イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~   作:シャルルヤ·ハプティズム

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本当は今回でライザーを出す予定だった。




第6話 拭えぬ過去

 

 

 

·······またこの夢だ。

 

『グアァァァァッ!』

 

忘れもしない、あの日の夢だ。

 

「······え?」

 

「八幡······逃げて······」

 

絶対に忘れることのない、忘れることを許されない、守ると言いながら守れなかったあの日の夢だ。

 

「······許さねぇ」

 

過去の俺が二天龍の腕を切り落とす。

 

『グガァァッ!!!?』

 

「······許さねぇ」

 

過去の俺が二天龍を切り刻んでいく。そして、切り刻んだ二天龍から力を奪い、武具に封印した──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「───はっ!!?」

 

またこの夢か······赤龍帝と白龍皇が目覚める度に、俺が奪った力に反応してあの日の夢を見る。

 

八幡「はぁ····はぁ····はぁ····はぁ····」

 

そろそろイッセーに教えるべきか······?

 

八幡「·······ごめんな。巻き込んでばっかりで」

 

俺の隣で、一矢纏わぬ姿で眠っているクルルの頭をそっと撫でる。

 

クルル「······いいよ。その度に八幡が守ってくれるから」

 

クルルが目を閉じたまま言う。どうやら起こしてしまったらしい。

 

八幡「······起こしちまったか」

 

クルル「最近よく魘されていたからそんなことだろうと思ってたわ」

 

八幡「······悪いな」

 

でも、こいつを守るためにも二天龍を制御するためにもまだこの力を手放すわけにはいかない。こんな自己満足で·······それなのに·····

 

八幡「ごめんな。こっちは貰ってばっかりで」

 

クルル「違うわ。与えてくれたものを返しているだけ」

 

八幡「······そうか」

 

クルルを優しく抱きしめる。

 

クルル「·······そうよ」

 

クルルが抱きしめ返してくる。

 

暖かい何かに包まれる感覚を覚えながら、俺達はまた深いまどろみの中に落ちていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

アーシア「······大丈夫ですか?イッセーさん」

 

イッセー「あ、ああらいひょうふれふ」

 

何て言ったんだ?

 

小猫「自業自得です」

 

放課後。クルルと合流してから一足遅れて来た部室では、何故か、ボコボコにされた状態をシスター・アーシアに治療されているイッセーがいた。

 

八幡「······お前·····何したんだ?」

 

小猫「······女子更衣室のロッカーに隠れて覗いてました」

 

八幡「最低じゃねぇか」

 

こいつは······どうしようもねぇな······今なら豚箱にぶち込んでも文句ない。

 

クルル「うわぁ·····幻滅よ·····呆れない貴女達を尊敬するわよ」

 

リアス「しょうがない子ね。イッセーは」

 

それだけなのか······こいつらは貞操観念がどこかおかしいんじゃないんだろうか。

 

 

イッセー「いやぁ······友人に誘われてつい」

 

クルル「誘われた? 誘ったんじゃなくて?」

 

イッセー「違いますよ!! ······二つ返事でノったのは俺ですけど」

 

イッセーがそういうと、シスター・アーシアが涙目になって言う。

 

アーシア「······一誠さんは裸を見たいんですか····?だったら!!」

 

イッセー「わーわー!!!違う違うそういうことじゃなくて!!」

 

服を捲ろうとしたところを、イッセーが慌てて諌める。

 

リアス「そうよイッセー。見たいのならいつでも見せてあげるのに」

 

イッセー「部長!!?」

 

こいつらは平常運転だな······頭痛くなってきた。

 

八幡「何かどうでもよくなってきた······」

 

クルル「はぁ、あほらし」

 

 

 




今思う。今回の話必要なのかそうでないのか自分でもよく分からなくなってきた。


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