智「俺がパイロットに!?」   作:ぽかんむ

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激戦! 慎司のエレキブル!

 

華澄『私実際に戦うのこれが初めて何だよね......』

 

智『大丈夫ですよ!』

 

猛『敵は複数......気を付けろよ!』

 

 

しばらく飛行していると両空母はまみえた。

お互いの空母の中からモビルスーツが出撃。

 

 

猛『数はあちらの方が上か』

 

智『全部焼きつくす!』

 

 

慎司は敵軍基地にいるオペレーター、朱艇と通信している。

 

 

慎司『新手のモビルスーツが2体?』

 

オペレーター『どうしました?』

 

慎司『新たに緑、青のモビルスーツを確認した』

 

朱艇『何だと!?』

 

 

エルレイドAは脚部ミサイルを撃ち放つがカメックスの甲羅にすべて弾かれてしまう。

 

 

華澄『凄い、流石ね』

 

智『リザードンの翼を難なく吹き飛ばしたあのミサイルを受けて無傷だと!?』

 

 

カメックスの肩部砲台から発射された高圧力の水流波、ハイドロポンプはエルレイドAの腹部をパイロットごと貫通した。

 

 

猛『喰らえ!』

 

 

猛の操縦するフシギバナの花弁から放たれたのは高出力エネルギー波、ソーラービーム。

溜めを必要とするがその威力は絶大でエルレイドB,Cの一掃に成功。

 

 

智『残るは一機。いつもと感じが違うけどまあいけますよ!』

 

慎司「折角のエルレイド軍団を簡単に破壊するとは......許さん!」

 

 

エレキブルの右拳に稲妻がほとばしる。

 

これに対しリザードンはドラゴンクローを展開し待ち受けた。

しかしその攻撃方法は智の思考の一歩先を行っていたのだ。

 

 

高速で射出されたその拳 かみなりパンチはリザードンの頭部を破壊した。

コックピットは腹部なので智は無事だが、視界の一部が閉ざされてしまう。

 

 

華澄『智、大丈夫!?』

 

智『なんとか......』

 

 

エレキブルは、いつの間にか戻ってきていた拳をはめていた。

 

 

ドラゴンクローを高く掲げてエレキブル目掛けて走るリザードン。

慎司がそれに気を取られているうちにカメックスはエレキブルの後方に移動。

 

 

慎司「あのオレンジ......何を企んでいる? ただの馬鹿なのかそれとも......」

 

華澄『決めるわ!』

 

 

トリガーを引きハイドロポンプを発射させた華澄。

 

 

慎司「そうかオレンジは囮! つまりは!」

 

 

慎司の発生させた光の壁はエレキブルをハイドロポンプから守りきった。

光の壁とは実弾、火を除いた遠距離攻撃をすべて無効化できる盾であるが、燃費が悪いのであまり多用できるものではない。

 

 

華澄『そんな!』

 

慎司「後ろだな」

 

 

エレキブルは背中の二本のコードでカメックスを捕らえた。

 

 

猛『華澄!』

 

 

エレキブルから見て斜め左方向にいたフシギバナは球状強化炸裂弾 エナジーボールを足元目掛けて放つも、かみなりパンチで相殺される。

 

 

華澄『離しなさい......!』

 

 

抵抗空しく、エレキブルから逃げることの出来ないカメックスは、そのままエレキブルの高電圧攻撃 10まんボルトをまともに喰らってしまった。

 

 

華澄『あれ? 動かない......』

 

慎司「10まんボルトは機体をショートさせることができる。これで残りは緑のみ!」

 

 

勝ちを確信した慎司だったがそこにエアスラッシュが飛んできた。

軌道が読めないその攻撃はエレキブルの左腕を切り刻む。

 

 

智『たかがメインカメラをやられただけだ!』

 

猛『智!』

 

慎司(左腕......秘密兵器を破壊されたのは痛いな......だがこれだけ消耗させられればあとは第二隊での制圧は可能か......)

 

 

降りてくるペリッパーに乗り込んだエレキブル。

猛はそれを追いかけるも間に合わず、ペリッパーは飛び立ってしまった。

発射されたエナジーボールもペリッパーの装甲の前には無力。

 

 

猛『くそっ! 逃がすか!』

 

賢次『飛べ! 智!』

 

智『へっ?』

 

賢次『リザードンはもう飛べる! ペリッパーには恐らく火力はほぼないだろうから、手負いのリザードンでも勝てるはず!』

 

智『了解! プリン、できる?』

 

プリン「任せて」

 

 

プリンが何やら操作をすると、翼がバタバタと動き始める。

やがてその機体は地を離れた。

 

 

智「飛んでる!」

 

華澄『凄い......』

 

 

