BLEACH〜ソードアート・オンライン〜   作:銀河 流星

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たいへんお待たせいたしました!!
色々あって執筆作業の時間が無く長引いてしまいました


第6話「新たな冒険の決意!」

 

「一護、本気でやり合おうぜ!延びろ、鬼灯丸!!」

 

 

しかし、一角は一撃と戦う為に斬魄刀と鞘を縦に繋げ始解すると槍状へと変形して鬼灯丸となった。

 

 

「アスナ、コイツらは俺が何とかする。お前はその隙にリズベット武具店に逃げろ!」

 

「そんなの……そんなの出来るはずがないでしょ!」

 

「良いから!」

 

 

次の瞬間、一護は鬼灯丸を突き刺そうとするが大刀を横にして防いでいた。大刀と鬼灯丸の間では激しい火花が互いの刀身を交える事に発生していた。

 

 

『クッ……ここは、退くしかない!!』

 

 

そう考えた一護は鬼灯丸を振り払うと、アスナの手をしっかり握っていた。

 

 

「……ちょッ!!」

 

「ここは逃げるぞ!!」

 

 

動揺するアスナを無理矢理引っ張りながら一護は、一角から離れた。

 

 

「逃げたか……おい!お前ら、一護を探せ!!」

 

 

一角は、そう下級死神達に支持して捜索を開始させた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハァ……ハァ……ハァ……」

 

 

しばらくして、安全圏内である街に入った一護とアスナはほぼ同時に足を止めた。だいぶ走ったらしく、彼らの息は切れていた。

 

 

「ここまで逃げれば大丈夫だろ。」

 

「う、うん……。」

 

 

そう話す二人は、ゆっくり歩きながら呼吸を整えているとアスナは、視線を右下に下げる。そこには、今も一護と手を繋いでいる自分の手があった。それを見た瞬間、アスナは顔を赤くして目線を逸らした。

 

 

「どうした?」

 

「え!?あ、あの……その……手……。」

 

「手!?」

 

 

そう言われて一護は、目線を下げるとガッチリアスナと繋いでいた手を見た。すると、慌てて離そうとする一護の手をアスナはしっかり握っていた。

 

 

「……このままでいて!」

 

「え!?」

 

「お願い……このままで……。」

 

 

恥ずかしながらもそう言うアスナの顔は熱が出たかのように真っ赤になっていた。すると、一護はゆっくりアスナの手を引っ張り大木の木陰へと移動して腰を下ろした。

 

 

「……ありがとう。」

 

「別に気にするような事じゃねぇよ。」

 

 

しばらく無言の時が流れていた。

アスナの心臓は激しい音を立てていた。

緊張からなのか、それとも……恋なのか今のアスナには到底分からない物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのまま数分の時が過ぎると一護は、ある事に気づいた。

 

 

「ッチ、囲まれた。」

 

「え!?」

 

 

そう言って立ち上がった一護は、背中にある大刀の柄を握った。すると、草などの影から仮面を被った獣・虚が複数出現した。その奥には鬼灯丸を始解して構えてる一角の姿も……。

 

 

「もう逃げんなよ、一護!!」

 

「……ッち、もう戦うしてねぇのか!」

 

「どうする?一護君。」

 

「アスナは逃げろ!」

 

「どうして!?私も……!!」

 

 

戦闘に参加しようとしたアスナだが、一護は隣りにいる彼女の両肩をガッチリ掴んで自分の方を向かせた。

 

 

「アスナ、武器は?」

 

「……ッ!!」

 

「このゲームで死んだら現実世界でも死ぬんだろ?俺は、誰かを死なせるような真似は死んでもしねぇ!だから、ここは言う事を聞いてくれ!」

 

 

一護は、そう言うとアスナは、ようやく意味がわかりそれに頷くと一護は、鞘から大刀を抜き出してリズベット武具店方面の虚を先に斬った。

 

 

「早く!!」

 

 

