絶対可憐チルドレン ANOTHER ESPER 作:naogran
桃太郎「腹減った・・・」
一方その頃京介は、気持ち良さそうにシャワーを浴びてる。
京介「おーい!齧歯類ー!齧歯類ー、何処だ?」
シャワーから上がって桃太郎を探す。しかし何処にも姿は無かった。
京介「桃太郎、お前もたまに毛皮を洗えよなー?ずっと洗ってないだろー?おーい桃太郎ー!」
何回も桃太郎を呼んだが返事は返って来なかった。
京介「勝手に出歩くなと言っておいたのに。所詮齧歯類か。」
そんな桃太郎は、夜の空を自由気ままに飛び回っていた。
その後桃太郎は、閉店したペットショップに侵入してひまわりの種を盗もうとした。
桃太郎「はぁ〜、これが一番美味しいんだよな〜。」
すると何かを発見した。それはメスのハムスターだった。
桃太郎「おお!何て良い女!俺好み〜!囚われの身なのか!なら出してあげる!」
檻を開けて出してあげようとしたが、ハムスターはひまわりの種を食べ始めた。
その後ひまわりの種を盗んで街頭の上でひまわりの種を食べる。
桃太郎「何だいやい!幾ら良い女でもさ、ネズミなりに頭悪いのは嫌だね!」
すると体を滑らせてひまわりの種と一緒に落ちてしまうが、両手でキャッチして尻尾を使ってギリギリ免れた。その時目の前にトラックが迫って来た。迫って来たトラックにしがみ付いた。しかしトラックが速いスピードを出してたので、ひまわりの種と一緒に飛ばされてしまった。そして飛ばされた先には電線があった。電線に触れて感電してしまった。ひまわりの種は黒焦げになってしまい、桃太郎は落ちて気を失ってしまった。
そして翌朝のバベル。
奈津子「バベル1、発進準備完了です。」
ほたる「第2格納庫へどうぞ。」
皆本「では、ザ・ハウンドの強化訓練へ出発します!」
桐壺局長「ああ。宜しく頼む皆本君!大自然の中で2人の野生に磨きを掛けてくれたまえ!」
初音「野生、磨く!」
奈津子「頑張ってね明君!初音ちゃん!」
明「はい!頑張って来ますぎゃーーー!!!」
途中で初音に噛み付かれてしまった。
大河「まさか初音は人肉に興味を持ってしまったのか?」
敦「カニバリズムかよ。怖えな・・・」
幸菜「でも初音ちゃん楽しそうだね。」
美里「そうかしら?」
皆本「柏木さん、今晩彼奴らの事を・・・」
柏木「チルドレンのお世話はご心配無く。」
皆本「すみません、宜しくお願いします。斗真君も居るので。」
奈津子・ほたる「行ってらっしゃーい!」
そして皆本とザ・ハウンドはバベル1に搭乗して訓練へ向かう。
その頃薫は、元気上昇していた。
薫「ヒャッホーーー!!朧さんが来てくれる〜♪エロコメ展開の予感〜♪」
紫穂「イカれてるわね薫ちゃん。」
葵「何期待してるんやろ?」
すると薫がある物を発見して止まった。それは気を失ってる桃太郎だった。
葵「これって兵部少佐の!?」
薫「桃太郎!」
紫穂「大分衰弱してるわ!」
薫「うちに連れて帰って介抱しよう!」
紫穂・葵「え!?」
葵「でも兵部少佐のモモンガやで!?」
薫「良いって良いって気にしない!」
その後皆本の家に帰って来た。
薫「ただいまー!」
斗真「ようおかえり。ん?薫、それ何だ?」
葵「兵部少佐の桃太郎や。」
斗真「桃太郎?此奴確か京介と一緒に居たモモンガだったな。でも何でお前らが持ってるんだ?」
紫穂「帰る途中に倒れてたの。」
斗真「ちょっと見せてくれ。」
衰弱してる桃太郎を見る。
斗真「体が冷えてる、結構衰弱してるぞ。」
薫「だから私達が介抱してあげるんだよ。」
斗真「お前それ、大丈夫なのか?」
薫「大丈夫大丈夫!」
その頃皆本達は、森林の中で訓練中。狼に変身した初音が走ってる。そして大ジャンプした。
初音「メタモルフォシス!」
そして鷹に変身した。
