絶対可憐チルドレン ANOTHER ESPER   作:naogran

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ある日の真夜中、3人のチンピラが1人の男性から金を奪って暴力を振るった。

男性(どうして俺が・・・こんな苦しい目に・・・)

すると男性の右手が光り始めた。それと同時に1人のチンピラが苦しみ始めた。

チンピラA「お、おい!?」

チンピラB「どうしたんだヒデ!?」

男性「誰が弱いって?」

すると暴力を喰らわされた男性がゆっくりと起き上がった。

チンピラA「こ、此奴・・・」

すると男性の右手がまた光り始めた。恐怖を感じたチンピラ2人が逃げ出した。

男性「決めたぞ!これから俺は、お前らのようなゴミを退治する正義のヒーローになる!俺は・・・ジャスティス仮面だ!」






そして後日の街中では暴走族が暴れ回ってた。近くに停まってる車から声が聞こえた。

???「何と嘆かわしい・・・社会の迷惑を顧みない輩め・・・どうやら今夜も、ジャスティス仮面の出番のようだな。」

車からジャスティス仮面が降りて来た。






その頃暴走族ははしゃいでた。すると暴走族の1人が突然苦しみ出した。

暴走族A「お、おい!?」

暴走族B「大丈夫か!?」

そしてジャスティス仮面は車に乗り込んだ。

ジャスティス仮面「苦しみの中で反省するが良い。」






その頃暴走族達は。

暴走族A「こ、これは・・・」

暴走族達「出たーーー!!!ジャスティス仮面だーーーー!!!」

ジャスティス仮面「ジャスティス完了!ははははははは!!!」


MISSION14「チルドレンはメイ探偵」

翌朝、ジャスティス仮面のニュースが日常に広まった。そして斗真と大河は、ジャスティス仮面に襲われた被害現場へ行った。

 

斗真「ここだな。ニュースで観たジャスティス仮面の被害に遭った公園は。」

 

現場に到着して、大河が透視して証拠を探す。

 

大河「何処に証拠があるかも知れねえな。」

 

 

 

 

 

 

同じ頃敦と美里と幸菜はジャスティス仮面の被害に遭った街中を探る。

 

幸菜「そのジャスティス仮面って何か怖いよ。」

 

美里「幸菜と同感だわ。正義の味方って言ってるけど、本当は人間を苦しめてるだけじゃない。」

 

敦「ダメだ。証拠は何処にも無えな。」

 

美里「多分また事件が回って来るかも知れないわ。」

 

斗真『おい3人方。そろそろバベルに戻るぞ。』

 

 

 

 

 

 

その後5人はバベルに帰投した。紫穂は殺人事件の凶器や遺品を調べてた。

 

紫穂「じゃあ、始めるわね。」

 

最初に読み取るのは殺人に使われた凶器の包丁から。

 

紫穂「犯人は、前に彼女と付き合ってた男よ。すぐ逮捕して。」

 

敦(三宮は何してるんだ?)

 

斗真(この前起こった殺人事件の遺品や凶器を調べてる。)

 

次は女性の白いハイヒールを調べる。

 

紫穂「この女性は、もう死んでる。場所は・・・」

 

殺害された場所を言おうとしたその時。

 

 

 

 

 

 

皆本「もう良い!!止めろ!!」

 

 

 

 

 

 

途中で皆本が紫穂を止めた。

 

皆本「こんな事しなくて良い!」

 

紫穂「でもまだ・・・」

 

皆本「局長!こんな血生臭い事を前からやらせていたんですか!?」

 

桐壺局長「わしが好きで許可してると思うのかね!?ここにあるのは全て未解決の重大な証拠品だ。警察や他のエスパーでは歯が立たず止む無く・・・」

 

皆本「それは分かっています!しかしこれは本物の凶悪犯罪です!幾らレベル7のエスパーでも紫穂はまだ10歳なんです!」

 

紫穂「私は平気よ。」

 

皆本「それでもダメだ!君の指揮官としていや、大人として、こんな事をさせるのは許さない!」

 

斗真「皆本さん。」

 

すると電話が鳴り出した。

 

柏木「はい。・・・局長、警察庁長官がお見えです。」

 

皆本「警察庁長官が?」

 

大河「何か珍しいな。日本警察の超お偉いさんとは。」

 

桐壺局長「通してくれたまえ。」

 

