絶対可憐チルドレン ANOTHER ESPER   作:naogran

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”エスパーとは、超能力を有する人である”

斗真「PKシューティング!!」

サイコキノ神楽斗真は、約500m離れた的を狙って光の弾丸を撃つ。見事に的のど真ん中に命中した。

”この青年もエスパー”






薫「サイキック!一刀両断!!」

サイコキノの明石薫は、目の前の戦車達を一刀両断した。

”この子もエスパー”






紫穂「上下上左下右左右右下上上左右右下右上左上下下左上右上左右左下上下右下。それと左上のテープが剥がれそうよ。」

サイコメトラー三宮紫穂は、多く重なった壁の向こうに貼ってあるサイコメトラー検査表を読み取った。そして紫穂の言葉通りテープが剥がれた。

”この子もエスパー”






テレポーター野上葵は、水の中を水中ゴーグルだけで入る。そしてすぐにテレポートした。

”エスパーで眼鏡っ娘”






”21世紀に入り、エスパーは増加の一方を辿っていた。それに伴い、超能力は有効活用が世界共通の課題になっていた。日本における超能力研究の中心は、政府特務機関超能力支援研究局、通称B.A.B.E.Lである。この物語はバベルに所属する特務エスパーチーム「ザ・チルドレン」と神楽斗真の活躍と成長を可憐に描いていくものである”

ザ・チルドレンのメンバーは明石薫、三宮紫穂、野上葵の3人。そして特務エスパーの青年神楽斗真。その2つの主任は皆本光一である。

”恐らく”


MISSION2「バベルの塔はそびえ立つ」

ある日のバベル本部ビル。エレベーターに桐壺局長と皆本と柏木が乗る。

 

桐壺局長「君が担当するザ・チルドレンは、我が国で最高レベルの能力を持つ子供達だ。言わば国の宝。勿論斗真君も我が国で最高レベルの能力を持つ国の宝だ。斗真に関しては君はよく知っている。しかしチルドレンは扱いは難しいが、くれぐれも宜しく頼むよ。」

 

彼は「桐壺帝三」。政府特務機関超能力支援研究局B.A.B.E.L本部の局長である。

 

皆本「はぁ、しかし局長自ら本部を案内していただかなくても。」

 

そして彼は「皆本光一」。B.A.B.E.Lの特務課現場運用主任である。ザ・チルドレンと神楽斗真の主任である。

 

桐壺局長「私の案内では不足かね?私はこのバベルの局長なのだよ?私よりここに詳しい人間が居るとでも!?」

 

皆本「いえそんな事は・・・」

 

柏木「今日はザ・チルドレンがお休みで寂しいんですよ。ね?局長。」

 

彼女は「柏木朧」。桐壺局長の秘書である。

 

桐壺局長「ん!?・・・悪いかね・・・?」

 

皆本「え?」

 

桐壺局長「バベルの局長がエスパーに会えなくて寂しがっちゃいかんと言うのかね!?」

 

突然局長が泣き始めた。しかしすぐに泣くの止めた。

 

桐壺局長「あの子達はね・・・あの子達は国の宝!!国宝なのだ!!」

 

皆本「ああ分かりました!分かりましたから!ほら着きましたよ?」

 

 

 

 

 

 

そして目的の階に到着した。

 

桐壺局長「ここが、政府特務機関超能力支援研究局バベルの要、司令室だ。」

 

柏木「皆本さんも知ってると思うけど、バベルにはエスパーの発見。保護及び育成、ESPの研究。重大事件の予知。エスパーが関与して思われる事件の解決。その他通常の警察力等では解決困難の事件事故の処理と様々な任務があります。」

 

桐壺局長「その全てを統括するのがこの司令部と言う訳だ。」

 

柏木「要するに、ここがバベルの心臓部って訳。」

 

桐壺局長「では、次行ってみよう。」

 

皆本「はい。」

 

 

 

 

 

 

次に向かった受付だった。ここでダブルフェイスの見学をする。

 

