絶対可憐チルドレン ANOTHER ESPER   作:naogran

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ある夜。モモンガの桃太郎は月を眺めていた。するとお腹が鳴った。空腹のようだ。

桃太郎「腹減った・・・」

一方その頃京介は、気持ち良さそうにシャワーを浴びてる。

京介「おーい!齧歯類ー!齧歯類ー、何処だ?」

シャワーから上がって桃太郎を探す。しかし何処にも姿は無かった。

京介「桃太郎、お前もたまに毛皮を洗えよなー?ずっと洗ってないだろー?おーい桃太郎ー!」

何回も桃太郎を呼んだが返事は返って来なかった。

京介「勝手に出歩くなと言っておいたのに。所詮齧歯類か。」

そんな桃太郎は、夜の空を自由気ままに飛び回っていた。


MISSION19「時にはケダモノのように・・・」

その後桃太郎は、閉店したペットショップに侵入してひまわりの種を盗もうとした。

 

桃太郎「はぁ〜、これが一番美味しいんだよな〜。」

 

すると何かを発見した。それはメスのハムスターだった。

 

桃太郎「おお!何て良い女!俺好み〜!囚われの身なのか!なら出してあげる!」

 

檻を開けて出してあげようとしたが、ハムスターはひまわりの種を食べ始めた。

 

 

 

 

 

 

その後ひまわりの種を盗んで街頭の上でひまわりの種を食べる。

 

桃太郎「何だいやい!幾ら良い女でもさ、ネズミなりに頭悪いのは嫌だね!」

 

すると体を滑らせてひまわりの種と一緒に落ちてしまうが、両手でキャッチして尻尾を使ってギリギリ免れた。その時目の前にトラックが迫って来た。迫って来たトラックにしがみ付いた。しかしトラックが速いスピードを出してたので、ひまわりの種と一緒に飛ばされてしまった。そして飛ばされた先には電線があった。電線に触れて感電してしまった。ひまわりの種は黒焦げになってしまい、桃太郎は落ちて気を失ってしまった。

 

 

 

 

 

 

そして翌朝のバベル。

 

奈津子「バベル1、発進準備完了です。」

 

ほたる「第2格納庫へどうぞ。」

 

皆本「では、ザ・ハウンドの強化訓練へ出発します!」

 

桐壺局長「ああ。宜しく頼む皆本君!大自然の中で2人の野生に磨きを掛けてくれたまえ!」

 

初音「野生、磨く!」

 

奈津子「頑張ってね明君!初音ちゃん!」

 

明「はい!頑張って来ますぎゃーーー!!!」

 

途中で初音に噛み付かれてしまった。

 

大河「まさか初音は人肉に興味を持ってしまったのか?」

 

敦「カニバリズムかよ。怖えな・・・」

 

幸菜「でも初音ちゃん楽しそうだね。」

 

美里「そうかしら?」

 

皆本「柏木さん、今晩彼奴らの事を・・・」

 

柏木「チルドレンのお世話はご心配無く。」

 

皆本「すみません、宜しくお願いします。斗真君も居るので。」

 

奈津子・ほたる「行ってらっしゃーい!」

 

そして皆本とザ・ハウンドはバベル1に搭乗して訓練へ向かう。

 

 

 

 

 

 

その頃薫は、元気上昇していた。

 

薫「ヒャッホーーー!!朧さんが来てくれる〜♪エロコメ展開の予感〜♪」

 

紫穂「イカれてるわね薫ちゃん。」

 

葵「何期待してるんやろ?」

 

すると薫がある物を発見して止まった。それは気を失ってる桃太郎だった。

 

葵「これって兵部少佐の!?」

 

薫「桃太郎!」

 

紫穂「大分衰弱してるわ!」

 

薫「うちに連れて帰って介抱しよう!」

 

紫穂・葵「え!?」

 

葵「でも兵部少佐のモモンガやで!?」

 

薫「良いって良いって気にしない!」

 

 

 

 

 

 

その後皆本の家に帰って来た。

 

薫「ただいまー!」

 