そしてドアを開けると、警察庁長官とそのボディガードが入って来た。

 

長官「突然お邪魔してすみません。」

 

皆本「長官。」

 

長官「ん?」

 

皆本「あなたが紫穂にこんな事をさせてるのですか?」

 

桐壺局長「止めたまえ皆本君。」

 

斗真「皆本さん落ち着いて。」

 

長官「彼は?」

 

桐壺局長「ザ・チルドレンと神楽斗真君の主任の皆本君だ。」

 

長官「ああ君が。」

 

皆本「犯罪から子供を守るのも警察官の仕事でしょ!これ以上協力は出来ません。エスパーを健全に育てる事も我々の仕事です!」

 

長官「事件を解決する能力があるのなら、それを提供するのが市民の義務だ。年齢は関係無い。そうだな紫穂?」

 

紫穂「ええ。パパ。」

 

皆本「ぱ、ぱ・・・パパ!?」

 

幸菜(長官って紫穂ちゃんのお父さんだったの!?)

 

美里(初耳だわその話・・・)

 

柏木「立場上あまりオープンはしてないけど、長官は三宮さんのお父さんなんの。」

 

長官「娘がお世話になってる。」

 

皆本「マジ・・・!?」

 

警察庁長官は紫穂の実の父親だった。

 

長官「神楽君。久し振りだな。」

 

斗真「はい三宮長官。お久し振りでございます。」

 

皆本「え?斗真君知ってるの!?」

 

斗真「実は皆本さんが海外研修に行ってる間に長官直々の依頼任務をやってたんだ。」

 

皆本「そうなのか・・・」

 

長官「紫穂に気遣いは無用だよ。これはエスパーの義務だ。紫穂、少し外してくれないか?局長と話がある。」

 

紫穂「はい。パパ。」

 

 

 

 

長官「実は、ザ・チルドレンとファイブセブンに協力したい事件がありまして。」

 

女性警官「いらっしゃい。ジュースでも飲んで休憩しまし・・・」

 

紫穂に触れられた瞬間、困った顔をした。

 

女性警官「さ、さぁ、行きましょ?」

 

斗真(あの婦警、何か怪しいな。)

 

皆本「局長!これ以上犯罪捜査に子供を巻き込むのは!」

 

桐壺局長「いやぁ、まぁ一応話を聞いてみなくては・・・」

 

皆本「しかしですね!」

 

桐壺局長「わ、分かった・・・話は後で聞いてやるから。取り敢えず命令だ!席を外せ!」

 

皆本「よっぽど納得出来る理由が無いと協力なんかさせませんからね!」

 

女性警官「どうしたの?いらっしゃい?」

 

皆本「さあ、行くぞ紫穂。」

 

紫穂の手を握って席を外す。手を握られた紫穂は密かに赤面をした。

 

斗真「長官申し訳ありません。皆本さんは・・・」

 

長官「気にする事は無い。それで事件の依頼なんだが。」

 

 

 

 

 

 

そしてその日の夜の皆本の家。

 

薫「でもまさか、警察庁の長官がジャスティス仮面の事件を解決してくれって言いに来るとはね。」

 

紫穂「幾ら変な事件でも、こうも好き勝手にやられちゃ警察の面子に関わるのよ。」

 

斗真「確かにな。ジャスティス仮面をジャッジメントをお見舞いしなくてはな。学校でもジャスティス仮面の話題でいっぱいなのか?」

 

葵「うん、ちさとちゃん達も怖がってたしな。」

 

斗真「彼奴面白そうだな。」

 

葵「早い所解決してあげな。」

 

紫穂「そうね。」

 

皆本「それはそうと、言いたくはないけど良いのか?父親として。」

 

ソファに座りながら紫穂に言った。

 

紫穂「そう怒らないで皆本さん。パパにも立場があるんだから。」

 

葵「良えんやないの!お父さんに頼りにされてるって事やし!」

 

薫「そうそう!」

 

皆本「しかしな・・・」

 

隣のソファに斗真が座った。

 

斗真「皆本さん、気持ちは分かるけど、紫穂達にもそろそろ大人扱いした方が良いんじゃねえの?」

 

皆本「それはそうだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

翌日になり、賢木の授業を受ける。斗真達も参加する。

 

賢木「犯行の手口は検討が付いてる。シンプルだが恐ろしく効果的な手段だ。後その説明の前に、君達は毎日食事してるよな?何処から食べ物食べてる?」

 