奈津子「奥にエレベーターがございます。」

 

ほたる「3階で降りまして正面ドアにお進み下さい。」

 

男性客「ああ。分かった。」

 

 

 

桐壺局長「あの2人、単なる美人受付嬢ではない。我がバベルの誇る受付エスパーをチーム「ダブルフェイス」なのだ。」

 

皆本「ダブルフェイスですか?」

 

 

 

奈津子「ご用件を承ります。アポイントは終わりですか?」

 

ほたる「恐れ入ります。お名前を。」

 

中村「外務省の中村だ。予知課長との約束があるんだが。」

 

奈津子「中村様ですね?承っております。」

 

ほたる「受付です。予知課長を。・・・はい。外務省の中村様がお越しです。・・・は?中村様が2人?」

 

すぐに2人は超能力を発動した。

 

奈津子「えっと、ズラとシークレットスーツ着用の中村様ですか?」

 

ほたる「後柏木一尉に気が終わりです。」

 

すると中村がズラを地面にぶつけた。

 

中村「悪かったな!!!」

 

 

 

皆本「あんな受付で良いんですか・・・?」

 

桐壺局長「不審者は絶対に見逃さないよ。」

 

 

 

中村は怒りながら去って行った。

 

 

 

桐壺局長「常盤奈津子君、クレヤボヤンス。野分ほたる君、テレパスだ。」

 

常盤奈津子は超度(レベル)5の透視能力者(クレヤボヤンス)。そして野分ほたるは超度(レベル)5の精神感応能力者(テレパス)。2人は皆本達に顔を向けた。

 

皆本「こっちに気付いていたのか!?」

 

桐壺局長「あの2人、もしや私に気付いてたのか?」

 

2人はバツのプラカードで即答した。

 

皆本「違うみたいですね・・・」

 

 

 

 

 

 

そして3人は次に向かう。

 

桐壺局長「ここには様々な訓練設備も完備してある。」

 

そして1つの訓練室に入ると。

 

皆本「な!?」

 

部屋の中には、滝が流れてた。

 

柏木「立体映像と実際のマテリアルを使用して、様々なシチュエーションを再現出来ます。」

 

桐壺局長「ここで特務エスパー達は日々訓練に励んでおるのだよ。」

 

皆本「あ!彼女・・・全く水に濡れてない・・・!?」

 

訓練中の女性エスパーは滝を受けてるが濡れてる気配無し。

 

桐壺局長「気付いたかね?彼女もバベルが誇る特務エスパーレベル6の・・・」

 

男性「梅枝ナオミ君なのだよ。コードネームは!キティキャット!!」

 

女性エスパーの名前は「梅枝ナオミ」。超度(レベル)6の念動超能力(サイコキノ)

 

男性「そして私がキティキャットの現場主任の谷崎一郎一尉だ!」

 

そしてこの男性は「谷崎一郎」。梅枝ナオミの主任である。

 

谷崎「ナオミ!もっと意識を集中して!!」

 

ナオミ「はい!!谷崎主任!!」

 

すると一気にバリアを広めた。

 

谷崎「さ、修行の邪魔だからもうこの辺で。」

 

桐壺局長「我々は引き上げるとするか。」

 

皆本「はい。じゃあ!頑張って!」

 

声援をナオミに送った。ナオミは顔を赤くした。

 

ナオミ「はい!」

 

谷崎「ナオミ!意識を集中するんだ!!」

 

ナオミ「あ、はい!」

 

そして滝の水を谷崎にぶっかけた。

 

 

 

 

 

 

そして3人が向かった場所は。

 

皆本「えっとここは・・・?」

 

桐壺局長「ここは工作室。」

 

柏木「任務に応じて装備等の改造を行う部屋です。独自に新兵器の開発等も行います。」

 

皆本「とてもそうは見えませんけど・・・」

 

工作室の中にはメイドだらけだった。するとそこに1人の男性が顔を見せた。

 

男性「やあ!いらっしゃい!」

 

