女神世界の新生世代   作:Feldelt

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第3話 変身

ネプテューヌさんの墜落した場所には、ダンジョンがあった。

何を言っているのかわからないけれども、安心してほしい。僕もわからない。

 

「見事に洞窟というか、ダンジョンというべきでしょうか...

 ネプテューヌさん、重いですね。」

「白ちゃん!?女の子にそれは失礼だよ!?」

「私も女の子ですよ。」

 

白の毒はほんとに容赦ない。

だけど、その毒の照射は奇妙な生物の存在によって途切れた。

 

『ぬらー...』

 

「これは...スライムとイヌの混合種...?何ですかこれ、モンスター...?

 茜さんはそんなの言ってなかったような...」

「それでも倒した方がいいよね?」

「多分そうでしょう...ネプテューヌさん、お手並み拝見です。」

 

白は後ろに下がる。僕もまた白の近くに下がる。

 

「え、えー...まぁいいけど。」

 

ネプテューヌさんは茜さんからもらった剣、映影を構える。

 

『ぬらー』

「でやぁぁ!」

 

ネプテューヌさんの太刀一閃。

スライムのような生物は消滅した。

 

「ふー、結局あれなんだったの?モンスター?」

 

ネプテューヌさんは何も無かったかのように僕たちの所へ。

確かにネプテューヌさんには何も無かった。

問題があったのは僕たちの方だ。

 

「さぁ、多分そうなんじゃないでs「きゃぁぁぁぁっ!?」白っ!?」

「え、ちょ、何事!?」

 

そう、下がっていた白に別の、しかも大型のモンスターが白を捕らえたのだ。

 

「まずい..."あの惨状"の二の舞は御免だ...」

 

脳裏に蘇るのは昔の記憶。白の暴走...

あれをもしやってしまったら、このダンジョンが崩壊してしまう...!

 

「白ちゃんを、離せぇぇ!!」

『ネプテューヌさんの攻撃』

 

ネプテューヌさんは果敢にも映影で斬りかかる。

 

『しかし、効果は無いようです。』

 

僕以外にナレーションをするのは誰だ...

 

『すいません、黒さん、つい。』

「つい。じゃないでしょう!白が!」

「それにあれめっちゃ固いよ!太刀打ち出来ないって!」

 

『落ち着いてください、二人とも。黒さんはともかく、

 ネプテューヌさんは女神化できるはずです...』

 

「女神化...?なにそれおいしいの?」

「ボケてる場合ですか、ええい、出来るならしてください!」

「出来ないって!そもそもわたし記憶喪失だよ!?」

 

そうだった、全く頼りになるのかならないのかよくわからない人だ。

 

『それでは仕方ありません。私が一度だけネプテューヌさんの

 力を引き出します。それで感覚を掴んでください。』

 

「わかった。いつでもいいよ!」

 

『ネプテューヌさん、あなたに、力を...』

 

瞬間、ネプテューヌさんは光に包まれる。

僕のブレスレット、転生鎧装もまた、少しの輝きを見せた。

 

「これが...わたし...?」

 

輝きが無くなると、前には美しい女性が浮いていた。

そう、浮いていたのだ。

 

「凄い...体中から力が溢れてくる...これなら...!」

 

その女性は持っていた太刀を一閃し、一瞬にして白を救出、

そのモンスターもぼろぼろのぼこぼこにした。

 

「ま、ざっとこんなものね。」

 

そしてその女性は僕たちのところへ。

 

「白ちゃん、大丈夫だった?ケガとかない?」

 

その人はちゃんと白を心配している。名前を知っているということは...

もしや、けど、そう考えないとおかしい。

その事を口に出そうとしたら、

 

「...誰ですか、貴女は。」

 

そこには平常運転の白がいた。

 

 




次回、『第4話 悪魔との邂逅』

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