薫「口。」

 

賢木「息を吸ったり吐いたりするのは?」

 

幸菜「口です。」

 

賢木「その通り!食べ物は口から食道を通って胃に。空気は気道を通って肺に流れる。じゃどうして、食べ物は肺の中に行かないと思う?」

 

敦「気道の蓋である喉頭蓋が閉まる。」

 

賢木「正解だ!」

 

そしてモニターに首の構造が映った。

 

賢木「敦の言う通りだ。気道の入り口に蓋があるからだ。食べ物が通過する時にこの「喉頭蓋」と言う蓋が閉じて、食べ物が肺の方に行かないようにしている。」

 

紫穂「あ!じゃあ犯人はその蓋を?」

 

葵「どゆ事?」

 

皆本「蓋が閉じっ放しになるとどうなる?」

 

葵「えっと・・・息が出来へん!」

 

大河「完全に窒息する。」

 

薫「そっか!」

 

皆本「恐らく、サイコキネシスで喉頭蓋を閉めたんだ。」

 

美里「犯行が残忍ね。」

 

斗真「閉められたら空気を肺にデリバリー出来なくなるからな。」

 

皆本「この方法ならレベル3程度のサイコキノで犯行は可能だ。」

 

賢木「そう言う事だ!」

 

皆本「ありがとう。賢木。」

 

賢木「俺なら相手の呼吸にこんな野暮な方法は使わないけどな!瞳を見詰めて唇を塞ぐだけ。当然女性限定で。」

 

しかし賢木以外全員退室してた。

 

賢木「あれ!?」

 

 

 

 

 

 

そして出撃準備が整った。

 

皆本「ザ・チルドレン!解禁!」

 

ファイブセブン「警察解禁!!」

 

 

 

 

 

 

薫「エスパーに生まれたあたいが何の忍者が末法の手先!」

 

葵「こうなったら一筋賭ける!賭けて忘れた謎を解く!」

 

紫穂「掴め足取り!アリバイ崩せ!」

 

チルドレン「絶対可憐!チルドレン!」

 

 

 

 

 

 

斗真「神楽斗真!」

 

大河「栗栖大河!」

 

美里「赤坂美里!」

 

敦「芝浦敦!」

 

幸菜「篠崎幸菜!」

 

斗真「特務エスパー!」

 

ファイブセブン「ファイブセブン!」

 

 

 

 

 

 

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今回のしりとり。

 

紫穂『すっ飛ばして行こまい!』

 

薫『良いよ良いよ!じゃあ脱いでみよっか!』

 

しりとり終了。

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一行は事件現場に到着した。そこに担当の刑事が待っていた。

 

内田「チルドレンとファイブセブンの方々ですね?担当の内田です。宜しくお願いします。」

 

薫「おいっすー!」

 

幸菜「宜しくお願いしまーす!」

 

薫「私達が来たからにはどんな事件も迷宮界入り間違い無し!」

 

葵「迷宮入りしたアカンやろ。」

 

斗真「繰り返そうとすんな。」

 

幸菜「・・・」

 

大河「どうした幸菜?」

 

幸菜「あの警官から何か違和感を感じる・・・何だろう・・・?」

 

 

 

 

 

 

早速事件現場を調査する。

 

紫穂「ここが現場ね。」

 

内田「はい。被害者は自動販売機の前。丁度この辺りに倒れてました。」

 

地面を読み取る。暴走族が窒息してるのが浮かんだ。

 

紫穂「大きな力が加えられた様子は無いわ。テレパシーや催眠による攻撃を受けた風でもない。賢木先生の言った通り、サイコキネシスで喉頭蓋を閉じたと考えるのが妥当ね。ただ、犯人らしい人間の姿が見えない・・・」

 

薫「遠くから狙ってるって事?」

 

紫穂「かも知れない!」

 

斗真「成る程。ジャスティス仮面は遠くから被害者を増やしたって事か。」

 

紫穂「でも、犯人の力から考えて、それ程離れていない筈・・・でも、それが何処かは特定し辛いわね・・・」

 

それを聞いて大河が透視する。

 

大河「う〜ん・・・犯人は恐らく見えない場所で犯行を及んだらしいな。けど何処が最適なんだ・・・?」

 

 

 

 

 

 

長官「それでは他のエスパーとは変わらん。」

 