皆本「良いぞ初音君!メタモルフォシスがスムーズになった!」
大河「おお凄えな〜!」
幸菜「初音ちゃん凄ーい!」
皆本「明君はどうだい?」
そんな明は鳥にリプレイス中だった。
皆本「リプレイスも完璧だ!」
美里「完璧に使いこなしてるわね!」
敦「だけど明本体はシュールなんだが・・・」
明『皆本さん、大河さん、敦さん、美里さん、幸菜さん!森の奥に何かあります!建物・・・廃墟でしょうか?』
大河「廃墟?」
突然明が廃墟らしき物を発見した。
全員がその場所へ向かった。
皆本「戦前の陸軍の防空壕かな?」
敦「開けるぞ。」
ドアを開けて入る。
皆本「何だ?」
中にあったのは複数の筒だった。その筒の中には、動物の亡骸が横たわっていた。
敦「動物の亡骸?」
明「皆本さん!」
皆本「どうした!?」
すると明が謎のファイルを発見した。皆本が埃を払うと、「画計造改物動次弐第」と書かれてあった。
幸菜「画計造改物動次弐第?」
美里「違うわ。これは第弐次動物改造計画と書かれてあるわ。」
皆本「そうか・・・動物を改造して超能力を持たせる実験をしていたのか!」
敦「何だと!?」
大河「ここにある全部の筒を見たが、全部動物の亡骸ばかりだ。」
初音「でも、1つだけ蓋開いてる。」
明「本当だ・・・」
皆本「まさか!」
その頃薫達は桃太郎を介抱している。
葵「飲むかな?砂糖水・・・」
斗真「衰弱した動物には、ぬるま湯で砂糖水を飲ますのが最適だ。」
ストローを使って桃太郎に砂糖水を飲ませる。すると桃太郎が砂糖水を飲み始めた。
葵「おお!飲んでる飲んでる!」
紫穂「あ!でも気を付けて!血糖値が上がって、意識がハッキリしたらこの子・・・」
すると桃太郎はある過去を思い出した。
医師『実験は成功だ。』
兵士『だが好機が粗くちゃな〜。』
医師『大丈夫さ。敵地まで運んで暴れさせれば良いんだ。』
そして桃太郎が意識を取り戻した。
斗真「目を覚ました!」
すると突然薫の指に噛み付いた。
薫「ギャーーー!!!!何でーーーーーー!?」
桃太郎「お前も敵かーーーーー!!!」
薫「何言ってんだ桃太郎ーーー!!!」
桃太郎「桃太郎!?誰だそれ!!!」
薫・紫穂「えええ!?」
斗真「お前どうしたんだ!?」
桃太郎「僕に何をする!!!」
サイコメトリーで桃太郎を読み取る。
紫穂「大変!最近の記憶を無くしてる!私達の事を覚えてないわ!」
葵「それって記憶喪失って事!?」
斗真「何らかの衝撃で記憶喪失が起こったのか!?」
薫「何でーー!?」
斗真「PKタイムリープ!」
サイコキネシスで桃太郎の記憶喪失の前を見る。
斗真「そう言う事か!」
紫穂「何か分かったの!?」
斗真「京介の側から出て行った桃太郎は、ひまわりの種を盗んだ後に電線に触れて感電してしまったんだ。恐らくその衝撃で記憶喪失になったんだ。」
葵「そんな事が!?」
すると桃太郎は薫の指を力強く噛み付く。
薫「ギャーーーー!!!!」
紫穂「ダメ我慢して!混乱してるのよ!怖くないって分からせて!」
薫「よ、よし!」
我慢し始めたが、桃太郎は指から離れようとしない。
薫「もう痛くない・・・じゃなくて痛い・・・いや怖くない・・・!」
斗真「それだけで桃太郎が止めるのか?」
すると桃太郎は怖くないと言う言葉を聞いて指から離れた。そして噛み付いた箇所を舐めた。
斗真「嘘ーーん!」
紫穂「やった!」
葵「よっしゃ!」
すぐに薫とトイレへテレポートした。
葵「よう頑張った!ここならOKやで!」
そして我慢した薫が溜め込んだ痛みを吐き出した。
薫「いってーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」
その後正気を取り戻した桃太郎にひまわりの種を与えた。