桐壺局長「彼はバベル技術開発部所属の特務エスパー、久具津隆君だ。」

 

久具津「宜しく。」

 

皆本「こちらこそ宜しくお願いします。」

 

メイド達「宜しくお願いします!」

 

そこにメイド達が顔を下げた。顔を上げると顔面が人形の顔になってた。

 

皆本「人形・・・!?」

 

桐壺局長「彼は複数の人形を自在に操る事が出来る。コードネームは人形使い。新兵器開発の方はどうなってるのかね?久具津君。」

 

久具津「遂に完成しましたよ!モガちゃん用の新コスチュームが!たはー!素晴らしいよモガちゃん!やっぱりモガちゃんはフリルが良く似合うよ〜!」

 

皆本(大丈夫か?この組織・・・)

 

心の中でそう突っ込む皆本であった。

 

桐壺局長「さあ皆本君、次行ってみよう。」

 

 

 

 

 

 

次に向かった場所は。

 

桐壺局長「ここが、事件事故の予知を行う本部予知課だ。」

 

皆本「この装置は・・・?」

 

柏木「3機のユニットで構成される予知装置。プレコグシグマ。格各ユニットには、24人の予知能力者「プレコグ」が配置され、確率の高い未来予測をモニターで表示します。」

 

 

 

オペレーターA「シグマαのチューニング急いで下さい!」

 

オペレーターB「脳波!フィードバック!アウトプットの全開!」

 

 

 

皆本「予知に機械を使ってるんですか?」

 

桐壺局長「予知能力者は比較的数は多いのだが、高い精度が出難い。そこでこう言った物に頼らざるを得ないのが現状なのだ。」

 

 

 

すると1機のカプセルのハッチが開いた。そして監督が笛を吹いた。

 

監督「予知能力者52番交代!」

 

予知能力者52番「か、監督!」

 

監督「君の的中率は2割を切った。チームに貢献出来ん以上ファームからやり直せ。」

 

予知能力者52番「監督!もう1度チャンスを!」

 

監督「68番!入れ!」

 

予知能力者68番「はい!」

 

68番がカプセルに入る。

 

 

 

桐壺局長「予知精度を上げる為、ああ言ったメンバーの入れ替えも頻繁に行われてる。」

 

皆本「厳しいですね・・・」

 

すると警報が鳴り始めた。

 

 

 

オペレーターC「ユニットA!予知出ます!」

 

すると1機のユニットが事件事故を知らせた。そしてモニターに映した。モニターには火事が発生していた。

 

皆本「ガソリンスタンドが炎上している!?」

 

オペレーターC「予知確率70・・・72・・・更に上昇!」

 

オペレーターD「時間と場所の特定を急いで!」

 

桐壺局長「皆本君!」

 

皆本「はい!」

 

 

 

 

 

 

その夜。予知課が特定したガソリンスタンドに到着した。

 

消防士A「ガソリン及びオイル!その他の可燃物撤去完了!」

 

消防士B「周辺の道路の封鎖完了しました!」

 

消防隊長「うむ!この状況で火災が起こりようにありませんよ。」

 

皆本「勿論僕もそう思いたいのですが・・・予知確率は86%。この数値に変化はありません。皆さんは火災に備えて待機を!」

 

そこに1台のバイクが到着した。

 

斗真「皆本さん!」

 

皆本「斗真君!」

 

ヘルメットを外して皆本へ走り寄る。

 

斗真「柏木さんから通達が来た。ここで火災が起こるのか?」

 

皆本「ああ、予知確率が86%になってる。可燃物は全て撤去してある。」

 

斗真「予知確率86%、かなり高いなぁ・・・よっしゃ。何処からでも来い。」

 

すると何処からか音が響いた。

 

皆本「この音は!?」

 

斗真「皆本さん!上を見ろ!」

 

上空を見ると、1機のセスナがガソリンスタンドに向かって落下中。

 

斗真「セスナか!」

 

消防隊長「こっちに来る!!」

 

皆本「あれが予知の正体か!?」

 

???「モタモタすんな皆本!!」

 

皆本「薫!!」

 

後ろを見ると、薫達チルドレンがビルの上に立っていた。

 

薫「私達の出番だろ!」

 

紫穂「お休みキャンセルして。」

 

葵「飛んで帰って来たんやから。」

 

薫「とっとと始めねえと帰っちまうぞ?」

 

皆本(彼奴ら!)

