ストライク・ザ・ブラッド―混沌の龍姫―   作:アヴ=ローラ

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戦王の使者 伍

〝オシアナス・グレイヴ〟・屋上デッキ。

 話を終えて古城達と別れた姫乃は、豪華なサマーベッドに座っているヴァトラーの膝の上に座っていた。不機嫌な表情のままで。

 ヴァトラーは、そんな姫乃の黒髪を指先で弄りながら苦笑いを浮かべた。

 

「いつまでもそんな顔をしないでおくれよ。せっかく再会できたんだから、ゆっくりと親子愛を確かめ合おうじゃないか」

 

「うん。でもごめんヴァ君。せっかくの準備が台無しになった」

 

「ん?準備ってなんだい?」

 

「………ヴァ君が存分に暴れられる場所(舞台)の準備。それがこの島」

 

 絃神島を指差して姫乃が告げる。

 ヴァトラーは驚きの表情で姫乃の顔を覗き込んだ。

 

「まさか、ボクのためにわざわざ絃神島の守護龍になったのかい?」

 

「うん」

 

 即答する姫乃。

 ロタリンギア殱教師ルードルフ・オイスタッハの悲願である至宝、聖遺物。それを彼に返還し、自らの力で龍脈の制御と絃神島の耐久力強化を請け負ったのは、全て愛する息子ヴァトラーのためだったのだ。

 

「実は、ヴァ君が絃神島に来ることは〝未来予知〟で確認済み。だからワタシは絃神島を掌握した」

 

「………ははっ、そうだったんだね。全てはボクのため、か。まったく、ボクは御母様に愛されているなァ」

 

 ヴァトラーは嬉しそうに笑いながら姫乃の頭を撫でる。

 ヴァトラーに頭を撫でられて姫乃も嬉しそうな笑みを浮かべる。が、すぐに不機嫌な顔になり、

 

「………古城と雪菜、余計なことをしてくれた。ワタシの計画を邪魔した、許さない」

 

 古城と雪菜のこれから行おうとしていることは、姫乃の計画に支障をきたすものだ。

 その計画というのは至極単純。愛する息子ヴァトラーの退屈をなくしてあげることである。

 テロリストが相手というのは物足りない気もするが、ヴァトラーが自由気ままに力を振るえるなら、敵の強弱は些細なことだ。

 だがそのテロリストを捕まえると古城と雪菜が言ってきたことで、いきなり計画は失敗に向かおうとしている。

 そのことが姫乃は気に食わず、さっきからずっと絶賛不機嫌モード中なのだった。

 

「別にボクは気にしてないよ」

 

「え?」

 

「むしろ古城がやる気を出してくれて、ボクは嬉しいんだ」

 

「………そう」

 

 ヴァトラーの言葉を聞いて、ホッと安堵の息を洩らす姫乃。彼が構わないならいいと思ったからだ。

 ヴァトラーは肩を竦めながら続けた。

 

「けど、今回の彼らの計画を止めるには、眷獣を一体しか使役できない古城では役不足だね」

 

「………?テロリストは真祖の眷獣よりも強力?」

 

「いや。彼らでは古城の眷獣に太刀打ちできないよ。ボクが言いたいのは―――」

 

「ナラクヴェーラ」

 

 姫乃の発言に、ヴァトラーは目を丸くした。

 

「………なんだ、知ってたんだね御母様」

 

「御主人様とテロリストに荷担していた研究員を捕まえた時に、ナラクヴェーラの起動コマンドの解析をしていたのを見た」

 

「御主人様、ね。気になってたんだけど、御母様はどうして〝空隙の魔女〟に肩入れしているんだい?」

 

「御主人様の契約した黄金の悪魔は、ワタシの楽園の住人にして守護龍の一人、ファ君。だから鍛えてる。メイドはついで」

 

「ふぁ君?」

 

「ファフニール。ワタシが世界樹(ユグドラシル)に遊びに行った時に()()()()()()ドラゴン。今はワタシの可愛い息子」

 