 

 

 

 

 

そこに長官がパトカーから降りて来た。

 

斗真「長官。」

 

長官「レベル7のサイコメトリーと言っても肝心な時に役に立たん物だな。」

 

皆本「そんな言い方無いでしょ!あなたの娘が一生懸命やっているのに!」

 

幸菜「そうですよ!紫穂ちゃんのお父さんなんでしょ!?」

 

長官「娘である事が捜査と何か関係あるのかね?」

 

皆本「くっ・・・」

 

幸菜「・・・」

 

長官「バベルに依頼したのはレベル7の力が必要だからだ。」

 

紫穂「分かってるわパパ!内田さん、他の現場も見てみたいんだけど案内して。まずは最初の現場から。」

 

内田「分かりました。」

 

斗真「おお、今日の紫穂は今までとは違うな。」

 

葵「何や今日の紫穂格好良えな!」

 

薫「彼奴の能力は私達と違って交友の向きだもんね。親父の仕事がああだし、警官なるのかも。」

 

 

 

 

 

 

すると薫はまた妄想し始めた。犯人役が何故か皆本になってる。

 

紫穂『ねえ、あなたがやったんでしょ?素直に言ってみて?』

 

皆本『知らねえっつってんだろ!』

 

紫穂『隠してもダ・メ。私にはちゃんと分かるんだよ?ほら、胸の中全部見せてご覧なさい?』

 

すると皆本のシャツのボタンを外して胸を触って読み取る。

 

 

 

 

 

 

薫「わあっはー!取り調べられてー!!!」

 

大河「ダメだこりゃ・・・」

 

 

 

 

 

 

そんなこんなで最初の事件現場に到着した。

 

内田「ここが最初の現場です。この事件の直後、警察やマスコミ各社に犯行声明が送られて来ました。」

 

紫穂「時間は?」

 

内田「深夜2時頃です。この現場では唯一犯人の姿が被害者に見られていますが、被害者の少年は気が動転して詳しい事は何も覚えてないと言っています。」

 

そして地面を読み取る。大河が周りを透視する。読み取る途中に紫穂が驚いた。

 

皆本「どうした紫穂?」

 

紫穂「ダメだわ、相手がエスパーだと透視出来ない・・・」

 

大河「ん?何か発見した!」

 

皆本「本当か!?」

 

大河「湖の底に何かあるぞ。」

 

斗真「よっしゃ!PKフィッシング!」

 

光の釣り糸を生成して湖の底に落ちてある何かを釣った。

 

斗真「湖の中から財布が落ちてたぞ。」

 

紫穂「ちょっと調べさせて。」

 

財布を読み取ろうとするが。

 

紫穂「ダメだわ。これも透視出来ない。」

 

斗真「って事は、この財布は犯人の所持品としか考えられるな。一応証拠品として持って置こう。」

 

内田「次の現場に行きましょうか。」

 

紫穂「お願い。」

 

 

 

 

 

 

次に向かった事件現場はコンビニ前だった。

 

内田「このコンビニの駐車場で、爆竹や花火を鳴らして遊んでいた少年の1人が突然倒れ、呼吸困難に陥りました。犯人らしき目撃情報はありません。」

 

アスファルトを読み取っても、近くの電柱を読み取っても証拠が得られない。

 

紫穂「ダメだわ。被害者を狙ったとすればここはベストポジションなんだけど・・・」

 

薫「可笑しいなぁ・・・ここでも無いか・・・」

 

葵「意外と遠くから狙ったとちゃう?」

 

美里「でも遠くから狙ったとしても被害者の顔を見ずにどうやって?」

 

皆本「少し捜索範囲を広げてみるか・・・」

 

 

 

 

 

 

次に向かった場所は、家と家の間にある狭い道だった。

 

紫穂「ダメだわ・・・何も見えない・・・」

 

薫「そんな筈は無いって!もっと奥!」

 

紫穂「・・・見えないわ・・・」

 

薫「もっと奥だって!」

 

紫穂「でもこれ以上は・・・」

 

薫「ああ焦れったい!!」

 

無理矢理紫穂を奥まで押し込んだ。

 

皆本「お、おい!薫!紫穂!」

 

薫「皆本ー!」

 

皆本「どうした!?」

 

薫「痞えた!出して!!」

 

美里「全く、無理矢理押し込むから・・・」

 

 

 

 