 

斗真「チルドレンが揃ったようだな。」

 

 

 

 

 

 

皆本「よし!特務エスパー!ザ・チルドレン!解禁!」

 

リミッターを解除して解禁させた。薫達のリミッターが解禁された。

 

斗真「重甲解禁!」

 

リミットドライバーで解禁。

 

斗真「特務エスパー!神楽斗真!」

 

 

 

 

 

 

4人がセスナの前にテレポートした。

 

薫「よっしゃ!!サイキック!!エアポインティング!!」

 

斗真「PKスカイネット!!」

 

落下中のセスナを薫が空中で受け止め、斗真が両手から光のネットを出してキャッチする。

 

薫「よし行け!葵!」

 

葵「任せとき!」

 

そして葵は自分と紫穂をセスナの中にテレポートした。機内にはパイロットが気を失ってた。

 

葵「はっ!紫穂!パイロットのおっちゃんが!」

 

紫穂「待って。」

 

焦らずにサイコメトラーで読み取る。

 

紫穂「心臓が痙攣している。発作を起こしたのね。手当を急がないと。脳の酸素が無くなり掛けてる!」

 

葵「了解!救急車へテレポート!」

 

すぐにパイロットをテレポートさせた。

 

 

 

 

 

 

そして司令部では。

 

桐壺局長「よーし良くやった!お手柄だ斗真君!ザ・チルドレン!流石我が国最強のエスパー達だ!」

 

柏木「ですが局長。」

 

オペレーター「依然事件発生率は86%!変化ありません!」

 

桐壺局長「何!?」

 

救急隊『あ!こら!何を!?』

 

薫『良いじゃん。人助け人助け。念力で心臓マッサージするんだよ!いっぺんやってみたかったんだー!』

 

葵『ESP応用訓練で教わった奴やっちゃな!』

 

紫穂『面白そう。』

 

何故か薫達3人が地上に居た。

 

 

 

 

 

 

皆本「そっちは救急隊に任せろ!お前は!」

 

薫「また命令かよ!!命令命令って五月蝿いんだよ!!」

 

怒った薫が皆本をサイコキネシスで壁に吹き飛ばした。

 

薫「と言う訳で〜。サイキック!心臓マッサージ!!」

 

パイロットに心臓マッサージを放つ。すると心臓が動き始めた。

 

救急隊A「心拍が正常に復帰!」

 

救急隊B「凄い!これなら助かるぞ!」

 

救急隊A「よし!急ぎましょう!これより患者を搬送させます!」

 

救急隊B「収容の準備お願いします!」

 

すぐにパイロットを病院へ搬送する。

 

薫「へへ!」

 

皆本「くっ・・・薫!」

 

薫「何だよ!ちゃんと出来ただろ?」

 

皆本「違う!飛行機!」

 

薫「飛行機?」

 

斗真「薫ーーーー!!!!」

 

薫「え?」

 

斗真「俺1人でやらすんじゃねえーーー!!!!」

 

薫「あ!」

 

確率が下がらない理由は、薫がセスナを手放したからだった。そして斗真が1人で支えたが、セスナがかなり重すぎた為落下してしまった。こうして予知通り火災が発生した。

 

 

 

 

 

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今回のしりとり。

 

葵『ご愛嬌やって。な?』

 

紫穂『鳴くよう鶯平安京。』

 

しりとり終了。

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そして翌朝のバベル。医務室に怪我や火傷を負ったチルドレンが不機嫌そうに立っていた。

 

薫「あ、私は・・・悪くないもんね!!」

 