斗真「ようおかえり。ん?薫、それ何だ?」

 

葵「兵部少佐の桃太郎や。」

 

斗真「桃太郎?此奴確か京介と一緒に居たモモンガだったな。でも何でお前らが持ってるんだ?」

 

紫穂「帰る途中に倒れてたの。」

 

斗真「ちょっと見せてくれ。」

 

衰弱してる桃太郎を見る。

 

斗真「体が冷えてる、結構衰弱してるぞ。」

 

薫「だから私達が介抱してあげるんだよ。」

 

斗真「お前それ、大丈夫なのか?」

 

薫「大丈夫大丈夫!」

 

 

 

 

 

 

その頃皆本達は、森林の中で訓練中。狼に変身した初音が走ってる。そして大ジャンプした。

 

初音「メタモルフォシス!」

 

そして鷹に変身した。

 

皆本「良いぞ初音君!メタモルフォシスがスムーズになった!」

 

大河「おお凄えな〜!」

 

幸菜「初音ちゃん凄ーい!」

 

皆本「明君はどうだい?」

 

そんな明は鳥にリプレイス中だった。

 

皆本「リプレイスも完璧だ!」

 

美里「完璧に使いこなしてるわね!」

 

敦「だけど明本体はシュールなんだが・・・」

 

明『皆本さん、大河さん、敦さん、美里さん、幸菜さん!森の奥に何かあります!建物・・・廃墟でしょうか?』

 

大河「廃墟?」

 

突然明が廃墟らしき物を発見した。

 

 

 

 

 

 

全員がその場所へ向かった。

 

皆本「戦前の陸軍の防空壕かな?」

 

敦「開けるぞ。」

 

ドアを開けて入る。

 

皆本「何だ?」

 

中にあったのは複数の筒だった。その筒の中には、動物の亡骸が横たわっていた。

 

敦「動物の亡骸?」

 

明「皆本さん!」

 

皆本「どうした!?」

 

すると明が謎のファイルを発見した。皆本が埃を払うと、「画計造改物動次弐第」と書かれてあった。

 

幸菜「画計造改物動次弐第?」

 

美里「違うわ。これは第弐次動物改造計画と書かれてあるわ。」

 

皆本「そうか・・・動物を改造して超能力を持たせる実験をしていたのか!」

 

敦「何だと!?」

 

大河「ここにある全部の筒を見たが、全部動物の亡骸ばかりだ。」

 

初音「でも、1つだけ蓋開いてる。」

 

明「本当だ・・・」

 

皆本「まさか!」

 

 

 

 

 

 

その頃薫達は桃太郎を介抱している。

 

葵「飲むかな?砂糖水・・・」

 

斗真「衰弱した動物には、ぬるま湯で砂糖水を飲ますのが最適だ。」

 

ストローを使って桃太郎に砂糖水を飲ませる。すると桃太郎が砂糖水を飲み始めた。

 

葵「おお!飲んでる飲んでる!」

 

紫穂「あ!でも気を付けて!血糖値が上がって、意識がハッキリしたらこの子・・・」

 

すると桃太郎はある過去を思い出した。

 

 

 

 

 

 

医師『実験は成功だ。』

 

兵士『だが好機が粗くちゃな〜。』

 

医師『大丈夫さ。敵地まで運んで暴れさせれば良いんだ。』

 

 

 

 

 

 

そして桃太郎が意識を取り戻した。

 

斗真「目を覚ました!」

 

すると突然薫の指に噛み付いた。

 

薫「ギャーーー!!!!何でーーーーーー!?」

 

桃太郎「お前も敵かーーーーー!!!」

 

薫「何言ってんだ桃太郎ーーー!!!」

 

桃太郎「桃太郎!?誰だそれ!!!」

 

薫・紫穂「えええ!?」

 

斗真「お前どうしたんだ!?」

 

桃太郎「僕に何をする!!!」

 

サイコメトリーで桃太郎を読み取る。

 

紫穂「大変!最近の記憶を無くしてる!私達の事を覚えてないわ!」

 

葵「それって記憶喪失って事!?」

 

