▲月◎日
料理うめぇ!
無事に日本に到着した俺達は舞人が用意してくれたパーティをおもいっきり楽しんだ。
アルゼナルの料理も悪くはなかったんだけど、やっぱり日本食最高!って事である。日本人だしね。
それはそうと、ソウジさん達の方でも色々とあったそうだ。その代わり仲間も増えたみたい。
まず俺達と同じくこちらに飛ばされていた鉄也さんが合流した。同じく合流した破嵐万丈さんに拾われて世話になっていたそうだ。
他にも旧ナデシコクルーであるマキ・イズミさんとアマノ・ヒカルさん、そしてガイゾックを倒したザンボット3の神ファミリーが合流していた。
俺もよく知る人達が合流して、スパロボ部隊って感じになってきたなぁ。
▲月△日
ホイなんちゃらがやってきた。そしてブラックガインを置いていってくれた。いい奴である。
真面目に書くとホイなんちゃらとか言うマフィアがガインをコピーして、こっちを襲ってきたのだが正義の心までコピーしてしまった為、普通に味方になってしまったのである。
うーん、何もせずに戦力増加でガインの弟が出来るとかすげーな。
▲月▲日
特許許可する東京都特許許可局!
先日襲ってきたマフィアが再度襲ってきて、ブラックガインのコントロールを奪ってしまった。しかもブラックマイトガイン状態になるとは思わなかった。
さすがにマイトガインなだけあって、パワーも桁違いだったのだが戦力がアップしたこっちの敵ではなかった。
で、ブラックだが無事に助ける事が出来た。
相手のコントロールユニットを破壊する為に、早口言葉が有効だとは思わなかったなぁ。
マフィア?怒りに満ちた全員の攻撃を受けて、ヒエーとか言いながら逃げていったよ。
▲月▽日
今日は休みだったので、設計図の図面を引いてみた。
趣味レベルのものだし、見せられたもんじゃないけど楽しかった。
将来、本気でこっち方面の職についてみようかな。
▲月▼日
情報が纏まったのでブリーフィング。
どうやら火星の後継者は陽動と足止めの為、大気圏内で行動していたようだ。あのマフィア達の攻撃もその一環と判断するのが打倒だろう。
これは大きな作戦の準備の為のようだ。
リョーコが憤っていたが、放置すれば鉄道網の中枢であるヌーベルトキオシティが壊滅し、世界が大混乱に陥っていた可能性が高いから仕方がないと言えば仕方がない。
しかしアスラン達も言っていたが、火星の後継者の組織力半端ないな。
だけど奴等の快進撃もここまでだ。
俺達ばかりに目を取られ、万丈さん達が奴等の目を盗んで敵の前線基地の割り出しがされていた。
とは言え数が多すぎて、一つ一つを潰すのにはあまりにも非現実的だ。ボソンジャンプで逃げられる可能性が高いしね。
で、打開策として敵中枢への電撃作戦。
それを行う為に、こっそりではなく堂々と宇宙に上がる事になった。つまり俺達は大きな餌である。
あちらがこちらを警戒しているならば、間違いなくアクションがある筈。そこから敵中枢を割り出すようだ。
簡単に書いたけど、敵の規模が見えない以上、中々難しい作戦なのは間違いない。
頑張らないと。
ん?え?例の物が出来た?今すぐ行きます!!
