イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~   作:シャルルヤ·ハプティズム

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今回から原作沿いに戻ります。今までオリジナル展開入れてきたから、ギャスパーの戦闘以外はほぼ現在通りとなります。


第67話 レーティングゲーム⑦

 

 

 

 

クルルside

 

 

 

私達は、アグレアス・ドームにある専用ルームで試合の開始を待っていた。

 

ここには、私を含め八幡の眷属が殆ど集まっている。唯一、桃花だけは有事の際に備えて屋敷に残ったのだが。それとディオドラの『女王(クイーン)』も来ている。

 

他には、ヴァーリチームのアーサーとルフェイ。

 

そして、ヴァーリと車椅子に座るオーフェリア、ギャスパーの試合を待ちきれなくて興奮しているカルナ。

 

クルル「······カルナ、ギャスパーがゲーム開始からすぐに戦うとは限らないのよ?」

興奮しすぎてギャスパーが戦い出す前に疲れそうなカルナに言う。

 

カルナ「分かってるよおばあちゃん!! でも、ギャスパー兄かっこいいんだもん!!」

 

カルナは、ギャスパーがヴァーリと修行しているのを見て、かっこいいと思ったらしいけど······それにヴァーリは含まれないのかしら?

 

黒歌「にゃにを〜? ギャスパーは渡さないにゃ!!」

 

カルナの発言に黒歌が突っ係る。

 

黒歌······貴女、いくら結婚適齢期ギリギリだからって、12歳の子供にそれはどうなの?

 

ヴァーリ「······両方という案はないのか······?」

 

ヴァーリが睨み合っている2人を見ながら呟く。

 

······ヴァーリ、貴方はいい加減ラヴィニアからの好意に気付きなさい。ラヴィニアが流石に可哀想になってくるわね······

 

そこで、レーティングゲームの実況と思しき者の声がドーム全体に響く。

 

『さぁ、これより世紀の一戦が始まります!! 東口ゲートからは、サイラオーグ・バアルチームの入場です!!』

実況の紹介により、サイラオーグ達がゲートから現れる。全員が戦意に満ち溢れてるわね。

 

『西口ゲートからは、リアス・グレモリーチームの入場です!!』

 

今度は、サイラオーグ達が出て来たゲートとは逆のゲートからグレモリー眷属が現れる。ギャスパーは呑気に黒歌の妹、白音と話している。

 

あの子将来とんでもない大物になるわね。

 

カルナ「······あ!! ギャスパー兄だ!!」

 

黒歌「ホントにゃ!!」

 

カルナと黒歌がガラス張りになっている壁にへばりつく。この娘達ギャスパー好きすぎじゃない?

 

『では、両チームの皆さんは陣地に上がって下さい』

 

実況が促す。両チームは長い螺旋階段を上り、陣地に上がっていく。両チームの陣地にあるのは、椅子が人数分と、テーブルが一つ。一段高い所に移動式の魔法陣。

 

······今回やるのは『ダイス・フィギュア』ね。

 

 

『ダイス・フィギュア』は、両チームの『(キング)』が6面のダイスを振り、2つのダイスの出た面の合計の数が、出場出来る選手の駒価値の合計となる。無論、『王』が負けた場合、その時点で試合は終了となる。

 

『王』の駒価値は審査委員会によって決められるけど、サイラオーグは12以内に収まるのかしら? サイラオーグの本来の実力をリアス・グレモリーと比較した場合、リアス・グレモリーが8くらいだとすると、サイラオーグは100とかには少なくともなるけど······

 

まぁ、そうなるとサイラオーグはどうやったってゲームに出れなくなるから多分12になるでしょうけど······

 

 

 

兎に角、今回でギャスパーとサイラオーグが何処まで出来るか楽しみね。

 

 

 

クルルsideout

 

 

 

 

 

 

小猫side

 

 

 

私達グレモリー眷属は陣地で実況を聞いている。

 

実は、今回の特別ゲストとして、アザゼル先生が実況席に呼ばれていた。特別ゲストには、レーティングゲームランキング7位のリュディガー・ローゼンクロイツと、1位の皇帝(エンペラー)ディハウザー・ベリアルがアザゼル先生と一緒に呼ばれている。

