イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~ 作:シャルルヤ·ハプティズム
八幡side
堕天使4人を消し飛ばした翌日。
イッセー「·······よっしゃぁぁ!!行くぞ八幡!」
何がよっしゃあなんだよ。あと、うるさい。うざい」
イッセー「ひどいっ!!?」
八幡「なんだようるせぇな·····」
こっちはちゃんと寝れてないんだよ·······昨日クルルに何かされたのは分かってんだけど、帰宅してから暫くの記憶がないんだよな·····
イッセー「あ、相変わらずだな······早く行こうぜ」
今日はオカルト研究部に出向くことになっている。
······何故出頭するみたいなことになってんだ······?
八幡「はいはいうるさいうざい早く行くぞ」
シスター・アーシアは先に行ったとか。
イッセー「酷いや······」
イッセー「ちわ~す!」
八幡「······うす」
だるい。帰りたいな······そういや、後1週間足らずで満月じゃん。満月って言えばザトゥージの奴はまだあんなアホなことやってるのか?
アーシア「こんにちは、比企谷さん」
八幡「ようシスター・アーシア。調子はどうだ?」
アーシア「大丈夫です!あの、悪魔にして頂いてありがとうございました」
八幡「気にすんな」
あのシスコンが「頼むよ~」とかキモい声で言ってたような······声がユウ・カジマに似てるせいで腹立ってきた。
リアス「······来たのね比企谷八幡」
八幡「······帰っていいか?」
正直面倒くさい·····
イッセー「いやダメだろ」
リアス「却下」
八幡「眠い······」
クルルに何かされた記憶はないが、その後にあのシスコンがしつこく通信で喋りまくったお陰で、こちとら一睡も出来てない。
リアス「······それで、あなたは何者なのかしら?」
ド直球で来たな·····
八幡「何者って言われてもねぇ······」
リアス「では質問を変えるわ。何故羽根が6枚もあるの?」
八幡「これか?」
羽根を出す。
イッセー「どうなってんだよそれ·····」
周りは目を見開いている。当然っちゃ当然だが。こんな羽根なのは世界探しても、中々いない。
リアス「見たところ·····右側が天使の羽根、左側が悪魔の羽根だけど?」
八幡「いや、それであってるよ。俺は一応天使だ」
と言っても、本当に一応で、教会に籍を置く際にそれが一番都合が良いと、ミカエルと話して決めただけだが。
「「「「「!!?」」」」」
リアス「では、何故左側は悪魔の羽根なの?」
八幡「まぁ、簡単に言うなら·····堕天使と悪魔のハーフだからな俺」
これで説明終了でいいと思う。事実を話すとかなり面倒なんだ。情報漏洩は出来るだけ避けたい。
リアス「そう······」
こいつはあのシスコンから何も聞かされてないのか·····少しぐらい言っとけよ。てか、俺、冥界じゃかなり悪目立ちしてる方だが、知らんとは意外だ。
八幡「羽根が白いのは、多分遺伝子の異常とかだ。検査してないから実際どうかはわからんけど」
アーシア「そう言えば、比企谷さんは『悪魔の駒』をお持ちしているとお聞きましたが·····」
八幡「持ってるよ。これでも最上級悪魔なんでな」
一応は。
イッセー「······さっき堕天使って言ったのにどっちなんだよ?」
疑問に思ったのか、イッセーが尋ねてくる。
イッセー「敵じゃないのか?」
八幡「敵だったらこんな所に来るわけないだろ。特例で、そういう措置になったんだよ」
敵ですらないし。殺そうと思えばいつでも殺せる。
八幡「それに、シスター・アーシアをグレモリー眷属にしたりしないだろ。あの回復能力を見たら分かると思うが」
リアス「た、確かに······それより! 何故あなたが私の駒を持っていたの!?」
八幡「悪いな。シスター・アーシアをグレモリー眷属にするのは一目見て決定してたからな。この前来た時にスった」
ホントごめん。と、実際なんとも思っていない心の中で呟く。サーゼクスのせいなんで許して。
リアス「なっ!······なんてことをするのよ!」
八幡「しょうがないだろ。あのシスコンがリーアたんリーアたんうるさいんだから」
あいつ本当にうるさい。リーアたんリーアたんうるさい。グレイフィアに言え。そしてシバかれろ。
リアス「なっ!!?······お兄様······!!」
イッセー「なんだよリーアたんって」
八幡「こいつの兄、四大魔王の一人であるサーゼクス・ルシファーがこいつのことをリーアたんっつってんだよ」
願っといてなんだが、本当にあいつシスコンすぎてそのうちボコボコにされそうだな。グレイフィアに。
八幡「さて、ここまででいいだろ。あ、これ」
リアス・グレモリーに紙を渡す。
リアス「入部届·····?」
俺が渡したのはここの入部届だ。てか、入ってた方が楽には楽なんだよな······これからを考えると。責任をサーゼクスに押し付けられるから。
八幡「別に、ここに入っても問題ないだろ?お前の眷属にはならんが」
リアス「それは構わないけれど········」
八幡「じゃあ俺は今日はやることあるからこれで失礼するわ。じゃあなイッセー」
イッセー「あ、おう」
オカルト研究部の部室を出て、そのまま俺は学校を後にした。
八幡「·······ここだな」
学校を後にした俺が来たのは、街にある廃屋。ここにはぐれ悪魔がいるとの情報が協会から入った。俺には悪魔側と天使側の両方から情報が入ってくるから、悪魔側には持ち得ない情報や天使側には持ち得ない情報なんて物も入って来たりする。
八幡「早速来たか」
真上からはぐれが襲いかかってくる。そいつにオーバーヘッドキックをカウンターで繰り出して蹴り飛ばす。そして、バイサーの時使ったボロ刀を出す。今度冥界戻った時に刀を新調した方がいいな。
八幡「······ハァ。一々手を拱かせやがって」
はぐれの首を狩る。存外に呆気なく終わった。今日の奴は、別に同情する必要のない奴だ。私利私欲で主を攻撃してそのまま行方をくらました。
こんな輩のせいで、 万が一こちらに被害が出てからでは遅い。先手を打てるならすぐに打つべきだ。
翌日。
八幡「······何だありゃ」
クルル「·······何だか気味が悪いね······あそこにいるのはリアス・グレモリーと赤龍帝君じゃない?」
街をクルルと歩いていた時、ふと通りかかった公園見ると、そこには何故か巌流島の佐々木小次郎風の鎧武者とリアス・グレモリーとイッセーがいた。開いた口が塞がる気がしない。
「ママー、アレ何ー?」
「見ちゃダメよ」
立ち止まっていた俺とクルルのすぐ側を母娘が通り過ぎていった。とりあえず、俺達だけがおかしいわけではないことは分かった。と、そこに頭に矢が刺さった中世の騎士の鎧を纏った者が現れた。
八幡「·····お、おい、アンタ大丈夫か?」
クルル「·······あ、頭に矢が刺さってるよ?」
「大丈夫ですよ。お気になさらないで下さい」
八幡「そ、そうか」
鎧の騎士はそのまま公園に入って行った。
八幡「········帰るか」
クルル「·········そうね」
妙な世の中になったな人間の世界も······