斗真「何らかの衝撃で記憶喪失が起こったのか!?」

 

薫「何でーー!?」

 

斗真「PKタイムリープ!」

 

サイコキネシスで桃太郎の記憶喪失の前を見る。

 

斗真「そう言う事か!」

 

紫穂「何か分かったの!?」

 

斗真「京介の側から出て行った桃太郎は、ひまわりの種を盗んだ後に電線に触れて感電してしまったんだ。恐らくその衝撃で記憶喪失になったんだ。」

 

葵「そんな事が!?」

 

すると桃太郎は薫の指を力強く噛み付く。

 

薫「ギャーーーー!!!!」

 

紫穂「ダメ我慢して!混乱してるのよ!怖くないって分からせて!」

 

薫「よ、よし!」

 

我慢し始めたが、桃太郎は指から離れようとしない。

 

薫「もう痛くない・・・じゃなくて痛い・・・いや怖くない・・・!」

 

斗真「それだけで桃太郎が止めるのか?」

 

すると桃太郎は怖くないと言う言葉を聞いて指から離れた。そして噛み付いた箇所を舐めた。

 

斗真「嘘ーーん!」

 

紫穂「やった!」

 

葵「よっしゃ!」

 

 

 

 

 

 

すぐに薫とトイレへテレポートした。

 

葵「よう頑張った!ここならOKやで!」

 

そして我慢した薫が溜め込んだ痛みを吐き出した。

 

薫「いってーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

その後正気を取り戻した桃太郎にひまわりの種を与えた。

 

桃太郎「そうか。お前達もエスパーだったのか。」

 

薫「痛かった・・・」

 

斗真「薫、お前はナウシカか。」

 

葵「っで、どないすんねん?」

 

紫穂「兵部さんの所へ返すべきでしょうね。」

 

桃太郎「兵部?誰それ?」

 

斗真(京介の記憶もがっちり失ってるな。)

 

薫「そうだ!ここで飼おうよ!」

 

葵・紫穂「え!?」

 

斗真「お前本気か!?」

 

薫「うん!最近の記憶が無いんだったらさ、兵部さんの所へ返すより、ここで普通のモモンガとして居た方が幸せだと思うんだよね!」

 

葵「せやけどそいつ普通のモモンガやないで?」

 

紫穂「第一皆本さんが許す筈がないわ?見付からずに飼うなんて無理よ!」

 

斗真「俺も同感だ。」

 

 

 

 

 

 

するとインターホンが鳴った。

 

斗真「はいはーい!」

 

柏木「こんばんはー!お邪魔しますよー!」

 

斗真「お!柏木さん!いらっしゃい!」

 

薫「あ!朧さんだ!」

 

葵「マズイで!」

 

紫穂「見付かっちゃう!」

 

薫「あ!」

 

 

 

 

 

 

柏木が入って来た。

 

斗真「わざわざすみませんね柏木さん。」

 

柏木「良いのよ?」

 

斗真「おーい薫ー!柏木さんが来たぞー!ってあら?」

 

リビングに薫達の姿が無かった。

 

柏木「皆ー何処ー?」

 

 

 

 

 

 

浴室のドアを開けると。

 

柏木「あら?もうお風呂?」

 

薫「朧さんが来るから体綺麗にしとこうと思って・・・」

 

柏木「また何か企んでるのね!?あなた女の子なんだから!もう!私と斗真君はご飯作るから、早く上がって来てね?」

 

チルドレン「はーい!」

 

 

 

 

 

 

柏木がリビングに戻る。

 

斗真「まだ入浴中でした?」

 

柏木「そうなのよ。」

 

斗真「まあ相変わらずですからね・・・(上手く隠せたようだな彼奴ら。)」

 

 

 

 

 

 

その頃薫達は風呂に入り始めた。

 

薫「ほらー大丈夫だってー!怖くないから一緒に入ろうよー!」

 

しかし桃太郎は風呂を嫌がっていた。

 

桃太郎「嫌だー!!遠慮する!全力で遠慮するーー!!!」

 