 

 

痞えてしまった2人を美里がテレポートさせて救出した。

 

幸菜「どうだったの?何か見付かった?」

 

薫「いや、結局全部空振りだったな・・・」

 

葵「やんちゃ坊主に制裁を加える!まさに姿なき正義の味方やな!」

 

紫穂「違うわ!あの時見えたのは正義なんかじゃない!もっと醜い者・・・自分勝手な憎しみの塊よ!」

 

皆本「・・・よし!一時休憩するか!」

 

薫「賛成ー!風呂入ろ風呂!」

 

葵「せやな!推理が行き詰まった事やし気分転換や!」

 

皆本「あれが推理なのか・・・?」

 

斗真「遊んでるだけとしか思えんがな・・・」

 

美里「私も入ろうかな。」

 

幸菜「私も私も!」

 

 

 

 

 

 

そして女性陣は女風呂でゆったりする。

 

薫「いやぁ〜!最高〜!良いね〜風呂は!」

 

ナオミ「何で私まで?」

 

薫「寮で入るより一緒の方が良いじゃん!疲れ取れるでしょ?背中流そうか?」

 

葵「止めい!おっさん!」

 

ナオミが入ってる理由は、無理矢理薫が連れて来たからである。

 

葵「なあ、ナオミはんは超能力で悪い奴懲らしめた事あるん?」

 

ナオミ「任務でやってるわよ?皆もそうでしょ?」

 

葵「そうやなくて、酔っ払いとかマナーの悪い奴とか。」

 

美里「私はそう言う奴ら懲らしめた事あるわよ。ナオミちゃんはどうなの?」

 

ナオミ「う〜ん、まず注意するんじゃないかしら?」

 

薫「そうだよな。いきなり、それもこっそり襲うのは可笑しい・・・」

 

奈津子「ヤッホー!お疲れー!」

 

するとそこに奈津子とほたるも来た。

 

薫「やったラッキー!綺麗所がまた来た!」

 

奈津子「ナオミちゃん、前で谷崎主任がウロウロしてたわよ?」

 

ほたる「ナオミちゃんの事待ってるみたい。」

 

ナオミ「あの親父・・・!」

 

 

 

 

 

 

その頃女湯前では谷崎がウロウロしていた。斗真がそれを見た。

 

斗真「谷崎主任、何してるんですか?」

 

谷崎「ザ・チルドレンと入浴など・・・いかんいかんぞ!教育上良くない・・・私のナオミが悪い影響を受けるかも知れん・・・何か嫌らしい事をされてる可能性も・・・」

 

呆れた斗真がESPデバイスで隊員の応援を要請した。

 

谷崎「許さん!彼女はやがてバベルを!いや!世界を代表する最高のエスパーとなるのだ!能力!美しさ!品格に一点の傷も付ける訳にはいかんのだ!」

 

そして女湯の暖簾を少し捲る。

 

谷崎「やっぱ心配だ・・・入っちゃおうかな・・・入っても良いよね・・・?私は主任なんだから!後何時かは結婚するんだし!」

 

斗真「谷崎主任、女湯を覗くのは犯罪ですよ?」

 

谷崎「何言ってるんだ!ナオミに悪い影響を与えてしまったらいかんのだ!」

 

斗真「ダメだこりゃ・・・」

 

遂に女湯に入ってしまった。

 

谷崎「お邪魔しま〜す〜桶!?」

 

ナオミが飛ばした桶が谷崎の顔面に直撃した。谷崎はそのまま気絶した。そこにバベルの特殊部隊の隊員が到着した。

 

斗真「連行をお願いします。」

 

隊員「はい!」

 

 

 

 

 

 

ナオミ「ったくあの親父!あれさえ無ければ!」

 

葵「注意せえへんでいきなりやったな・・・」

 

紫穂「犯人は注意するのが怖いんじゃないかしら?」

 

7人「え?」

 

美里「どう言う事なの?」

 

紫穂「薫ちゃんやナオミちゃんや斗真さんと敦さんはレベルが高いけど、犯人はきっと高くないもの。その・・・」

 

葵「どないしたん?」

 

紫穂「犯人は襲う相手を探してる。偶々見掛けた訳じゃなく、何処かに懲らしめる相手が居ないか探し回ってるのよね。」

 

美里「ああ、確かにそんな感じがするわ・・・」

 

薫「それで?」

 

