ザ・ウォーキング・デッド in Japan 作:永遠の二番煎じ
しかし・・・
東岡と斉藤はシートベルトをしていたがジープが吹き飛んだ時気を失った。
東岡「・・・!」
東岡は気を取り戻すとジープの中で逆さに水の中に沈んでいくのに気づいた。
斉藤は気絶したままだった。
東岡「一体どうなってるんだ!!」
東岡は状況がつかめず、無我夢中でジープからの脱出を図った。
東岡は水圧でドアが開けれなかったために右ズボンのホルスターから拳銃で運転席側の防弾ガラスを撃ちまくった。
防弾ガラスはひびが入り、割れて水が勢いよく流れ込んできた。
東岡は拳銃をホルスターに収め、気絶している斉藤を浸水しているジープの割れた窓から引き出し反対の川岸に泳いだ。
斉藤を川岸に打ち上げ、東岡は人工呼吸したが斉藤に反応はなかった。
東岡は大島と坂下が偵察していた燃える住宅街を見て自分が置かれている深刻な状況が分かった。
東岡「大島・坂下さん・斉藤さん・・・俺もそっちに行くよ・・・」
東岡はホルスターから拳銃を取り出し、空の弾倉をリリースしジャケットから新しく弾倉を装填した。
東岡は右手で口に拳銃の銃口を加えた。
斉藤「ゲホッ、ゲホッ。」
斉藤は一度気を取り戻したが再び気絶した。
東岡は銃口を口から抜き、斉藤に駆け寄った。
東岡「斉藤さん!」
東岡は斉藤がまだ生きているのを確認し、自殺をやめた。
それは同じ仲間である斉藤を守るという信念がまだあったからである。
住宅街の爆発音と火災の音で感染者たちが川沿いに寄って来た。
東岡は死にもの狂いで斉藤を左肩にへの字で持ち上げ、拳銃を右手に持ち堤防を上がった。
川岸から堤防を上がる途中、東岡は片手で寄ってくる感染者たちの足に弾を撃ち、立てないように時間稼ぎして住宅街に逃げた。
東岡は川から離れた住宅街の一軒の大きな二階建の家に逃げ込んだ。
玄関で斉藤を左肩からゆっくり降ろして、玄関の鍵を閉め拳銃をホルスターに収めた。
東岡は玄関にあった1メートルの鉄鎚を持って家中を調べた。
幸い住人も感染者もいなかった。
東岡は一階の窓と裏口の鍵をすべて閉め速やかに雨戸で外の景色を遮断した。
東岡は斉藤を玄関から運んで二階の寝室のベットに降ろした。
その日は東岡は一階で畳部屋での物入れをあさって夕方に布団を見つけてその畳部屋で寝た。
ZDAY六日目・・・
朝起きて東岡は斉藤の様子を見に行った。
しかし斉藤はその日も起きなかった。
ZDAY九日目・・・
斉藤は昼ごろ目を覚ました。
窓から差す太陽の光がまぶしかった。
(あれ、車の中じゃなくて部屋?)
斉藤はまずベッドの横の机の上に置いてある大工道具の薄ノミに気づいた。
それから斉藤の視界にはピンク色のものやぬいぐるみを多数みた。
(女の子の部屋?)