紫穂「無理強いしなくても良いんじゃない?そんなに臭わないし。」

 

薫「そうだけどさ・・・あああ!!朧さんが来てるのに何やってるん私らーーー!!!」

 

目的を思い出した薫がすぐに風呂から上がった。

 

葵「あんたなーー!!」

 

紫穂「私らとか言わないでくれるー!?」

 

桃太郎「ん?」

 

 

 

 

 

 

その頃キッチンでは、斗真と柏木が晩飯を作ってた。

 

斗真「何か珍しいです。」

 

柏木「何が?」

 

斗真「俺毎日皆本さんと飯作ってますので。柏木さんと作るのは珍しいな〜と思います。」

 

柏木「そうなの?」

 

薫「朧さーーーん!!!」

 

柏木「ん?」

 

斗真「薫上がったのか?」

 

薫「エロコメエロコメエロコメエロコメエロコメエロコメーーーーー!!!!」

 

興奮中の薫が柏木に抱き付いた。

 

斗真「おい薫!!!早く体を拭け!!そして服に着替えろ!!更にエロい場面見せるな!!」

 

 

 

 

 

 

するとそれを見た桃太郎の目が赤く光った。

 

桃太郎「薫から離れろ!!!!!」

 

 

 

 

 

 

斗真「な!?」

 

桃太郎「薫から離れろ人間!!!」

 

薫「桃太郎!?」

 

柏木「あれは兵部少佐の!?」

 

薫「ヤバ!!」

 

すると桃太郎の背中からカプセルのような物が食み出た。そしてカプセルが発光し始めた。

 

 

 

 

 

 

一方その頃外では、皆本と大河達が居た。

 

皆本「飛んだ発見で訓練が中止になってしまったけど、良かったらうちで夕飯でも食べて行かないか?」

 

明「はい!喜んで!」

 

初音「やったー!ご飯ご飯!」

 

皆本「大河君達も食って行かないか?」

 

大河「お!良いね!俺もう腹減ってしょうがねえ〜。」

 

美里「喜んでお邪魔します。」

 

幸菜「わーい!ご飯だご飯ー!」

 

敦「俺もいただくか。」

 

皆本「朧さんと斗真君がご馳走作ってくれてる筈だから・・・」

 

すると初音が何かの臭いを嗅いだ。

 

皆本「どうした初音君?」

 

初音「同じ・・・さっきの臭いと・・・」

 

明「え?」

 

皆本「さっきって・・・今日見付けた実験室の事かい?」

 

初音「そう!」

 

皆本「まさか・・・」

 

大河「な!?皆本さん!」

 

皆本「え?」

 

 

 

 

 

 

すると皆本の家が爆発を起こした。

 

 

 

 

 

 

敦「何だ!?どうしたんだ!?」

 

皆本「薫!紫穂!葵!斗真君!!」

 

 

 

 

 

 

一方皆本の家では、斗真と薫が桃太郎と交戦していた。斗真がサイマグネットでギリギリ防いだ。

 

桃太郎「薫から離れろ!!」

 

斗真「お前落ち着け!」

 

葵「薫!!」

紫穂「薫ちゃん!」

 

桃太郎「お前らも仲間か!!」

 

そこに皆本達が駆け付けた。

 

皆本「薫!」

 

薫「皆本!」

 

大河「斗真!」

 

斗真「お前ら!行くぞ!」

 

4人「OK!」

 

皆本「特務エスパー!ザ・チルドレン!解禁!」

 

ファイブセブン「ターボ解禁!」

 

チルドレンとファイブセブンが解禁した。

 

 

 

 

 

 

斗真「特務エスパー!」

 

ファイブセブン「ファイブセブン!!」

 

 

 

 

 

 

薫「うおーーーー!!!サイキック!!力付くで押さえ付けーーー!!」

 

斗真「PKマグネットウォール!!」

 

サイコキネシスで桃太郎を壁に抑え込ませた。

 

皆本「ふぅ・・・何とか捕まえたようだな・・・」

 

敦「一体どうなってるんだ?」

 