紫穂「う〜ん・・・何か浮かびそうなんだけど分からない・・・でももうちょっとなの・・・」

 

ほたる「あ〜、例の事件ね。」

 

葵「あれ?知ってるの?」

 

奈津子「私達、クレヤボヤンスとテレパスなのよ?」

 

ほたる「皆本さんカッカしてるんだもん。読もうと思わなくても感じちゃうわ。紫穂が僕が守らなきゃってさ。」

 

すると紫穂の顔が真っ赤になった。

 

紫穂「・・・へぇ・・・」

 

ほたる「あら、知らなかったの?」

 

紫穂「私、皆本さんの心はなるべく読まないようにしてるから・・・」

 

7人「ふぅ〜ん。」

 

 

 

 

 

 

そして女性陣が風呂から上がった。外は夕方になっていた。

 

葵「お待たせー!」

 

敦「遅いぞお前ら!」

 

幸菜「ごめんねー!」

 

薫「はぁ〜!良い湯だった〜!」

 

紫穂「あら?皆本さんは?」

 

内田「資料を取りに行ってます。少し待って下さい。」

 

薫「何だよ皆本の奴〜!男の長風呂は嫌われるぞ〜!」

 

葵「いやいやいや、皆本はんは風呂ちゃうって。」

 

すると紫穂が今出て行った車を見詰めた。

 

紫穂(車・・・?)

 

葵「あ!皆本はん!」

 

皆本「お待たせー!」

 

そこに資料を取りに行った皆本が戻って来た。

 

内田「皆本さん。先程三宮長官から連絡がありまして、此方の7人を連れて長官室へ来て頂けないかと。」

 

斗真(俺達を?)

 

皆本「薫と葵と斗真君達を?」

 

内田「ええ。彼女には聞かせたくない話があるので。」

 

皆本「分かりました。行くぞ皆。」

 

7人が皆本に付いて行く。すると紫穂が何かを感じ取ったと同時に皆本に付いて行く7人を見た。

 

紫穂「皆本さん達何処へ?」

 

内田「急に別の任務が入ったとかで。紫穂さんは此方の捜査を続けるようにとの事です。」

 

紫穂「そう?」

 

 

 

 

 

 

そして7人が皆本に付いて行く途中に。

 

斗真「皆本さん。」

 

皆本「ん?どうした?」

 

斗真「俺達ちょっとトイレ行って来るから、先に行っといてくれるか?」

 

皆本「分かった。早く来てくれよ。」

 

斗真「了解。」

 

皆本が薫と葵を連れて行ったと同時に、5人が頷いて走り出した。

 

 

 

 

 

 

その頃紫穂は内田と調査に出掛けた。

 

内田「さっき駐車場の地面に触れてましたけど、まさかバベルの中に犯人が居るとか?」

 

紫穂「ううん、そうじゃなくて・・・犯人は車に乗ってたかもって思い付いたの。」

 

内田「車ですか?」

 

紫穂「車から被害者を狙い、すぐに走り去る。そうすれば現場から犯人の痕跡は一切残らないわ。後は車を特定すれば・・・」

 

内田「成る程。」

 

 

 

 

 

 

その頃長官室では。

 

長官「呼び出した?私は君達を呼び出してなどいないが。」

 

葵「けどあの刑事はんは、紫穂抜きで話があるって・・・」

 

皆本「紫穂抜きで話す・・・斗真君達がトイレに行って戻って来ない・・・まさか!!」

 

長官「!?」

 

 

 

 

 

 

その頃紫穂は、事件現場の自販機の前を調べてる。

 

紫穂「向こうの広い通りに車を移動させてくれる?」

 

内田「分かりました。良いですよ。」

 

車を広い通りに移動させた。そして紫穂が運転席を調べる。

 

紫穂「やっぱり・・・この位置からなら車の中から被害者が見えるわ・・・」

 

そしてハンドルに触れたその瞬間。ジャスティス仮面が仮面を外す行動が見えた。

 

 

 

 

 

 

ジャスティス仮面の正体は、捜査担当の内田だった。

 

 

 

 

 

 

内田「気付いたようですね。」

 

紫穂「あ、あなたが!?」

 

内田「その通り。どんなに万全の体制でパトロールしようが掻い潜るのは簡単です。」

 

紫穂を助手席に追い込んでドアを閉める。

 

内田「ジャスティス仮面は私ですから。」

 

