▽月○日
ミスリルの基地であるメリダ島に到着。
補給作業は勿論、火星での戦闘で受けていたダメージを直すべく修復作業に取り掛かっていた。
俺達は休息。手伝える事は手伝ってるけど、さっさと休めって言われたんで休んでいる所だ。
その中で俺はネェル・アーガマに乗っているタクヤ・イレイと仲良くなった。
タクヤもメカニックを目標にしているだけあって俺より知識があるし、こっちの目的ことゲシュペンスト改造計画に理解を示してくれた。同士って素晴らしい。
って事で休みの間は割りと長時間、タクヤと一緒に図面とか引いたり、改良案を上げたりしていた。ミコットには呆れられてたけど。
その流れでバナージとも仲良くなった。なんか首を捻られてたけど何だったんだろうか?
▽月◎日
アマルガム襲来。
まさかメリダ島の位置までばれているとは思わなかった。
しかも相手はあのガウルンである。モミアゲ野郎までいやがる。話によれば香港事件は終わった筈なのに生きてるとは。ジェリド達含めて生きてる人多いな!
奇襲をかけられた形なので、出撃が遅くなってしまいラムダ・ドライバ搭載機に押されてしまいダメージを受けてしまった。
ただしゲッター達スーパーロボット達が本格的に出撃してからは、容赦なくぶち抜いて殴り飛ばしていたけどね!
ガウルンの野郎も宗介がきっちり撃退して勝利。
で、終われば良かったのだがここからが急展開。
リディ少尉がデルタプラスでオードリーを連れて離脱してしまったのだ。
なんか話を聞くとバナージも聞いてないみたいだし。あれ?男と見込んだ殺し文句は?
とか混乱してる間に次はネオ・ジオンがガミラスを引き連れてやってきやがった。
しかも先頭にいるのは赤い機体ことシナンジュ。シャア……ではなくやはり全裸ことフル・フロンタルであった。アムロ大尉のお墨付きだ!
更に更にシナンジュに攻撃されたバナージとユニコーンガンダムが見事に暴走し始めた。
トビアやジュドー、ハサウェイ、アムロ大尉などニュータイプ組みが狙われ、刹那達、量子組みも狙ってきやがった。
解せない事になんか俺も途中で狙われてたんですけど、どういうこっちゃ?
まぁ、俺もジュドー達と一緒にユニコーンの方に突撃したから流れで狙われただけかもしれないけど。
んで暴走ユニコーンはジュドーやハサウェイ達の手できっちり動きを止められた。すぐに再起動して動き出した上に全裸とマリーダさんがやってきてピンチになったけど。
マリーダさんに狙われたユニコーンだけどジュドーが救援、したんだけど後ろから暴走ユニコーンに撃たれてやばぇ!ってなったんで俺が取り付いたんだけどまさか吹っ飛ばされるとは……。
タイプSを投げ飛ばすとかこえーよユニコーン。
最終的になんか宗介と協力して出力が上がったらしいZZがユニコーンの動きを止め、刹那がGNフィールドを展開してくれたおかげでバナージは帰ってこれた。良かった良かった。
全裸はデストロイモードを制御できるようになったバナージに加えてアムロ大尉によって、マリーダさんはジュドーに撃退されていた。
全裸には逃げられてしまったが、マリーダさんは途中でクシャトリヤが爆発してしまった為に捕虜になったようだ。
うーん……これって言うまでもなくフラグだよなぁ……。
戦闘後、色々話してたけど俺は加わらなかった。
うっかりメタ知識を喋っちゃいそうだったので……。
▽月△日
アルベルト・ビストがマリーダさんを連れてここから去っていった。
何かしら思う所があったようだが、多分そういう事なんだろうな……。
▽月▲日
なんか凄い警報がなったと思ったらとある場所に緊急出撃となった。
場所は第3新東京市。エヴァンゲリヲンですね、分かります。
急いで駆けつけるとなんかマジンガーZとエヴァ初号機が殴り合ってた。何やってんねん、と思ったが初号機の方は暴走中だった。となると使徒は既に撃退済みか。
謎の無人MSもこっちを攻撃してくるし大混戦状態である。
無人MSはこっちもMS中心の部隊で撃退し、エヴァ初号機はスーパーロボット達が向かっていったのだが中の人がいるとなるとさすがにやりにくい。
最終的にマジンガーZが上手くダメージを与えたのか、動きが止まって回収されていった。
ここで終わればよかったのだが、そこにやってきたのはまさかのドラゴン。お前等ここでも出てくるのかよ!