そしてベッドの上にはニコニコ笑ってる皆本と、その横にニコニコ笑ってる斗真が立っていた。

 

皆本「じゃあ何でこんな事に?」

 

斗真「否認せずに説明してくれるかな?」

 

薫「事故だよ事故。不可抗力。」

 

紫穂「他に被害が出なかったし。」

 

葵「皆本はんが一番の重症っちゅう事が不幸中の幸いって事で。」

 

薫「誰のせいでもないんだから、犬に噛まれたとでも思って早く忘れよ?」

 

斗真「ダメだこりゃ。」

 

紫穂「はい。食べ掛けのパッキーあげる。」

 

斗真「いらん。」

 

薫「私もこれ!エロエロコミックナース特集号!」

 

斗真「俺アダルト系嫌いなんでね。」

 

葵「ほな、うちがこのメロン片付けておくわ。」

 

斗真「そこに置いてろ。」

 

皆本「巫山戯るな!!!僕らは事故を防ぎに行ったんだ!!現場で命令無視するなって何度言わせるか!!!!」

 

薫「大体斗真!何で落としたんだよ!」

 

斗真「落としてねえよ。あのセスナかなり重かったんだぞ。」

 

葵「でも斗真はんがすぐに火災を元に戻したんやろ?」

 

斗真「お前な・・・」

 

そこに賢木が入って来た。

 

賢木「お〜お!何だ!元気そうだな!」

 

皆本「賢木?」

 

斗真「賢木先生!」

 

すると賢木が皆本を読み取る。

 

賢木「特に問題は無いな。もう仕事に戻っても良いぞ。」

 

皆本「え?」

 

賢木「おいおい忘れたのか?俺は触っただけで患者の健康状態が分かる最高ドクターだぜ?」

 

この男性は「賢木修二」。レベル6のサイコメトラーで、ドクターでもある。

 

賢木「じゃあ次はおチビちゃん達と斗真の精密検査だ。」

 

斗真「了解。」

 

チルドレン「え〜?」

 

 

 

 

 

 

精密検査をする。チルドレンは着替え中。最初に斗真を検査する。

 

賢木「エスパー同士だと能力の干渉があって、お前相手みたいに簡単にはいかない。特に特務エスパーは徹底的に調査していかないと、どんな小さな異常でも超能力に影響を与える可能性があるからな。」

 

皆本「それで、任務後の精密検査が義務付けられてるんだな。」

 

賢木「よし。斗真は異常無しだ。」

 

斗真「ありがとな賢木先生。」

 

薫「さっさと済まそうぜ?」

 

そこに検査着に着替えた3人が来た。

 

賢木「じゃあ、順番に検査台に乗って。」

 

3人「はぁ〜い。」

 

 

 

 

 

 

最初に薫が乗るが、相変わらずのエロ本を読んでる。

 

皆本「検査の時におっさん雑誌読むな!」

 

賢木「ナースコスプレとは乙だね薫ちゃん!」

 

皆本「賢木!」

 

斗真「賢木先生ってそんな趣味?」

 

薫・賢木「お前も嫌いじゃないだろ?」

 

2人の言葉がハモった。そして薫が皆本に本を見せた。すると皆本の顔が赤くなった。斗真は外方向いてる。

 

薫「それとも、目の前で日々育っていく生身の女の方に興味あるのか?」

 

皆本「あるか!!真面目にやれ!!」

 

薫「ギャハハハハハ!!」

 

紫穂「それはそうとして、最近の子供は発育が良いなって。」

 

皆本「な!?」

 

斗真「ナチュラルだな紫穂は。」

 

薫「マジ!?」

 

葵「み、皆本はん!そんな目でうちらを!!」

 

皆本「根も葉もない事を言うな!!エスパーでもある君達は10歳の子供だろ!?もうちょっと子供らしくしたらどうなんだ!?」

 

斗真「確かにそうだな。俺も賛同だ。」

 

薫「・・・無茶言うなよ。」

 

皆本「え?」

 

