ザ・ウォーキング・デッド in Japan 作:永遠の二番煎じ
ZDAY前日まで27歳で市の近郊近くの故郷の村で役所の職員だった。
地元の村は30世帯くらいの規模だ。集落と言っても過言ではない。
青井和成・・・25歳でテレビ会社の警備員として働いた。
しかしZDAY朝都市部への米軍の空爆により、会社は破壊され、職を失った。
今回は中田回です。
ZDAYの悲惨な状況を主に書きました。
中田に泊めてもらった翌朝、なぜあの日『ZDAY』から三週間以上もここに居るのか聞いた。
中田「俺も謎の病気が発症した日、ちょうど昼頃、家の臨時ニュースをテレビで見た。」
ZDAY・・・
中田によればデマかもしれないと思ったが○○市が近かったために感染爆発が起きる前に県外にホテルを取り、事態が収集するまでそこに逃げようと両親が提案した。
しかし、県外に出る国道各所に自衛隊による検問が設置され、大渋滞に巻き込まれたらしい。
中田は両親を車に残して検問所に行った。
自衛隊員「残念ですが、外に出すわけにはいけません。」
県民「なぜだ!!自衛隊は国民を守るためにあるんだろ!!こういう時こそ働け!!!」
すると見かねた米兵が抗議していた県民を射殺した。
それを見た他の県民たちはパニックに陥り逆方向に逃げた。
中田(これはやばい状況だ・・・俺も両親を安全な場所に。)
全身の毛穴という毛穴から汗がにじむ。
中田はすぐ両親が乗ってる車に戻った。
父親「勇気、なにがあったんだ?銃声が聞こえたぞ。」
母親「それに人がみんな車が渋滞している逆方向に逃げたわ。感染者が出たの?」
両親は心配そうであった。
中田「父さん・母さん逃げよう!」
父親「どこに逃げるんだ?」
中田「自宅なら山奥だから安全だよ。」
父親「あんな病院もない村に戻るのか?」
母親「食料はどうするの?」
中田「とりあえず、車から降りて逃げよう。」
父親・母親・中田は県内の中心部に逃げた。
県内の中心部は意外に人が多かった。
中田(ニュースのことをデマだと思ってるやつが多いんだな。)
そう、県内の中心部は普通に人が生活していたのである。
三人は手分けして必要な物資を調達し始めた。
待ち合わせは一応百貨店にした。
中田は謎の病気があるのかデマか本当か確かめたかったために大きな病院に行った。
そこには病院を包囲するように自衛隊と警察隊が陣取っていた。
中田は遠くから見ていた。
すると入口から何十人もの人々が逃げてきた。
その中には健常者もいた。
自衛隊員「感染者も他の病人も健常者も殺すな!ここで食い止めろ!!」
病院からは数十秒で数百人の人々が出て来た。
感染者もいたが人が病院前であふれかえり見分けがつかなかった。
だが自衛隊員や警察官たちは人との競り合いで噛まれ、ようやく銃を発砲する人もいた。
自衛隊員「やめろ、発砲は許可が降りていない!!」
しかし、発砲はあくまでも上に向けての威嚇射撃であったが、感染者に対しても逃げる人にとっても逆効果だった。
もはや事態収拾は不可能だろう。
感染者は次々と現れ、銃声を聞いて逃げる人々は建物内に避難していた。
中田(謎の病気は本当だったのか、やばいことになってきたな。)
中田は携帯で母親に電話した。
母親「勇気?今百貨店で父さんと一緒よ。」
中田「分かった、今から行くよ。じゃあね。」
中田は待ち合わせの百貨店に向かった。
しかし百貨店は閉まっていた。
オーナーは警備員に言われ、感染者を侵入させないように百貨店を閉めさせたのである。
一階の入口には多くの逃げ惑う人々が押し寄せていた。
中田(これじゃあ、拉致があかねーな。どうする・・・)
すると父親から電話がかかってきた。
父親「外で暴動が起こってるようだが私達は百貨店にいて安全だからお前は逃げろ。」
中田「父さん、分かった。また電話するよ。」
これが中田と両親との最後の電話だった。
中田はすぐに百貨店の入口に群がる人々を見た後、病院から出来るだけ遠く離れた。