加えてなんかまた使徒が来た、ってあるぇー!?あれ2番目にやってくる奴じゃね?どうして同じ日にやってくるんだよ……。
それに対抗してかエヴァ初号機に加えて零号機が出撃してきた。シンジとかさっきまで暴走してたけど大丈夫なんだろうか?
意識ははっきりしてたし、会話も出来たから大丈夫みたいだが。
んで使徒は無事に撃破。最後はきっちり初号機が決めてくれた。
増援などもなくこれで本当に終わり、と思ったらなんか鉄也さんが竜馬さんを勧誘してた。そして断れたら何処に去ってしまった。
うーん、やっぱ何かあったか。しかしどういう事なんだろうか、さっぱり分からん。
▽月▽日
マジンガーZにビューナスA、ボスボロットとエヴァ初号機と零号機が合流した。
安定のスパロボ部隊になりつつあるが、初号機と零号機もやってくるとは思わなかった。やっぱり何かしらの目的があるんだろうけどね。
鉄也さんの事だが甲児によれば叔父であり既に亡くなっているとの事。なるほど、真マジンガーか。
竜馬さんは並行世界の同一人物、と言っていたが俺にはそうは思えない。
マジンガーZに明確に反応していたし、甲児の事も知っていた。そして一人でここから去っていったという事は行く充てがあるに違いない。
どうしたもんかと思ったけど、竜馬さんはほっといても大丈夫という事で話自体が流れてしまった。
それはいいんだけど、その、なんというか、いいようのない不安が過ぎるのは気のせいなんだろうか……?
▽月▼日
今日はマジンガーZを見せてもらった。
甲児からも色々と話を聞いたりできて有意義な一日だったと言っていい。
しかし上の方で何かしらの話し合いがされているようだったが、これからの行動方針についてかね?
▽月□日
海のど真ん中で襲撃を受けた。
相手はあのDr.ヘルの軍団の一人、あしゅらである。なんか凄い機械獣に乗ってきたぞ……。
機械獣もMSなんかよりもパワーがある上に硬いからそこそこ苦戦したけど、まぁ、返り討ちには出来た。
そして甲児があしゅらにトドメを刺そうとしたのだがこっちも返り討ちに。拙いと思って突っ込もうと思ったらなんかマジンガーZがパワーアップしてたんだが……。
しかも新しい武器が生まれたってどういう事だよ……。
俺の疑問は横に置いておいて、今度こそあしゅらを倒せると思ったんだがそこに乱入してきたのがグレートマジンガーと鉄也さん。
しかもマジンガーZを攻撃してくるし、一体何があったし。えーっと寝返った……訳はないか。
すると次に甲児にマジンガーZから降りろ発言。俺の知ってるプロとも勇者とも違う。訳が分からないぞ、ほんと……。
甲児は動揺しちゃってるし俺がフォローに入らないと思い、グレートマジンガーに突撃。鉄也さんからは「お前では俺には勝てない(意訳)」と言われたが引けない時があるのだ。
まぁ、予想通り返り討ちにあいましたよ!ちくしょう!ただし一発だけゲシュペンストキックをぶち込んでやったぜ、ざまあみろ!
その後は真・ゲッターがやってきたりドラゴンがやってきたりと大忙しだったようだが俺は気絶してしまったので覚えてない。
くそー、特訓して強くならないとなぁ。
▽月■日
なんとボソンジャンプの応用で西暦世界に戻れるらしい。
何でもドラゴンはこの宇宙世紀世界に生息しており、この世界から西暦世界へと侵攻していたという。
つまり次元歪曲波形をドラゴンのシンギュラーという次元扉と一致させれば西暦世界への扉が開かれるだと。
問題は幾つかあったのだが、次元歪曲波形はヴィルキスが発生させる事が出来ると判明。更にナインが計算すれば道を切り開けるとの事。
勿論、問題がない訳ではないが道が開けただけでも十分な一歩である。
しかし第三特殊戦略研究所防衛隊が並行世界の転移の研究をしていたとは驚きである。まぁ、ヤマトのワープ機能の応用での研究なのかもしれない。
とすると教授あたりも一枚噛んでる可能性があるな。
さて、色々と道を開けてきて準備が進めているが一番の問題はあれだ。
アンジュがその次元歪曲波形を作れるかどうかである。今は無理らしいので特訓だそうだ。
俺も竜馬さんとかに頼んで特訓しないとな。
▽月※日
アンジュがタレパンダならぬタレアンジュになってる。
さすがに毎日長時間ヴィルキスに乗せられてるんだから当然か。俺も竜馬さんといわずゲッターチーム相手に特訓してるから疲れた。
一緒に食堂でタレパンダ状態!!