桃太郎「そうか。お前達もエスパーだったのか。」
薫「痛かった・・・」
斗真「薫、お前はナウシカか。」
葵「っで、どないすんねん?」
紫穂「兵部さんの所へ返すべきでしょうね。」
桃太郎「兵部?誰それ?」
斗真(京介の記憶もがっちり失ってるな。)
薫「そうだ!ここで飼おうよ!」
葵・紫穂「え!?」
斗真「お前本気か!?」
薫「うん!最近の記憶が無いんだったらさ、兵部さんの所へ返すより、ここで普通のモモンガとして居た方が幸せだと思うんだよね!」
葵「せやけどそいつ普通のモモンガやないで?」
紫穂「第一皆本さんが許す筈がないわ?見付からずに飼うなんて無理よ!」
斗真「俺も同感だ。」
するとインターホンが鳴った。
斗真「はいはーい!」
柏木「こんばんはー!お邪魔しますよー!」
斗真「お!柏木さん!いらっしゃい!」
薫「あ!朧さんだ!」
葵「マズイで!」
紫穂「見付かっちゃう!」
薫「あ!」
柏木が入って来た。
斗真「わざわざすみませんね柏木さん。」
柏木「良いのよ?」
斗真「おーい薫ー!柏木さんが来たぞー!ってあら?」
リビングに薫達の姿が無かった。
柏木「皆ー何処ー?」
浴室のドアを開けると。
柏木「あら?もうお風呂?」
薫「朧さんが来るから体綺麗にしとこうと思って・・・」
柏木「また何か企んでるのね!?あなた女の子なんだから!もう!私と斗真君はご飯作るから、早く上がって来てね?」
チルドレン「はーい!」
柏木がリビングに戻る。
斗真「まだ入浴中でした?」
柏木「そうなのよ。」
斗真「まあ相変わらずですからね・・・(上手く隠せたようだな彼奴ら。)」
その頃薫達は風呂に入り始めた。
薫「ほらー大丈夫だってー!怖くないから一緒に入ろうよー!」
しかし桃太郎は風呂を嫌がっていた。
桃太郎「嫌だー!!遠慮する!全力で遠慮するーー!!!」
紫穂「無理強いしなくても良いんじゃない?そんなに臭わないし。」
薫「そうだけどさ・・・あああ!!朧さんが来てるのに何やってるん私らーーー!!!」
目的を思い出した薫がすぐに風呂から上がった。
葵「あんたなーー!!」
紫穂「私らとか言わないでくれるー!?」
桃太郎「ん?」
その頃キッチンでは、斗真と柏木が晩飯を作ってた。
斗真「何か珍しいです。」
柏木「何が?」
斗真「俺毎日皆本さんと飯作ってますので。柏木さんと作るのは珍しいな〜と思います。」
柏木「そうなの?」
薫「朧さーーーん!!!」
柏木「ん?」
斗真「薫上がったのか?」
薫「エロコメエロコメエロコメエロコメエロコメエロコメーーーーー!!!!」
興奮中の薫が柏木に抱き付いた。
斗真「おい薫!!!早く体を拭け!!そして服に着替えろ!!更にエロい場面見せるな!!」
するとそれを見た桃太郎の目が赤く光った。
桃太郎「薫から離れろ!!!!!」
斗真「な!?」
桃太郎「薫から離れろ人間!!!」
薫「桃太郎!?」
柏木「あれは兵部少佐の!?」
薫「ヤバ!!」
すると桃太郎の背中からカプセルのような物が食み出た。そしてカプセルが発光し始めた。
一方その頃外では、皆本と大河達が居た。
皆本「飛んだ発見で訓練が中止になってしまったけど、良かったらうちで夕飯でも食べて行かないか?」
明「はい!喜んで!」
初音「やったー!ご飯ご飯!」
皆本「大河君達も食って行かないか?」
大河「お!良いね!俺もう腹減ってしょうがねえ〜。」
美里「喜んでお邪魔します。」
幸菜「わーい!ご飯だご飯ー!」
敦「俺もいただくか。」
皆本「朧さんと斗真君がご馳走作ってくれてる筈だから・・・」
すると初音が何かの臭いを嗅いだ。
皆本「どうした初音君?」
初音「同じ・・・さっきの臭いと・・・」
明「え?」
皆本「さっきって・・・今日見付けた実験室の事かい?」
初音「そう!」