勉強机に近寄り、友達と一緒に映る制服姿の女の子のプリクラを見た。
斉藤は部屋を出て他の部屋に行ったらタンスや机があった。
(二階はこの二部屋か。)
「大島君!東岡君!!坂下さん?」
斉藤は恐怖の中での孤独感を初めて味わった。
寝ていた部屋に戻り、薄ノミをズボン後ろポケットに入れた。
階段を下りるとすぐに玄関が見えたが階段途中に1m30cmの高さの鉄板が隔てられていた。
階段手すりを乗って若干高い鉄板を乗り越え、一階に降りた。
ガチャっとドアを開ける音がした。
斉藤は薄ノミを右手に持ち構えた。
東岡「うぉ!!」
斉藤「わああ!」
斉藤「なんだ東岡君か、驚かさないでよ。」
東岡は弓と矢の入った鞘を肩にかけて右手にバールを持っていた。
東岡「斉藤!!!ついに起きたか!!」
東岡は斉藤が目覚めうれしそうであった。
東岡はろうそくに火をつけて斉藤を一階の真っ暗なリビングに案内した。
東岡はろうそくを置いて昼の暗い部屋の中で食卓机で斉藤にこれまでの経緯を話した。
斉藤「じゃあ、私達だけ生き残った・・・」
東岡「ああ、だがいいこともある。新たに軽自動車を手に入れたし、ここはソーラーパネルがあって冷凍庫が使えるんだ。ただ電気は冷凍庫だけに使うために明かりはろうそくで我慢してるんだ。」
斉藤「だから明かりをろうそくでまかなってるのね。」
東岡「いや、死者が寄って来ないためにも明かりはつけない。日を重ねるごとに外には死者が増え続けてる。」
東岡は弓矢と鞘を食卓机に置いた。
東岡「俺にはバールと包丁に拳銃があるが斉藤さんには薄ノミしかない。」
斉藤「私、東岡君に弓道やってたなんて一度も言ったことないけど。」
東岡「大島が言ってたさ、斉藤さん弓道で全国にも行ったことあるんだろ?」
斉藤は無言で弓と矢を鞘に入れ受け取った。
東岡「あと、冷凍庫の食料は自由に食べていいぞ。俺はもうお前を効率的なやつだと分かっているからな。こういうのは信頼が大事だ。」
東岡「今日はもう外には出るな。」
斉藤「分かった。」
斉藤は冷凍庫にある生野菜を食べた後また鉄板を上り越えて二階に行った。
斉藤は寝ていた部屋に戻り、勉強机の上に弓と矢の入った鞘を置いた。
斉藤は窓の外の夕日を見ていた。
(死者の数がすごいわ。住宅地の道路に視界に入るだけで両手両足の指の数は最低いるわね。)
斉藤は今まで気づかなかったが窓際の写真を見た。
そこには家族写真があった。
父親・母親・10代の兄妹の姿が映っていた。
(なるほどこの部屋は妹らしき女の子の部屋だったんだ。)
斉藤は隣の部屋のタンスをあさり10日ぶりに着替えた。
ZDAY10日目・・・
早朝アーミージャケットを着てリュックを背負いバールを片手に持った東岡が玄関から出て行こうとしていた。
斉藤「待って!」
東岡「ああ、おはよう。」
東岡は玄関のドアのぶを握っていた。
斉藤「私も行くわ。」
東岡「外は地獄だぞ?盗賊に死人がうようよいる。」
斉藤「それは避けられないんじゃない?」
東岡「まあ・・・そうだが。一人の方がリスクは少ない。」
斉藤「とりあえず待って。」
斉藤は二階に戻っていった。
東岡「早くしろよ!」
斉藤は5分後弓と矢の入った鞘を背負い、包丁を入れた包丁入れをズボン右にぶら下げ右手に薄ノミを持って降りてきた。
東岡「リュックは?」
斉藤「今日は死人を倒すことだけに集中するわ。」
東岡「そうだな、お前はたしか一つのことしかできなかったな。後ろから死者が来たら頼むぞ。」
東岡と斉藤は素早く家外に出て東岡はドアに鍵をかけ、家の前に止めてあった黒の軽自動車に乗った。
東岡「仮免だけど、結構道路を走れるようになったんだ!」