 それを聞いて、ヴァトラーは成る程ね、と納得する。

 黄金の悪魔もとい黄金の守護龍ファフニール。彼はかつてとある龍殺しに斬り殺されてしまった憐れなドラゴン。

 そんな彼と友達だった姫乃は、彼の死を哀しみ―――新たに彼を創り直した。北欧世界を滅ぼしたNo.6のウロボロス〝スティグマ〟が手に入れた蛇龍創造の権利を以て。

 それから彼は創造主(マザー)たる姫乃の楽園(パラダイス)を守るために楽園の守護龍を務めるようになったのである。

 これがヴァトラーに話した姫乃の秘密だが、正しいかどうかは謎に包まれている。

 

「御母様が〝空隙の魔女〟に肩入れしている理由は、貴女の眷族の一人の契約者だったからなんだね」

 

「うん。ファ君の契約者に、弱いまま死な()れるのは嫌。だからワタシが強者に育てる」

 

「そうか。まァ、ボクも今よりも強者になった〝空隙の魔女〟と()し合う方が愉しいかな」

 

 ニヤリと笑って言うヴァトラー。弱者より強者と戦いたいのは、彼も同じようだ。

 姫乃は笑みで返した後、フッと無表情になってヴァトラーに問い質した。

 

「ワタシと御主人様の関係の話はこれくらいにして。………テロリストが起動()こそうと躍起になってるナラクヴェーラ。ヴァ君は久しぶりにあのナラクヴェーラ(おもちゃ)と戯れたい?」

 

「勿論だよ。御母様が旅に出ていった後は、退屈で退屈で生きてるのが嫌になるくらいだったからね」

 

 大袈裟に溜め息を吐いて、姫乃をチラッと見るヴァトラー。

 姫乃は、うん、と躊躇うことなく頷いた。

 

「ヴァ君が遊びたいなら、ナラクヴェーラを起動()こすの手伝う」

 

「本当かい!?」

 

「うん。ワタシに二言はない。けど、直接ワタシがあのナラクヴェーラ(おもちゃ)起動()こしたら、御主人様にバレちゃうから駄目」

 

「………それもそうだね。御母様は全知全能の龍神(ウロボロス)様の分身の一人。今すぐにナラクヴェーラを起動させてしまったら、貴女の仕業だとすぐに割れてしまうね」

 

 神々の言語を一瞬で理解し、解き明かせる存在がいるとしたら、真っ先に疑われるのは龍神の分身たる姫乃なのだ。

 姫乃はピッと人差し指を立てて告げた。

 

「だから、()()に協力してもらう」

 

「彼女って………誰だい?」

 

「古城の幼馴染みにして、()()()()()()。藍羽浅葱」

 

「かー君?………ああ。ボクの永遠の恋敵(ライバル)()()()のことか」

 

「………かー君は初代第四真祖をそんな目で見てないと思う」

 

「ん?じゃあカインと戦わずしてボクの不戦勝だったのかい?」

 

 そう聞いてくるヴァトラーを、姫乃は冷ややかな瞳で見返す。

 ヴァトラーは肩を竦ませた後、にいっと邪悪な笑みを見せた。

 

「………へえ、カインの巫女か。成る程、確かにその子ならナラクヴェーラの起動も簡単にこなしてしまいそうだね」

 

「うん。かー君の巫女なら、確実にナラクヴェーラを起動()こせる。古城には悪いけど、幼馴染みの藍羽浅葱は拉致させてもらう」

 

「うん?カインの巫女の正体は、古城の幼馴染みなのかい?〝カインの巫女〟に〝第四真祖の後継者〟………はははっ、なんて面白い偶然なんだろうね。まるで昔みたいな状況じゃァないか!」

 

「うん。古城が藍羽浅葱の()()()じゃなくて、幼馴染みだってところは違うけど」

 

 細かいところを指摘する姫乃に、ヴァトラーは肩を竦ませた。

 姫乃は、ヴァトラーの膝の上から降りて、彼に振り返った。

 