薫「私らレベル7だぜ?幼稚園にも小学校にも行ってねえし、普通の子供なんてテレビの中でしか知らねえの。」

 

皆本「ぁ・・・」

 

斗真「そうか・・・3人はここで育ったんだな。」

 

薫「ほんじゃ今日はもう終わりな。」

 

賢木「ちょっと待て!まだ検査結果が!」

 

薫「本人が異常無いって言ったじゃん!」

 

すると薫がサイコキネシスで検査機をぶっ壊した。

 

賢木「なあ!!??1台何千万とすると思ってんだ!!??」

 

皆本「お前な・・・」

 

斗真「全く。PKリペア。」

 

すぐに斗真が検査機を元に戻した。

 

斗真「薫、器物破損し過ぎだろ。」

 

賢木「ふぅ〜斗真サンキュー。」

 

すると着信音が鳴った。

 

皆本「はい。」

 

リミッター解除装置に通信が入った。

 

桐壺局長『皆本君。チルドレンと斗真君は出動出来るかね?』

 

 

 

 

 

 

すぐにバベル1に乗って急行する。斗真はバイクで現場へ急行する。そして事故の予知を知らせる。

 

皆本「六本木タワービルに航空機が衝突!?」

 

桐壺局長『確率は88%。15分後に発生する見込みだ。』

 

オペレーター『付近を飛行機で1周しましたが、確率に変化無し。ザ・チルドレンと神楽斗真の出動待機を願います。』

 

皆本「了解!斗真君!聞いたな?」

 

斗真『バッチリだ!』

 

薫「普通の子供か。」

 

紫穂「薫ちゃん?」

 

葵「何や?まだ気にしとったんか?」

 

薫「いや、彼奴もそう長続きはしないだろうなってさ。」

 

葵「せやな・・・」

 

紫穂「・・・」

 

薫「普通の子供らしくなんて言い出したらもう・・・」

 

すると突然薫の頭に何かが走った。薫が自分の頭を抑える。

 

葵「どうした?薫?」

 

薫「いや別に。」

 

 

 

 

 

 

そして六本木ビルに到着した。

 

皆本「事件発生予言時刻まで後1分。」

 

斗真『だけど、何処も異常は見当たらないぞ?』

 

皆本「航空機の姿は何処にも見当たらない。」

 

斗真『もしかしたら予知が外れたのか?』

 

皆本「そんな筈は・・・まさか!!」

 

何かを察した皆本がパイロットに知らせた。

 

皆本「機長!!全速でこの空域から退避するんだ!!今ここに居る航空機と言えば我々だけだ!予知自体が事故の原因だったんだ!!」

 

すると薫から赤いオーラが漂っていた。

 

 

 

 

 

 

そして地上では斗真が警戒している。

 

斗真「航空機は何処にも居ない。どう言う事だ?」

 

するとバベル1が異常な動きをした。

 

斗真「な!?何があったんだ!?」

 

そして機内では。

 

機長「操縦不能!!もの凄い力に引っ張られています!!」

 

そしてバベル1がビルに衝突した。

 

斗真「おいおいバベル1が衝突した!?まさか!!この予知が!?」

 

するとビルに衝突したバベル1が落下する。そして機内では、薫が何かを抑えてる。

 

紫穂「な!何!?」

 

葵「こ、これはあかん!!緊急テレポート!!」

 

すぐに葵が機内に居る全員をテレポートさせた。

 

 

 

 

 

 

斗真「PKスロー!!」

 

そして斗真が地上からサイコキネシスを放ち、バベル1をゆっくり地上に着地させた。

 

斗真「これでOKだ。はっ!皆は何処だ!!」

 

葵「ここに居るで!」

 

後ろには葵達が立っていた。皆本は頭から着地した。

 

斗真「皆本さん!大丈夫か!?」

 

皆本「ああ!皆!無事か!?」

 

斗真「ん?葵、薫は何処だ?」

 

葵「一緒にテレポートした筈やけど?」

 

紫穂「薫ちゃん!!」

 

皆本「ん?ええ!?」

 

何と薫は重力に引かれていた。

 

皆本「か、薫!!」

 

斗真「薫!大丈夫か!?」

 

薫「く・・・来るな・・・!私に近寄るな!!」

 

皆本「何を言ってるんだ!?おわ!?」

 

すると皆本が薫と同じように重力に引かれた。

 

皆本「な・・・何をする・・・!?」

 

薫「好きでやってんじゃねえんだ・・・!勝手に力が出て・・・!自分が止められない・・・!!」

 

皆本(超能力の暴走!?)

