ザ・ウォーキング・デッド in Japan   作:永遠の二番煎じ

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今回は新キャラの過去の話ですが思ったより長くなり、つい楽しんで書いてしまいました。



弓使いの斉藤加奈

俺「まさか俺たちを殺すのか?」

中田「おいおい、斉藤さん本気か?」

俺と中田は両手を挙げながら言った。

斉藤「ええ、本気よ。」

斉藤は10メートルくらい先から俺たちに向けて短弓を構えていた。

 

いまからの話は斉藤加奈中心になる。

 

私は斉藤加奈、□□県□□市の私立大学二年生・・・だった。

中学から高校まで弓道をやってて高校では全国大会も行った。

親元を離れて一人暮らしで大学では空手部に入った。

 

ZDAY・・・

私は土曜日も昼から講義があったために、それまで空手の練習に励んでいた。

まあ、日曜日もバイトなくて全然暇だったら空手に励むけど。

 

私は大学の道場でいつものように朝から空手の練習をしていた。

坂下「加奈、今日のニュース見た?」

斉藤「いえ、起きてすぐに家を出て来たから知らない。」

 

坂下「隣県の○○市で謎の病気が起こったらしいよ。」

○○市は□□県の県庁所在地よりも□□市に近かった。

斉藤は確かに朝5時に歩いて大学に行く途中、警察車両や装甲車を見たがそんなに気にしていなかった。

 

髪ゴムで結ったポニーテールを一度解き、再びつむじ位の高さできつく結ぶ。

斉藤「それより、空手の相手してくれない?」

坂下「・・・うん、いいわよ。」

坂下は話を聞いてもらえず、我慢して稽古を手伝った。

 

大島は朝練終わりに東岡とともに道場に来た。

大島「なあ、斉藤さん。今日一緒に昼ご飯食べないか?」

斉藤「いい、坂下さんと食べるから・・・」

私は大島君の誘いを一年間断り続けてきた。

 

東岡「大島、ドンマイ。きっとそのうち一緒に食べてくれるさ。」

大島「東岡、ありがとう。お前はいいやつだな。」

東岡「お前ほどじゃない。」

東岡は大島を勇気づけ励ましていた。

 

大島君はいい人だった。

大島君は同じ賃貸に住む隣の住人だった。

部活は同じ体育会系の剣道部だった。

学部学科も同じで一年の時から結構仲が良かった。

大島君はカリスマ性があり、モテたが天狗にはならないいい青年だった。

でも大島君は月二回のペースで告白されるけど、私は友達としてしか見れなかった。

大島君は二年になり私を好きになったようだが、同じくして坂下さんも大島君を好きになった。

私は大島君とは友達のままの関係でよかった。

 

斉藤は大島に告白された時期に坂下から大島の相談を受けていた。

 

大島と東岡が道場から去った後・・・

坂下「ええ!いつも断ってるけど、もったいないよ!!!」

斉藤「しかし、私は大島君を男として興味がない。」

坂下「私のこと気にしないで。加奈がその気がないなら別にいいし。それに他の女がいっしょにランチしてたらむかつくし。」

 

斉藤「坂下さん・・・そこまで言うならあなたが大島君を振り向かせるまで私は大島君を他の悪い虫から守ってあげるわ。」

 

坂下さんは私に対して本当に良くしてくれた。

レポートを手伝ってくれたり、授業を代わりに出てくれたり坂下さんには恩があった。

 

坂下「本当に?あ!!でもそれでだんだん好きにならないでね!!!」

斉藤「あ・・・うん。」

斉藤は坂下に釘を刺された。

 

斉藤は大島に朝の冷たい態度の謝罪とランチOKのメールをした。

 

昼ごろ大学のカフェで大島君と私はランチをした。

大島「まさか、君と二人でご飯食べるのに一年かかるとは思ってなかったよ。」

斉藤「私は大学生活で大島君と二人でランチするとは思ってなかったけど。」

私はさらりと男としてみてないことを大島君に赤信号を出した。

 

大島「同じ賃貸で隣に住んでるのにか?」

斉藤「まあ・・・友達以上に帯の色は変わらないからね。」

私は大島の私への気持ちにとどめをさしにかかった。

 

大島「また空手の例えでふられたよ。」

斉藤「坂下さんとかの方が可愛いし女っぽいし家事出来るわよ?」

私はさらっと坂下さんをすすめた。

 