皆本「ん?」

 

柏木「薫ちゃん!バスタオルバスタオル!」

 

薫「あ!」

 

バスタオルが解けてるのを見た薫が赤くなった。

 

薫「い・・・い・・・!いやーーーーーーーーー!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今回のしりとり。

 

桃太郎『めっちゃ美味!』

 

京介『またまたこの後、大変な事に!』

 

しりとり終了。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

気絶した桃太郎を見る。

 

皆本「記憶喪失!?」

 

幸菜「あれってモモンガ?」

 

斗真「ああ。京介と一緒に居るモモンガの桃太郎だ。事故で記憶喪失になってる。」

 

敦「そう言う事か。」

 

薫「ねえ皆本、ここで飼う訳にはいかないかな?」

 

皆本「それは無理だ。何故なら此奴は、実験動物だから。」

 

チルドレン「え!?」

 

葵「実験動物!?」

 

斗真「桃太郎が実験動物ってどう言う事だ?」

 

大河「実は、今日ザ・ハウンドの訓練中に廃墟の防空壕を見付けたんだ。その防空壕の中に実験動物を作り上げる研究所があったんだ。中には動物の亡骸があった。恐らくその桃太郎が実験動物の生き残りなんだ。」

 

薫「え!?それじゃあ、無理矢理エスパーにされたの・・・?」

 

皆本「それが戦争なんだ・・・世界中の国で同じ事が行われてたんだよ・・・」

 

チルドレン「え?」

 

皆本「彼は空気をミサイルのように打ち出す事が出来る。可哀想だが危険過ぎる。バベルで管理して厳重な管理科に置く他は無いだろう。」

 

斗真「桃太郎にそんな残酷な過去が・・・」

 

薫「皆本何とかしてくれるよね!?」

 

柏木「無理言わないで薫ちゃん!そうするしかないでしょ!?皆本さんを困らせないで!」

 

斗真「俺も柏木さんに賛同する。」

 

 

 

 

 

 

するとその時桃太郎が目を覚まして謎の超音波を放った。

 

 

 

 

 

 

美里「な、何なのこの音・・・!」

 

紫穂「思念波攻撃よ!落ち着いて!この高出力長く続かないわ!」

 

桃太郎「よくも騙したな!薫!!お前も敵だ!!」

 

薫「違う桃太郎!私は!」

 

桃太郎「僕を騙して捕まえた!!」

 

明「危ない!!」

 

両翼からビームを放つ。そしてチルドレンを庇った明に直撃した。

 

明「ああああああ!!!」

 

初音「明!!」

 

大河「明!!!」

 

初音「よくも明を!!!」

 

桃太郎「人間め!人間め!人間め!!!」

 

幸菜「皆本さん!明君の肋骨が割れてる!」

 

皆本「何だって!?すぐに救急車を!!」

 

葵「早よ仕留めな!」

 

薫「待って!桃太郎は悪くないんだ!」

 

斗真「そうだ!我を忘れてるだけだ!」

 

狼に変身して桃太郎を襲ったが、避けられて外へ逃がしてしまった。

 

初音「明の仇!食う!!!」

 

鷹に変身して桃太郎を追跡する。

 

薫「待て初音!私も行く!」

 

皆本「ダメだ薫!僕が行く!」

 

薫「え!?」

 

皆本「君達は明君の側に付いてやるんだ!」

 

薫「それなら朧さんが!」

 

皆本「言う通りにするんだ!人間に怪我を負わせた以上もう選択の余地は無いんだ!諦めてくれ・・・」

 

薫「それって桃太郎を殺すって事!?彼奴をエスパーに改造して利用しようとしたのは人間なのに!?」

 

斗真「俺も思う!動物を殺す事は出来ない!」

 

皆本「危険な動物を放置する訳にはいかないんだ!これがライオンやトラだったらお前にだって分かるだろ!?」

 

薫「違う!皆本はノーマルだからそんな事が言えるんだ!自分がライオンやトラだって事はないから!!」

 

すると皆本はあの言葉を思い出した。

 

 

 

 

 

