ザ・ウォーキング・デッド in Japan 作:永遠の二番煎じ
※感染者ではありません。
俺と中田はもうZDAYから約一か月まだ何月かは分かるがもう何日・何曜日かも分からなかった。
俺と中田は下山途中休んでいるときたまに感染者を見ていたが無視していた。
なぜなら感染者はこっちに来る途中勝手に山の傾斜で転げ落ちて行くからである。
それでも寄ってくるが転んで足をくじいた這いずり感染者は楽に座りながらでもバットや踏みつぶしで駆逐出来たし、歩いて襲ってきた感染者は2,3体だけであった。
寄って来た感染者は練習もかねて中田指導の元に全て俺が駆逐した。
俺と中田は○○村脱出後、下山して半日くらいのことである。
俺「夜になってきたな。」
中田「ああ、どうする?」
中田は俺にあえて最善の答えを試す様に質問した。
俺は考えて言った。
「夜は明かりをつけず、木の上で寝ないか?明日朝ゾンビは寄ってきていて2,3体だろう。」
中田「俺も同じ事考えてたよ。成長したな和成。」
俺「初めて俺の下の名前を読んだな!」
俺は知恵があり強かった中田に認められた気がして喜んだ。
中田「何子どもみたいに喜んでんだよ。」
中田も照れながら言った。
俺と中田は向かい合ってる別々の大きい木の上の枝で休んだ。
俺はリュックを枝の上で両足と股に挟んでリュックからなんでも取れる状態にしていた。
中田は同じ木のすぐ横のもう一本の短い枝にリュックをひっかけていた。
俺は夜眠れず中田に話しかけてみた。
俺「中田、寝たか?」
中田「いや警戒心で寝れない。」
俺「俺は木の上で寝るのは初めだ。」
中田「日本で木の上で寝る奴はいないからな。」
俺「確かにそうだな。」
俺と中田は気晴らしに会話をした。
中田「そういえば和成もその様子だと知らないよな?」
俺「何が?」
中田「謎の病気の感染ってニュースで見たが、噛まれる以外にあるのか?」
俺「俺はまだ目の前で発症した人を見たことないから何も分からない。」
中田「そうだよな。俺たちはゾンビって言ってるのも間違いかもな。」
俺「ゾンビ=噛まれたら死ぬってイメージだよな。おまけでひっかきで死ぬみたいな。」
中田「両親も死んだまま県内を彷徨ってるかもしれない・・・」
中田は急に暗いトーンで話した。
俺は暗い話から明るい話に変えた。
俺「中田は彼女はいなかったのか?」
中田「結婚ならしてた。3年で離婚したけどな。」
中田は笑い話のように言った。
中田「和成はどうなんだ?」
俺「俺は童貞だ。」
中田「じゃあ、まだ童貞ゾンビにはなれないな。」
中田はまた笑いながら言った。
その後下ネタで盛り上がったがいつのまにか二人とも寝ていた。
中田「・・・きろ!!!起き!!!・・起きろ!!!」
俺「うわ!!!なんだ?」
中田「下を見ろ。」
俺の寝ている木の下に這いずってる感染者が三体いた。
這いずってる感染者は俺の方に来ようとして登ろうと頑張っていた。
中田の寝ていた木の下には立っている感染者二人が中田を見ながら上って来ようと木の幹をかきむしっていた。
中田「和成、悪いが全部駆逐してくれないか。武器ごとリュックが落ちた。」
中田は初めてあせった顔を見せた。
俺「分かった。なんとかやってみる。」
俺はリュックから取り出し、金属バットを持ち包丁をズボンの右ポケットに入れて地面から3メートルの高さにある木からゆっくり降りた。
その際立っているゾンビは中田がひきつけた。
俺は地面から1メートルでジャンプし、着地と同時に感染者一体の頭を踏みつぶした。
それから同じようにバットで這いずってくる感染者二体を素早く頭をつぶした。
おれはそのまま7,8メートル離れた中田の上っている木の下にいる感染者二体の頭をたたき割った。
中田はゆっくり降りてきた。
「ありがとう、この形見のナイフは使わなくてよかったようだな。」
中田はスイス製のナイフをズボンの後ろポケットから出した。
俺「ナイフ持ってたのかよ!」
俺は若干キレ気味に言った。
すると中田は冷静に言った。
「親父の形見をゾンビには使いたくなかったんだ・・・」
おれは気持ちは分からなくもなかったが・・・
俺「それでも、ナイフがあるなら言ってくれてもよかったんじゃないか?」
中田「すまない。今から大事な隠し事はやめるよ。」
俺「ああ、そうしてくれ。進もう。」
俺は自分の寝ていた木にもう一度上りリュックを枝から落とした。