すると路地裏に警官が壁にもたれ苦しそうに座っていた。
中田は駆け寄って行った。
中田「大丈夫ですか?」
負傷した警官「逃げてください。」
中田「しかし、手当しないと。」
負傷した警官は左肩に裂傷を負って血を流していた。
負傷した警官「いいですか、感染者に噛まれたら終わりで、感染者は頭に致命傷を加えれば死ぬ。まあゲームや映画と同じ原理です。」
負傷した警官は中田に警棒を渡し、拳銃の銃口を口に加え引き金を引いた。
中田はその瞬間を目の当たりにし、吐いた。
中田「嘘だろ・・・」
だがもう銃声は鳴り響き、県民の悲鳴で路地裏の銃声には誰も気にしなかった。
中田は乗り捨てられた原動機付き自転車で家に戻った。
中田は両親の携帯に自宅から電話をしたが両親が携帯電話にでることはなかった。
中田は両親を失い、悲しんだ。
しかし悲しんでいる暇はなかった。
住んでいた村には中田しかいなかった。
村人は県内の秩序がなくなったことに嫌気がさし、全員県外をめざし出て行ったのである。
中田は実家で休んだ。
その際家すべてに鍵を厳重に掛けた。
ZDAY二日目・・・
中田は玄関で物音が聞こえ、起きた。
(まさか、人かな、強盗か、救助か、いや考えるのはよそう・・・)
中田は台所にあった包丁と警棒を所持した。
包丁は包丁専用ケースに入れて後ろズボンにぶら下げた。
中田は警棒を右手に持ち、おそるおそる玄関を開けると感染者だった。
「おはようございます。」
感染者は小さなうめき声を言いながら玄関に入ってきた。
(もうこの人は人間じゃないのか・・・これは殺人罪にならないよな・・・)
中田は人間の心を忘れ、腹をくくった。
いや何かの大切なスイッチをオフにしたのだろう。
中田はすかさず玄関で警棒で頭を殴ったが致命傷まではいかなかった。
中田(この程度の力じゃあだめか、ここじゃあ狭くて力を振り絞れないな・・・)
中田は逃げ周り、居間で待ち伏せして一人ずつ頭を力をふりしぼり頭を殴りつぶした。
まだ二体いた。
中田(くそ、力が持たない。嫌だけどやるか・・・)
中田は後ろポケットから包丁を取り出した。
中田は二体相手に包丁で顔を刺しまくった。
着ている服が赤くなる。
中田(まったくおかしくなるぜ・・・)
中田は二階のある家で二階が広く見渡しのいい家を選び、拠点を作った。
中田は階段を一階と二階の両方から厚板で頑丈に閉じた。
厚板は元の住んでた家から持ってきた。
厚板はもともと台風の影響に使う道具であった。
そして工事現場にあったハシゴを使って二階の窓から入った。
缶詰も村中をあさり、二週間分確保した。
その際感染者も数人しかいなかったために戦闘を避けて力を温存しながら物資を確保していた。
中田(これでしばらくは大丈夫だな。)
昼くらいに土木業者のトラックが三台くらいが○○市に向かって走って行った。
土木業者たちはテレビを二日見て二日目で現実を見始めて行動に移したのだろう。
安全な場所つまり県外を求めて。
中田(まあ、ここにいてもなにもないからな。)
中田は事態収集まで、この二階で籠城するつもりであった。
この日は爆音が○○市方面で鳴り響いていたために中田も感染者を駆逐していると思っていた。
ZDAY三日目・・・
中田は窓の外を見た。
感染者が数体いた。
中田(今日は銃声がしないな・・・まさか感染爆発か・・・)
中田は感染者の目を見計らい静かに一本道の山道を登山した。
音を立てるのは危険であったために徒歩で○○村を目指した。
その際スイス製ナイフに警棒、金属バットを持って行った。
○○村に向かってる道中は何も遭遇しなかった。
だが土砂崩れで通行止めになっていた。
中田「畜生!!!!!!!!!!!」
中田は悔しく叫んだ。
○○市への米軍の爆撃の影響によって地響きで土砂崩れになったのである。
中田は仕方なく下山した。そしてまた自分の作った拠点でしばらく様子を見ることにした。