「じゃあ早速―――この船にいるテロリスト達に教えてあげないと」

 

「!?そのことにもバレてたのか」

 

「当然。ワタシの目は誤魔化せない。古城にグラスを渡してた頬の傷男が、クリストフ・ガルドシュ」

 

「………うん、正解だよ。参ったな、御母様には全てお見通しかあ」

 

 顔を手で覆い隠し乾いた笑みを浮かべるヴァトラー。

 姫乃は、ヴァトラーの服を引っ張って言った。

 

「ワタシには隠さなくていい。ワタシはいつでもヴァ君の味方だから、テロリストを匿っていようと関係ない」

 

「………そうだね。御母様はいつだってボクの味方でいてくれるんだったよね」

 

「優先順位は圧倒的にヴァ君。その次に御主人様、古城。これはワタシの中では決定事項」

 

「……………」

 

 姫乃がそう言っていると、不意にヴァトラーが物欲しそうな瞳で見つめてきた。

 

「………なに?」

 

「いや、幾星霜ぶりに御母様の血が欲しくなってね。飲ませてくれるかい?」

 

 ヴァトラーが訊いた瞬間、フワリと姫乃が彼の胸元へと飛び込んだ。

 

「勿論いい」

 

「………抱きついてくる必要はないと思うなあ」

 

「………?じゃあ、どういうシチュエーションがいい?」

 

「うーん、そうだねェ。ボクはどちらかといえば―――」

 

 そう言いながら回れ右をしたヴァトラーは、そのままサマーベッドへダイブした。

 ヴァトラーに引っ付いたままの姫乃は、きょとんとした顔で彼の顔を見つめた。

 

「ヴァ君、ワタシを組み敷いてどうする気?」

 

「性的興奮が欲しいからね。この体勢の方がいいと思ったんだよ」

 

「そう………じゃあ、脱ぐ?」

 

「いや、そこまでしなくて結構だよ。ボクは間近で御母様の強大な魔力を浴びて、衝動を抑えられない状態だからね」

 

 ヴァトラーは、白くて鋭い長い牙を口元から覗かせながら笑う。彼の碧眼の瞳も、吸血鬼らしい紅眼に染まっていた。

 姫乃は、ムッと剥れた表情を見せたが、すぐに優しく微笑み、黒い長髪を掻き上げ白くて細い首筋を露にした。

 

「おいでヴァ君。好きなだけワタシの血を味わって」

 

 ヴァトラーは頷くと、姫乃の首筋に牙を突き立て、ゆっくりと中に埋めていく。

 

「………んっ」

 

 幾星霜ぶりの感覚に頬を赤らめる姫乃。痛いわけではないが、擽ったいという程度には思ったのだろう。

 ヴァトラーも、幾星霜ぶりの濃厚な魔力と血を飲むことが出来て、恍惚な表情を浮かべていた。そしてそのまま、姫乃の決して減ることのない魔力と血を貪るように堪能していった。

 

 

 

 

 

 場所は変わり、那月宅。

 玄関前では、露出度高めのメイド服を着たアスタルテと、修道服を着たデウスが待機していた。姫乃の帰りを待っているのだ。

 ソファに座り脚を組みながら紅茶を嗜む那月は、メイドラゴン姫乃の帰りが遅いことに若干苛立っていた。午前零時をとっくに過ぎているのだから当然といえば当然だが。

 

「………ふん。主人の私をほったらかしにして、何処まで行ってるんだか」

 

 不機嫌そうな表情を見せながら紅茶を口に運ぶ那月。正式な契約はまだだが、それでも姫乃はメイドとしては怠ることなくこなしている。

 さらに、忠実なメイド(アスタルテ)百合好き修道女(デウス)のマスターとして、日々鍛練してあげては褒美(なでなで)も欠かさず、彼女達との仲も良好だ。

 そんな主人(マスター)従者(つきびと)よりも重要な用事とは一体何なのだろうか。

 

「……………」

 

 那月がティーカップを傾けながらそんなことを考えていると、不意に呼び鈴が鳴った。

 