 

すると着信音が鳴った。

 

賢木『おお皆本。』

 

皆本「何だ・・・!?今取り込み中なんだ・・・!」

 

賢木「今薫ちゃんの検査結果が出たんだが、脳細胞に小さな損傷が発見された。放って置いたら数日で完治と思うが、何かトラブルに・・・」

 

皆本『もう発生してるよ!!』

 

賢木「何!?」

 

皆本「待ってろ・・・!リミッターをオンにすれば少しは楽に・・・!!」

 

リミッターを解禁させようとするが。

 

皆本「な!?」

 

リミッター解除装置が破壊されてしまった。それと同時に薫のリミッターも破壊されてしまった。

 

薫「ああああああああああああ!!!」

 

暴走がどんどん強まっていく。

 

紫穂「薫ちゃん!!」

 

葵「うち!予備のリミッター取って来る!」

 

テレポートして予備のリミッターを取りに行く。

 

皆本「か・・・薫!!!」

 

薫「自分で食らうと酷えなこれ・・・!!」

 

皆本(レベル7のサイコキネシス、子供の体なんか簡単に砕ける!)

 

しかし皆本は暴走に巻き込まれても薫に近寄る。

 

薫「お前・・・何やってんだよ・・・!!」

 

そして皆本は薫の上で四つん這いにした。そして皆本も超能力の暴走を受けた。

 

斗真「皆本さん!!!」

 

薫「馬鹿よせ・・・!!普段と違って加減が出来ねえんだ!背骨が折れるぞ!!」

 

皆本「なら尚更だ!!ジッとしてろ!!命令だ!!」

 

薫「はっ!!」

 

しかし暴走は強まるばかりだった。周りも巻き込まれるばかりだ。

 

皆本「斗真君!!」

 

斗真「了解!!サイマグネット!!」

 

すぐに周りにバリアを発生させて抑えようとする。

 

皆本「行けるか!?」

 

斗真「行けるか分からないけど!!皆本さんの命令なら賭けるしかねえ!!」

 

薫「皆本・・・斗真・・・」

 

皆本「もうすぐ・・・葵が戻って来る・・・!それまで大人しくしてろ・・・!!」

 

薫「・・・やだね!」

 

皆本「な!?」

 

すると薫が左手を上げた。

 

皆本「薫・・・!?お前・・・何を・・・!?」

 

薫「超能力の暴走は・・・脳の傷のせいなんだろ・・・!?なら脳に酸素を送らなきゃ止まる筈・・・!!」

 

すると自らの心臓にサイコキネシスを当てた。

 

皆本「な!?」

 

斗真「薫!!」

 

 

 

 

 

 

そして薫の意識が無くなった。薫は昔を思い出した。

 

薫「何で?何で幼稚園へ行っちゃいけないの?」

 

秋江「薫ちゃん。あなたの力は強過ぎるの。他の子を守る為には仕方無いの。」

 

薫「他の子を?じゃあ私の事は?」

 

秋江「・・・」

 

薫「私はどうでも良いの・・・?何で?こんな力があるから?この力がいけないの?何で!?何で私だけ!?何で!?」

 

そして薫はそのまま幼稚園にも小学校にも行けない寂しい日々を送った。暗い闇の中1人で閉じ篭ってた。

 

皆本「薫。戻って来い。」

 

すると皆本の声が聞こえた。そして暗い闇に光が現れた。そして薫は光に飲まれた。

 

皆本「この!この!薫!戻って来い!!」

 