皆本「まさか・・・」
大河「な!?皆本さん!」
皆本「え?」
すると皆本の家が爆発を起こした。
敦「何だ!?どうしたんだ!?」
皆本「薫!紫穂!葵!斗真君!!」
一方皆本の家では、斗真と薫が桃太郎と交戦していた。斗真がサイマグネットでギリギリ防いだ。
桃太郎「薫から離れろ!!」
斗真「お前落ち着け!」
葵「薫!!」
紫穂「薫ちゃん!」
桃太郎「お前らも仲間か!!」
そこに皆本達が駆け付けた。
皆本「薫!」
薫「皆本!」
大河「斗真!」
斗真「お前ら!行くぞ!」
4人「OK!」
皆本「特務エスパー!ザ・チルドレン!解禁!」
ファイブセブン「ターボ解禁!」
チルドレンとファイブセブンが解禁した。
斗真「特務エスパー!」
ファイブセブン「ファイブセブン!!」
薫「うおーーーー!!!サイキック!!力付くで押さえ付けーーー!!」
斗真「PKマグネットウォール!!」
サイコキネシスで桃太郎を壁に抑え込ませた。
皆本「ふぅ・・・何とか捕まえたようだな・・・」
敦「一体どうなってるんだ?」
皆本「ん?」
柏木「薫ちゃん!バスタオルバスタオル!」
薫「あ!」
バスタオルが解けてるのを見た薫が赤くなった。
薫「い・・・い・・・!いやーーーーーーーーー!!!!!!!」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
今回のしりとり。
桃太郎『めっちゃ美味!』
京介『またまたこの後、大変な事に!』
しりとり終了。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
気絶した桃太郎を見る。
皆本「記憶喪失!?」
幸菜「あれってモモンガ?」
斗真「ああ。京介と一緒に居るモモンガの桃太郎だ。事故で記憶喪失になってる。」
敦「そう言う事か。」
薫「ねえ皆本、ここで飼う訳にはいかないかな?」
皆本「それは無理だ。何故なら此奴は、実験動物だから。」
チルドレン「え!?」
葵「実験動物!?」
斗真「桃太郎が実験動物ってどう言う事だ?」
大河「実は、今日ザ・ハウンドの訓練中に廃墟の防空壕を見付けたんだ。その防空壕の中に実験動物を作り上げる研究所があったんだ。中には動物の亡骸があった。恐らくその桃太郎が実験動物の生き残りなんだ。」
薫「え!?それじゃあ、無理矢理エスパーにされたの・・・?」
皆本「それが戦争なんだ・・・世界中の国で同じ事が行われてたんだよ・・・」
チルドレン「え?」
皆本「彼は空気をミサイルのように打ち出す事が出来る。可哀想だが危険過ぎる。バベルで管理して厳重な管理科に置く他は無いだろう。」
斗真「桃太郎にそんな残酷な過去が・・・」
薫「皆本何とかしてくれるよね!?」
柏木「無理言わないで薫ちゃん!そうするしかないでしょ!?皆本さんを困らせないで!」
斗真「俺も柏木さんに賛同する。」
するとその時桃太郎が目を覚まして謎の超音波を放った。
美里「な、何なのこの音・・・!」
紫穂「思念波攻撃よ!落ち着いて!この高出力長く続かないわ!」
桃太郎「よくも騙したな!薫!!お前も敵だ!!」
薫「違う桃太郎!私は!」
桃太郎「僕を騙して捕まえた!!」
明「危ない!!」
両翼からビームを放つ。そしてチルドレンを庇った明に直撃した。
明「ああああああ!!!」
初音「明!!」
大河「明!!!」
初音「よくも明を!!!」
桃太郎「人間め!人間め!人間め!!!」
幸菜「皆本さん!明君の肋骨が割れてる!」
皆本「何だって!?すぐに救急車を!!」
葵「早よ仕留めな!」
薫「待って!桃太郎は悪くないんだ!」
斗真「そうだ!我を忘れてるだけだ!」
狼に変身して桃太郎を襲ったが、避けられて外へ逃がしてしまった。
初音「明の仇!食う!!!」