俺はリュックを背負い下山を続けた。
中田も後に続いて下山した。
俺「もう少しで□□県の□□市近郊に出る。」
標高が低くなると感染者を多く見るようになった。
中田「これじゃあ、まだ○○村の方がましだな。」
俺「ああ、この状況だと□□市近郊の町はゾンビがうじゃうじゃいるかもな。」
中田「戻るか?」
俺「また上るのか?」
俺はズボンの右ポケットから包丁を出して言った。
中田「まさか!ここにきて俺を殺すのか?」
俺「伏せろ!」
俺は包丁を中田に向かって投げた瞬間中田は伏せ、感染者の顔に刺さった。
中田「まったく、言ってくれよ。隠し事はなしだろ?」
中田は不快感を感じたようだ。
俺「俺が気づいたときにはお前のその距離でのゾンビへの攻撃は危なかった。」
俺は感染者の顔から包丁を抜き、感染者の汚い服で包丁についた血を拭きながら言った。
中田「後ろから来るということは戻るのも危ないな。」
俺「戻ったって意味はない。進んでみよう、俺たち以外に人間がいるかもしれない。」
俺と中田は□□県□□市に到達した。
俺と中田は町を見つけ、町に入ったが特にゾンビは多くなかった。
町をうろつくゾンビは意外にこっちに気づかなかった。
俺「意外とゾンビが少ないな。」
中田「見ろ、ホームセンターがあるぞ。」
俺と中田は一階建てのホームセンターに入った。
俺「正面入り口壊れてるから、なにかで封鎖しないか?」
中田「いや、さっさと出てまた民家でたてこもろう。」
俺と中田はホームセンター内で別れて行動した。
俺(あった、着火マンが。)
俺は最初に土砂崩れを渡る時にズボンから着火マンを落としていた。
俺(意外に店内は荒らされていない、感染が広まる前に人は避難したか?)
すると遠くにいるテントコーナーのゾンビを八体見た。
俺は金属バットを右手に持ち、10メートル先の棚に隠れ様子を見ていた。
一方中田は電動草刈り機を見ていた。
中田(使えるのにこれを持てばかなりの重武装になるな。ただでさえリュックが重いのに。)
中田は感染者二体が寄ってきたためにバールを構えた。
中田はバールで二体相手に頭を粉砕した。
中田(これが電動刃(チェンソー)だと力は使わなくて済むんだがな。だが電動だと音が大きくてゾンビが近寄ってくるから本末転倒ってとこか。)
俺は中田を見つけ、中田に小声で話しかけた。
俺「中田。」
中田も小声で聞いてきた。
中田「どうした和成?」
俺「テントコーナーにゾンビが八体いた。」
中田「八体ならいけそうだな。」
俺と中田は忍び足でテントコーナー近くに行ってみた。
俺と中田はバールを両手に持ち乗り出そうとしていた時であった。
どこかから飛んできた矢が一体の感染者の頭に刺さった。
俺と中田は様子を見た。
?「まだ七体もいる!」
女性の驚いた声が聞こえた。
腰のあたりまである黒髪のポニーテールが印象的だ。
?は腰につけてる鞘から矢を取り出し短弓にセットして撃った。
しかし今度ははずれた。
?は感染者の多さに驚きあせってはずした。
?「こんなところで死んでたまるかっての!!」
?は短刀をズボン右ポケットから持ち出そうとした。
俺と中田は阿吽の呼吸で感染者全員がテントコーナーに?に向かって歩いていたので後ろから感染者を殴り散らした。
俺「どうだ、中田全部駆逐出来たか?」
中田「ああ、軍隊式で言うとクリアだな。」
?は俺たちに向かって矢を向けてきた。
俺「待て!待て!早まるな。助けてやっただろ!!」
中田「そうだ、別にゾンビみたいに襲ったりしない。」
焦ってる俺に対して中田は冷静であった。
?「バールを手放して。何者?」
?は俺に矢を向けてきた。
俺と中田はバールを床にゆっくり置いた。
俺「俺は青井和成だ。○○県から逃げてきた。」
?「逃げてきた?逃げ場なんてないわ!」
中田「何をそんなに警戒している?」
すると?は中田に矢を向けた。
?「お前は?」
中田「俺は中田勇気だ。和成と同じく一緒に逃げてきた。」
?「○○県から山を越えて来たの!」
中田「ああ、俺たちはあの日自衛隊や米軍に包囲されて県外脱出は出来なかった。」
俺「俺たちは情報が一か月前のままだ。何があったか教えてくれ。」
中田「その様子だと□□県も○○県と変わらないようだな。」
?「そうよ。□□県も地獄だわ。」
俺「そっちの名前はなんだ?」
?「最後に名乗ってあげるわ、私は斉藤加奈よ。」