東岡は感染者とは関係ない日常の話をしようとした。
東岡「初めて二人のドライブデートだな。」
斉藤「そうだね。」
斉藤は東岡のジョークを受け流した。
東岡「斉藤さんは常に冷静だな。ツッコミすらしない。楽しいドライブデートになりそうだ。」
東岡は皮肉を言って車を発車した。
斉藤「ところでどこに行くの?」
東岡「食料は十分あるから音楽ショップに行って、CDを取りに行く。」
斉藤「音楽ショップ?」
東岡「家にはCDラジカセがあったから久しぶりに曲を聴きたい。」
斉藤「・・・」
東岡「俺はHIPHOPのCDが目当てだ。お前は何を聴くんだ?」
斉藤「クラシックにジャズかな。」
東岡「その斉藤さん情報は大島からは聞いてなかったな。」
斉藤「大島君は音楽よりテレビバラエティーの話ばかり聞いてきたから。」
すると音楽ショップに着いた。
東岡「斉藤さん、見張っててもいいんだぞ?」
斉藤は無言で車から降りた。
東岡はエンジンを切りエンジンキーを抜き、斉藤の後に降りた。
斉藤は先に自動ドアが壊された音楽ショップに入った。
店内から一体の感染者が歩いてきた。
斉藤は薄ノミを勢いよく感染者の右目に突き刺した。
銃で感染者を倒したことはあったが斉藤は接近戦で初めて倒したために吐いた。
東岡「おい!大丈夫か?」
東岡はうずくまった斉藤の背中をさすりながら言った。
斉藤「ええ、どこもひっかかれたり噛まれたりしてない。」
東岡「そういえば、こういう汚れ仕事は拳銃を撃った時以来だったな。」
斉藤「また、店内から二体死者が来た。」
東岡は素早くバールで顔面を突き刺し、もう一体は頭を殴って倒した。
東岡は店内の安全を確認した。
「よし、さっさと目的のCDを取って感染者が集う前に出て行こう。」
「そうね、ありがとう。」
「いいよ、あんなことはこの三日毎日やってるからな。」
斉藤・東岡はCDをかごに入れ、店を出て素早く車に乗り込んだ。
CDをかごに入れたまま車の後部座席に置いた。
斉藤「次は?」
東岡「斉藤さんは何かほしいものないのか?」
斉藤「え?」
東岡「俺はお前の意見も尊重する。俺は独裁者じゃないからな。」
斉藤「じゃあ、帰って早速音楽聞きましょ。」
東岡「家電量販店に行ってCDラジカセ取りに行かないとな。」
斉藤「じゃあラジカセ取りに行って今日は家で休みましょ。」
東岡「帰り道に家電量販店があったからそこに寄って帰って音楽を聞こう。」
東岡は帰りに車を近くに止めて家電量販店によった。
東岡「気をつけろ。」
店の出入り口に頭の原型をとどめていない感染者四体が倒れていた。
東岡はバールを片手から両手に持ち、斉藤は包丁入れから包丁を取り出した。
東岡と斉藤は店内に入った。
男A「止まれ!」
男の声が聞こえた。
そこには四人の男がハンマーや金属バットを持って四方の家電の陰から現れた。
東岡と斉藤は言われた通りに立ち止まった。
男A「ここは俺たちの場所だ。他のところに行ってくれ。」
東岡「ここに住みに来たわけじゃない、CDラジカセ1台持っていくだけだ。」
男A「ダメだ、ここにあるものは俺たちのものだ。」
東岡はバールを落とし、ガンホルスターから拳銃を抜いた。
斉藤「東岡君!それはやりすぎじゃない?」
斉藤は東岡を止めようとした。
男B「そんなモデルガンなんて向けられても怖くないぜ。」
東岡は商品棚にあるランプを撃った。
男たちは驚いた。
東岡は男Aに拳銃を向けた。
男A「早まるな!!!分かったから!!!みんなも鈍器を置け!!!」
東岡「お前ら全員入口に行け!!外の死人を見張っとけ!」
男たちは出入り口に行くと四方に逃げた。