 

須磨主任『それはね、猛獣にお行儀を教える為の魔法の指輪なのよ。良い子になったら外してあげる。』

 

皆本『エスパーだろうとなかろうと!君達はまだ小さな女の子じゃないか!君達は猛獣なんかじゃない!人類の大切な未来なんだ!そして、その大切な未来を守るのが!僕達大人の義務なんだ!』

 

斗真『そうだ!俺も皆本さんと同じ大人だ!子供を見守るのが大人の役目だしな!』

 

 

 

 

 

 

薫「あの時みたいに桃太郎を守ってやれよ・・・!何で言ってくれないの!?大丈夫、心配しなくて良いって・・・僕に任せろって!」

 

皆本「・・・すまん。柏木さん!バベルに特殊部隊に出動要請を!」

 

薫「皆本!!」

 

斗真「皆本さん!」

 

葵「悪思わんといて!」

 

 

 

 

 

 

その頃初音は桃太郎を追跡中。

 

初音「ドブネズミ!よくも明を!!!」

 

そして逃げてる桃太郎を発見した。

 

初音「見付けた!」

 

桃太郎「な!?」

 

初音「貰ったーーー!!!」

 

しかしそこに薫が現れて桃太郎を守った。ファイブセブンも現れた。

 

初音「あ、姐さん・・・」

 

薫「明の事はごめん!でも止めるんだ初音!」

 

初音「で、でも・・・」

 

薫「手を出すな!」

 

怖い目を初音に見せて脅した。

 

初音「はい・・・」

 

紫穂「でもどうする気!?薫ちゃん!!」

 

斗真「俺達も力を貸すぞ!」

 

薫「皆は離れてて!私が何とかする!」

 

幸菜「説得するの!?」

 

薫「斗真!敦!手伝ってくれ!」

 

斗真「分かった!」

 

敦「任せろ!」

 

桃太郎「騙した!僕を騙して裏切った!」

 

薫「そうじゃない!私はお前の気持ちちょっと分かるもん!」

 

斗真「俺も分かるぞ!お前の気持ちを!」

 

敦「そうだ!目を覚ませ!」

 

桃太郎「五月蝿い!!!」

 

両翼からビームを放つ。薫は動こうとせずにわざと直撃した。

 

紫穂・幸菜「薫ちゃん!」

 

初音「姐さん!」

 

大河・美里「薫!!」

 

葵「彼奴避ける気無いんや!?」

 

桃太郎「五月蝿い五月蝿い五月蝿ーーい!!!!」

 

薫「私だって、もしそんな目に遭ったら、同じ事をするかも知れないから!」

 

再びビームを放った。

 

紫穂・幸菜「薫ちゃん!」

 

初音「姐さん!」

 

大河・美里「薫!!」

 

 

 

 

 

 

そしてその数分前皆本と柏木は。

 

皆本「く!くそ・・・!彼奴ら完全に反乱だぞこれは!」

 

葵のテレポートで壁に埋もれてしまってる。

 

柏木「ごめんなさい・・・私がもっと早く気が付けば・・・」

 

明「皆本さん・・・俺の怪我無かった事にすれば、何とかなりませんか・・・?」

 

皆本「明君!?」

 

明「俺、リプレイスで桃太郎の体を奪おうとしたけど・・・ガードが固くて失敗しました・・・でもその時、彼奴の感情も伝わって来て・・・彼奴・・・元々研究員に育てられたんですよ・・・そして、信じてたのに裏切られて凄え怒ってる・・・でもそれって、まだ人間に愛着があるって事の裏返しじゃないですか・・・?薫ちゃんが上手くやればまた人間を信じるかも知れない・・・俺はこんくらいの怪我しょっちゅう初音に負わされてるし・・・」

 

皆本(分かってる・・・彼奴らは、桃太郎と自分を重ねてるんだ。でも!)