▲月☆日
ようやく落ち着いたので再開。
宇宙に上がる事に決定した後、少ししてマフィアやら宝石泥棒やら将軍もどきやらマッド達が連合を組んで襲撃してきた。
とは言え、この手の連合にありがちな組んだものの、連帯せずに各々の判断で攻撃してくる手合いだった為、撃退は楽であった。
敵で一番強かったエースのジョーに関してはチームプレイ?何それ美味しいの?と言わんばかりに舞人ばっかり攻撃してくるし。
で、最後は舞人とジョーの一騎打ちとなったのだが、あのマフィアがジョーごと攻撃してきた。なんというか早い裏切りであるが、よくある事とも言える。
結果的に言えば援軍として駆けつけてくれたバトルボンバーにグラハム・エーカーとパトリック・マネキン、そしてジョーのおかげでマフィアは軽く捻り倒してしまった。
……のだが、チトセが負傷してしまった。
戦闘に巻き込まれたというか戦いを止める為にやってきたサリーを庇ってゲシュペンストを割り込ませた結果、運悪くコックピット近くを被弾してしまった。
こう、冷静に書いてるように見えるがあの時、俺は多分ぶち切れて、奴等がもってきた戦車をかなり派手に破壊しまくった。
後で聞いた所によるとドン引きレベルだったようだ。
戦闘後、チトセは大事をとって入院。宇宙行きもなしになった。
チトセは行きたがってたけど、ゲシュペンストも工場での修理が必要だし、ここは我慢してもらった。
というか今のままついてこられたら俺が冷静じゃなくなる。間違いない。
そしてここに来てソウジさんの言葉の意味が分かった気がする。
覚悟を決めておこう。
▲月★日
出発前にチトセと会話。
多分、お互い顔が真っ赤になったと思う。
答えは俺が火星の後継者を倒して、ヤマトを奪還し、戻ってきた後に出してもらう事にした。
よし、頑張ろう。
▲月◇日
トゥアハー・デ・ダナンが宇宙へ飛んだ!スパロボZかよ!
話によると、あちらの世界では大気圏内外両方でドンパチが行われていた為、航宙艦として改装したとの事。やっぱスパロボZじゃないか。
で、チラっと鉄也さんにジュドーがマジンガーZの事を聞いていた。えーっとそれはつまりジュドー達の世界にマジンガーがいるのか……マジかー。
しかし鉄也さんは知らないと答えていたが、どうにも怪しい。
記憶喪失とは言え、マジンガーZとグレートマジンガーは兄弟機。何かしらの反応があってもいいと思うのだが。
それを見ていたナインとソウジさんもなんかコソコソと会話していた。もしかしたらナインが何かに気づいたのかもしれない。
けど疑うのって俺苦手なんだよなぁ。そういうのは専門家に任せる事にしよう。
▲月◆日
ボソンジャンプによる急襲を受けた。
やっぱりこのジャンプ攻撃すげーうざいわ。
しかも宇宙戦が初めてなパラメイル隊は動きが鈍かったし。ここは俺がフォローに回る事にした。
で、ボゾンジャンプによる追加の増援が来た、と思ったらその上から敵襲を受けた。
あの白い無人機軍団である。
どうやらあの時、撃退したのが全てではなかったようだ。
だが無人機の撃退なんぞお手の物、と思ったがなんと一機だけ有人機がいたのだ。
スピードを追い求めている口ぶりの男であり、こっちとコミュニケーションをとる気はまったくないようであった。
そして口だけではなく腕も機体性能も優れていた。
だけどこっちは奴の態度に静かに切れていたソウジさん、そして援軍に駆けつけてくれたキンケドゥさん、竜馬さん、そして古代戦術長達のおかげで撃退に成功した。
しかし結局、あいつらの正体は分からなかったが、あのスピードマニアはグーリー、そしてガーディムという組織名だけ。けどまた来るみたいだから、その時に聞き出せばいいだろう。
それより今はヤマトだ。
火星の後継者に捕らわれたヤマトの状況と場所が分かった以上、是非もない。奪還に全力を尽くすだけだ。
▲月※日
作戦成功!無事にヤマトを奪還する事が出来た。
真田副長の特製ウイルスとルリ艦長のクラッキングコンボとか鬼すぎる。相手、手も足も出なかったみたいだ。
しかし今回も驚きっぱなしだったなぁ。まさか万丈さんがA級ジャンパーだったとは。火星生まれだったんですね。
そしてまさかのνガンダムとアムロ大尉!どうしてここにいるんだぁー!?って感じである。