鷹に変身して桃太郎を追跡する。
薫「待て初音!私も行く!」
皆本「ダメだ薫!僕が行く!」
薫「え!?」
皆本「君達は明君の側に付いてやるんだ!」
薫「それなら朧さんが!」
皆本「言う通りにするんだ!人間に怪我を負わせた以上もう選択の余地は無いんだ!諦めてくれ・・・」
薫「それって桃太郎を殺すって事!?彼奴をエスパーに改造して利用しようとしたのは人間なのに!?」
斗真「俺も思う!動物を殺す事は出来ない!」
皆本「危険な動物を放置する訳にはいかないんだ!これがライオンやトラだったらお前にだって分かるだろ!?」
薫「違う!皆本はノーマルだからそんな事が言えるんだ!自分がライオンやトラだって事はないから!!」
すると皆本はあの言葉を思い出した。
須磨主任『それはね、猛獣にお行儀を教える為の魔法の指輪なのよ。良い子になったら外してあげる。』
皆本『エスパーだろうとなかろうと!君達はまだ小さな女の子じゃないか!君達は猛獣なんかじゃない!人類の大切な未来なんだ!そして、その大切な未来を守るのが!僕達大人の義務なんだ!』
斗真『そうだ!俺も皆本さんと同じ大人だ!子供を見守るのが大人の役目だしな!』
薫「あの時みたいに桃太郎を守ってやれよ・・・!何で言ってくれないの!?大丈夫、心配しなくて良いって・・・僕に任せろって!」
皆本「・・・すまん。柏木さん!バベルに特殊部隊に出動要請を!」
薫「皆本!!」
斗真「皆本さん!」
葵「悪思わんといて!」
その頃初音は桃太郎を追跡中。
初音「ドブネズミ!よくも明を!!!」
そして逃げてる桃太郎を発見した。
初音「見付けた!」
桃太郎「な!?」
初音「貰ったーーー!!!」
しかしそこに薫が現れて桃太郎を守った。ファイブセブンも現れた。
初音「あ、姐さん・・・」
薫「明の事はごめん!でも止めるんだ初音!」
初音「で、でも・・・」
薫「手を出すな!」
怖い目を初音に見せて脅した。
初音「はい・・・」
紫穂「でもどうする気!?薫ちゃん!!」
斗真「俺達も力を貸すぞ!」
薫「皆は離れてて!私が何とかする!」
幸菜「説得するの!?」
薫「斗真!敦!手伝ってくれ!」
斗真「分かった!」
敦「任せろ!」
桃太郎「騙した!僕を騙して裏切った!」
薫「そうじゃない!私はお前の気持ちちょっと分かるもん!」
斗真「俺も分かるぞ!お前の気持ちを!」
敦「そうだ!目を覚ませ!」
桃太郎「五月蝿い!!!」
両翼からビームを放つ。薫は動こうとせずにわざと直撃した。
紫穂・幸菜「薫ちゃん!」
初音「姐さん!」
大河・美里「薫!!」
葵「彼奴避ける気無いんや!?」
桃太郎「五月蝿い五月蝿い五月蝿ーーい!!!!」
薫「私だって、もしそんな目に遭ったら、同じ事をするかも知れないから!」
再びビームを放った。
紫穂・幸菜「薫ちゃん!」
初音「姐さん!」
大河・美里「薫!!」
そしてその数分前皆本と柏木は。
皆本「く!くそ・・・!彼奴ら完全に反乱だぞこれは!」
葵のテレポートで壁に埋もれてしまってる。
柏木「ごめんなさい・・・私がもっと早く気が付けば・・・」
明「皆本さん・・・俺の怪我無かった事にすれば、何とかなりませんか・・・?」
皆本「明君!?」
明「俺、リプレイスで桃太郎の体を奪おうとしたけど・・・ガードが固くて失敗しました・・・でもその時、彼奴の感情も伝わって来て・・・彼奴・・・元々研究員に育てられたんですよ・・・そして、信じてたのに裏切られて凄え怒ってる・・・でもそれって、まだ人間に愛着があるって事の裏返しじゃないですか・・・?薫ちゃんが上手くやればまた人間を信じるかも知れない・・・俺はこんくらいの怪我しょっちゅう初音に負わされてるし・・・」
皆本(分かってる・・・彼奴らは、桃太郎と自分を重ねてるんだ。でも!)
