瑾√

 

 

 

 

 

 

 

 

明命

 

「な、何で分かったのですか?気配は完全に消していたつもりだったのですが。」

 

 

龍蓮

 

「生きているんだから完全に気配を消すなんて無理だよ。それに朱衣に一瞬だったけど殺気を向けてたし。」

 

 

明命

 

「はぅあ!?む、無自覚でした・・・」

 

 

 

それはある意味キツい言葉だよ?明命ちゃん・・・

 

 

 

朱衣

 

「たわわ、な、何でいるんでしゅか?明命ちゃん。」

 

 

明命

 

「私は雪蓮様に龍蓮様の様子を探ぐるように命じられましたから。それよりも何故、こんな時間に龍蓮様のお部屋にあなたがいるのですか?朱衣ちゃん。」

 

 

 

そう言う2人の間には、確実に青い火花が飛び散っている。う~ん・・・普段は仲良しなのにな。

 

 

 

龍蓮

 

「はいは~い!仲良くしないと廊下に立ってもらうよ。」

 

 

朱衣&明命

 

「「し、静かにします!!」」

 

 

 

既に、その返事の声が大きいのだが・・・それは言うまい。

 

 

 

龍蓮

 

「ところで明命。さっき姉貴にオレの様子を探るよう言われてきたって言ってたけど。」

 

 

明命

 

「あ、はい。袁術さんの城下町が最近になって急に栄えてきているっていう報告を受け、雪蓮様が『これは、リュウが何かしたわね。ちょっと明命見てきてくれる?』と、おしゃったので。」

 

 

 

何ともまぁ、ちょっとお隣さんに旅行に行ったときのお土産分けてきてあげてみたいなノリで言うもんだな。

 

 

 

龍蓮

 

「ってことは、オレが何したかを明命に報告すれば明命の任務は無事完了っていう訳ね?」

 

 

明命

 

「はい!そういうことになります!」

 

 

 

以下が明命に渡した報告書の内容を簡単に纏めたものである。

 

 

1.腐った文官の排除

 

2.上記の文官の財産没収及び追放

 

3.半年間、税収を7割自粛

 

4.半年後からは5割にまで戻す

 

5.街を四等分し、警備隊を設立

 

6.軍部の縮小路線に変更

 

7.少数の賊には紀霊と自分が対応

 

8.孤児院の設立

 

9.孤児院の子供に自分が簡単な教育

 

9.自分が民と交流

 

 

の9点で以上だ。

 

 

 

明命

 

「ここまでやると、孫呉の復興の障害になりませんか?」

 

 

龍蓮

 

「孫呉が復興するとき民が元気じゃなかったら、その後に周りに気を張りながら内部にも神経を尖らせないといけなくなるから、こっちではまず民を元気にしてそれを行なったのは実質オレっていうのを流して、復興時には反発が最低限になるようにしてみた。それに若い世代をちょっと言い方は悪いけど自分色に染め上げることによって、今後の人材にも困らないように頭の良く忠誠心の強い仲間となる種を植えてみた。」

 

 

朱衣

 

「そ、そんなところにまで考えて行動していたというのでしゅか?」

 

 

龍蓮

 

「まぁ・・・そうなるね。」

 

 

 

う~ん、何故か微妙に罪悪感が湧くのは何故だろう。

 

 

 

??

 

「わぁ~!!敵の本陣のほぼド真ん中で反旗を翻す策を話している超絶腹黒なリュウ君もいつもと違う味を出していていいですよね~」

 

 

 

マズイ・・・ある意味一番厄介なのに見付かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―孫呉に降り立つ者―周泰&諸葛瑾&紀霊√

 

 

 

 

 

 

 

 

未那

 

「その話、私にももっと聞かせてください♪」

 

 

 

既に明命は魂切を手にかけている。朱衣に至っては顔を青ざめているだけだ。

 

 

 

龍蓮

 

「いや、無理だから。」

 

 

未那

 

「何でですか?私はもうここまで聞いちゃったんですし、いいじゃないですか♪」

 

 

 

その発言にオレは、額に手を当てる。これを計算でなく天然で言っているから未那には困る。

 

 

 

龍蓮

 

「だからさ、仮にも未那の主は美羽なんだからさ。どうにかして、この状況を美羽に報告したりとかしないの?」

 

 

未那

 

「え?して欲しいんですか報告。リュウ君がどうしてもして欲しいならしてあげてもいいですk」

 

 

龍蓮

 

「頼むからしないで!!」

 

 

 

遮るようにして頼み込む。

 

 

 

未那

 

「もちろん最初からそのつもりですよ。だってそんなこと言ったら私が美羽様に斬られちゃいますよ。」

 

 

 

と、そこまで言うと急に未那の顔が思考顔になる。

 

 

 

未那

 

「リュウ君。今のこと美羽様に報告されたらマズイんですよね?」

 

 

龍蓮

 

「まぁ、ね。」

 

 

未那

 

「でしたら、口止め料くらいは貰えますよね♪」

 

 

龍蓮

 

「無理じゃない程度ならいくらでも出す。あ、無理なものの例としては、夜空に光っているお月様をとってきてくれとか。」

 

 

未那

 

「そんなものは要りませんよ~。あんなものがあったって、仕方ないじゃないですか。それよりも私が今一番欲しいものがあるんです♪」

 

 

龍蓮

 

「それで何?」

 

 

未那

 

「まぁ、簡単に言うと“時間”なんですけど・・・」

 

 

 

そんなもんは無理だ。その時はオレもそう思った。けど、相手が未那である事を忘れて貰っちゃ困る。

 

 

 

未那

 

「等価交換です。私の人生半分あげますからあなたの人生半分ください。」

 

 

龍蓮

 

「ほんとバカだな。半分どころか全部あげるよ。」

 

 

 

あ、流れでやってしまった。そして何故か明命の魂切がオレに向けられている。更に朱衣も真っ青な顔から無表情に変わり絶対零度の視線を向けてくる。

 

 

 

龍蓮

 

「こ、これは作者が悪いんだ。」

 

 

 

しかし、弁明は受け入れられず。

 

 

 

朱衣&明命

 

「「言い訳無用です!!」」

 

 

龍蓮

 

「不幸だぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」

 

 

 

 


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