アインツベルン城から出た俺はとりあえずキャスターを探す。
けれど闇雲に探したところで見つからない。
ジルの魔力を覚えているか不安だったがすぐに思い出した。
そしてジルの魔力をたどっていくと怪物(?)みたいなのが現れ始めた。
カオス「なんだこの触手の塊みたいな気持ち悪い生き物は・・・」
俺は怪物(?)を倒しながらジルを探した。
にしても数が多い。ジルのところに着く前に魔力が底を尽きるかもしれない。
っと・・・見つけた。
カオス「見つけた・・・ジル!」
ジル「おや・・・あなたは誰ですか?」
※カオスはディケイドの状態になっています。
俺は変身をとジルと対峙する。
ジル「カオス・・・カオスでしたか!!」
ジルの顔が歓喜に満ちる。
まるで希望が光が見えたかのように。
カオス「お前・・・何をしている?」
ジル「何をって・・・あの方を覚醒させるための神聖な儀式ですよ?」
ジルは何を言っているんだこいつは?というような目で俺を見てくる。
狂気に飲まれて頭がおかしくなったのか?
カオス「それは神聖な儀式ではない!ましてやあいつが望んでいる事でもないぞ!」
ジル「カオス・・・あなたは変わってしまったのですね・・・」
カオス「確かに俺は変わったのかもしれない。だがあのときのお前に比べると今のお前は見るに耐えないぐらいに変わり果てているぞ!」
ジル「私は今でも変わりません!」
カオス「ジル・・・お前がむやみに人を殺すというのなら・・・俺は今ここでお前を倒す。」
俺は
こいつを倒すにはまずあの魔物?みたいなのを潰して行かなくは・・・
カオス「(マスター・・・すまない。少し魔力消費が多くなるが耐えてくれよ。」
ジル「いくらあなたでも儀式の邪魔はさせませんよ!」
ジルは魔物を操り俺に攻撃を仕掛ける。
当然俺はそれを予想していたので迎撃する。
カオス「(あの魔物を倒していかないとジルに攻撃できない。かといって無理やり攻撃を仕掛けに行ったら今の魔力量ではこちらのほうが先にガタが来る。)」
ジル「カオス・・・あなた弱くなりましたね。いえマスターに恵まれなかったのですね・・・」
カオス「(やはり悟られたか。)」
生前の俺なら無理やり攻撃を仕掛けて即効で終わらせられたと思う。しかし今の魔力量ではそれが出来ずに苦戦している。ディケイドの力で戦うのもありだがいまいち決定打に欠ける。
ならこの状態でなんとかしてジルを倒さなければいけない!
ジル「さあ、恐怖なさい、絶望なさい!力だけで覆せる数の差には限度というものがある。生前のあなたならこの程度軽くあしらえるぐらいに力がありましたが、今のあなたにはそれがない!」
カオス「・・・ちっ」
確かにこのままではこっちが倒される。
カオス「あまり・・・調子に乗るな!!!」
俺は宝具を開放する。
その名は・・・
カオス「踊り狂え!「
俺は宝具を開放した。
その効果はただの切れ味を良くする。そしてそのためには血を大量に捧げなければならないという明らかにデメリットが大きい宝具だ。しかし魔物を大量に切っていたため十分にクロスブラッドの宝具に必要な血の量を達していた。
俺は剣を横に振る。それだけで突風が出来、前方に居る魔物全てを切り刻んでいく。
そして切り刻まれた魔物の血はクロスブラッドに吸い込まれるように血を吸収していく。そしてまた切れ味があがる。クロスブラッドの怖いところは宝具の開放に必要な血・・・新鮮で大量に必要という条件があるため宝具の開放が難しいが一度開放すれば切っては血を吸収してまた切れ味が良くなる。また切っては良くなりまた切ると更に良くなる。つまり半永久に地獄のループが開始される。
ジル「なんていう宝具・・・ここは一度撤退します。ですが次は絶対に私が勝ちます!」
ジルはこの場を離れるため姿を消す。
カオス「まて!」
俺は追いかけようとするが
カオス「・・・魔力が」
魔力が殆どなくなった。
俺は仕方なくマスターの元に帰る事にした。