なんか赤いポーションできた……   作:みかんお

3 / 3

※捏造あり

※作者はエ・ランテル出身でも帝国出身でもないので矛盾点もあると思います

※不快だったら即バック

※愛はありまくるのでなんでも許してください

※数々の神作品が出るオーバーロード二次創作の中でもこれは酷い、と最初に言っておきますね?私の文章力は低いです(2度目)

※評価とか感想とか要らないので大丈夫です。


では上記了解された方のみ閲覧よろしくお願いします。



兄弟子は嫌な奴なはず……

 

昨日まですっかり忘れていたけれど、今日は兄弟子のお店にポーションを卸しに行く日である。

 

何も対策がないまま兄弟子の店__いや正確にはお師匠様のお店であって兄弟子は別に後継者認定されてないのに乗っ取って私の事を追い出したクソ野郎だから。いくら国一番の薬屋に地位に押し上げたとか言われててても、可愛い妹弟子のポーション買い叩くようなゴミ野郎だから。決して兄弟子の店とは認めないぉ__にたどり着いてしまった。

 

 

「おぉ。リザリア〜今月も来たのか?最近どうだ?儲かってるか?」

(略)お前程度の薬師売れるわけねぇだろ。買ってやってる俺様に感謝しろ。

「あら。メイソン〜今日もカウンターにいるの?研究は進んだのかしら?」

(略)お前だって似たようなもんだろ。引きこもってポーション作ってろ。

 

ん?にこやかに会話していますが、何か問題が?

 

猫かぶりは師匠譲りですよね私達。

目と目で『ぶっ殺すぞ』と語り合いながら、何時ものようにカウンターの奥に向かう。

 

ヒソヒソと、私を妬む声が聞こえるけれど、こんなカスでいいのならお金を払うから一生私の目につかないところに閉じ込めておいてもらえると嬉しいな。

 

 

速足で誰もいない店の裏に行くと途端に前から聞こえる舌打ち。

お返しに私も床に唾を吐く。

 

 

「表から入んなって何回言えば理解するんだ?脳味噌空っぽか?」

「先月、裏で4時間待たされたの忘れてないわよ。さったと済ませましょ?いつまでもこんな腐った顔の男のいる空間に居たくないの」

「ふんっ。さっさと出せ」

 

 

一瞬袋の紐を解こうとして頭が冷えた。

 

やばい。赤いのしかない。

 

 

固まる私からイラついたように袋を取り上げ中身を見たメイソンが固まる。

 

 

「プッ」

「え?」

 

 

口元を押さえ爆笑する兄弟子に眉を寄せる。

 

おかしい。兄のことだから既に伝説のポーションのことは知っているだろう。

だからあるだけ出せ、と脅されるか偽物と疑われ冷たい目で無視するかの二択だと思ったのに… …

 

 

「あぁ〜久しぶりだぜ……こんなに怒ったのはよぉぉぉぉぉl!!」

「ぎゃぁぁぁっ!!1個1銀貨の薬瓶がぁぁぁぁぁっ!!!!!!」

 

 

袋を地面に叩きつけられ踏みつけられる。

 

酷い。酷すぎる。乙女のあれやそれらを切り詰めて買った瓶だったのにっ!!

 

 

「何すんの!ぶっ殺されたいのっ!?」

「殺してぇのは俺様の方だ!こっちは陛下からの無茶振りのせいで毎日毎日家にも帰れてねぇのに、この悪ふざけときた!赤いポーションなんざ御伽噺の中だけで十分だっつーのっ!分かったら家に帰って普通のポーション持ってこい!次に適当な赤い液体詰めて持ってきたら本気で衛兵に突き出すからかくごしやがれっ!!これで教会に頭見てもらえばぁぁぁぁぁか!!!」

 

 

すごい剣幕で金貨1枚渡されて、裏口から放り出された。

 

何やねん。てか今陛下って言った?そんなわけないか。兄弟子程度の人間が、あの素敵すぎるジルクニフ皇帝陛下に目をかけられるはずがない。あったとしてもあれだ、他の奴が提案したのを、『(どうでも)いーよ』って感じだから。勘違いすんな。

 

 

今日は散々だよ。ガラス瓶の在庫は無くなるし、クソ野郎に怒鳴られるし。最悪すぎる。死ね。でも金貨はよくやった。

 

 

「くそがっ!!」

 

 

嫌がらせに2日は絶対匂いの取れないゴブリンの精◯扉にぶっかけてやった。

 

 

 

ザマァミサラセ!その匂いに苦しむが良い!!!

 

 

*

 

 

 

「あの女……」

 

俺様の名前はメイソン・テオ。帝国一の商会をパトロンに持つ、世界でも5本の指に入る薬師で、喧嘩も強けりゃ、顔もいいモテ男だ。

この国で俺より顔のいいやつは皇帝兵陛下見たことがない。流石は俺が唯一尊敬している他人である。ホモじゃない。

 

 

俺は地面に散らばるガラス瓶の破片を集め袋に戻しタオルで床を丁寧に吹いた後、窓から放り投げた。

窓とドアに鍵がかかっているのを確認すると、懐から先ほど割らなかった瓶を取り出した。

 

「…赤いが、匂いは普通のポーションより少し臭くない。効果が普通のポーションであれば、この液体の成分を何とか……」

 

あの女が本物を作れるわけはないが、まぁまがい物レベルにはなっているだろう。

これを知り合いの鑑定士に分析させ研究すれば陛下の指定した納期に間に合うだろう。

 

 

間に合わせでもいい、そんな風に考えてしまうのは良くないことだと分かっているが、陛下からの莫大な支援金を前にしてはどんなに高潔な人間でも目がくらむ。

なにより、陛下の期待にこたえられねぇなんて認めねぇ。

 

 

「ふんっ」

 

 

何かあれば全部奴のせいにすればいい。

 

せいぜい俺様に利用されろ。

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告