大島「どうして・・・君は僕を見てくれないんだ!!!僕はずっと君しか見てこなかったのに!!!」

大島はそう言って感情を高ぶらせてカフェを出て行った。

 

東岡と坂下は同じカフェで遠くの席でこっそり見ていた。

東岡は坂下が大島のことを好きだと知らなかった。

東岡「大島、途中までよかったのにな・・・」

坂下「本当だね。あともう少しってとこかな。」

(ナイス!加奈、私の期待に応えてくれて。我慢した甲斐があったわ。)

 

坂下は大島を一年から好きであったが接点がなく近づけなかったので、いつも一緒にいる斉藤に近づいた。

そこから斉藤を通して坂下は大島の女友達になれた。

そしてそこから坂下は大島を自分のものにするために斉藤の雑用に付き合ってきた。

これが小悪魔坂下の手口(下積み)である。

 

場面はカフェに戻る・・・

東岡「あれが!あれのどこがおしいんだ?野球で言えば、まだヒットすら打ってないぞ。」

東岡は頭を抱えていた。

 

坂下さんは私の向かいに座ってた大島の席に座ってきた。

坂下「ありがとう。本当に。」

斉藤「本音を彼に言っただけよ。今日ならきっとあんたの持ってる武器で落とせるよ。」

 

夕方頃剣道場・・・

大島「今日は早く帰るよ・・・」

東岡「心配するな!まだまだこれからだ!斉藤も他に好きな男いなさそうだしな。」

大島「お前はなんていいやつなんだ。次期主将にふさわしいな。」

東岡「だから斉藤のことあきらめるなよ!!!それに裏主将はお前だろ!」

東岡はテンション高く俺を元気づけた後、早めに部活から帰してくれた。

 

体育館の外で坂下は大島を待っていた。

大島「あ、坂下さん。部活終わったのか?」

坂下「まあね。一緒に帰らない?」

大島「・・・いいぞ。」

大島は斉藤に言われてかなり落ち込んでいた。

 

坂下は大島の誠実な心の壁を崩しかかった。

大島「斉藤はなんで俺のことを好きになってくれないんだ・・・俺が求めてない女性からは告白されるのに。」

坂下「斉藤さんは男に興味ないか、玉の輿に興味があるのかもね。」

大島「俺は大学で初めてあんな日本美人を見た。それも絵にかいたような。」

坂下「大島君の気持ち分かる。私と同じね・・・」

大島「え!お前って彼氏いないのか?」

大島はよく坂下が男と話すのを見ていたために彼氏がいないことに驚いた。

 

坂下「うん・・・一年からずっと一途に頑張って来たんだけどね。」

大島「そいつ、許せないな。俺が竹刀で叩きのめしてやるよ。」

坂下は切ない表情を崩し笑った。

 

大島「ん、なんで笑ってんだ?」

大島は不思議に思った。

 

坂下「あなたの事だから。」

大島「俺?」

大島は告白されてることにようやく気付いた。

 

坂下「そうやって自分の悩みを忘れて、人の悩みを心配する人なかなかいないから。」

大島「・・・」

大島は驚いた。

 

坂下「私はまだあなたに告白したことないから。」

大島「俺の事そんな風に見てたのか。」

 

大島は単純にうれしかった。

大島が多くの女性から告白される理由は剣道姿がかっこいいからとか、頭がいいからとか、英語話せるからとか、優しいからとかであった。

大島は贅沢だが本当の中身を知られ告白されたことはなかった。

 

坂下みたいに友達のように見ていた相手に本当の自分の中身を見抜いて告白されたのは初めてであった。

大島「いいよ。」

大島はそう答えたが指一本触れずに坂下を見極めたかった。

 

坂下「え!でも斉藤さんは?」

大島「あきらめるよ。斉藤もこれ以上俺に付きまとわれても困るだろ。」

大島は自虐的なことを言った。

 

坂下(やっぱり大島君は心もかっこいいよ・・・)

坂下「じゃあ大島君の家寄って行っていい?」

坂下は思い切って踏み込んだことを言ってみた。

 

大島「でも・・・俺結婚したいって思う人しか入れないんだ・・・」

坂下「私は他の女と違って遊びじゃない!!私も大島君と家庭築きたい。」

坂下は大声で本当の想いを伝えた。

 

坂下「今日は傷ついたでしょ?」

大島は驚いたが賃貸の家に招いた。

 