 

 

 

 

 

 

京介「面白い事になってるね。」

 

 

 

 

 

 

皆本「兵部少佐!?」

 

突然京介が皆本達の前に現れた。

 

京介「超能力は魔法じゃないからね。ちょっと痛むよ?」

 

明「あああああ!!!」

 

サイコキネシスで明の体に何かをした。

 

京介「折れた骨は繋がった筈だ。君達も助けてあげよう。ほら君、これで。」

 

ハンマーを明に差し出した。

 

明「えええー!?」

 

京介「急いだ方が良いぜ?もたもたしてると君がクイーンにいや、薫君にしてやれない事を僕がするのを見損なうからね。」

 

そう言い残してテレポートで去って行った。

 

 

 

 

 

 

そして現在に戻り、薫が桃太郎の攻撃を喰らったのかと思ったが、目の前に京介が居た。

 

薫「兵部さん!?」

 

斗真「京介!」

 

敦「何で彼奴が!?」

 

京介「しょうがない子だね。」

 

サイコキネシスで薫の怪我を治療した。

 

京介「後は僕に任せて。」

 

斗真「お前まさか!」

 

京介「大丈夫。もう何の心配もいらない。やはり君は僕達のクイーンだ。僕は君を悲しませたりはしないよ。」

 

薫「でも私は!」

 

 

 

 

 

 

そして京介は桃太郎に振り向いた。

 

京介「桃太郎ー!人間が憎くて、悲しみが深くて、やり切れないんだろー!?誰かにぶつけないと胸が張り裂けそうなんだろー!?」

 

斗真「お前それ挑発してるんじゃねえのか?」

 

薫「どうするの!?」

 

京介「君がやろうとしてる事を代わりにやるだけさ。斗真君達は手を出しちゃダメだよ?」

 

そして桃太郎に立ち向かった。

 

京介「来いよ!僕がその相手だ!」

 

標的を京介に変更してビームを放った。

 

京介「許せないよな!全部ぶつけるまではさ!」

 

そしてビームが京介に命中した。

 

斗真「京介!」

 

敦「兵部!!」

 

薫「兵部さん!!」

 

しかし京介は無傷だった。

 

京介「良いぞ!その調子だ!僕も自分を人間だと思っていたよ。だから、皆の為に戦った。国や仲間を信じてたから。だが、それが間違いだって分かった日の事を、僕は忘れない。君と同じようにね。」

 

 

 

 

 

 

密かに京介を見てる男が居た。真木司郎だった。

 

真木「少佐。」

 

 

 

 

 

 

その頃大河達が居るビルの屋上に皆本が駆け付けた。

 

皆本「皆!無事か!?」

 

葵「皆本はん!」

 

大河「皆本さん!」

 

上空では京介がビームを受けている。

 

京介「良く見ておけ坊や!エスパーの心を受け止められるのは同じエスパーだけなのさ!」

 

そして連射されたビームを全て受け止めた。

 

薫「兵部さーーん!!!」

 

斗真「京介お前無茶だ!離れろ!」

 

京介「ちょっとしつこくない!?」

 

突然京介が怒り始めた。

 

真木「もう限界かよ・・・」

 

京介「いい加減にしたらどうだこのチビ!!誰が目覚めさせてやったと思ってるんだ!!そろそろ止めないと!」

 

激怒してビームを弾いた。

 

 

 

 

 

 

京介「しばくぞゴラーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

全員がポカンとした顔で見ている。京介は桃太郎をグリグリする。

 

京介「昔みたいにぐちぐちぐち!!何時まで怒ってるんだ!!!」

 

真木「少佐がそれを言っちゃ・・・」

 

桃太郎「五月蝿い人間!!」

 

京介「だーーーー!!!」

 

更に激怒した桃太郎は京介の指を噛んだ。

 

京介「やり返す!!!」

 

桃太郎の尻尾に噛み付いた。

 

皆本「何なんだ彼奴は・・・」

 

葵「自分がやれ言うたんや・・・」

 

大河「結構楽しそうだな彼奴・・・」

 

桃太郎「離せこの野郎ーーー!!!」

 

京介「断る!お前が先に離せ!!!」

 

斗真「何だろう・・・巫山戯合ってるようにしか見えねえ・・・」

 

敦「丸でトムとジェリーだな・・・」

 

初音「2人共、もう本気じゃない。何か犬や狐の兄弟喧嘩みたいだ。」

 

大河「きつねと猟犬?」

 

皆本(はっ!まさか、彼奴わざと!?)