アスナは、リズベット武具店を目指して走り出すとそれを防ごうと次々と虚が彼女を追いかけようとするがその先に一護が移動して剣を構えた。

 

 

「ここから先は一歩も行かせねぇっ!!」

 

 

青白く刀身を光らせてたソードスキルを使い次々と虚の仮面を真っ二つに割る一護だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

攻略がされて人が住むようになってから少ししか経ってないので第48層には人気が少なくい場所に激しい音が響き渡った。

それを聞いたリズは、少し警戒をして注文されたアスナのレイピアを造ろうとしてた。

 

 

「リズ!!」

 

「ちょっ、アスナ!?アイツはどうしたのよ??」

 

「そんなことより私の武器は?」

 

「今、材料を仕入れた所よ。もうちょっと待ってて……。もしかして、例の死神達!?」

 

 

リズの質問にアスナはうんと頷いた。すると、リズは今まで以上にスピードをあげて製作に取り掛かった。

 

 

『待っててね、一護君!!』

 

 

そう思いながらアスナは、一護の生存をひたすら祈っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!!」

 

 

青年の叫び声とともに硬い金属同士がぶつかる音と少しの火花が散った。一護は、一角の持つ斬魄刀鬼灯丸に苦戦しながらも互いのHPを減らしていた。

一護を囲んでいた虚は全滅した後、一角との一対一となっていた。

 

 

「一護、お前は何故死神にならない?」

 

「何!?」

 

「お前から霊圧を感じねぇ。」

 

 

一角は、そう言うと構えていた鬼灯丸を下ろすとその場から帰ろうとした。

 

 

「待て、一角!!」

 

「アン?何だよ。」

 

「お前達は何者何だ?」

 

「コピーじゃねぇのか……。」

 

 

逆に質問してきた一角に対して一護は、うんと頷いた。それを聞いた一角は、鬼灯丸を普通の刀に戻して鞘にしまった。

 

 

「俺たちは、愛染様に作られたコピーだ。これからはお前を見た瞬間、すぐに斬りに行くから覚悟して過ごすんだな!!」

 

 

そう言って一角は、その場から消えた。

 

 

『やっぱり……、死神の力をこの世界でも使えるようにしないと駄目か……。』

 

 

今の状態でも一角に苦戦していた一護にとってみれば一刻も早く本来の力を覚醒させたいところだが、代行証が無ければ何も出来ない。

どれも一護にとってみれば辛い現実だった。

 

 

「居たぞ!殺せ!!」

 

 

その場に立ち呆然としている一護に対して仲間が殺された事を知った下級死神が5人ほど束になって斬りかかってきた。

それを一護は、呆然としてただ受けるだけだった。HPが次第に減り始めると緑から黄色へ変わった。

 

 

『死神じゃない俺だと誰も相手をしてくれないのか!?』

 

 

一護は、周りの敵など眼中になく一角の言葉だけを考えていた。

 

 

「何してるの!HPが!!」

 

 

すると、後方から新しいレイピアを持って一護の方へ向かうアスナの姿があった。すると、目を覚ましたかのように一護は自分のHPを見て少し慌てた一護は、全身から凄まじい威圧感を放ち下級死神達と少し距離を置いた。

 

 

「もう、何やってるの!!後少しで死ぬ所だったじゃない!」

 

 

後から隣りにきたアスナがそう言うと一護は、苦笑いで返すと大刀を鞘から再び抜いて構えた。それを見たアスナも少し安心してランベントライトを構えた。

 

 

「悪ぃなアスナ。でも、もう大丈夫だ!ここからは、本気で行くぜ!」

 

「うん!」

 

 

並んで立った二人は、それぞれの武器を前に構えると下級死神達は、息を合わせて一護達へ勢い良く飛びかかってきた。それを一護やアスナは次々と躱しながら互いに剣を振った。

 

 

『……ッ!!』

 

 

