イレギュラーは家族と共に 〜ハイスクールD×D'sバタフライエフェクト~ 作:シャルルヤ·ハプティズム
八幡「······
ギャスパー「·······また負けました·······」
クルル「まぁ八幡の方が長い間やってることなんだから、気にすることないわよ」
俺とギャスパーがやっていたのはチェスだ。
俺は現在4連勝中。
ギャスパーがチェスをやるには理由がある。
ギャスパーはいずれ、独立した『王』として眷属を持つのが一つの目標なのだ。
そのため、俺やクルルが、上級悪魔に昇格するために必要なことを教えている。
·······まぁ元々要領がいいので、どんどん吸収しているし、さっきのチェスも、何度も危ない場面があったのだが······
レーティングゲームもチェスを取り入れている部分が多いのでやっているのだ。
ギャスパーが『王』を目指している理由の大半を占めているのは黒歌にある。
ギャスパーは、自分が黒歌を拾って来たのに途中から俺や眷属任せになってしまったことを後悔している。だから、次はそうならないように力をつけるんだそうだ。
あと、これはサーゼクスに預ける前から言っていたことだ。
その際は、黒歌から
尚、ギャスパーが『王』になった時は、クロウもギャスパーに付いて行くつもりらしい。まあ
八幡「······もっと気張れよー」
ヴァーリ「まだまだぁッ!!」
今度はヴァーリと戦闘訓練。尚、今回の訓練では
他にも、昔からやっている剣術などもだ。これにはギャスパーも参加している。とは言っても、サーゼクスに封印される前は
俺はヴァーリから飛んでくる無数の弾丸を『閃光と暗黒の龍絶刀』で片っ端から叩き落としていく。複雑な軌道を描いた魔力弾が飛んでくることもしょっちゅうだが、まだ甘い。
因みに、俺達が今特訓しているのは、駒王町にある家の地下に作った空間だ。強力な結界を10枚張っているので、ヴァーリとの特訓くらいなら1枚も割れることはない。ただ、床は既にボロボロなんだが。後で魔法で直すか。
·······まぁ、近くでクルルと一緒に見ているオーフィスなら、パンチ2、3発で突破出来るんだろうが·······
ヴァーリ「·······父さんのそれ破壊力高すぎだろう!!」
八幡「なら上回ってみろ」
ヴァーリ「······いいね!!上等!!」
ヴァーリは亜空間から魔剣バルムンクを取り出す。それを右手に持ち、大きく引くように構え、バルムンクに竜巻のようなオーラを纏わせると、バルムンクを突き出した。
バルムンクが纏ったオーラはそのまま俺に向かって一直線で飛んでくる。直撃したら確実にダメージを受けるだろう。
俺は手に持った刀からオーラを飛ばしてバルムンクから放たれたオーラにぶつけて相殺する。
ヴァーリはオーラを一気に複数飛ばしてくるが、俺も刀からオーラを飛ばして全て相殺する。
ヴァーリ「これならッ!!」
ヴァーリは竜巻のようなオーラを飛ばしてきた後、バルムンクで斬りかかってきた。それを刀で受け止める。
ヴァーリ「はっ!!」
右からの袈裟切り。それを受け流すと、今度は逆手に持ち替えて逆袈裟。その後逆袈裟の勢いを利用して一回転しつつ再び順手に持ち替えて切り払ってくる。逆袈裟を体を捻って躱し、切り払いを後ろに跳んで躱す。
八幡「逆袈裟までは良かったが、切り払う時に動きに無駄があったな」
ヴァーリ「やっぱり強いなっ!!」
八幡「そりゃ伊達に何年も生きてないからな」
ヴァーリの剣撃を全て 躱す or 受け流す でやり過ごしながらヴァーリが苦し紛れに漏らした言葉に軽く返す。
八幡「ヴァーリ、隙ありだ」
ヴァーリがバルムンクを振った直後にバルムンクを叩き落として懐に潜り込み、ヴァーリの目の前に刀の先を向ける。
ヴァーリ「ッ!!·······はぁ。また俺の負けだ。いったい何時になったら父さんに勝てるんだか·······」
八幡「そりゃお前の『父さん』だからな。まだまだ負けちゃいられねえよ」
ヴァーリの頭をワシャワシャ撫でてから床の補修を始める。尤も、一番床をボロボロにしたのは、俺が振った『閃光と暗黒の龍絶刀』から放たれたオーラなんだが。
クルル「······八幡。日本神話、もっと言えば京都から緊急の要件よ」
ヴァーリとギャスパーの修行(と言っても、ギャスパーとはチェス以外には神器の特訓を軽くしたくらいだが)の後、クルルが少し焦った様子で言ってきた。
八幡「京都······? 何があった?」
クルル「······八坂が行方不明になったそうよ」
人間の人間らしいところってのは俺の予想を大幅に上回っていたらしい。
ディオドラが『
今回ヴァーリがバルムンク使ってましたけど、ジークは出ます。
後、ヴァーリはバルムンクにちゃんと認められてます。