大島は冷蔵庫から麦茶を出しながら言った。

大島「周りからはちゃらそうとか言われてるけど童貞なんだ。」

大島は坂下に打ち明け言った。

 

坂下「そうなんだ、私もあなたを最初で最後の男にしたい。」

坂下は甘えるような声で大島を誘惑した。

 

大島「・・・分かった!!!俺もじゃあ、腹くくって人生のパートナーは斉藤さんじゃなく坂下さんにするよ。」

大島は坂下を一生守ると決めた。

 

坂下は大島の右手を胸に当てる。

坂下はそのまま大島の家に泊まった。

 

ZDAY二日目・・・

大島は起きてテレビをつけた。

そこには軍隊が市民を虐殺している映像が空撮で流れた。

軍隊が陣取ってる場所はモザイクが唯一かかっていなかった。

大島「大変だ。見てみろ。」

 

坂下は大島に起こされた。

坂下「・・・なに大島君?」

坂下もテレビを見た。

坂下「それ映画の宣伝じゃない?」

 

大島「いや、どのチャンネルも空撮からの虐殺の映像ばっかりだ。しかも昨日隣県で起きたことだ!」

坂下「昨日の謎の病気発症と関係あるかな?」

大島「とりあえず110しよう。」

しかし110はパンクしていた。

 

大島「早く服着ろ!逃げるぞ!!」

坂下「待ってよー!」

 

大島と坂下が大島の家から出た時、斉藤も同時に家から出てきた。

斉藤・大島・坂下「あ。」

三人は驚いた。

 

大島「すまない、斉藤!!!自分の欲に負けてしまった。」

大島は声を張って謝った。

それは大島が正しくないと思ったことをしてしまったために、かつ誠実だからである。

しかし大島は斉藤から坂下に気持ちが変わっていた。

 

斉藤「全部知ってたよ。坂下さんが私を利用したこともね。」

斉藤はさらっと言った。

 

斉藤は全て見抜いていた。

斉藤「ただ夜中だけは静かにしてね。」

斉藤は無表情なまま言った。

大島と坂下は照れていた。

 

坂下「加奈・・・ごめんね。」

坂下は幸せそうに言った。

斉藤「これでぱしりがいなくなると思うとつらいよ。」

斉藤は少し笑みを含んで言った。

 

坂下「加奈・・・」

坂下は斉藤への感謝が大きかった。

坂下「ぱしりじゃないけど、親友にはなったわ。」

 

そこに東岡が原付でやってきた。

東岡「大変だ!逃げるぞ!!」

東岡は慌てていた。

最初私は状況が分からなかった。

 

東岡「政府がここも避難区域にした!」

大島は東岡の言ったことと朝のニュースを見てすぐ意味が分かった。

斉藤「謎の病気のこと?」

東岡「ああ、謎の病気がこっちにも流行するおそれがあるらしい。」

大島「俺たちはみんな車を持ってない。ヒッチハイクしよう。」

東岡「名案だ。逃げながらヒッチハイクだな。」

 

四人は隣県からなるべく遠くにそれぞれの自転車で走って逃げた。

自転車は斉藤・大島の予備を貸した。

車が同じ進行方向に行くたびに自転車を止め、自転車道で四人でヒッチハイクしていた。

 

すると七人乗りのワゴンが止まった。

夫「乗りなさい!!」

四人は自転車を乗り捨てワゴンに乗った。

ワゴンには老夫婦の二人が乗っていた。

運転席に夫、助手席に妻が座っていた。

 

四人は急いで三列目に大島が右側、坂下左側、二列目に斉藤右側、東岡左側に乗った。

 

東岡「あ!」

私は東岡君の考えていることに感ずき、東岡君に耳元で簡潔に説明した。

東岡「お、おう。そういうことなら、まあいいか。坂下が大島のこと好きだったなんて全然気づかなかった。斉藤さんはなんでも御見通しだな。」

東岡は斉藤の恋のキューピット力に感心していた。

 

大島と坂下は窓の外を見て楽しそうに話していた。

夫は大島と坂下を見て言った。

夫「若いっていいな。」

妻「そうね。40年前の私達を思い出すわ。」

夫「これからは息子たちの時代だな。」

妻「この騒ぎもすぐに収まるわ。」

 