 

実況4人は両チームの選手の評価を語っていた。

 

そして、話は『フェニックスの涙』についてになった。

 

ナウド『まずは『フェニックスの涙』についてです。皆様もご存知の通り、『禍の団(カオス・ブリゲード)』のテロにより、価格と需要が高騰しております。しかーーしっ!!』

 

実況のナウド・ガミジン(ガミジンは元72柱の一角)がモニターに指を突きつける。そこには、高価な箱に入った2つの瓶。

 

ナウド『涙を製造販売されているフェニックス家の現当主、バアル、グレモリー、グレモリー眷属の一人であるギャスパー・ヴラディ選手の父である『堕天魔』比企谷八幡様のご厚意。そして、、両チームを支持されるたくさんの皆様の声が届きまして、今回のゲームで各チーム一つずつ支給されることになりました!!』

「「「「「ワーーーッ!!」」」」」

 

その報せに会場は大いに湧いている。

 

『フェニックスの涙』······おそらく、向こうはサイラオーグ・バアルが使うだろう。

 

そして、比企谷先輩がどれだけビックネームだったのかを、私は今更にして知る。比企谷先輩の情報は、多少はグレモリー家の文献にも載っており、読んだことはあった(それでも魔王様方に比べたらかなり少なかった)。が、まさかこのゲームのスポンサーになっているとは。

 

小猫「比企谷先輩······ゲームのスポンサーだったんだ」

 

ギャスパー「うん。このドームのVIPルームから観戦するって言ってたよ。しかも家族全員で。流石に恥ずかしいなぁ······」

 

私が漏らした言葉に顔を両手で隠したギャー君が答えた。比企谷先輩VIPなんですね······

 

ギャー君は両親に見られるのが恥ずかしいようだ。理由は分かるけど。ふと思ったが、ギャー君は家族全員と言ったが、白龍皇のヴァーリ・ルシファーも来ているのだろうか。

 

 

私が考えている間も実況の解説は続く。

 

今回は『ダイス・フィギュア』というルールで行い、試合はシトリー眷属と戦った時と同じ短期決戦(ブリッツ)だ。このルールはプロ仕様だ。

 

この観客の数だし、エンターテインメント性が重視されているのだろう。

 

ナウド『······それでは、審査委員会が決めた、両『王』の駒価値はこれです!!』

 

実況が叫ぶと、モニターに部長とサイラオーグ・バアルの名前が表示され、その下にある数字が動き出した。そして、軽快な音楽と共に数字が表示される。

 

ナウド『サイラオーグ・バアル選手が12!! リアス・グレモリー選手が8!! サイラオーグ選手の方が高評価ですが、逆に言いますとマックスの合計が出ない限り、出場出来ないことになります!!』

 

私はその数字に驚く。サイラオーグ・バアルは駒価値が12であると評されているのだ。これは、イッセー先輩の8を大きく上回ることになる。

 

······駒価値の算出方法が私達と同じとは限らないから、一概には言えないが······

 

そして、隣りに座っているギャー君も驚いていた。だが、その理由が私とは正反対であることがギャー君の呟きで分かることになる。

 

ギャスパー「······変だ。サイラオーグさんの実力なら、最低でもあの駒価値の10倍はないとおかしい話になるけど······あ、でもそれだとサイラオーグさんがゲームに出場出来ないし、グラシャラボラス戦はサイラオーグさんは手加減してたし、相手があの程度だと準備運動にもならないから当然なのか······」

 

 

ギャー君の呟きに私は絶句する。駒価値があれの、10倍はないとおかしい······!? つまり、サイラオーグ・バアルの本来の駒価値は少なくとも120はあるということか······!?