遂にジャスティス仮面の正体を特定出来た。

 

内田「電波によっては定期検査では発見し難い。運良く私は超能力を見過ごされて来ました。」

 

すると紫穂はリミッターを隠しながら発光させた。

 

内田「正義が私に行使しろと言ってるのですよ?」

 

すぐにドアを開けて逃げようとしたが、内田がアクセルを踏んで怯ませた。内田と紫穂が乗ってる車を謎の集団が追跡する。

 

内田「怖がらなくても良いのですよ?選択肢は2つあります。ジャスティスガールになって私と一緒に若者の反省を促すか。或いは・・・」

 

紫穂「無駄よ!私は特務エスパーなんだから!誰がジャスティスガールなんて!」

 

内田「では、反省して貰わなければ。」

 

すると左手からサイコキネシスを発動させて、紫穂の喉頭蓋を閉めた。

 

内田「どうかね?苦しいだろ?辛いだろ?だったら反省したまえ!自分の言った言葉を自覚したまえ!」

 

 

 

 

 

 

???「PKストップ!」

 

 

 

 

 

 

すると後ろを走ってるバイクの青年がサイコキネシスを放って車を強制停止させた。

 

内田「何だ!?」

 

そして車の前にバイクと2台の車が停車した。

 

内田「彼奴らは!」

 

その集団の正体はファイブセブンだった。

 

斗真「そこまでだジャスティス仮面!紫穂を解放しろ!じゃねえとお前も殺された被害者と同じようにハワイへ逝かせてやるぞ!」

 

紫穂「斗・・・真・・・さん・・・」

 

内田「フン!だったらあなた達も反省して貰わなければ!」

 

そしてサイコキネシスを放つ。しかし斗真がサイコキネシスで妨害した。

 

内田「な!?」

 

斗真「その程度か!貴様のサイコキネシスは!調味料で例えると胡椒か塩ぐらいだな!」

 

大河「お!助手席で苦しんでる紫穂を発見したぞ!」

 

それを聞いた斗真が、ESPジャッジを身に付けてる右腕を前に伸ばした。

 

斗真「ジャスティス仮面及び内田!三宮紫穂誘拐、更に多くの被害者を生み出した罪で!PKジャッジメント!」

 

ESPジャッジからモニターが出て、左右の『RELEASE』と『ARREST』が交互に発光する。

 

 

 

ナレーション『エスパー犯罪者に対しては、特務エスパーの要請により、東京都内某所にあるESP最高裁判所から判決が下される。』

 

 

 

そして結果は『ARREST』になった。

 

内田「なっ!!」

 

斗真「アレスト許可!」

 

大河「ロジャー!」

 

敦「バベルと警察庁の権限において!」

 

幸菜「ジャスティス仮面及び内田に対して!」

 

美里「実力を行使する!」

 

内田「おっと!動くんじゃありませんよ?」

 

すると内ポケットから拳銃を出して銃口を紫穂に向けた。

 

幸菜「ああ!紫穂ちゃんが人質にされたよ!」

 

敦「止めろ!これ以上バカな真似はよせ!」

 

内田「バカな事?これは神が私に行使しろと言う命令ですよ?」

 

斗真「うわぁ〜宗教野郎め・・・」

 

内田「それに、サイコメトラーの彼女に何が出来るんですか?うわ!?」

 

すると内田が座ってる運転席の上の屋根が突然凹んだ。

 

薫「例えば!リミッターで仲間を呼ぶってのはどうかな!?」

 

内田「何!?」

 

大河「薫!」

 

斗真「行くぜ薫!」

 

薫「OK斗真!サイキック!椅子ごと強制射出!!」

 

斗真「PKガラスブレイク!!」

 

内田「のわ!?」

 

斗真がフロントガラスを破壊して、薫が内田が座ってる運転席を射出した。そしてドアを開けて紫穂を救出する。

 

薫「紫穂!しっかりしろ!」

 

皆本「無事か!?紫穂!」

 

紫穂が咳き込む。内田が悔しがる。

 

内田「何故だ・・・!?何故このジャスティス仮面が破れなければならない!?」

 

斗真「簡単さ。正義の味方は思いやる気持ちを持つのも大切だ。攻撃だけが華じゃねえ。」

 

内田「嘘だ!そんな事は正義が許さぬ!!」

 

すると近くに落ちてたパイプを拾う。

 

