『や、やめてください。先生こんなことする人じゃないですよね』
『おれはずーっと八幡をみてたんだ。この綺麗な黒髪、白い肌、可愛い唇。全部俺のものだ……』
あの忌まわしい出来事により俺は生まれた。
『………だから青春を謳歌するリア充どもよ、砕け散れ』
「比企谷、私が出した課題はなんだった?」
「え?高校生活を振り返ってですよね?」
私の名前は比企谷八幡。仮に私の性別が男であったとしてもかなり珍妙な名前だと思う。ただ珍妙な名前と引き換えに容姿はそこそこだと思う。妹の小町からは常時レイプ目みたいな腐った目以外はモデル級だと褒められている。……褒められているんだよね?
「全く、目以外の容姿は良いのになんでそう排他的かね?少し人と交流すればすぐリア充の仲間入りだぞ?」
「見た目はモデル、コミュ力も抜群な平塚先生が非リア充なので説得力皆無ですね」
「グハッ」
そう大げさに反応しなくても……
「はぁ……まぁ良い。比企谷ティアなんだが部活に入らないか?コミュニケーションの練習も兼ねてな」
「家の家事を優先したいので無理です」
即答したが
「そうかそうか、まぁものは試しだ。ついてきたまえ」
私の返事を軽くスルーして歩きだす平塚先生……学校で数少ない話せる人だ。仕方なくついて行くことにした。
「ようこそ、奉仕部へ。歓迎するわ、比企谷さん」
奉仕部なる卑猥そうな部に案内された私、平塚先生は部長である雪ノ下さんに私の排他的な性格を直して欲しいと依頼していた。どうやらここはお悩み相談所のようだ。
「あなたのその排他的というのはどういうことなのかしら?」
「単に男が嫌いなだけ、そして男に媚び売って猫なで声だしてる女も嫌い……理由はわからない。ただ生理的に無理ってやつよ」
私の話を聞いて雪ノ下は
「貴女……その目以外はモデルのように綺麗だけど……それを妬まれたりして虐められたとかかしら?」
それに対する答えは
「無いわね、小学校低学年くらいにちょっとした悪戯された事はあるくらい?何か虐められたとかそんな記憶はないかな。雪ノ下さんはどうなの?」
「……私も小さい頃から見た目が可愛かったから同性からは嫉妬で虐められたわ。だからそんな理不尽な世界を変えてみせるのよ」
ふむ、正直なとこ私には分からない世界だ……
「あ、そうだ」
「どうしたのかしら?」
私には別に虐められたとかそういう記憶はないのだがちょっとした悩みがある
「私、時々突然多分寝てしまう事があるのよね。だいたい学校終わった放課後から記憶が途切れてることがあるの。夢遊病なのか帰巣本能なのか分からないけどいつも気づいたら自室で寝てるの」
言い終わると雪ノ下さんは考えこみ
「さすがにそういうのは病院に行った方が良いと思うのだけれど」
「病院には行ったけど異常なしって言われたわ」
そう体のどこにも異常はないのだ。ただ突然記憶が抜け落ちているだけ
「もしかして二重人格とか?」
「いや、さすがにそれは無いと思うけど…………」
『よく分かったな』
あれ?今一瞬寝こけたみたい
「ひ、比企谷さん?」
「ごめん、寝不足かも。今ちょっと寝てたみたい」
雪ノ下さんはなぜか驚いた顔をして私を見てた。一瞬とはいえ寝こけただけなのに
「い、いえ大丈夫よ。今日は解散しましょうか」
「分かった」
そして私と雪ノ下さんは帰宅した。
雪ノ下宅にて
あれはなんだったのかしら?あの一瞬だけ比企谷さんとは思えない声で呟いた……よく分かったな?……まさか比企谷さんは本当に二重人格?
「まぁ考えても仕方ないわね……でもちょっと彼女に興味が湧いたわ。明日も来てくれるかしら……」
ざっくりとした設定
比企谷八幡(女)
容姿はレイプ目のような濁った目以外はモデル級の美少女。小学校高学年からたまに記憶が抜け落ちていることがある。性格は根暗形。本人は虐められたことがないと思っている。
記憶が抜け落ちる原因の正体は男性としての八幡のもう1人の人格によるもの小学校の時に担任にレイプされかけ生まれた。虐めや嫌がらせは全てこの人格が引き受け、なおかつ記憶は共有されていないため主人格の八幡は夢遊病と思っている。この男八幡は原作のような感じ