京介「面白い事になってるね。」
皆本「兵部少佐!?」
突然京介が皆本達の前に現れた。
京介「超能力は魔法じゃないからね。ちょっと痛むよ?」
明「あああああ!!!」
サイコキネシスで明の体に何かをした。
京介「折れた骨は繋がった筈だ。君達も助けてあげよう。ほら君、これで。」
ハンマーを明に差し出した。
明「えええー!?」
京介「急いだ方が良いぜ?もたもたしてると君がクイーンにいや、薫君にしてやれない事を僕がするのを見損なうからね。」
そう言い残してテレポートで去って行った。
そして現在に戻り、薫が桃太郎の攻撃を喰らったのかと思ったが、目の前に京介が居た。
薫「兵部さん!?」
斗真「京介!」
敦「何で彼奴が!?」
京介「しょうがない子だね。」
サイコキネシスで薫の怪我を治療した。
京介「後は僕に任せて。」
斗真「お前まさか!」
京介「大丈夫。もう何の心配もいらない。やはり君は僕達のクイーンだ。僕は君を悲しませたりはしないよ。」
薫「でも私は!」
そして京介は桃太郎に振り向いた。
京介「桃太郎ー!人間が憎くて、悲しみが深くて、やり切れないんだろー!?誰かにぶつけないと胸が張り裂けそうなんだろー!?」
斗真「お前それ挑発してるんじゃねえのか?」
薫「どうするの!?」
京介「君がやろうとしてる事を代わりにやるだけさ。斗真君達は手を出しちゃダメだよ?」
そして桃太郎に立ち向かった。
京介「来いよ!僕がその相手だ!」
標的を京介に変更してビームを放った。
京介「許せないよな!全部ぶつけるまではさ!」
そしてビームが京介に命中した。
斗真「京介!」
敦「兵部!!」
薫「兵部さん!!」
しかし京介は無傷だった。
京介「良いぞ!その調子だ!僕も自分を人間だと思っていたよ。だから、皆の為に戦った。国や仲間を信じてたから。だが、それが間違いだって分かった日の事を、僕は忘れない。君と同じようにね。」
密かに京介を見てる男が居た。真木司郎だった。
真木「少佐。」
その頃大河達が居るビルの屋上に皆本が駆け付けた。
皆本「皆!無事か!?」
葵「皆本はん!」
大河「皆本さん!」
上空では京介がビームを受けている。
京介「良く見ておけ坊や!エスパーの心を受け止められるのは同じエスパーだけなのさ!」
そして連射されたビームを全て受け止めた。
薫「兵部さーーん!!!」
斗真「京介お前無茶だ!離れろ!」
京介「ちょっとしつこくない!?」
突然京介が怒り始めた。
真木「もう限界かよ・・・」
京介「いい加減にしたらどうだこのチビ!!誰が目覚めさせてやったと思ってるんだ!!そろそろ止めないと!」
激怒してビームを弾いた。
京介「しばくぞゴラーーー!!!!」
全員がポカンとした顔で見ている。京介は桃太郎をグリグリする。
京介「昔みたいにぐちぐちぐち!!何時まで怒ってるんだ!!!」
真木「少佐がそれを言っちゃ・・・」
桃太郎「五月蝿い人間!!」
京介「だーーーー!!!」
更に激怒した桃太郎は京介の指を噛んだ。
京介「やり返す!!!」
桃太郎の尻尾に噛み付いた。
皆本「何なんだ彼奴は・・・」
葵「自分がやれ言うたんや・・・」
大河「結構楽しそうだな彼奴・・・」
桃太郎「離せこの野郎ーーー!!!」
京介「断る!お前が先に離せ!!!」
斗真「何だろう・・・巫山戯合ってるようにしか見えねえ・・・」
敦「丸でトムとジェリーだな・・・」
初音「2人共、もう本気じゃない。何か犬や狐の兄弟喧嘩みたいだ。」
大河「きつねと猟犬?」
皆本(はっ!まさか、彼奴わざと!?)