 

それに、グラシャラボラス戦は手加減していた!? 本来の次期当主ではないにしろ、グラシャラボラスの『王』も、才能がなかったわけではない。だが、サイラオーグ・バアルは己の拳一つで相手を再起不能にしたと聞く。

 

 

どうやら、私以外にギャー君の呟きは聞こえていなかったらしく、皆は既に作成の話し合いをしていた。

 

ギャー君の呟きは頭の隅に置き、私も作戦会議に加わった。因みに、ギャー君は私よりも先に作戦会議に加わっていた。

 

 

 

 

リアス「······最初に12が出てきたとしても、サイラオーグ自身が序盤(オープニング)から出てくることはまずないでしょうね。サイラオーグの性格上、自分の眷属を組み合わせて見せてくるだろうから。でも、彼自身も何処かで出てくるのは間違いないわ。合計の数字にもよるけど、何処かで仕掛けてくるでしょうね。バトルマニアなのは確かだから」

 

部長はサイラオーグ・バアルの性格から、彼がすぐには出て来ないと見抜いていた。

 

裕斗「このルールだと、アーシアさんを単独で出しても組んで出しても悪手ですね。回復役は真っ先に狙われますから」

 

裕斗先輩が言うと、部長は頷いて、アーシア先輩を陣地に残ってもらうようにすると決めた。『フェニックスの涙』以外でも回復出来るのは、こちらの一番の利点だと言っていいと思う。

 

アーシア「はいお姉様。私はここで皆さんの怪我を癒します!! だから、皆さん無事に帰ってきて下さい!!」

 

アーシア先輩が笑顔で言う。全員がもちろんと頷いた。

 

朱乃「アーシアちゃんが出て来ないのは読まれますわね」

 

リアス「ええ。こちらの戦闘要員は実質8名ね」

 

そこで、実況からの合図が入る。

 

ナウド『さぁ!! そろそろ運命のゲームがスタート致します!! 両チームとも、準備はよろしいでしょうか?』

 

実況者が煽り、審判(アービター)が大きく手を挙げた。

 

ナウド『これより、サイラオーグ・バアルチームとリアス・グレモリーチームのレーティングゲームを開始致します!!ゲームスタート!!』

 

開始を告げる音と共に、観客の声援が響き渡る。

 

 

 

 

遂に、ゲームが始まった。

 

小猫sideout

 

 

 

 

 

ギャスパーside

 

 

 

『それでは、両『王』の選手、台の前へ』

 

審判に促されてサイラオーグさんと部長がダイスを置かれた台の前に立つ。

 

『第一試合を執り行います。出場させる選手を決めますので、両者共にダイスを手に取って下さい』

 

2人がダイスを手に取る。

 

『シュート!!』

 

掛け声と共にダイスが振られる。そして、ダイスの動きが止まると共に、ダイスがモニターに映し出される。

 

ナウド『リアス選手が出した目は2!! サイラオーグ選手が出した目は1!! 合計は3となり、その価値分だけ眷属を送り出すことが出来ます。さぁ、両チームの先鋒は誰なのか!!? 作戦タイムは5分とします。その間に出場選手を選出して下さい』

 

いきなり最小の数字だ。部長はおそらく、単独で僕を出さないだろうしアーシア先輩も出ないから、『騎士(ナイト)』の裕斗先輩か、ゼノヴィア先輩のどちらかとなる。

 

部長はエクス・デュランダルの能力を知られたくないだろうから、おそらくゼノヴィア先輩はまだ出さない。となると、必然的に裕斗先輩が出ることになるだろう。

 

リアス「······出すなら裕斗ね。エクス・デュランダルは一つでも能力を晒せば、正体を読まれる可能性がある。それは後々に取っておきたいの。中盤(ミドルゲーム)にサイの目が大きく出て激闘になるのは予想出来るなら、晒すならそこね。初手で使うのは勿体ないわ。だから、手の内が知られても臨機応変に対応出来る裕斗よ」

 

エクス・デュランダルは能力がバレる可能性が高い。7本のエクスカリバーの能力は悪魔にも広く知られているから、一つ使えば残りの6つも推測される。

 

それに、ゼノヴィア先輩はまだエクスカリバーの方の能力を殆ど引き出せていないから、『破壊(デストラクション)』がバレただけでもピンチに陥る可能性さえある。

 

裕斗「······読まれてても行かなきゃね······行くよ」

 