リザードンはペリッパーに接近しつつドラゴンクローを展開。

 

 

敵部下「後ろからオレンジが近づいてきています!」

 

慎司「なんだと!? 飛んでいるのか?」

 

敵部下「はい......」

 

 

リザードンはドラゴンクローをペリッパーの左翼に突き刺すとそのまま破壊、制御の効かなくなった機体は市街地に勢いよく墜落した。

 

 

猛『やったか?』

 

華澄『あとでたんまり怒られそうね......』

 

慎司「貴様!!」

 

 

しかし墜落の寸前に慎司は間一髪エレキブルに搭乗し脱出していた。

 

 

慎司「くたばれ!」

 

賢次『智! 新技を使うんだ!』

 

智『新技?』

 

プリン「任せて」

 

 

すると突然リザードンの全身が赤く発光。

 

 

智『なに?』

 

慎司「燃えているのか?」

 

 

エレキブルは全電力を身体に纏わせ、渾身のワイルドボルトを放つ。

対してリザードンはフレアドライブを発動させ、対象目掛けて特攻を仕掛けた。

 

 

慎司「貫け!」

 

智『吹っ飛べ!』

 

 

両者の攻撃は拮抗、その光景はどこかシンオウリーグスズラン大会の準々決勝を彷彿とさせた。

 

 

智『死ねぇぇ!!!』

 

慎司「お......押されている......負けるわけには......」

 

慎司「負けるわけには......いかないんだ!!」

 

 

均衡が破られ、エレキブルはフレアドライブに打ち勝った。

その衝撃から投げ飛ばされるリザードン。

一方でエレキブルも全エネルギーを消費したため動きが止まった。

 

 

慎司「引き分けか......」

 

智『俺が......負けた......』

 

慎司(だが第2陣が到着すれば我が軍の勝利は揺るぎない!)

 

猛『智!?』

 

華澄『大丈夫なの...... ?』

 

 

そこへもう一機のペリッパーが襲来した。

前線基地の賢次、那奈釜戸はその事実に絶望を隠しきれない。

 

 

賢次「そんな馬鹿な!」

 

那奈釜戸「現在辛うじて戦闘可能なのも精々猛くらいだろう......万事休すか......」

 

賢次「どうしましょうか?」

 

那奈釜戸『猛、華澄、智聞こえるか』

 

 

通信機を口に近づけた那奈釜戸。3人に命令をするためだ。

 

 

那奈釜戸『今すぐ逃げ出せ! 新手の兵がすぐそばまで近づいてきている!』

 

華澄『なんですって!?』

 

猛『しかしそれでは基地が......』

 

那奈釜戸『やむ終えん......我が軍の完敗だ......』

 

 

ペリッパーから出てきたのはエルレイド4機と全身が青く覆われた鮫のような機体はだった。

 

 

那奈釜戸『ん? あれは!』

 

賢次『あれはガブリアス...... 間違いありません!』

 

 

廃墟と化した街

 

 

智「このままじゃ......」

 

華澄「智! 大丈夫!?」

 

智「華澄さん、猛さん! 俺は平気です。だけど......」

 

猛「問題はない! ガブリアスは雅拉さんの愛機、俺達の仲間だ」

 

智「えっ? 雅拉?」

 

華澄「どうかした?」

 

智「いえ、なんでもないです......」

 

智(雅拉って俺の苗字......偶然とはとても思えないけど......)

 

 

ガブリアスは降り立つと、同じく地面に着地したエルレイドをダブルチョップで粉々に破壊した。

 

 

敵軍基地

 

 

朱艇「雅拉!? どういうつもりだ!?」

 

雅拉「残念だったな!! 悪いがすべて盗ませてもらったよ」

 

朱艇「貴様裏切ったな!」

 

雅拉「それは誤解だ。最初から仲間じゃ無かったんだよ!」

 

朱艇(おのれ......この作戦でモビルスーツはほとんどすべて消費してしまった! 正確には1台残ってはいるがあれは繁さんの機体、俺達には使いこなせない)

 

雅拉「俺はお前らの居場所も、残りの兵力も、全部把握済みだ! 首を洗って待っていろ」

 

朱艇「ちくしょう!!」

 

 

ガブリアスは動かないエレキブルを掴むと、前線基地へと飛んで向かった。

また、後から来たペリッパーは猛の直属の部下である渚、泊待によって戦闘機で基地まで運ばれた。

自軍のモビルスーツ3機も同様の手法で回収。




モビルスーツ紹介

No6,エレキブル
概要
メインパイロットは慎司。凰城戸軍の試作モビルスーツで性能は高いが操縦や燃費に難がある。
武装
10まんボルト、ワイルドボルト、かみなりパンチ、ひかりのかべ
備考
量産不可能

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