ザ・ウォーキング・デッド in Japan   作:永遠の二番煎じ

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今回特に戦闘描写はありません。



シーズン1
終末の始まり


ここはアジア極東に位置する日本の○○県である。

 

俺の育った○○村は山深く、一番近い郊外で同県○○市から自動車で2時間もかかる。

下手すれば土砂災害で陸の孤島になる場所だ。

俺はその○○市の会社まで電車で3時間かけて通勤していた会社員だ。

最近母親が亡くなり、一人で山奥の一件屋に暮らしている。

兄弟は弟がおり、俺より早く結婚もしていて婿養子として他県にとついだ。

 

俺はいつものように朝出勤前地元のローカルチャンネルのテレビでニュースを見ていた。

リポーター「ここはすごく大変な状況です!!!」

それは週初めの月曜の朝のニュースだった。

 

リポーターはヘリコプターから解説していた。

それは俺が通勤している会社を撮影しながら(通勤している会社の周りはビル群。主に東京23区や大阪市のビル群をイメージしてもらえればいいです。)であった。

 

カメラマンがヘリコプターから空撮していた映像をちらっと見た。

そこには迷彩服を着た人たちが市民に向け、軍用ライフルを発砲していた。

「なんだ、これ映画の宣伝か?まあ、地域活性化になるならいいけどな。」

テレビのコマーシャルだと思い込み、それが現実に起こっていることだなんて信じてなかった。

俺は朝飯を自分で作り、食べ、通勤電車に乗るためにマウンテンバイクで無人の最寄駅に行く。

 

無人駅なのに入口に駅員が一人立っていた。

「あれ、なんで無人駅なのに駅員がいるんだ?」

俺はいつもみたいに先に駐輪場に自転車を止めに行かず、自転車に乗ったまま駅員に聞いた。

「すいません、何かあったんですか?」

「君!!!政府がひいた戒厳令を知らないのか?」

「ええ、そういえば元々ここは過疎で人が少ないですけど、今日は俺だけですか?」

駐輪場を見ると駐輪警備のおじさんすらいなかった。

 

すると駅員は慌てて言った。

「君、郊外に行くつもりかい?」

「はい・・・今日会社なんで。もうそろそろ電車来るんで。それでは。」

俺が一度誰もいない駐輪場に自転車を止めに行こうとした時であった。

 

「電車は来ない!郊外に行くのは辞めておけ!!」

駅員は叫んで俺を止めた。

「え!どういうことですか?」

「○○線の○○駅あるだろ?」

「ええ、そこは電車で通過してもらわないと会社に行けない途中駅ですけど。」

「自衛隊と在日米軍がそこで防衛線を張ってる。」

 

俺は駅員の言っていることが理解できず受け流した。

「はあ、そうですか。」

 

駅員は駅の入り口をチェーンで封鎖し、チェーンに張り紙をしながら言った。

「君もこの県を出たほうがいいぞ・・・」

駅員はそう言って自前の自動車で去って行った。

 

始発が来なければ会社には間に合わない、だが電車が来ることはなかった。

会社に遅延で遅れることを電話で連絡するが繋がらない。

 

次に同期の会社の同僚に携帯で電話した。

他にも会社関係の人間全員に電話したが誰も通じなかった。

 

「ったく、会社どうなってんだ?」

弟に電話をするが繋がらない、混んでいるのだろうか。

 

今の状況が理解できず、一度家に戻ることにした。

俺は家に戻り再び、ローカルから全国ネットのチャンネルにテレビを回して見た。

俺にはフィクションにしか見えなかった。

 

リポーター「見てください。ここが××県××郡の最前線です。自衛隊が必死に封じ込めようとしています。」

その映像には迷彩服を着た人々が血だらけの特殊メイクをした人々を蜂の巣にしている映像に見えた。

自衛隊員「危ないから下がって、避難してください。もうすぐ米軍が空爆に来ますから。」

 

すると爆音が鳴り映像が途絶えた。

 

番組MC「とにかく、家からは出ないようにしてください。」

テレビ画面下には各県各市町村の避難勧告が出ていた。

そこには避難勧告に○○県○○市も画面に表示されていた。

 