裕斗先輩が襟元を直しながら一歩前に出る。

 

イッセー「初戦からやられんなよ?」

 

イッセー先輩の煽りに、当然勝つよ、と笑顔で返事して裕斗先輩は転移して行った。

 

 

 

 

 

裕斗先輩が転移したのは、広大な草原だ。

 

そこに、裕斗先輩と、『青ざめた馬(ペイル・ホース)』という全身から青白い炎を放つ馬に乗った甲冑騎士がいた。

 

ナウド『第一試合の出場選手がフィールドに登場!! 合計数字3によって、両チームから選ばれたのは、グレモリー眷属が神速の貴公子!! 『騎士(ナイト)』の木場裕斗選手!! 対するバアル眷属は、同じく『騎士』のベルーガ・フールカス選手です!!』

 

フールカスは馬を司る一族。だが『地獄の最下層(コキュートス)』に生息する『青ざめた馬』を乗りこなすのは至難の業だ。相当な特訓を重ねてきたのだろう。

 

ナウド『第一試合、開始して下さい!!』

実況が試合開始を告げる。

 

ベルーガ『私の愛馬──アルトブラウの脚は神速。では······貴殿の速度と私達の速度。どちらが速いか勝負だぁぁぁッ!!』

 

裕斗『───速い!!』

 

ベルーガさんに呼応するようにアルトブラウが雄叫びを上げる。と同時に、高速で走り始めた。

 

『青ざめた馬』なだけあって本当に速い。お父様達に鍛えられてこなかったら、間違いなく見失っていた。

 

裕斗先輩は、気配を感じ取るような姿勢で聖魔剣を構える。裕斗先輩は気配だけでベルーガさんのランスを受け流す。距離を取ったところて、裕斗先輩も同じくらいの速さで駆け出した。

 

両者は高速でぶつかり合い、獲物は金属音と火花を上げる。周囲は、剣の波動とランスの突撃で抉られていく。

 

ベルーガ『アルトブラウの脚を持ってさえも互角とは······恐るべし、リアス姫の『騎士』!!』

 

両者が鍔迫り合う。両者とも、実力がほぼ拮抗しており、中々決まらない。裕斗先輩はベルーガさんとアルトブラウのコンビネーションの前に、決定打を決められずにいた。

 

裕斗『貴方と馬とのコンビネーションも抜群ですね······足場を消し去るしかないみたいだ!!』

 

裕斗先輩の周囲の地面から大量の聖魔剣の刃が幾重にも飛び出した。だが、アルトブラウは宙を駆けて、全てを軽々と躱す。

 

裕斗『ならば!! 雷の聖魔剣よ!!』

 

裕斗先輩が振りかざした聖魔剣から、ベルーガさんに雷が降り注ぐ。朱乃さん直伝の雷らしい。雷の威力は朱乃さんに劣るが、裕斗先輩はそれでも雷を降らせる。

 

ベルーガ『あまい!!』

 

ベルーガさんはランスを上空に投げる。ランスは避雷針となって雷を逸らした。ベルーガさんはアルトブラウの鬣に手を入れると、2本目のランスを取り出した。

 

『青ざめた馬』の鬣は違う次元に繋がっていると言われているのだ。

 

ベルーガ『貴殿の剣がどれほど悪魔に有効であろうと······当たらなければどうということはない!!』

 

飛び出したと同時に、ベルーガさんとアルトブラウが幾重にも姿を増やした。

これは幻影か······本物は······右から3番目か。一瞬どれが本物か分からなくなった。

 

ベルーガさんとその幻影は四方八方から裕斗先輩に襲いかかる。剣である程度受け流せているものの、流石に全てを受け流すのは無理らしく、着実にダメージを追っていっている。

 

裕斗『くっ!!』

 

裕斗先輩は2振り目の聖魔剣を創り出し、オーラを弾けさせることで幻影を消し飛ばした。平原が吹き飛んでいく。

 

裕斗『······初手から手の内を見せるのは嫌だったんだけどね······どうやら、そこまで出し惜しみ出来るほどの余裕はないね。ゼノヴィアのことをパワー一辺倒だと内心思ってたけど、人のこと言えないな』