すると桃太郎が噛むのを止めた。
桃太郎「京介?」
京介「世話を焼かせやがって。やっと思い出したか。」
するとホッとした京介が落ちてしまった。
桃太郎「京介ーーーー!!!!」
落下していく京介を真木が救った。
京介「真木・・・」
真木「世話を焼かせるのはあなたもです。」
京介「疲れた・・・帰るとしよう。」
皆本「待て!!」
紫穂「皆本さん?」
皆本「このまま行かせる訳にはいかない!」
薫「皆本!?」
京介「僕も桃太郎も社会の脅威だからね。だがそれは誰の為の社会なんだい?」
皆本「な!?」
京介「構わないぜ?撃てよ。そしてその子達に見せてやれ!世の中から食み出した奴がどうなるかをさ!」
皆本「はっ!」
額にある傷を見て皆本が戸惑った。戸惑い続け、撃つのを止めてしまった。
薫「皆本・・・」
桃太郎「世話になったな薫!」
斗真(彼奴記憶が戻ったみたいだな。)
敦(そのようだな。)
桃太郎「ありがとう。薫。」
薫「桃太郎・・・」
桃太郎「薫が望むなら何時でもあのロリコンを裏切るから!」
薫「え!?」
斗真「お!平常運転!」
京介「テメェ齧歯類!!何処までも誤解を言いやがって!!」
桃太郎「じゃあねバイバーイ!」
薫「またねー!桃太郎ー!」
京介「こら待て齧歯類!!いい加減にしろーー!!!」
斗真「じゃあなー!ロリコン変態野郎を宜しく頼むぜー!」
京介「こらお前!!!」
テレポートでこの場から去って行った。
その後警察と特殊部隊が来た。薫は1人で落ち込んでた。
皆本「薫!」
薫「あ!」
皆本「どうしたんだ?一緒に乗らないのか?」
斗真「早く帰ろうぜ?」
薫「お!朧さんの車に乗る!」
皆本「あ!」
紫穂「大丈夫よ皆本さん。」
葵「せや!ちょっと頭を冷やしたいだけやって。」
皆本「でも僕は・・・」
紫穂「最後まで撃たないでくれたじゃない?」
皆本「え?」
紫穂「ありがとう。皆本さん。」
葵「皆本はん!ありがと!」
皆本「・・・ありがとう。2人共。」
その頃薫はと言うと。
柏木「いやーーー!!!そこはダメーーー!!!」
薫「お風呂壊れちゃったじゃん?」
柏木「ってこっちに乗ったのはそれが理由!?」
薫「その通りーーーー!!!!」
相変わらず目的を忘れない薫なのだった。
「NEXT」
キャスト
神楽斗真:松下優也
栗栖大河:花江夏樹
芝浦敦:佐野岳
赤坂美里:大久保桜子
篠崎幸菜:矢野優花
明石薫:平野綾
三宮紫穂:戸松遥
野上葵:白石涼子
皆本光一:中村悠一
桐壺帝三:小杉十郎太
柏木朧:浅野真澄
常盤奈津子:中尾衣里
野分ほたる:佐藤利奈
宿木明:大浦冬華
犬神初音:清水愛
須磨貴理子:深見梨加
研究者:宮坂俊蔵
真木司郎:落合弘治
桃太郎:釘宮理恵
兵部京介:遊佐浩二
次回「彼は何で怒ったか!?」