後で聞いた話によると、アクシズショック後にこちらに転移してしまったらしい。一体何がどうしてそうなったと言いたくなった。
だが問題も残った。
アキトの奥さんであるユリカさんは捕らわれたままだし、火星の後継者には逃げられた。
だが同時にチャンスでもある。
前線基地を失い、浮き足だった今こそ攻め時だ。
アキトさんも合流した事で、ナデシコBもボソンジャンプが可能になったので補給が済み次第、ワープで火星へ強襲をかける事になった。
さぁ、ここ一番の大勝負だ。ポカしないようにしなければ……。
▲月#日
問題発生中。
状況が判明次第、記述を再開する。
如月千歳はヌーベルトキオシティの病院の一室にいた。
先日の襲撃により負傷してしまった為だ。
翔達と一緒に宇宙に行けない事が非常に歯痒いが、自身の負傷もだが愛機であるゲシュペンスト・タイプRの修理が終わらなければ、どちらにせよ戦力としては数えられなかった。
だからこそこうして早く傷を治す為に病室で大人しくしているのだが、どうにも機嫌がいい。
こういう状況になったのなら、焦ったり、落ち着かない様子になりそうなものだがそれを覆すように機嫌がいい。
どうして入院しているのに機嫌がいいのか。それを聞いたのは見舞いに来たサリーから見てもそれは明らかだった。
「何かいい事があったんですか千歳さん?」
「あ、う、うん」
サリーが見舞いの品として持ってきた林檎の皮を剥きながら聞いてみると、顔を赤くした千歳が控えめに頷く。
それを見てサリーは脳内で幾つかの『いい事』をピックアップしていく。
そして彼女が顔を赤くした様子から辿り着いた答えは……。
「恋人さんですか?」
「ふぇっ!?あっ、いや、こ、恋人はいないんだ……。こ、今度できるかもしれないけど……」
最後の方はかなり小さい音量になったものの、サリーの耳にはしっかりと届いていた。
なるほど。意中の相手から告白された、という事か。
そしてまだ答えは出してないけど、これは間違いなく両思いに違いない。
「おめでとうございます!」
「うん……ありがとうねサリーちゃん」
相手はどんな人だろうか。
こんな美人でスタイルもよい人が思う相手だ。きっと相手も良い人なのだろう。
赤い顔でゴニョゴニョしている千歳を見ながらそんな事を考えていたが。
「そ、そういうサリーちゃんは好きな人いるの?」
「えっ、あっ、わ、私は……」
千歳の切り替えしに今度はサリーが顔を赤くする。
相手は、いる。
あの時、助けてくれたヒーロー。
住む世界は違うけれども、この胸に宿った想いはきっと……。
お互いに顔を赤くしながら、そんな話を暫くしていたがサリーのバイトの時間が迫ってきていた。
もう少し話していたいが遅刻する訳にはいかない。
お暇しようと、立ち会った次の瞬間、病室の扉が突然開かれた。
一体誰が?と声を上げようとする前に、サリーは見てしまった。
自分達に突きつけられた拳銃の存在に……。
「……貴女達、何者?」
「如月千歳だな」
千歳の質問を無視するように、確認を取ってくる襲撃者達。
どうやらこちらの質問に答えるつもりはないよだ。
「我々と共に来てもらおう」
「断る、と言ったら?」
「こうなる」
その次の瞬間、爆音が鳴り響いた。それと同時に聞こえてくる悲鳴。
間違いない。街中で何かが爆発した音だ。
「なっ!?」
「今の爆発で死者はいない。しかし」
「っ!」
続きの言葉は聞くまでもない。
次に再び同じ音が聞こえてきた時、今度は必ず誰かが死ぬ事になるのだと。
「……分かったわ。連れていきなさい。でも彼女は」
「我々に下された命令は貴様を連れて行くだけだ」
「そう……」
「ち、千歳さん……!」
襲撃者に屈して、ついていく事にした千歳。
それを見てサリーは言葉をかけようとするが、何を喋ればいいか分からないでいた。
「……ごめん、行って来るね」
それだけ言い残して千歳は襲撃者と共に姿を消していった。
サリーは呆然とそれを見送る事しか出来なかったが、しかしここで彼女は諦めなかった。
自分には力がない。だから千歳を助ける事はできない。
だがそれを成す事が出来るHEROを知っている。
そんな彼に伝えるべく旋風寺財閥に足を向け――
彼等が火星で消息を絶った事を聞いたのであった。
離脱フラグが折れたとは一言も言っていない。