東岡は疑問に思った。

東岡「なんで二人でワゴンに乗ってるんだすか?小さい車の方が運転しやすいですよね。」

妻「これは息子たちがプレゼントしてくれた車よ。実家に帰って来た時に家族全員でどこか移動できるようにね。」

斉藤「いい息子さんたちですね。」

斉藤は夫の腕の包帯を見た。

 

斉藤「腕、大丈夫ですか?」

夫「ああ、昨日実家から逃げる時、暴動に巻き込まれてけがしたんだ。」

東岡「噛まれたんですか!!」

東岡は大きな声をだし、後ろの大島と坂下も静かになった。

夫「いや、ひっかかれただけさ。」

妻「それに謎の病気なんてデマですよ。こうやって昨日から主人は生きてるんですから。」

 

すると突然夫は意識を失った。

妻「あなた!!」

妻が夫の体をゆする時にハンドルに体が当たり右にワゴンが横転した。

私が次に目を開けた瞬間のことであった。

 

夫は妻の右手を食べていた。

私はその光景に吐きそうになった。

私は自力で脱出し、他の同級生三人はたまたまいた警官たちに引きずりだされた。

幸いその光景を見たのは私だけであった。

その時は私だけ見ただけでよかったと思った。

 

他の三人は気絶したままアスファルトに寝かされていた。

 

私はワゴンを見ていた。

すると警察官二人がワゴンに近寄り運転席と助手席の老夫婦の頭をガラス越しに持っていた拳銃で撃った。

私「どういうことですか?」

巡査A「新型狂犬病だ。患者に噛まれたり引っかかれたら終わりだ。分かったか?」

巡査Aは苛立ち忙しそうにしていた。

 

警部「もはや□□県も封鎖だな。県警に報告しろ。」

警部は部下に指示した。

 

巡査B「三人は奇跡的に無傷、以上なしです。」

三人は二発の銃声で目が覚めた。

 

坂下「何が起きたの?」

大島「あの夫婦は?」

東岡「みんな大丈夫か?」

三人は朦朧としていた。

三人はワゴンの方を見て恐怖していた。

 

警部「ご苦労、□□町に行って駆逐してきてくれ。」

巡査たち「了解。」

巡査たちは二台停車してたパトカーのうち一台のパトカーで乗り去った。

 

警部は私達四人に説明した。

警部「ゾンビって知ってるか?」

東岡「はい、ゲームや映画で見ました。」

東岡は自分が殺されるんじゃないかと恐怖していた。

 

警部「今はそういう状態だ。」

大島「何がどうなってるんですか?」

大島は冷静だった、しかしまだ現実を見れなかった。

 

坂下はほとんど放心状態だった。

 

感染者が一体寄って来た。

警部はズボン右のガンホルスターから拳銃を出し、感染者の頭を撃った。

私以外三人はその光景を見て吐いた。

 

大島「なんで殺したんですか?」

大島は感情を高ぶらせ大声で言った。

すると声に釣られ、感染者がもう一体強歩で来た。

感染者は臓物を出して歩いてきた。

坂下「・・・あれじゃない!特殊メイクよ!!」

東岡「ああ!そうに違いない!!!」

坂下も東岡も混乱していた。

 

警部は拳銃を構え、強歩で向かってくる感染者の腹部を撃った。

大島・東岡「なんてことを!!」

しかし感染者は倒れなかった。

警部「いいか、生きたければゾンビの頭をつぶせ。」

警部は次にまた感染者の頭を撃った。

 

警部「ゲームと思って駆逐すればまだ楽だ。まったく一体に二発も使っちまったぜ。」

警部は愚痴った。

警部「奴らを政府は新型狂犬病患者と言って報道規制してるが、もうゾンビだ。駆逐する時に頭を潰せ、まあ刃物で眉間や目を突き刺してもいい。あと友達が死んだり、奴らにひっかかれたり、噛まれたら頭をやれ。発症潜伏期間は短くて30秒くらいだ。」

 

斉藤「私達を保護してくれないんですか?」

警部「してやりたいが、政府からの命令は駆逐が最優先だ。それに人員も足りてない。多国籍軍が来てくれるのを待つしかないかもな。だが世界各地でゾンビが発生してる。」

警部は皮肉を言ってパトカーに乗り、別の町に走って行った。

 

大島「聞いたか?県外に脱出しよう。」

坂下「賛成だわ。」

東岡「そうだな、患者に対して先進国とは思えない対応だったな。」

斉藤「あれはもう患者じゃない死人よ。」

 

