女神世界の新生世代   作:Feldelt

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大変お待たせいたしましたぁぁぁぁぁぁ!!!!!!(スライディング土下座

痛てて、膝をすりむいた...
それはともかくとしてようやくepisord02です。

では、どうぞ。


episord02

ビームと氷塊が弾幕となり漆黒の悪魔を襲う。

そして悪魔は加速と減速を繰り返す事により四方向からの縦横無尽に

繰り出される弾幕を回避し続けていた。

 

「どれだけ正確に狙っても当たらないなんて...!」

「本当に、悪魔みたいな強さです...!」

 

審判の悪魔にいかなる攻撃も通用していない。

それは、候補生達に焦燥を生んだ。

それを悪魔が逃すはずもなく、

 

『ふむ、この程度か...少しは期待していたが...』

 

懐から拳銃を二丁取りだし、ロムとラムに向け放つ。

 

「わわっ...」

「あっぶないわね!」

 

咄嗟に二人は障壁を展開する。

女神化してさえいれば、銃弾を見切ることは出来る。

見切ってさえしまえば防ぐことも出来る。

だが、悪魔の狙いは防がれることにあった。

 

「いけない、ラムちゃん!」

「えっ...!?きゃあ!?」

 

ネプギアが気づいた時には遅く、障壁を展開するために伸ばした腕を

隠れ蓑にし、二発目の銃弾を撃ち込んだのだ。

当然、銃弾は腕を覆うプロセッサユニットに直撃し、傷つけることなく落ちていくも、

衝撃は防ぎきれずにラムは大きくバランスを崩し、武器のステッキと共に地に落ちた。

 

『ふむ、案外対ショック性はないようだな...』

 

「っく、なかなかエグいことしてくれるじゃない...!」

「絶対許さない...!」

「私が行きます!」

 

ユニとロムの弾幕がいっそう高密度になる。

ネプギアはS.M.P.B.L.を分離し二刀モードになる。

 

『ほう、二刀流か、面白い...!』

「お兄ちゃんの見よう見まねでも、私は!」

 

審判の悪魔は黒々とした長剣を顕現し、ネプギアの実体剣を受け止める。

 

「あなたを、倒します...っ!」

 

ネプギアは受け止められていない銃部分の先端からビーム刃を出力し、

それに反応した悪魔は咄嗟に離れ、そこにさらに弾幕が襲いかかる。

 

『ふむ...ようやく出し惜しみ無しで楽しめそうだ...!』

 

悪魔の背中の羽から6本の何かが射出される。

そして、それはユニとロムの武器を正確に射抜いた。

 

「嘘...!?」

「だよね...!?」

 

それぞれの武器を手放し距離を取る二人。

そこに6つの羽が縦横無尽に切り傷を付けにかかる。

 

「ユニちゃん!ロムちゃん!」

『よそ見などしている場合かね?』

 

一瞬のよそ見ですら、悪魔相手では命取りになる。

それを証明するように、見事に銃部分を弾き飛ばされた。

 

「っく、あなたは!どうしてこんなにも人を殺めるんですか!?」

『そうしなければ人は愚を重ね、世界を混沌へと導く...

 いや、既に導かれている...愚は加速する、終焉へ、そして、

 新たなる混迷と破壊と絶望と喪失が訪れる...女神といえど元は人...

 人なれば業と性に苛まされる。大きな動争が今起きているように...

 人の心を力としているのならではだな!』

「お姉ちゃん達が互いに互いを傷付け合い続けると、そう言いたいんですか!?」

『然りぃぃ!』

 

会話の間にも繰り返される切り結びの応酬はより苛烈を増した。

 

『四ヵ国の何処にも属していない土地は二つある...一つはイストワール記念学園...

 そしてもう一つ、このゲイムギョウ界の中心に出来た新しい大陸...便宜上は

 《イオサンド》と呼ばれているものだ。既に開拓者が渡っているが、女神という

 存在が定着出来ない地質のようでな...だからこそ彼女達は決めているであろう。

 妥協することもなく、ただ、0か1かを賭けて!』

「......!?まるで...お姉ちゃん達を知ってるかのような口振りですね...!」

『当然であろう?彼女達を知らぬ者は、産まれた直後の赤子以外は全て、

 私の執行対象だ。私を含めてなぁ!』

「そんな、あなたの理屈っ!」

 

ネプギアの問いに対する答えは悪魔そのものであった。

必死に悪魔の囁きを否定したかった。だが、悪魔は強く、

共に悪魔に挑んだ仲間達は皆、憔悴し、地に落ちていた。

 

切り結びの応酬が止み、6本の刃が帰ってくる。

 

『あの二人には手こずらされたが、まぁいい。概ね予定通りだ。』

「ユニちゃん、ロムちゃん...!」

 

倒された仲間達を見て、ある人物を思い出すと同時に、

ネプギアの中に強い強い怒りが芽生えてきた。

仲間を倒された怒りとそれ以外にも。

 

「私は...」

『うん?』

 

悪魔は滑稽な仮面の裏で怪訝そうな顔をする。

 

「私は...護んなきゃいけないんです。国民の皆さんだけじゃなくて、

 この世界を。だって、そうしないと...」

 

銀の長髪を靡かせ、7本の剣を携えて飛び立っていったきり帰って来ない

一人の少年の背中が、ネプギアに全てを語らせる。

 

「そうしないとあの人が...お兄ちゃんが護ったこの世界を護んなきゃ、

 きっと、きっとお兄ちゃんが帰って来たときでも、笑いあえない...!

 だから...!あなたは絶対にここで倒します。私一人でも、武器が一つでも、

 私には、お兄ちゃんの遺志がある...!だとすれば...私は、負けません!」

 

プロセッサユニットが全力のエネルギーを発散する。

弾き飛ばされたはずの銃部分は再構築され、再び一つのS.M.P.B.L.になった。

その光輝くその姿は女神と言うよりかは、悪魔と対をなす天使のようであった。

 

『そうか...』

 

対する悪魔は数刻の沈黙の後にこう言った。

 

『ならば、いいだろう。その兄とやらの遺志と共に、かかって来い!』

「言われなくてもそうします!これが私の全力全開!《プラネティックディーヴァ》です!」

 

ネプギアの刃が悪魔に届く、その瞬間、悪魔は呟いた。

誰にも聞こえぬ、小さな小さな声で。

 

そしてその直後ネプギアは、全身を強く打ち付けたような痛みと、

焼けるような背中の痛みに襲われ、意識を失うと同時に変身が解けた。

 

『私にこれを使わせたのなら十分だ...女神の妹、ネプギアよ。』

 

悪魔は微動だにしていなかった。

一体何をしたのか、誰もわからない。

 

ただ一つ分かったのは、女神候補生4人は、審判の悪魔に敗北したということだ。

 




何気3人称って難しい(´・ω・`)

次回予告的なもの。

審判の悪魔に敗北した女神候補生。
意識を取り戻した候補生達が目覚めるとそこは...!?

さてなんでしょう。

それでは次回もお楽しみに。
次は遅くなりません!

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