皆本「さあ紫穂。」

 

背負ってやろうと背中を向けた。

 

紫穂「あ、もう平気よ!1人で歩けるもん!」

 

すると内田が紫穂に向かってパイプを振り上げる。

 

内田「天誅ーーー!!!」

 

斗真「止めろーーー!!!」

 

皆本「危ない!紫穂!」

 

 

 

 

 

 

だが長官が飛び出して紫穂を抱えた。そして内田が振り下ろしたパイプが長官に直撃した。長官から血が溢れ出た。

 

 

 

 

 

 

紫穂「はっ!パパ!!」

 

大河「長官!!!」

 

薫「てめェ!!!」

 

敦「火炎星・霧隠れ!幻成田線!!」

 

薫がサイコキネシスで内田を吹き飛ばして、敦が霧を放って幻成田線を放って壁に減り込ませた。

 

葵「喰らえ!!」

 

美里「倍返しよ!」

 

葵と美里が運転席と助手席を内田の頭上にテレポートさせた。内田が2つに直撃してダウンした。

 

皆本「長官!」

 

紫穂「パパ!しっかり!」

 

大河「長官!」

 

長官「私は・・・大丈夫だ・・・怪我は無いな?紫穂・・・」

 

紫穂「パパ・・・」

 

泣き出した紫穂長官に抱き付いた。長官は紫穂を優しく抱く。

 

紫穂「ありがとう・・・パパ・・・」

 

敦「・・・長官、病院へ行きましょう。救急車を手配しました。」

 

長官「ああ、すまない芝浦君・・・」

 

丁度救急車が到着し、長官を乗せた。

 

内田「こんな事・・・絶対・・・ぐは!!」

 

立ち上がろうとしたが、怒りを燃やした斗真が内田の腕を踏んだ。

 

斗真「おいてめぇ、長官に怪我を負わせるとは良い度胸してんな!!」

 

内田「こんな事しても・・・貴様達に正義の天罰が下るぞ・・・!!」

 

斗真「構わねえさ!!お前みたいなクズの天罰なんかモルモットぐらいにしか過ぎねえからな!!」

 

内田「何だと・・・!!」

 

斗真「今度は俺達の正義が貴様を裁く!!」

 

内田「くそっ・・・!」

 

こうしてジャスティス仮面の正体である内田が逮捕された。

 

 

 

 

 

 

その夜、皆本が紫穂と薫と葵を車に乗せて帰宅中。斗真は皆本達の前を走ってる。そして薫と葵は後部座席でぐっすり寝てる。

 

紫穂「心配してくれてありがとう皆本さん。パパはああ言う人だけど、私は心が読めるから気持ちは通じてるの。パパも内心喜んでたわよ。皆本さんは娘を守ろうとしてくれてるって。」

 

斗真『長官は良いお方だな。』

 

紫穂「だから、他人の僕が出る幕じゃなかったんだな。なんて思わないで?」

 

皆本「救われるね。でも勝手に心を読まないでくれ。」

 

紫穂「私は、こんな能力だから。この世はお伽話とは違うって事は良く分かってる。だから、世の中に汚い物がある事は隠さなくても良いのよ。」

 

すると紫穂が皆本の腕を抱いた。

 

紫穂「私は平気よ!薫ちゃんや葵ちゃん。それにパパや斗真さんや皆本さんが守ってくれてる事も知ってるから私は平気!」

 

皆本「・・・実に救われるね。君の方が、僕よりずっと大人だよ。」

 

こうして事件は無事解決し、紫穂の言葉で救われた皆本であった。

 

「NEXT」




         キャスト

      神楽斗真:松下優也
      栗栖大河:花江夏樹
       芝浦敦:佐野岳
      赤坂美里:大久保桜子
      篠崎幸菜:矢野優花

       明石薫:平野綾
      三宮紫穂:戸松遥
       野上葵:白石涼子
      皆本光一:中村悠一

      桐壺帝三:小杉十郎太
       柏木朧:浅野真澄
      賢木修二:谷山紀章
     梅枝ナオミ:藤村歩
      谷崎一郎:家中宏
     常盤奈津子:中尾衣里
     野分ほたる:佐藤利奈
        長官:仲野裕
        内田:内田夕夜
        不良:四宮豪
           堂坂晃三
           川野剛稔

次回「逃げちゃダメ!!」

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