「「―――!」」

 

 ハッと顔を上げた従者組は、駆け込むように戸を開けた。

 開けると其処には―――黒いローブを身に纏っていた姫乃(?)がいた。

 姫乃(?)の格好はメイドではなく、黒ローブ。しかも裸足だからその下は恐らく何も身に付けていないだろう。

 デウスは、姫乃の顔をした何者かを怪訝な瞳で見つめ、問い質した。

 

「………お前、じゃなくて貴女は〝エータ〟ちゃ―――姫乃様じゃないな………ないですね。何者だ………ですか?」

 

「ワタシはNo.5のウロボロス〝イプシロン〟」

 

「………ッ!?」

 

〝イプシロン〟。その名を聞いた瞬間、デウスは、驚愕と怒りの混じった表情に変化した。

 そうなるのは至極単純な理由。〝イプシロン〟はデウスの、唯一神ヤハウェの世界を滅ぼした、憎きNo.0のウロボロス〝ミデン〟の五体目の分身体だからだ。

 デウスが憤怒の炎を燃やした瞳で〝イプシロン〟を睨みつけていると、那月がアスタルテの隣まで来て、〝イプシロン〟を見て口を開いた。

 

「お前か。あの時は世話になったな。お陰で姫乃を助けられた」

 

「そう」

 

〝イプシロン〟が短く返す。那月は、ふん、と鼻を鳴らして続けた。

 

「それで、お前は私の家に何の用だ?」

 

「………ワタシたちの末妹〝エータ〟は、自分の息子と一緒にいる。だから今日は帰ってこない」

 

「何?息子だと?」

 

 那月が訝しげに眉を顰める。アスタルテが挙手をして、聞き返した。

 

空無姫乃(マスター)の息子とは、誰なんですか?」

 

「〝蛇王(ナーガラージャ)〟アーディ・シェーシャ。オマエたちが知っている名で言うなら―――戦王領域の貴族(ノーブルズ)、アルデアル公ディミトリエ・ヴァトラー」

 

「何!?あの蛇遣いの軽薄男が、姫乃の息子だと!?」

 

 驚愕の表情で声を上げる那月に、コクリと頷く〝イプシロン〟。

 ヴァトラーの正体が、姫乃の息子というのは初めて知ったし、何より、彼女が吸血鬼を創っていた事実に驚いた。

 いや、〝蛇王(ナーガラージャ)〟という異名があるのだから、彼は吸血鬼というより(ナーガ)の王と捉えるべきか。

 

「〝エータ〟はヴァトラーと接触、そのまま滞在してる」

 

「………姫乃は蛇遣いのところに泊まるのか。ふん、主人の私や従者共よりも愛する息子を優先したというわけだな」

 

 そう言って、那月はますます不機嫌な顔になった。仮にも主人である自分を優先にしなかった姫乃に苛立ったのだ。

 姫乃が帰ってこないと知り、落ち込むデウスと寂しそうな顔をするアスタルテ。

〝イプシロン〟は用件を言い終えたのか、踵を返して、

 

「じゃあ、ワタシは帰る」

 

 そう言って帰ろうとした。が、那月が〝イプシロン〟の手首を掴み引き止めた。

 

「………?なに?」

 

「姫乃が帰ってこないなら、お前にメイドをしてもらおうと思ってな」

 

「え?」

 

「え?ではないぞ〝イプシロン〟。妹の尻拭いをするのは姉であるお前の役目だ」

 

 那月の言葉に、きょとんとした顔で那月を見つめる〝イプシロン〟。

 アスタルテとデウスもぽかんと口を開いて驚いている。

 那月はそんな彼女達に構わず、勝手に話を進めた。

 

「〝イプシロン〟というのは名前ではなくギリシャ文字でいう数字の『5』だからな。何か新しく名前を考えてやるか」

 

「………?」

 

「数字の5が入って、女らしい名前がいいな。ふむ………〝五月(さつき)美海(みう)〟なんてのはどうだ?」

 

