女神世界の新生世代   作:Feldelt

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テスト前日に遅れを取り戻すスタイル。

はい、今日は16話まで書きます!

では、どうぞ。


第15話 アヴニール

「えー、大変不本意ではありますがー、アヴニールのクエストを受けに

 ねぷねぷ一行はやってきましたー。」

「えぇ、そうですね。不本意以外の何者でも無いです。」

 

白とネプテューヌさんのテンションは最悪だ。

それにノワールさんは遅れるって言うしもう一人クエストを受けたっぽい人いるし...

僕一人じゃもたないね、これ。

 

「お待たせ~、ちょっと準備に手間取っちゃって...」

「あぁ、ノワールさん。...その眼鏡はどうしたんです?」

「え?これ?ちょっと事情があって。」

「視力でも落としたんですか?あ、依頼主が来ましたよ。」

 

こっちにやってくる二人の男。

見ただけでわかる。こいつらがアヴニールの首魁...

 

「あなたたちが今回弊社の依頼を受けてくださった5人組ですね。

 私はガナッシュと申します。こちらは、弊社代表のサンジュ。」

「......」

 

この威圧感...明らかに別格...戦闘する人間でもないのに...

 

「代表自ら、か。それほどの依頼と見させてもらうよ。」

 

この場にいた僕たち四人以外の人、ブロンドの長髪で片目が隠れている

灰色の目をした人は言った。

 

「まぁ、大方その感じです。ここは弊社の新プラント建設予定地なのですが、

 着工前に少々厄介なモンスターが住み着いてしまいまして...」

 

「なるほど...そんな感じですか。」

「それくらいならとっとと終わりそうだね、お兄ちゃん。」

 

「...我々はこの周辺を視察する予定があるので、くれぐれもミスして、

 私と社長が視察しているところに逃がさないようにしてください。」

「殲滅さえ出来れば手段は問わん。」

「では、お願いしますよ。」

 

 

----------

 

 

「...腹立つ。あの眼鏡、とてもムカつく。」

 

白は変身して雑魚に対して圧倒的な力を見せつけている。

 

「白...!気持ちはわかるけどせめて、僕たちが巻き添えしないようにしてよ!」

「白ちゃんに乗じてえぇ!」

 

ネプテューヌさんも暴れ始めた。これはほんとすごいなぁ...

 

「あぁもう!私もイライラしてんのよ!ボスはどこよ!」

「ノワールさんまで...あぁ...なんだかなぁ...」

 

僕一人冷静、というかげんなりしていたけど、そういえば今日はもう一人

いるんだった。あの金髪の人はどこいったんだ...?

 

「君たちー。ボスが来たよー。」

 

そう思っていたらいた。武器は鎌。見ただけで禍々しさが伝わってくるような、

そんなデザインだった。

 

「やっとですか...任せます。私は戦闘痕らしくちょっと地面を抉って嫌がらせするので。」

「じゃ、私もやるー。」

「あんたたち目的忘れてるんじゃないでしょうね!?」

 

だめだこりゃ。なんかこの二人、妙に相性がいい...

 

「少年。ちょいと手を借りていいかい?」

 

不意に金髪の人が僕に声をかける。

僕はこの人の名前を知らない。

 

「え?えぇ。...そう言えば、貴女は...?」

「自己紹介?いらないよ。その内また会うし。来るよ!」

「っ...!」

 

自己紹介をすることなく僕たちはモンスターと戦うことになった。

ノワールさんは...あぁ、ちゃっかりあっちで暴れてる。

どうせ更地にされるっていうのに...

 

「少年!3秒だけそいつの動きを止めて!」

「それくらいなら!」

 

四足歩行ですばしっこい獣型モンスターでも、正面から奴の爪と正対すると

3秒くらい止めることなど造作もない。

 

「よくやった少年!霞裂·天狼破断!」

「んなっ...!?」

 

この人は、一撃で、大型モンスターを撃破して、さらに地面に深い傷を残していた。

 

「...やっぱりか...まだ調整が済んでないんだよな...」

 

鎌をしまって僕の方に来る。この人は一体、何者なんだ...

 

「少年、協力感謝するよ。じゃ、また会おう。」

 

そう言って何処と無く去っていった。

 

「...とりあえず...殲滅完了...」

 

このあと、暴れ足りない3人をどうにかなだめて帰った事は言うまでもない。

 

 

----------

 

 

「あれが、凍月黒、か。まだ泳がせておこう。それよりも、アヴニール...

 見立て通り利用価値の塊かな...」

 

光は野望に満ちた笑みを見せていた。




次回、「第16話 アヴニール その2」

感想、評価等、お待ちしてます。

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