ZDAY四日目以降・・・
五日目・六日目と日を増すごとに村にいる感染者は減っていった。
中田は水道が止まったので川で体を洗ったり、洗濯をしていた。
夜はろうそくに火をつけて暮らした。
食べ物は缶詰があったが、食べれるキノコや木の実などを山で探したりして缶詰を節約した。
しかし缶詰もなくなり、野良犬を狩猟したりして食はまかなってた。
中田の衣食住は変化した。
たまに感染者はうろついていたが一体行動が多かったために頭を警棒でつぶした。
ZDAY二十四日目・・・
中田「そんで今に至る。もう何曜日かも覚えてない。」
俺「じゃあ俺の住んでる村に来るか?」
中田「いいのか?」
俺「ああ、自給自足だけどな。それにゾンビのことで村が心配だ。」
俺たちは○○村を出発するためにここを出ることにした。
中田「包丁だけじゃ危ない、これ一応もっとけ、護身用だ。」
中田は金属バットを俺に渡した。
俺「俺は人を殺したことない、いや殺せないぞ・・・」
中田「心配ない、男は危ないと感じた時本能で体が動く。」
中田はそう言ってハシゴから降りた。
俺と中田は登山し始めた。
道中に感染者がいた。
感染者はずっと這いずっていた。
俺「おい、こっちに向かってくるぞ。」
慌てる俺。
中田はおかまいなしに這いずってる感染者を警棒で頭をかち割った。
俺「うわっ・・・」
俺はその光景に引いた、そしてまた吐きそうになった。
中田「今のがお手本だ。俺だって最初警官が1メートルの距離で自殺した時は吐いたよ。」
するともう一体這いずっている感染者がいた。
中田「俺がやったみたいにやってみろ。」
俺は目をつぶってバットを振り上げて脳天をぶっつぶした。
俺「・・・人を殺すのは初めてだ。」
中田「もう人じゃない。大丈夫だ、殺したことにはならない。」
中田は冷静に言った。
引き続き登山しながら話した。
俺「こんなところにゾンビがいるなんて。昨日道を下った時通ったがいなかったぞ。」
中田「きっと道じゃない山の傾斜から登って来たんだろ。」
俺「こんな傾斜のある森の中をか?」
中田「だから這いずってたんだろう。」
すると土砂崩れの場所に着いた。
近くの木に括り付けてあった縄を解きながら俺は言った。
「お前から行け、縄を腰に縛ってやるよ。」
俺は腰縄を縛ってあげた。
中田「・・・俺高所恐怖症なんだ。」
俺も自分の縄を縛りながら言った。
俺「二階に拠点を構えてたのにか?」
俺はちょっとした矛盾に笑った。
中田「死ぬよりましだ!」
中田と俺は縄を持ちながら宙吊り移動した。
中田は移動する際下を見た。
中田(なんだこの土砂崩れ独特の急斜面、怖いな。)
俺「さっさと行ってくれ。」
中田「すまない、そう急かさないでくれ。」
二人同時に向こう側についた瞬間感染者が数体軽トラの周りにいた。
すると5体くらいがこっちに向かって強歩で向かってきた。
中田「この状態じゃあ、攻撃出来ない!」
俺は中田の服をつかみ、また一緒に宙吊りになった。
感染者5体は俺たちに釣られ、土砂崩れの急斜面から転げ落ちて行った。
俺は二人宙吊りのまま言った。
俺「完璧だったな。」
中田「いいから向こう側に早く着地しようぜ・・・」
中田はこの状況に高所恐怖症に参っていた。
二人は着地して縄を解いた。
中田「こっちの木に括ってる縄取らなくていいのか?」
俺「ああ、特殊な縛り方をしたからな。それにまた向こうに行く時、木に頑丈に括るのは面倒だ。」
中田「また、向こうに行くのか?確かに縄はまだあるのか?」
俺「ああ、軽トラに積んである。」
二人は軽トラに近づくと感染者がまだ山道に多数いるのが分かった。
中田「なんでこんな田舎にゾンビがいるんだ?」
俺「俺は○○村が心配だから、早く向かうよ。」
俺は○○村が感染者に襲われていないか心配になった。
俺と中田は軽トラに乗り、すぐエンジンをかけて多数の感染者からさらに山奥の○○村に向かって逃げた。