そんな戦いの中、一護の脳裏に謎の声がうっすらと聞こえたが、一護は戦いに集中しておりその声が誰の声なのか分かる余地はなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「報告します!藍染様。下の階層で数体の虚や下級死神集団が一般プレイヤーに倒されました。」

 

「分かった、もうイイよ。」

 

 

一護達とは、到底離れた上の階層では藍染が高みの見物を楽しんでいた。

 

 

「さてウルキオラ、グリムジョー、こっちに残された意味をわかってるかね?」

 

「はい、藍染様。私達は、ここに侵入した黒崎一護の抹殺とこの世界を征服する事です。」

 

「では、早速任務へ向かってもらう。良いね?」

 

「はい。」

 

 

利口に返事するウルキオラとは違いグリムジョーは、腕を組みながら偉そうに聞くと早速その場を後にして作戦へと向かった。

 

 

「さて、準備は揃ったな。」

 

 

彼らが居なくなった後、藍染はそう呟いてから指をパチンと鳴らした。すると、上から十字架に張り付けにされた一人の少年の姿があった。いや、正確には死んだはずの身体を洗脳用ポットどこかのアニメで宇宙人キャラが回復する時に使うポットみたいに中には全身を覆う液体と酸素マスクがあった。それに少年は入っていて、絶賛洗脳中だったのだ。

 

 

「君にもこれから戦場に出てもらう。()()の剣士。」

 

 

藍染は、そう告げると一護達の映っているモニターを見て笑をこぼした。それに意味があるのかはまだ誰も知らなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「今日は助かったよ、サンキューな。」

 

 

帰り道、一護はアスナにお礼を述べていた。助けに来てくれたこと、一緒に戦ってくれたこと……今、一護の心は珍しく喜びと言うのに浸っていた。

 

 

「別にお礼を言われるようなことはしてないわ。ただ、もう私の前では誰も死んで欲しくないだけ……。」

 

「そう言えば、前一緒に攻略してた人って何者何だ?」

 

「名前は、キリト。ビーターと呼ばれる凄腕のプレイヤーだったの。でも……そんな彼でも死神集団の前には敵わなかった……。」

 

「悪ぃ、聞くべきじゃなかった……。」

 

「うんうん、私が悪いの。私が……」

 

 

そう思い込んだアスナは、初めて涙を一護に見せた。彼女がこれまでどういう戦いをして来たのかは未だに分からない一護だが、これだけは分かる……。

 

 

「アスナ……」

 

 

そう呟いた一護は、泣いてるアスナに近づき頭を撫でながら自分の方へ寄せた。そして、誰よりも優しく抱きしめた。

 

 

「辛かったんだな……。でも、俺は死なねぇ……約束する。だから、今日はいっぱい泣け。辛かった事、苦しかった事、そして……悲しかった事……全部、俺が受け止めてやるから……。」

 

 

しばらくアスナは、泣き続けた。その涙はまるで悲しみという名の海から溢れ出した彼女の純粋な想いだった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日、二人は宿舎に寝泊まりして朝を迎えた。先に起きたのは、アスナだった。窓から差し込む日差しで目を覚ました彼女は、身体を伸ばしたあと隣りのベットで寝ている一護を見た。

 

 

『そう言えば私……昨日一護君に抱きしめられたんだった……。』

 

 

そう思った瞬間、彼女は顔を赤くしながらも一護の肩を揺すった。

 

 

「一護君、朝だよ?」

 

「ん?アスナか……おはよう。」

 

「おはよう。」

 

 

そう言って起きた一護は、頭を掻きながらベットから起き上がるとストレージにしまった大刀を取り出すと顔を洗いに向かった。

そう、今日は血盟騎士団として初のボス戦なのだから……。

 

 

 

 

 




《次回予告》
遂に始まる第50層ボス攻略……。
そこから、藍染惣右介の野望が始まろうとしていた。
一護達、血盟騎士団はこの危機をどう立ち向かうのか!?


第7話「初陣」


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