 

すると桃太郎が噛むのを止めた。

 

桃太郎「京介?」

 

京介「世話を焼かせやがって。やっと思い出したか。」

 

するとホッとした京介が落ちてしまった。

 

桃太郎「京介ーーーー!!!!」

 

 

 

 

 

 

落下していく京介を真木が救った。

 

京介「真木・・・」

 

真木「世話を焼かせるのはあなたもです。」

 

京介「疲れた・・・帰るとしよう。」

 

皆本「待て!!」

 

紫穂「皆本さん?」

 

皆本「このまま行かせる訳にはいかない!」

 

薫「皆本!?」

 

京介「僕も桃太郎も社会の脅威だからね。だがそれは誰の為の社会なんだい?」

 

皆本「な!?」

 

京介「構わないぜ?撃てよ。そしてその子達に見せてやれ!世の中から食み出した奴がどうなるかをさ!」

 

皆本「はっ!」

 

額にある傷を見て皆本が戸惑った。戸惑い続け、撃つのを止めてしまった。

 

薫「皆本・・・」

 

桃太郎「世話になったな薫!」

 

斗真(彼奴記憶が戻ったみたいだな。)

 

敦(そのようだな。)

 

桃太郎「ありがとう。薫。」

 

薫「桃太郎・・・」

 

桃太郎「薫が望むなら何時でもあのロリコンを裏切るから!」

 

薫「え!?」

 

斗真「お!平常運転!」

 

京介「テメェ齧歯類!!何処までも誤解を言いやがって!!」

 

桃太郎「じゃあねバイバーイ!」

 

薫「またねー!桃太郎ー!」

 

京介「こら待て齧歯類!!いい加減にしろーー!!!」

 

斗真「じゃあなー!ロリコン変態野郎を宜しく頼むぜー!」

 

京介「こらお前!!!」

 

テレポートでこの場から去って行った。

 

 

 

 

 

 

その後警察と特殊部隊が来た。薫は1人で落ち込んでた。

 

皆本「薫!」

 

薫「あ!」

 

皆本「どうしたんだ?一緒に乗らないのか?」

 

斗真「早く帰ろうぜ?」

 

薫「お!朧さんの車に乗る!」

 

皆本「あ!」

 

紫穂「大丈夫よ皆本さん。」

 

葵「せや!ちょっと頭を冷やしたいだけやって。」

 

皆本「でも僕は・・・」

 

紫穂「最後まで撃たないでくれたじゃない?」

 

皆本「え?」

 

紫穂「ありがとう。皆本さん。」

 

葵「皆本はん!ありがと!」

 

皆本「・・・ありがとう。2人共。」

 

 

 

 

 

 

その頃薫はと言うと。

 

柏木「いやーーー!!!そこはダメーーー!!!」

 

薫「お風呂壊れちゃったじゃん?」

 

柏木「ってこっちに乗ったのはそれが理由!?」

 

薫「その通りーーーー!!!!」

 

相変わらず目的を忘れない薫なのだった。

 

「NEXT」




         キャスト

      神楽斗真:松下優也
      栗栖大河:花江夏樹
       芝浦敦:佐野岳
      赤坂美里:大久保桜子
      篠崎幸菜:矢野優花

       明石薫:平野綾
      三宮紫穂:戸松遥
       野上葵:白石涼子
      皆本光一:中村悠一

      桐壺帝三:小杉十郎太
       柏木朧:浅野真澄
     常盤奈津子:中尾衣里
     野分ほたる:佐藤利奈
       宿木明:大浦冬華
      犬神初音:清水愛
     須磨貴理子:深見梨加
       研究者:宮坂俊蔵

      真木司郎:落合弘治
       桃太郎:釘宮理恵
      兵部京介:遊佐浩二

次回「彼は何で怒ったか!?」

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