 

裕斗先輩が自嘲気味に言う。

 

やっぱり、ゼノヴィア先輩ってパワーバカだったんですね。グレモリー眷属の修行に参加してる時は、『破壊』ばかり使ってたけど本当にそうだったとは。だからお父様に指導を頼み込んだのか。

 

裕斗『僕は貴女よりも強い。いずれ、僕が貴方の動きを捉えるだろう。けどそ、それまでに相当なスタミナを消費してしまう。今後のことを考えて、短期決戦で仕留めよう』

 

裕斗先輩が堂々と宣言する。宣言を受けて、ベルーガさんも不敵に微笑む。

 

ベルーガ『自信満々ですな。確かに、貴殿は私とアルトブラウをいずれ上回る。だが、ただでは死なない。手足の1本でも貰い受ける!!』

 

裕斗『そう、だからこそ貴方が怖い。覚悟がある使い手ほど怖いものはない。だから······僕はもう一つの可能性をお見せしましょう』

 

裕斗先輩は聖魔剣を聖剣に変えて、静かに呟く。

 

裕斗『······禁手化(バランス・ブレイク)

 

次の瞬間、裕斗先輩が聖なるオーラに包まれていく。すると、地面から聖剣の刃が多数出現し、同時に甲冑の姿をした存在が形作られていく。甲冑の異形達は地面に生えた聖剣を手に取り、裕斗先輩の周囲に集まっていく。

 

裕斗先輩はさながら騎士団を仕切る長のようだ。

 

ベルーガ『バ、バカな···!? 禁手化だと!? 貴殿の禁手化は『双覇の聖魔剣(ソード・オブ・ビトレイヤー)』の筈!! 何故違う禁手(バランス・ブレイカー)となれる!?』

 

裕斗『······『聖覇の龍騎士団(グローリィ・ドラグ・トルーパー)』。『聖剣創造(ブレード・ブラックスミス)』の亜種禁手です』

 

裕斗先輩は、コカビエル襲撃の一連の事件で、後天的に聖剣の因子を同胞達から譲り受け、『聖剣創造』の能力も得た。魔剣と聖剣という2種の剣を振るう剣士となった。

 

先日まで『禍の団』の英雄派に潜入していたシフラさんもこの神器(セイクリッド・ギア)を持っており、こちらも亜種禁手に至っているが、裕斗先輩とは違うものだ。

 

裕斗『······至るために、自前の聖剣のみで赤龍帝と戦ったけど······肝が冷えたよ。死さえ覚悟したほどさ。本気で殺しにかかってきてくれたからね。頼んだは僕だけど』

 

実況席に座るアザゼル先生が、面白そうに顎に手をやっていた。

 

アザゼル『本来、『聖剣創造』の禁手は、『聖輝の(ブレード・)騎士団(ナイトマス)』だ。木場選手はそれに独自のアレンジで亜種として発現出来たらしいな。にしても、龍の騎士団か!! 木場、イッセーの影響受けすぎだぞ!! 大きなお姉さんが喜びそうな展開だな!!』

 

先生は嬉々として実況する。最後のが無ければもっと良かったのになぁ······

 

裕斗『······行きます!!』

 

裕斗先輩は騎士団と共に駆け出す。

 

ベルーガ『くっ!! まだここで終わるわけにはいかん!!』

 

騎士団とベルーガさんの幻影がぶつかる。

 

そして、一振りの金属音が鳴り響く。

 

一拍あけ、ベルーガさんの甲冑が肩口から腹部にかけて砕け散る。傷口からは聖の属性を帯びたダメージを食らっていた。

 

ベルーガ『······見事だ。木場裕斗』

 

ベルーガさんはそう言い残して、光と共にフィールドから消えてリタイアした。

 

『サイラオーグ・バアル選手の『騎士』1名。リタイアです』

 

審判の声が響く。その報告に観客は湧き、グレモリー眷属も歓喜した。

 

 

 

 

初戦。リアス・グレモリーチームは順調なスタートを切った。

 

 

 

 

 


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