「………サツキ、ミウ?」

 

 那月に付けられた名前を口にしてみる〝イプシロン〟。その名前に、No.5の『五』が入っているし、聖書の原初の蛇(レヴィアタン)に相応しい『海』も入っていたためか、悪い気はしなかった。

〝イプシロン〟が肯定の意味で頷くと、那月は、ふふん、と満足げに笑った。

 

「決まりだな。今日からお前は〝イプシロン〟ではなく―――五月美海だ。暫くの間、姫乃の代わりにメイドラゴンになってもらおう」

 

「………わかった。〝エータ〟の尻拭いで、ワタシが暫くの間、南宮那月のメイドラゴンをする」

 

「ふふ、わかってるじゃないか。これからよろしく頼むぞ、美海」

 

「はい。よろしくお願いします、御主人様」

 

 こうして〝イプシロン〟改め五月美海は、姫乃不在の間、那月のメイドラゴンをすることになったのだった。

 

「では、美海。早速だがメイド服に着替えてもらう」

 

「分かりました。お邪魔します」

 

 美海はペタペタと裸足(最初から裸足だが)で玄関から上がると、那月に手を引かれて廊下を進む。

 その際、アスタルテが緊張気味に挨拶をしてきた。

 

「ま、空無姫乃(マスター)のメイドのアスタルテです。こ、これからよろしくお願いいたします………マスターのお姉様!」

 

「うん。こちらこそよろしく。お姉様はいい。同じメイドだから、美海で構わない」

 

「は、はい!えっと………美海さん」

 

「ん、アスタルテ」

 

 メイド同士握手を交わす二人。その様子を微笑ましげに眺める那月。

 一方、デウスだけは不服そうな顔をしていたが、コホンと咳払いして美海に手を差し出した。

 

「………(オレ)、じゃなくて私は〝エータ〟ちゃ―――姫乃様の付き人をしている………いますデウスだ、です。これからよろしく、お願いします」

 

「うん。よろしく」

 

 メイドラゴン二号と修道女は挨拶と握手を交わす。美海が踵を返した途端、彼女の脳内に直接、デウスが語りかけてきた。

 

『―――〝イプシロン〟。分かっていると思うが、(オレ)の正体は唯一神ヤハウェ………貴様が滅ぼした世界の、創造神だ』

 

『当然。ワタシはオマエと正々堂々、殺し合った仲だから覚えてる』

 

『ならいい。そして貴様に宣戦布告だ。(オレ)は貴様を必ず殺して―――我が物にすることをな!』

 

『うん。その勝負、受け取った。いつでも殺し合おう。………けど、最後の一言はなに?』

 

『ん?無論、貴様を手に入れると言ったのだ!我が世界を滅ぼした仇敵ではあるが、幼女(ロリ)ならば手に入れないなど有り得ないからなッ!!』

 

『…………キモい』

 

『フハハハハハ!なんとでも言え!幼女(ロリ)に罵倒されようが、(オレ)への褒美にしかならんからなッ!!』

 

 百合好き修道女(デウス)もとい幼女好き変態神(ヤハウェ)が、美海の脳内で高らかに笑い声を上げる。

 美海は、取り敢えずこの変態に冷ややかな視線を送ったのち、デウスから那月に視線を戻した。

 那月は、怪訝な顔で美海を見つめ訊いた。

 

「美海、あの百合修道女がどうかしたか?」

 

「いいえ、なんでもありません」

 

「………?まあいいか」

 

 那月は小首を傾げたが、深く考えることはせず、美海をメイド服に着替えさせるために部屋の中へと入っていった。




次回から姫乃がテロリストと共に行動を開始します。
ここから原作と違う展開になります。
ただし、ガルドシュ達の強化はなしです。
姫乃はあくまでもヴァトラーのために動くだけなので。

そしてまさかの〝イプシロン〟再登場+名前獲得です。
本来は終盤まであの一回こっきりにしようとしていましたが、勿体無い気がしたのでこうなりました。
後悔はしていない(キリッ)

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