 

 

 

 

 

それと同時に現実では薫の暴走が止まり、皆本が意識を失ってる薫を心臓マッサージを必死にやる。斗真はサイマグネットで薫を助ける。

 

皆本「戻って来い薫!!戻って来いバカヤロー!!!!」

 

薫「ゲホ!ゲホ!!」

 

そして薫が意識を取り戻した。斗真がサイマグネットを止める。

 

葵「薫!!」

 

紫穂「薫ちゃん!!」

 

斗真「起きたかこの野郎!」

 

皆本「薫!」

 

薫「へへ・・・名案だったろ?」

 

皆本「バカ言ってんじゃない!!」

 

薫「そんな大声で・・・え?」

 

怒ってる皆本を見て薫が驚いた。皆本が泣いてたからだった。

 

皆本「心配・・・掛けやがって・・・!」

 

斗真「お!お迎えが来たぞ!」

 

 

 

 

 

 

その夕方。バベル本部の局長室。

 

桐壺局長「皆本君!!君は一体何を考えとるのかね!!あの子らは国の宝なんだよ!!あれだけ扱いには気を付けるようにと言っただろ!!」

 

皆本「はい・・・」

 

その様子を薫達がこっそり見ていた。

 

葵「お〜お〜派手に絞られとるやん。」

 

紫穂「ま、当然と言えば当然だけど。」

 

薫「でも彼奴さ、何か面白いよな?」

 

葵「せやな。一緒に居っても退屈せえへんし。」

 

紫穂「からかい甲斐もあるかも。」

 

薫「そうだろ?そう思うだろ?」

 

紫穂「でも若い男の人だから気を付けないと。」

 

葵「え!?どう言う意味・・・?」

 

紫穂「そりゃ・・・」

 

薫(もしかしたら、彼奴とならずっと上手くやって行けるかも!)

 

斗真「何やってんだ?」

 

そこに斗真が様子を見に来た。

 

葵「斗真はん。」

 

斗真「どうだ薫?体の具合は。」

 

薫「大丈夫だって!この通りピンピンしてるだろ?」

 

斗真「そうだな。だけどちょいと無茶し過ぎたかもな。」

 

薫「心配するなって!また暴走しないように頑張るからな!」

 

斗真「どうだか。にしても皆本さん完全にミンチのようにボコられてるな。今日は俺が夕飯作らねえとな。」

 

薫「なあ斗真。」

 

斗真「どうした?」

 

薫「その・・・ありがとな。助けてくれて・・・」

 

斗真「フッ。何言ってんだよ。助け合うのも大事だろ?」

 

紫穂「でも斗真さんは私達と同じチルドレンじゃないけどね。」

 

斗真「例え違うチームであっても、俺達特務エスパーだろ?特務エスパーを助け合うのも仕事だろ?」

 

そこに皆本が説教から戻って来た。かなりボロボロになってた。

 

斗真「皆本さん、大丈夫?」

 

皆本「と・・・斗真君・・・もうダメだ・・・」

 

ボロボロになった皆本の腕を斗真が担ぐ。

 

斗真「帰って休んだ方が良いぞ。晩飯は俺が作るから。」

 

皆本「すまないね・・・」

 

こうして薫は皆本との絆を深めたのだった。そして皆本は帰っても動けない状態が続くのであった。

 

「NEXT」




         キャスト

      神楽斗真:松下優也

       明石薫:平野綾
      三宮紫穂:戸松遥
       野上葵:白石涼子
      皆本光一:中村悠一

      桐壺帝三:小杉十郎太
       柏木朧:浅野真澄
      賢木修二:谷山紀章
     梅枝ナオミ:藤村歩
      谷崎一郎:家中宏
     常盤奈津子:中尾衣里
     野分ほたる:佐藤利奈
      久具津隆:相馬幸人
      明石秋江:鶴ひろみ
        中村:田中完
    オペレーター:後藤沙緒里
           三宅華也

次回「エスパーはつらいよ」

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