東岡「よし、解決だ。CDラジカセを持っていこう。」
東岡は拳銃をホルスターに収め、CDラジカセを持った。
斉藤「あなた、こんなやり方で今まで物資を手に入れてきたの?」
東岡「こんな非常時に手段なんて選んでられない。」
男B「ああああああ!!!」
すると店の出入り口から感染者が押し寄せてきた。
東岡「こっちだ!!!」
斉藤は東岡の後をついていった。
東岡と斉藤は開いていた非常口から脱出して車の中に逃げ込んだ。
車の中から四人の男全員が感染者たちに襲われるのを見ていた。
斉藤「ここまでしなくても・・・」
東岡「言い訳するつもりはないが店から出て行けなんて言ってない。」
斉藤「私達だって他人に銃を向けられたらそうするわ。」
東岡「いや、俺は自分のアジトを死守するね。」
東岡は殺気立った目で斉藤に言った。
東岡はエンジンをかけてその場から家に帰った。
ZDAY11日目・・・
斉藤は東岡の様子を見て家を出て行くことにした。
リュックと弓と矢の入った鞘を背負い、包丁を入れた包丁入れをズボン右に携帯し、金属バットを持って玄関のドアを出ようとした。
東岡「待て。」
東岡は呼び止めた。
東岡「出て行くなら車にガソリン、食料も半分持って行け。」
斉藤「いいの?」
斉藤は冷静だった。
東岡「お前の判断は正しい。俺は確かに最近生存者をエサに死人から生き延びてる。」
斉藤「戻りたくなればいつでも戻ってこい。あと俺みたいな人間には気をつけろよ。そこらへんの死人よりも怖い。」
ZDAY12日目・・・
東岡「本当に行くんだな。」
斉藤「うん、車本当にいいの?」
東岡「車ならそこらへんにいくらでもある。」
斉藤「あと言い忘れてたけど、ジープから助けてくれてありがとう。じゃあ、元気で。」
斉藤は家を出て、黒い軽自動車で□□町のはずれにある畑地まで行った。
そこには感染者が数えるほどしかいなかった。
斉藤は車から降りて矢を鞘から取り出し弓を構えた。
(20メートルくらい離れてるか?私ならやれる!)
矢を放ち、見事感染者の額に矢が突き刺さった。
斉藤は突き刺さった矢を額から抜き鞘に回収した。
するともう一体強歩で近づいてきた。
(間に合わないか!)
斉藤は包丁を包丁入れから素早く取り出し、右目に深く刺し抜いた。
「はあ・・・」
斉藤は警戒しつつビニールハウスで野菜や果物をあさった。
ZDAY13日目以降・・・
斉藤は感染者を倒しつつ□□県内を点々と自動車で走っていた。
その際生存者のグループは避けてきた。
ZDAY23日目・・・
斉藤が乗っていた車が○○県に近い町で故障し、乗り捨て一階建ての家に立てこもった。
家に立てこもる際に家の中の感染者を三体すべて倒した。
東岡と同じく、家中の窓や外に通じる扉は鍵を閉め、雨戸で外の景色を遮断した。
斉藤は倒した感染者三体の体を持ち上げられなかったために上半身と下半身を家にあった中華包丁で切断し、感染者が周りにいない隙を見て窓から投げ捨てた。
ZDAY26日目・・・
斉藤はこの町に来てまだ入っていないホームセンターに入った。
感染者が複数店内にいたがこっちに気づかなかったために無視した。
(マッチか着火マンないかな。)
斉藤は着火マンを見つけた。
(あった!)
すると男の声がした。
(やばい早く逃げよう。)
斉藤は出入り口から遠回りに忍び足で歩いた。
(死者一体か、一体くらいなら切り抜けられる!)
斉藤は矢を放ち、後頭部に命中した。
斉藤はそこから走って逃げようとしたら、七体感染者がいた。
「まだ七体もいる!」
斉藤は焦った。
以下省略第四話参照・・・
斉藤は男二人に矢を向けた。