「なんだこれは・・・ドッキリか。」

それから携帯の電池が無くなるまで使う事はなかった。

 

それから二週間集落で高齢者の仕事を手伝った。

この集落には20世帯住んでいるがほとんど高齢者でテレビがあるのは俺の家だけであった。

他の集落の人々は新聞で情報を入手していた。

しかし俺が失業する二日前の土曜日が配達で届いた最後の新聞だった。

 

俺のテレビも山奥なためにローカルと全国ネットの2つのチャンネルしか映らなかった。

以前俺は郊外にある会社や同僚の家でテレビを見て情報を入手していた。

 

聞いていたラジオも二週間前にすべて周波が途絶えた。

俺は○○県○○市を気になり、行くことにした。

 

村長「和成行くのか?再就職か?」

俺「はい、ここは自給自足で成り立っていますが、電気も通らなくなり蛇口から水もでなくなった。水は井戸があるから大丈夫ですが、一応○○市まで行ってみます。」

村長「そうか、帰ってきたら状況を教えてくれ。私達の集落は今や陸の孤島だからな。便利な物資も二週間は村に届いてない。」

 

俺は市に行くために村長の軽トラを借りた。

村長は俺が市に向けての出発際、軽トラの後ろで最後まで後ろで手を振っていた。

俺「なんていい村なんだ。」

俺は田舎ならではの優しさを久しぶりに感じた。

 

俺は軽トラで一本しかない山道を下った。

「車一台止まってすらねーな。」

下って行く途中に土木林業の会社の作業場を見たが車いやトラック一台すら停車していなかった。

 

俺はさらに山道を下った。

すると土砂崩れで一本道が通れなくなっていた。

「この二週間大雨なんて降ってなかったぞ。」

俺はしぶしぶ村に戻った。

 

俺は役場にいる村長に説明した。

村長「そうか・・・まあ救助が来るか道が開通するまで待つしかないな。」

それからさらに一週間待ったが誰も集落を助けには来なかった。

 

俺はもう一回村長に相談した。

村長「そうか、もう一回行くのか。」

俺「今度は軽トラックを前行った土砂で封鎖された場所に止めてそっから歩く。そこを越えれば俺は歩いて市まで行ける。」

村長「分かった、では改めて頼んだ。」

 

俺は登山用リュックに三日分の食糧・包丁・寝袋・組み立て式テント・着火マン・を入れて軽トラの助手席にリュックを入れてまた車で下山した。

 

二度目の出発の際も見届けてくれた。

 

土砂崩れでふさがってる道の手前で俺は軽トラを止め、助手席のリュックを持って降りた。

「こりゃあ、大変だな。」

 

よくニュースで見る山道が土砂崩れで通れない状態を想像してもらえればいいです。

 

俺は軽トラの荷台から縄を取り出し、土砂崩れした上を死ぬ気で上った。

そして縄を木に縛り付け、自分の腰にもしばり横断した。

 

横断して無事土砂崩れを越えて、腰縄をほどいた。

渡ると山道だけが続いてた。

 

「こっからは半日歩かないとな・・・」

俺はリュックを背負い車一つない山道を下山していた。

 

「まるで俺一人が人類で生き残ったみたいじゃねーか。」

俺は一人事をぶつぶつ言いながら下山していた。

 

すると市に近い村が見えてきた。

「2,3年ぶりに見た村だな。」

この村は電車が通っておらず、電車通勤だったために村を見たのは久しぶりだった。

 

「すいませーん、誰かいませんか?」

妙に静まり帰った村であった。

 

この村も俺の住んでる村同様に引き戸の木造建築の家が多かった。

ある家の引き戸が開いていた。

そこから異常な異臭がした。

引き戸には血痕の後が残っていた。

「うわ、怖いな・・・」

俺は入ることにした、律儀に靴を脱ぎ畳の部屋を歩き回った。

この家は意外に大きかった。

まあ、田舎ならではの大きい家の造りだ。

 

異臭がすごくなってきた時、俺は見つけてしまった。

俺は大きな居間でたくさんの(6,7体)死体を。

俺はその瞬間吐いた。

 