アンジュはコーチ相手に色々文句を言っているが俺は特にない。まぁ、体動かした方がいいっていう部分はあるしね。
で、飯をもぞもぞ食いながらゲシュペンストについて考える。
先日のグレートマジンガーとの戦いは俺の技量も勿論だが、性能差も問題の一つのように感じられた。
キックを上手くぶち込んだのはいいが、少し押し出しただけでダメージというダメージにはなってなかったし。
当たり負けしてる所があるからなんとか強化できないもんか。
ブーストハンマーは雑魚戦で活躍してくれるけど、一騎打ちとかだと使い難いしなぁ。
ヴェルトにちょっと相談してみるかな。
えっ、アンジュが逃げた?一緒に探してくれ?
……だそうですがどうするアンジュ?えっ、逃げる?今日一日だけ?
しょうがないなぁ!
▽月#日
スーパー着ぐるみ大戦!(嘘)
アンジュがこっそりペロリーナの着ぐるみで艦から脱出したのは確認したのだが、まさかのボン太くんも登場である。
……何やってんだ。女性陣からは好評だったけど、その、なんだ中身は……。
で、アマルガムがやってきたけどボン太くんとヴィルキスに撃退されてた。
転移も使えるようになったし、良かった良かった……なのかなぁ。
▽月@日
ようやく並行世界へ転移するパラレルボソンジャンプの準備が整った。
ヤマト組みはこのまま残るようだが、俺はナデシコBに乗って西暦世界へ戻る事にした。
チトセを迎えに行く必要があるしな。ソウジさんやヴェルト、ロッティはそのままヤマトに残るが再会を約束した。
アンジュも用事が済んだらこっちに送ってくれるって言ってたし、戻るのに苦労はしないだろう。
さて、チトセを迎えに行くとしよう。
バナージ・リンクスは高坂翔を一目見た時から違和感を感じていた。
「で、ここをこうしたらどうだろうか?」
「なるほど。だけどこれも捨てがたい」
「おおー!」
目の前では友人のタクヤと一緒に設計図を見て色々と話している姿が見える。
内容は機体の強化についてであり、趣味があったのか少しの時間で仲が良くなったようだ。
バナージから見ても翔は悪い人間でないと思う。
だがどうしても拭えない違和感を覚えるのだ。
(なんなんだろう、この感じは……?)
高坂翔は悪い人間ではない。
だけど、どうしても消せない違和感。
これは一体なんなのか。
思わずじっと翔を見つめてしまう。
途中で翔がこっちを見たが、すぐにタクヤとの会話に戻って行く。
その姿からはやはり何も感じられない。
だが気配から感じられる違和感が残るのだ。
どうしてだろうと思いつつも答えは出ない。
そこまで考えるとそれなりに時間が経っていた。
このままいても答えは出ないだろう。そう思い、一旦席を外そうと思い座っていた椅子から立ち上がった所で。
――目が合った。
ソレは黒い何かで翔に被さるように、そこにいた。
一体なんだ、と声を上げようとするも音が出ない。
体を動かそうと思っても体は動かない。
必然的にバナージはそれを見る事しか出来ないでいた。
するとソレはまるで嘲るような表情を作る。
まるでこちらの価値などなく無意味であると思わせるようなナニカであった。
どれくらい時間が経ったのか分からない。
しかし気がつけばバナージは元の場所へと戻っていた。
五感を取り戻していけば、先ほどと変わらずタクヤとショウが図面を見ながら話しているだけで、部屋に変わった様子は見られない。
先ほどの黒い何かがいる様子も見られない。
だが。
「……っ!」
少し目を向ければ、先ほどの黒い何かがそこにいるかのように思えてくる。
しかしそれは幻想だ。
翔からは何も感じられない。黒い影は見られない。
ただそこに変わらずいるだけだ。
そこまで考えてバナージはようやく安堵した。
すると喉が渇いてきた。水を貰ってこようと思い、二人に声をかけて部屋から出て暫く足を進めると、一つの事実に気がついた。
「……さっきの違和感」
先ほどまで感じ取っていた違和感。
それは……。
「ショウがまるで二人いるような気がしたんだ……」
その呟きは誰の耳に届く事もなく静かに消えていった。