大島「そうだな、死人と呼ぶことにしよう。」

東岡「丸腰じゃあ不安だ。武器を調達しよう。」

坂下「見て!ゴルフ用品店があるわ。」

斉藤「いえ、ゴルフクラブじゃあ打撃に欠ける、もうすぐ行ったところにスポーツ用品店がある。」

 

東岡「じゃあそこに行こう。そこまで死人をふりきるぞ。」

そこまで5キロあったが走って行った。

坂下「ここまで来なくても空き家に死人を倒せるものあったんじゃない?」

斉藤「いや、家の人が警戒して殺してくるリスクを避けるためよ。」

 

現に○○県では家で自殺を図った人が生き返り、感染者となっている例がある。

 

四人はスポーツ用品店に入った。

坂下「店員がいないわよ?」

東岡「きっと逃げたんだろ。」

 

大島「よし!東岡、金属バットだ。」

大島と東岡は金属バットを右手に行こうとした。

斉藤「わたしもバット持っていくわ。一応空手部だから力はあるわ。」

東岡「俺たちは剣道やってるからいいけど、荷物にならないか?」

坂下「わ、わたしも!」

 

大島「坂下さん、持てるか?俺が命を懸けて守るぞ?」

坂下「あなたが死ぬときは、私も一緒よ。」

東岡「その流行らなさそうな、終末映画の演出みたいなの本当に見るとは思わなかったよ。」

四人は金属バットを持って国道を走った。

 

無人の車が国道で県外に向けて渋滞していたために県内に向けての国道を歩いた。

県内に向けての国道は車が十分走れるスペースがあった。

 

東岡「なんで、人がいないのに車だけ渋滞してるんだ?」

大島「推測するに交通事故か、自衛隊の検問かだな。」

東岡「しびれを切らしたり、死人の恐怖で車を乗り捨てたってとこか。」

坂下「命より大事なものはないものね。」

斉藤「そうだね。」

 

すると感染者が車から出てきてこっちに来た。

東岡「どうする?走って振り切るか?」

大島「いや、慣れるために倒す。」

(これからは俺が三人を守らないとな。)

 

大島は感染者が5メートル手前に来た時剣道の構えをした。

大島は金属バットを両手に握りしめ、金属バットを垂直にバットの先に目線を合わせた。

大島は感染者が3メートル手前に来た時右足から踏み込んだ。

 

大島「メーン!!!」

感染者の頭がスイカ割りのようにかち割れた。

大島は初めて感染者の頭を叩き割ったため吐いた。

 

遠くで見ていた坂下・東岡も吐きかけた。

 

大島が大声を出したために感染者が車の陰から20人くらい出て来た。

四人は走って必死で逃げた。

東岡「大島のバカ野郎!!!」

坂下「もう!大声出さない。」

坂下は大島と東岡、両方に注意した。

 

するとETCが見え、装甲車両数台と10人くらい自衛隊がいた。

大島「通してください!」

三等陸曹「通してもいい。しかし××県でも新型狂犬病患者が出た。」

坂下「そんな・・・」

坂下は足がすくんだ。

 

斉藤は冷静に質問した。

斉藤「ではなぜ撤退しないんですか?」

三等陸曹「今対策本部から入った情報だ。」

 

隊員A「三曹、××県国道から数えきれない数の患者が来ます!」

三等陸曹「いいか、あのジープで逃げろ。」

三等陸曹は□□県向きに止めてあるジープを指して言った。

 

大島「あなたたちは?」

三等陸曹「俺たちは警察同様、発症した患者も発症前の患者も駆逐しなければならない。」

大島「しかし・・・隊員さん!!」

三等陸曹「君たちなら生き残れる。車幅のでかいワゴンだと思えばいいさ。」

三等陸曹はそう言って大島にジープの鍵を渡した。

 

感染者の群れがETCの自衛隊の防衛線に迫って来た。

この感染者たちは人間の時にみんなETCを通過して□□県から××県に行ったが検問の際何千もの人を自衛隊の10人体制で急いで安全確認したために患者を見落としたのだろう。

隊員B・C・D「手榴弾!」

隊員A「頭を狙え!」

隊員たちは自動小銃を構え、撃ちまくった。

 

四人は自衛隊のジープに乗った。

大島は運転席に座り隊員にもらった鍵でエンジンをかけた。

東岡は助手席に、斉藤と坂下は後部座席に乗った。

そして国道を再びジープで走って□□県に戻った。

 


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