死体には顔や頭が潰されたり、刺し傷もあった。

そこそこ腐敗も進んでいた。

 

俺はサブカルチャーでしか見ないと思っていた、しかし実際見ると少なくとも今日はご飯は食べられないだろう。

 

「なんだ、これ。」

俺はいろいろ考えた。

なぜ警察がいないのか、なぜ大量虐殺が行われたのか、なぜ村人がいないのか、なぜ、なぜ・・・

 

俺はリュックから包丁を持ち出し、右手に持ちすぐに帰ることにした。

俺はすぐにその家から出て来た道を戻ろうとした。

 

「おい!!!」

 

誰かの声が聞こえた。

俺「どこだ?」

?「ここだ!!!死人が来る前に早く来い!!!」

 

俺は周りを見渡した。すると家の窓の二階から男が見えた。

その家の窓にはハシゴが備えてあった。

俺はすぐにそのハシゴに上り、二階から入った。

 

男はハシゴを窓から回収し、収納した。

?「あんた、どこも噛まれてないか?」

俺「ああ、何があったんだ?」

?「あんた何も知らないのか?」

俺「いや、俺は異臭がした家に入ったら死体がたくさんあった。」

?「あれは死人を始末したんだ。」

俺「お前がやったのか?」

 

俺は右手に持ちづけている包丁を構えた。

?「待て!待て!早まるな。」

俺「どういうことなんだ?一体どうなってる?」

?「とりあえず、まだ文明時代だった頃の自己紹介をしよう。」

?はそう言って俺を落ち着かした。

 

?「俺は中田勇気だ。27歳でこの村で役所の職員だった。」

俺「俺は青井和成だ。25歳で○○市の○○会社で働いてる。」

 

中田「ああ、二週間前に消滅した市だな。」

俺「何を言ってる?一体何が起こってるんだ?」

俺は非日常すぎてわけがわからなかった。

 

中田「あんたもしかしてこの上の集落に住んでるのか?」

俺「ああ、今は土砂崩れで陸の孤島だ。」

中田「じゃあ、今のところ安全てところだな。」

 

中田は話してくれた。

中田が見たニュースによれば三週間ほど前の土曜日、突然○○市で謎の病気が発症したらしい。

と同時に世界各地で謎の病気は発症したらしい。

俺は土日は集落で農業をしていてテレビも2つのチャンネルしか映らなかったから見ていなかったから知らなかった。

日本では謎の病気が○○市だけであったために自衛隊や在日米軍が総動員して健常者と感染者を隔離していた。

だが日曜日、感染者が増え、日本政府は迅速に感染者を弾圧することに決めた。

そして月曜日朝在日米軍は日本政府に許可なく○○市を空爆をした。

しかし月曜日には他県にも感染は広がっていたらしい。

 

中田「見てみろ青井。」

中田は二階の窓から歩いてる人に向けて指を指した。

俺は大声で声を掛けてみた。

「おーい!」

するとこっちを振り向いた。

 

中田はすぐに俺の口をふさいだ。

中田「ばか!あいつは感染者だ。」

俺「あれがか・・・」

よく見ると左手に食いちぎられた後があった。

 

俺「そういえばこの家の階段は?」

俺は階段を見てみると階段に分厚い板が何枚も釘やテープやらで打ちつけられ上り下り出来ない状態になっていた。

俺「だからハシゴを使っていたのか。」

中田「ああ、一階は突破される危険があるからあえて密室にしたんだ。」

俺「なるほど。」

中田「やつらが空を飛ばない限り、ここは無敵の要塞だ。」

 

中田は俺のリュックを気にしていた。

俺「缶詰あるけど・・・」

中田「いいのか?」

中田はうれしそうに聞いてきた。

俺「ああ、お前がいなかったら俺は生きてないかもしれないからな。」

中田はズボンのポケットからスイス製のナイフを取り出した。

 

俺「いいナイフだな。」

中田は缶詰を開けながら言った。

中田「親父の形見だ・・・」

俺「それはすまない。」

中田「いや、いいさ。」

俺「今日泊ってもいいか?」

中田「ああ、隣の部屋を使え。」

俺は泊らしてもらい、明日○○村に帰ることにした。

 


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